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滿
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み
ふりがな文庫
“
滿
(
み
)” の例文
新字:
満
莊重
(
さうちよう
)
な修道院の建物と、またそこにみなぎる美しくも清らかな空氣とをいろいろに空想し思ひ描く一種の
敬虔
(
けいけん
)
な氣持が
充
(
み
)
ち
滿
(
み
)
ちてゐた。
処女作の思い出
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
暫
(
しばら
)
くして
青
(
あを
)
い
煙
(
けむり
)
の
滿
(
み
)
ちた
家
(
いへ
)
の
内
(
うち
)
には
心
(
しん
)
も
切
(
き
)
らぬランプが
釣
(
つ
)
るされて、
板
(
いた
)
の
間
(
ま
)
には一
同
(
どう
)
ぞろつと
胡坐
(
あぐら
)
を
掻
(
か
)
いて
丸
(
まる
)
い
坐
(
ざ
)
が
形
(
かたち
)
づくられた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
憐
(
あは
)
れむだらうか?
厭
(
いと
)
ふだらうか? それともまた
淺猿
(
あさま
)
しがるだらうか? さうしてあの
可憐
(
いぢら
)
しくも
感謝
(
かんしや
)
に
滿
(
み
)
ちた
忠實
(
ちうじつ
)
な
愛情
(
あいぢやう
)
を
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
兎角
(
とかく
)
するうちに
月
(
つき
)
が
滿
(
み
)
ちた。
愈
(
いよ/\
)
生
(
うま
)
れるといふ
間際
(
まぎは
)
迄
(
まで
)
日
(
ひ
)
が
詰
(
つま
)
つたとき、
宗助
(
そうすけ
)
は
役所
(
やくしよ
)
へ
出
(
で
)
ながらも、
御米
(
およね
)
の
事
(
こと
)
がしきりに
氣
(
き
)
に
掛
(
かゝ
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
父
(
ちゝ
)
は
夢
(
ゆめ
)
だ、と
云
(
い
)
つて
笑
(
わら
)
つた、……
祖母
(
そぼ
)
もともに
起
(
お
)
きて
出
(
い
)
で、
火鉢
(
ひばち
)
の
上
(
うへ
)
には、
再
(
ふたゝ
)
び
芳
(
かんば
)
しい
香
(
かをり
)
が
滿
(
み
)
つる、
餅網
(
もちあみ
)
がかゝつたのである。
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
汝の願ひの一部は
滿
(
み
)
つべし、そは汝
削
(
けづ
)
られし木を見、何故に
革紐
(
かはひも
)
を
纏
(
まと
)
ふ者が「迷はずばよく
肥
(
こ
)
ゆるところ」と 一三六—一三八
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
若者
(
わかもの
)
も
思
(
おも
)
はず
手
(
て
)
を
合
(
あ
)
はしました。
見
(
み
)
るが
中
(
うち
)
に
日
(
ひ
)
は
波間
(
なみま
)
を
離
(
はな
)
れ、
大空
(
おほぞら
)
も
海原
(
うなばら
)
も
妙
(
たへ
)
なる
光
(
ひかり
)
に
滿
(
み
)
ち、
老人
(
らうじん
)
と
若者
(
わかもの
)
は
恍惚
(
くわうこつ
)
として
此景色
(
このけしき
)
に
打
(
うた
)
れて
居
(
ゐ
)
ました。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
その泣く
状
(
さま
)
は、青山は枯山なす泣き枯らし
河海
(
うみかは
)
は
悉
(
ことごと
)
に泣き
乾
(
ほ
)
しき。ここを以ちて
惡
(
あら
)
ぶる神の音なひ
二二
、
狹蠅
(
さばへ
)
なす皆
滿
(
み
)
ち、萬の物の
妖
(
わざはひ
)
悉に
發
(
おこ
)
りき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
且
(
か
)
つは
我
(
わ
)
が
敬愛
(
けいあい
)
する
大佐
