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計
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ばかり
ふりがな文庫
“
計
(
ばかり
)” の例文
六月に氷をみる事江戸の目には
最珍
(
いとめづら
)
しければ立よりて
熟視
(
よくみれ
)
ば、深さ五寸
計
(
ばかり
)
の箱に水をいれその中に
小
(
ちひさ
)
き
踏石
(
ふみいし
)
ほどの雪の氷をおきけり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
穏当
(
おとなしく
)
なって
姪子
(
めいっこ
)
を売るのではない養女だか
妾
(
めかけ
)
だか知らぬが百両で縁を
切
(
きっ
)
で
呉
(
く
)
れろという人に
遣
(
や
)
る
計
(
ばかり
)
の事、それをお
辰
(
たつ
)
が
間夫
(
まぶ
)
でもあるか
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
丁度
(
ちょうど
)
自分の学校から出た生徒が実業に
着
(
つい
)
て自分と同じ事をすると同様、
乃公
(
おれ
)
がその
端緒
(
たんちょ
)
を開いたと云わぬ
計
(
ばかり
)
の
心持
(
こころもち
)
であったに違いない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
上件ハ唯、大兄
計
(
ばかり
)
ニ内〻申上候事なれバ、余の論を以て、樋口真吉及其他の吏〻ニも
御
(
ママ
)
御申聞
被
レ
成
(なされ)
候時ハ、
猶
(
なほ
)
幸の事ニ候。不一
手紙:114 慶応三年十月十八日 望月清平あて
(新字旧仮名)
/
坂本竜馬
(著)
手紙をお書き今に三河やの御用聞きが來るだろうから彼の子僧に使ひやさんを爲せるが宜い、何の人お孃樣ではあるまいし御遠慮
計
(
ばかり
)
申
(
まをし
)
てなる物かな
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
山頬
(
やまぎわ
)
の細道を、
直様
(
すぐさま
)
に通るに、年の程十七八
計
(
ばかり
)
なる
女房
(
にょうぼう
)
の、赤き袴に、
柳裏
(
やなぎうら
)
の
五衣
(
いつつぎぬ
)
着て、
鬢
(
びん
)
深
(
ふか
)
く
鍛
(
そ
)
ぎたるが、南無妙。
縁結び
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
オヤおまへおもちや屋
計
(
ばかり
)
りが決心の忘れ
処
(
ところ
)
だとお思ひか、気をつけないとまだ他の
処
(
ところ
)
で幾度かこんなことをし升よ。
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
陳ば去年七月
炮戰
(
はうせん
)
之
騷動
(
さうどう
)
御座候由、扨々大騷ぎの事に御座候半、想像仕に尚
餘
(
あまり
)
有る事に御座候。御祖母樣如何
計
(
ばかり
)
之御驚嘆と、是
而已
(
のみ
)
案勞
(
あんらう
)
仕候儀に御座候。
遺牘
(旧字旧仮名)
/
西郷隆盛
(著)
「坂東彦三郎も
御噂申出
(
おんうはさまうしいで
)
、
兎角
(
とかく
)
駿河へ參りたい/\と
計
(
ばかり
)
申居候」の句は、人をして十三驛取締の勢力をしのばしむると同時に、苾堂の襟懷をも
想
(
おも
)
ひ
遣
(
や
)
らせる。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
やがて、
彼是
(
かれこれ
)
十人
計
(
ばかり
)
の一行は主任の先導で、休憩室に宛てられた事務所の二階へ歩を移した、其時に順になったので、役人の親玉と次席と其次位は判別できた。
監獄部屋
(新字新仮名)
/
羽志主水
(著)
「されば人世に事を行はんもの、かぎりなき
空
(
くう
)
をつゝんで限りある
実
(
じつ
)
をつとめざるべからず。」「一人の敵とさしちがへたらんは一軍にいか
計
(
ばかり
)
のこうかはあらん。 ...
