“版行”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はんこう70.0%
はんかう30.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おおかたどこで、どんな人に、幾人いくたりおうとも、版行はんこうで押したような口調で御前さん働く気はないかねを根気よく繰返し得る男なんだろう。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
一通りの定まった版行はんこうで押した項目だけを暗誦的に説明してしまえばそれでもうおしまいで先様御代りである。
仕方しかたがないから、なほ三四くわい書面しよめん徃復わうふくかさねてたが、結果けつくわはいつもおなことで、版行はんかうしたやういづ御面會ごめんくわいせつかへしてだけであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
赤い版行はんかうで色づけたぼん/\の袋は、どこかの縁日の、夜店のカンテラの灯と、ざわ/\した人の往きかひとを思はせた。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)