(
たいさ
)
は、
斯
(
かゝ
)
る
大秘密
(
だいひみつ
)
をも
明
(
あきらか
)
に
洩
(
もら
)
す
程
(
ほど
)
、
私
(
わたくし
)
を
信任
(
しんにん
)
して
居
(
を
)
るかと
思
(
おも
)
ふと、
嬉
(
うれ
)
しさは
胸
(
むね
)
に
滿
(
み
)
ち
溢
(
あふ
)
れて、
其
(
その
)
知遇
(
ちぐう
)
を
感
(
かん
)
ずる
事
(
こと
)
益々
(
ます/\
)
深
(
ふか
)
きと
共
(
とも
)
に、
私
(
わたくし
)
の
心
(
こゝろ
)
を
苦
(
くる
)
しめるのは
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
チッバルトは
其儘
(
そのまゝ
)
一
旦
(
たん
)
逃去
(
にげさ
)
りましたが、やがて
又
(
また
)
取
(
と
)
って
返
(
かへ
)
すを、
今
(
いま
)
や
復讐
(
ふくしう
)
の
念
(
ねん
)
に
滿
(
み
)
ちたるロミオが
見
(
み
)
るよりも、
電光
(
でんくわう
)
の
如
(
ごと
)
く
切
(
き
)
ってかゝり、
引分
(
ひきわ
)
けまする
間
(
ひま
)
さへもござらぬうちに
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
瀧口殿は六波羅上下に名を知られたる屈指の武士、希望に
滿
(
み
)
てる春秋長き行末を、二十幾年の
男盛
(
をとこざか
)
りに
截斷
(
たちき
)
りて、樂しき此世を外に、身を佛門に歸し給ふ、世にも憐れの事にこそ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
炭
(
すみ
)
、
燒灰等
(
やけばいなど
)
が、
小石
(
こいし
)
で
圍
(
かこ
)
まれた一
小部分
(
せうぶぶん
)
に
滿
(
み
)
ちて
居
(
ゐ
)
るのを
見出
(
みいだ
)
しただけである。
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
晏子
(
あんし
)
は
長
(
た
)
け六
尺
(
しやく
)
に
滿
(
み
)
たず、
身
(
み
)
齊國
(
せいこく
)
に
相
(
しやう
)
として、
名
(
な
)
諸矦
(
しよこう
)
に
顯
(
あら
)
はる。
国訳史記列伝:02 管晏列伝第二
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
物ことごとくよみがへり、
茜
(
あかね
)
さす日ぞ
照
(
て
)
り
滿
(
み
)
たむ。
新頌
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
潮
(
うしほ
)
ふたたび
滿
(
み
)
ち來ずや
草わかば
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
わが
望
(
のぞみ
)
滿
(
み
)
ち
足
(
た
)
らひなん
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
軟
(
やはら
)
かさに
滿
(
み
)
たされた
空氣
(
くうき
)
を
更
(
さら
)
に
鈍
(
にぶ
)
くするやうに、
榛
(
はん
)
の
木
(
き
)
の
花
(
はな
)
はひら/\と
止
(
や
)
まず
動
(
うご
)
きながら
煤
(
すゝ
)
のやうな
花粉
(
くわふん
)
を
撒
(
ま
)
き
散
(
ち
)
らして
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
是故にいかなる
災
(
わざはひ
)
のわが身に
迫
(
せま
)
るやを聞かばわが願ひ
滿
(
み
)
つべし、これ
豫
(
あらかじ
)
め見ゆる矢はその中る力弱ければなり。 二五—二七
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
以前
(
いぜん
)
の
少年
(
せうねん
)
も
手傳
(
てつだ
)
つて、これから
包
(
つゝみ
)
を
解
(
と
)
いて、
人參
(
にんじん
)
を
卓子
(
テエブル
)
一杯
(
いつぱい
)
に
積上
(
つみあ
)
げる。
異香
(
いかう