婦人と文学
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
今又かの和泉守のために我
夫
(
つま
)
をまで失はんとするが悲しく侍りとて、よゝと
計
(
ばかり
)
に泣給ふ。
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
大さは種々なれど今日迄に
知
(
し
)
れたる
事實
(
じじつ
)
に由れば最も大なるは陸奧龜ヶ岡
發見
(
はつけん
)
加藤某氏
所藏
(
しよぞう
)
(第三回圖中に
頭部
(
とうぶ
)
のみを
畫
(
ゑが
)
き置きしもの、佐藤蔀氏藏せしは誤なり)全長一尺二寸
計
(
ばかり
)
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
嶮崖
(
けんがい
)
を
降
(
くだ
)
り渓流を
素
(
もと
)
めて
泊
(
はく
)
せんとす、
日
(
ひ
)
暮
(
く
)
れて
遂
(
つゐ
)
に渓流に
至
(
いた
)
るを得ず、水声
近
(
ちか
)
く足下にあれども
峻嶮
(
しゆんけん
)
一歩も
進
(
せせ
)
むを得ず、
嵯乎
(
ああ
)
日の
暮
(
く
)
るるを二十分
計
(
ばかり
)
早
(
はや
)
かりし為め、
遂
(
つゐ
)
に飯を
炊
(
かし
)
ぐの水を得ず
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
もし
夫
(
そ
)
れ
丈
(
だけ
)
の意味で誰も長塚君に及ばないというなら、一方では他の作家を侮辱した言葉にもなり、又一方では長塚君を
担
(
かつ
)
ぎ過ぎる策略とも取れて、
何方
(
どちら
)
にしても作者の迷惑になる
計
(
ばかり
)
である。
『土』に就て:長塚節著『土』序
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
り店へ來りてお光さんに
癲癇
(
てんかん
)
があると言たる
醫師
(
いしや
)
は
年齡
(
としごろ
)
云々
(
しか/″\
)
にて又
面體
(
めんてい
)
は
箇樣々々
(
かやう/\
)
然も
羽織
(
はおり
)
には
丸
(
まる
)
の中に
桔梗
(
ききやう
)
の
紋
(
もん
)
が
附
(
つい
)
てゐたと申に因て日頃より見知る山田元益に
面體
(
めんてい
)
恰好
(
かつかう
)
計
(
ばかり
)
でなく
羽織
(
はおり
)
の
紋
(
もん
)
も相違なければ確に夫とお光さんに話しを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
と
計
(
ばかり
)
云って居ります。
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
六月に氷をみる事江戸の目には
最珍
(
いとめづら
)
しければ立よりて
熟視
(
よくみれ
)
ば、深さ五寸
計
(
ばかり
)
の箱に水をいれその中に
小
(
ちひさ
)
き
踏石
(
ふみいし
)
ほどの雪の氷をおきけり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
此差
(
このさ
)
凡
(
およそ
)
二年
半餘
(
はんあまり
)
にして一月
計
(
ばかり
)
なるゆゑ、
其時
(
そのとき
)
に
至
(
いた
)
り
閏月
(
しゆんげつ
)
を
置
(
お
)
き十三ヶ月を一年となし、
地球
(
ちきう
)
の
進
(
すゝん
)
で
本
(
もと
)
の
處
(
ところ
)
に
行付
(
ゆきつく
)
を
待
(
まつ
)
なり。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
幾度か
打
(
うち
)
かえし/\見て、印紙正しく張り
付
(
つけ
)
、漸く差し
出
(
いだ
)
したるに
受取
(
うけとっ
)
たと
計
(
ばかり
)