)
室内
(
しつない
)
に
滿
(
み
)
つ——で、
尊
(
たふと
)
さが
思遣
(
おもひや
)
られる。
人参
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
潮
(
しお
)
の
滿
(
み
)
ちる珠を出して溺らせ、もし大變にあやまつて來たら、
潮
(
しお
)
の
乾
(
ひ
)
る珠を出して生かし、こうしてお苦しめなさい
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
此
(
この
)
打合
(
うちあは
)
せが
終
(
をは
)
ると、
大佐
(
たいさ
)
の
命令
(
めいれい
)
で、
輕氣球
(
けいきゝゆう
)
は
海岸
(
かいがん
)
の
砂上
(
しやじやう
)
に
引出
(
ひきいだ
)
され、
水素瓦斯
(
すいそがす
)
は
充分
(
じふぶん
)
に
滿
(
み
)
たされ、
數日分
(
すうじつぶん
)
の
食料
(
しよくれう
)
と、
飮料水
(
いんれうすい
)
と、
藥品
(
やくひん
)
の
買入
(
かひい
)
れや、
船舶
(
せんぱく
)
の
雇入
(
やとひい
)
れの
爲
(
た
)
めに
費
(
つひや
)
す
可
(
べ
)
き
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
この光は智の光にて愛これに
滿
(
み
)
ち、この愛は
眞
(
まこと
)
の
幸
(
さいはひ
)
の愛にて悦びこれに滿ち、この悦び一切の樂しみにまさる 四〇—四二
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
夏
(
なつ
)
が
漸
(
やうや
)
く
深
(
ふ
)
けると
自然
(
しぜん
)
は
其
(
そ
)
の
心
(
こゝろ
)
を
焦燥
(
あせ
)
らせて、
霖雨
(
りんう
)
が
低
(
ひく
)
い
田
(
た
)
に
水
(
みづ
)
を
滿
(
み
)
たしめて、
堀
(
ほり
)
にも
茂
(
しげ
)
つた
草
(
くさ
)
を
沒
(
ぼつ
)
して
岸
(
きし
)
を
越
(
こ
)
えしめる。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
公園
(
こうゑん
)
の
廣場
(
ひろば
)
は、
既
(
すで
)
に
幾萬
(
いくまん
)
の
人
(
ひと
)
で
滿
(
み
)
ちて
居
(
ゐ
)
た。
私
(
わたし
)
たちは、
其
(
そ
)
の
外側
(
そとがは
)
の
濠
(
ほり
)
に
向
(
むか
)
つた
道傍
(
みちばた
)
に、やう/\
地
(
ち
)
のまゝの
蓆
(
むしろ
)
を
得
(
え
)
た。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
花
(
はな
)
の、
然
(
そ
)
うして、
二本
(
ふたもと
)
ばかり
抽
(
ぬ
)
かれたあとを、
男
(
をとこ
)
は
籠
(
かご
)
のまゝ、
撫子
(
なでしこ
)
も、
百合
(
ゆり
)
も
胸
(
むね
)
に
滿
(
み
)
つるばかり
預
(
あづ
)
けられた。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
下
(
した
)
へ
行
(
ゆ
)
くと
學士
(
がくし
)
の
背廣
(
せびろ
)
が
明
(
あかる
)
いくらゐ、
今
(
いま
)
を
盛
(
さかり
)
と
空
(
そら
)
に
咲
(
さ
)
く。
枝
(
えだ
)
も
梢
(
こずゑ
)
も
撓
(
たわゝ
)
に
滿
(
み
)
ちて、
仰向
(
あをむ
)
いて
見上
(
みあ
)
げると
屋根
(
やね
)
よりは
丈
(
たけ
)
伸
(
の
)
びた
樹
(
き
)
が、
對
(
つゐ
)
に
並
(
なら
)
んで
二株
(
ふたかぶ
)
あつた。
李
(
すもゝ
)
の
時節
(
じせつ
)
でなし、
卯木
(
うつぎ
)
に
非
(
あら
)
ず。
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
滿
部首:⽔
14画
“滿”を含む語句
充滿
滿干
滿潮
滿々
圓滿
滿洲
肥滿
金滿家
滿員
滿腹
丑滿頃
滿足
不滿
滿面
滿更
不滿足
滿喫
滿足氣
滿座
滿山
...