の返辞もよこさず、今日は明日はと待つ郵便の
空頼
(
そらだのめ
)
なる不実の仕方
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
小弟
者
(
は
)
御国ニて五十金、官よりもらいしなり。夫お廿金人につかハし自ら拾金
計
(
ばかり
)
つ
(か)
い申、自分
廿拾
(
ママ
)
金計持居申候。中島作につかハさんと思ふニよしなし。
手紙:113 慶応三年十月中旬 後藤象二郎あて
(新字旧仮名)
/
坂本竜馬
(著)
頸
(
ゑり
)
もと
計
(
ばかり
)
の
白粉
(
おしろい
)
も
榮
(
は
)
えなく
見
(
み
)
ゆる
天然
(
てんねん
)
の
色白
(
いろじろ
)
をこれみよがしに
乳
(
ち
)
のあたりまで
胸
(
むね
)
くつろげて、
烟草
(
たばこ
)
すぱ/\
長烟管
(
ながぎせる
)
に
立膝
(
たてひざ
)
の
無作法
(
ぶさはう
)
さも
咎
(
とが
)
める
人
(
ひい
)
のなきこそよけれ
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「得意ざきへ物買に行ごとく、用事
計
(
ばかり
)
申上候事、思召も恥入候。然ども外にはいたしかた無之、
無拠
(
よんどころなく
)
御頼申上候。これまた前世より之
業
(
ごふ
)
などと思召、御
辨
(
わきまへ
)
被下度奉願上候。」
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
「
獣
(
けだもの
)
め、口先
計
(
ばかり
)
達者で、
腕力
(
ちから
)
も無けりゃ智慧もねエ、
様
(
ざま
)
ア見やがれ、オイ、閻魔ッ、今
頬桁
(
ほおげた
)
叩きやがった餓鬼共ア、グズグズ言わさず——見せしめの為だ——早速片付ちまいねエ」
監獄部屋
(新字新仮名)
/
羽志主水
(著)
是又忝
(
これまたかたじけなき
)
御事共に候、急沙汰し奉らんと、侍従卜部兼治を召して神下ろしをし、身の毛もよだつ
計
(
ばかり
)
に神々を請じ奉り、
聊
(
いさゝか
)
以不
レ
存
二
野心
もつてやしんをぞんぜざる
一
之旨を誓紙に書いた。
聞書抄:第二盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
只今大膳より
聞
(
きゝ
)
及び承知したり
併
(
しか
)
し
箇樣
(
かやう
)
の
大望
(
たいまう
)
は中々
浮
(
うき
)
たる事にては
成就
(
じやうじゆ
)
覺束
(
おぼつか
)
なし
先
(
まづ
)
根本
(
こんぽん
)
より申合せて
巧
(
たく
)
まねば
萬一
(
まんいち
)
中折
(
なかをれ
)
して
半途
(
はんと
)
に
露顯
(
ろけん
)
に及ぶ時は
千辛萬苦
(
せんしんばんく
)
も水の
泡
(
あわ
)
と
成
(
なる
)
計
(
ばかり
)
か其身の一大事に及ぶべし先
名乘
(
なのり
)
出る時は必ず其生れ所と
育
(
そだち
)
し所を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
○こゝに我が
魚沼郡
(
うをぬまごほり
)
藪上
(
やぶかみ
)
の庄の村より
農夫
(
のうふ
)
一人
柏崎
(
かしはざき
)
の
駅
(
えき
)
にいたる、此
路程
(
みちのり
)
五里
計
(
ばかり
)
なり。途中にて一人の
苧纑商人
(
をがせあきびと
)
に
遇
(
あ
)
ひ、
路伴
(
みちづれ
)
になりて
往
(
ゆき
)
けり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
色々入り込んだ訳もあろうがさりとては
強面
(
つれなき
)
御頼
(
おたの
)
み、縛った
奴
(
やつ
)
を
打
(
ぶ
)
てとでも
云
(
い
)
うのならば
痩腕
(
やせうで
)
に豆
計
(
ばかり
)
の
力瘤
(
ちからこぶ
)
も出しましょうが、いとしゅうていとしゅうて
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
長サ六寸
計
(
ばかり
)
五
発込
(
ハツコミ
)
懐
(
クハイ
)
剣よりハちいさけれども、人おうつに五十間位
へた
(
ママ
)
ゞりてハ打殺すことでき申候。其つれが今手もとにこれあり候得ども、さしあげ不
レ
申候。
手紙:082 慶応三年六月二十四日 乙女、おやべあて
(新字旧仮名)
/
坂本竜馬
(著)
何うも病ひの故であらうか兎角に誰れの言ふ事も用ひぬには困りはてる、醫者は例の安田が來るので斯う素人まかせでは我まゝ
計
(
ばかり
)
つのつて宜く有るまいと思はれる
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
向ふ側
計
(
ばかり
)
燒失にて、道幅も格別廣き處故、今度ものがれ
可申
(
まうすべく
)
、さ候はば外へ立のくにも及ぶまじと申候に、鳶の者もさ樣に心得、いか樣にやけて參候とも、此大釜二つに水御坐候故
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
下
(
おろ
)
し
棒組
(
ぼうぐみ
)
と
咄
(
はな
)
しけるは只今龜屋方の
挨拶
(
あいさつ
)
に
昨夜
(
ゆうべ
)
の女客の今朝早く出立せしとは
不審
(
ふしん
)
なり殊に亭主の
顏色
(
かほいろ
)
といひ何共
合點
(
がてん
)
の
行
(
ゆか
)
ぬ事なりと
咄
(
はなし
)
居
(
ゐ
)
る處へ江戸の方より十人
計
(
ばかり
)
の男の
羽織
(
はおり
)
股引
(
もゝひき
)
にて旅人とも見えず
然
(
さり
)
とて又近所の者には
非
(
あら
)
ずと見ゆるが
息
(
いき
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
○こゝに我が
魚沼郡
(
うをぬまごほり
)
藪上
(
やぶかみ
)
の庄の村より
農夫
(
のうふ
)
一人
柏崎
(
かしはざき
)
の
駅
(
えき
)
にいたる、此
路程
(
みちのり
)
五里
計
(
ばかり
)
なり。途中にて一人の
苧纑商人
(
をがせあきびと
)
に
遇
(
あ
)
ひ、
路伴
(
みちづれ
)
になりて
往
(
ゆき
)
けり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
先日大坂ニい申候時ハ、誠に久しぶりにかぜ引もふし薬六ふく
計
(
ばかり
)
ものみたれバ、ゆへなくなをり申候。
手紙:026 慶応二年一月二十日 池内蔵太家族あて
(新字旧仮名)
/
坂本竜馬
(著)
實
(
ほん
)
に
馬鹿々々
(
ばか/\
)
しいとつては
夫
(
そ
)
れほどの
事
(
こと
)
を
今日
(
けふ
)
が
日
(
ひ
)
まで
默
(
だま
)
つて
居
(
ゐ
)
るといふ
事
(
こと
)
が
有
(
あ
)
ります
物
(
もの
)
か、
餘
(
あんま
)
り
御前
(
おまへ
)
が
温順
(
おとな
)
し
過
(
すぎ
)
るから
我儘
(
がまん
)
がつのられたのであろ、
聞
(
き
)
いた
計
(
ばかり
)
でも
腹
(
はら
)
が
立
(
た
)
つ
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「扨おとらへよき物被下忝奉存候。然所流行
痢疾
(
りしつ
)
にて八月三日相果候。(廿八日よりわづらひ付候は夜四つ時、死候は朝五つ時、其間三日
計
(
ばかり
)
也。)お敬はじめ哀傷御憐察可被下候。」
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
魚沼郡の
官駅
(
くわんえき
)
十日町の南七里
計
(
ばかり
)
、
妻在庄
(
つまりのしやう
)
の山中(此へんすべて上つまりといふ)に
田代
(
たしろ
)
といふ村あり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
可愛
(
かわい
)
らしき四つ
計
(
ばかり
)
の、
彼子
(
あれ
)
が
先刻
(
さつき
)
の
人
(
ひと
)
のでござんす、あの
小
(
ちい
)
さな
子心
(
こゞゝろ
)
にもよく/\
憎
(
に
)
くいと
思
(
おも
)
ふと
見
(
み
)
えて
私
(
わたし
)
の
事
(
こと
)
をば
鬼々
(
おに/\
)
といひまする、まあ
其樣
(
そん
)
な
惡者
(
わるもの
)
に
見
(
み
)
えまするかとて
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
此世話
計
(
ばかり
)
をかの
十符
(
とふ
)
の
菅菰
(
すがごも
)
之礼と被仰可被下候。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
魚沼郡の
官駅
(
くわんえき
)
十日町の南七里
計
(
ばかり
)
、
妻在庄
(
つまりのしやう
)
の山中(此へんすべて上つまりといふ)に
田代
(
たしろ
)
といふ村あり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
嫌
(
い
)
やだとつても
此組
(
このくみ
)
の
大將
(
たいしやう
)
で
居
(
い
)
てくんねへ、
左樣
(
さう
)
どぢ
計
(
ばかり
)
は
組
(
く
)
まないからとて
面目
(
めんぼく
)
なさゝうに
謝罪
(
わび
)
られて
見
(
み
)
れば
夫
(
そ
)
れでも
私
(
わたし
)
は
嫌
(
い
)
やだとも
言
(
い
)
ひがたく、
仕方
(
しかた
)
が
無
(
な
)
い
遣
(
や
)
る
處
(
ところ
)
までやるさ
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
玉
(
たま
)
の
姫樣
(
ひめさま
)
御出生
(
ごしつしやう
)
と
聞
(
き
)
きも
敢
(
あ
)
へず、
散
(
ち
)
るや
櫻
(
さくら
)
の
我
(
わ
)
が
名
(
な
)
空
(
むな
)
しく
成
(
なり
)
ぬるを、
何處
(
いづく
)
に
知
(
し
)
りてか
六三
(
ろくさ
)
天地
(
てんち
)
に
哭
(
なげ
)
きて、
姫
(
ひめ
)
が
命
(
いのち
)
は
我
(
わ
)
れ
故
(
ゆゑ
)
と
計
(
ばかり
)
、
短
(
みじ
)
かき
契
(
ちぎ
)
りに
淺
(
あさ
)
ましき
宿世
(
しゆくせ
)
を
思
(
おも
)
へば、
一人
(
ひとり
)
殘
(
のこ
)
りて
我
(
わ
)
れ
何
(
なん
)
とせん
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
この一
家
(
け
)
に
令孃
(
ひめ
)
ありと
見
(
み
)
て
心
(
こヽろ
)
を
盡
(
つ
)
くす
者
(
もの
)
なく、
有
(
あ
)
るは
甚之助殿
(
じんのすけどの
)
と
我
(
わ
)
れ
計
(
ばかり
)
なる
不憫
(
いぢら
)
しさよ、いざや
此心
(
このこヽろ
)
筆
(
ふで
)
に
言
(
い
)
はして、
時機
(
あは
)
よくは
何處
(
いづこ
)
へなりとも
暫時
(
しばし
)
伴
(
とも
)
なひ、
其上
(
そのうへ
)
にての
策
(
さく
)
は
又
(
また
)
如何樣
(
いかやう
)
にもあるべく
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
“計”の意味
《名詞》
(ケイ)はかりごと、計画、計略。
(ケイ)合計。
(出典:Wiktionary)
計
常用漢字
小2
部首:⾔
9画
“計”を含む語句
詭計
計画
生計
活計
時計
設計
計策
計算
計畫
計略
謀計
早計
取計
主計頭
大時計
圧力計
計較
懐中時計
設計図
見計
...