戦争せんそう)” の例文
旧字:戰爭
戦争せんそうが、はじまって、純吉じゅんきち出征しゅっせい召集しょうしゅうされたとき、父親ちちおやは、ただ息子むすこが、むらからともだちにけをらぬことをねんじたのでした。
からす (新字新仮名) / 小川未明(著)
このどもたちには、戦争せんそうというかなしいめにあわせたくない。日本にっぽんが、一にちもはやく、平和へいわなあかるい文明国ぶんめいこくになってくれるとよい。
そしてそのてんでんのくににいかめしいおしろをかまえて、すこしでも領分りょうぶんをひろめようというので、お隣同士となりどうし始終しじゅう戦争せんそうばかりしあっていました。
鎮西八郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
だれ戦争せんそうまうけ、だれなんうらみもない俺達おれたちころひをさせるか、だれして俺達おれたちのためにたたかひ、なに俺達おれたち解放かいほうするかを
それはまるで赤やみどりや青や様々さまざまの火がはげしく戦争せんそうをして、地雷火じらいかをかけたり、のろしを上げたり、またいなずまがひらめいたり、光のながれたり
貝の火 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
そのうちに第二次大戦がはじまり、ラーゲルレーヴさんは、この戦争せんそうがだんだん大きくなっていくのを心配しながら、一九四〇年にいきをひきとりました。
むかし、戦争せんそうのあった時代には、人びとはこういう大きな頑丈がんじょうなおしろに、喜んでじこもっていたものでした。
このペテロは、ほかでもない、おかの下のうつくしい村から、戦争せんそうにいったわかものたちのひとりでした。
丘の銅像 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
それから一年たったとき、王さまは戦争せんそうにいかなければならなくなりました。そこで、王さまは、わかいお妃さまのことをおかあさまにたのんで、こういいました。
貧窮ひんきゅう友人ゆうじん扶助たすけあたえぬのをはじとしていたとか、愉快ゆかい行軍こうぐんや、戦争せんそうなどのあったこと、面白おもしろ人間にんげん面白おもしろ婦人ふじんのあったこと、また高加索カフカズところじつにいい土地とち
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
世の中は戦争せんそうのようなもので、だれでも自分の思うようにはゆかないものだということだ
右のごとく長州の騒動そうどうに対して痛痒つうようあいかんせざりしに反し、官軍の東下に引続ひきつづき奥羽の戦争せんそうに付き横浜外人中に一方ならぬ恐惶きょうこうを起したるその次第しだいは、中国辺にいかなる騒乱そうらんあるも
なんともいわれない戦争せんそうの物音が聞えてきました。
壇ノ浦の鬼火 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
親方おやかた、おまえさんは、戦争せんそうにいきなさったか。」と、ききました。ふいにこういかけられたので、馭者ぎょしゃは、おどろいたかおをして
しらかばの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
外国がいこく戦争せんそうをひきおこすようなことになり、よわくてちいさい日本にっぽんは、つよくておおきい外国がいこくに、うちまかされてしまうにちがいありません。
その中には太鼓たいこだのほらがいだののおとまじって、まるで戦争せんそうのようなさわぎが、だんだんとこちらのほうちかづいてました。
葛の葉狐 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
そこでたとえばいさましい戦争せんそうの曲をひきながら、かれはジョリクール大将たいしょうが登場を知らせた。大将はインドの戦争でたびたび功名こうみょうあらわして、いまの高い地位ちいにのぼったのである。
「もし戦争せんそうでもはじまりますと、これは、きっとたいせつな、やくにたつ人になると思います。ですから、どんなことをしても、よそへおやりにならぬほうがよろしゅうございます。」
そのころ、この国ととなりの国とが、はげしい戦争せんそうをはじめました。村からも、じょうぶなわかものたちが、おおぜい、戦争に出ていきました。けれど戦争は、なかなかはてませんでした。
丘の銅像 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
けだし当時南北戦争ようやみ、その戦争せんそうに従事したる壮年そうねん血気けっきはい無聊ぶりょうに苦しみたる折柄おりからなれば、米人にはおのずからこのしゅはいおおかりしといえども、あるいはその他の外国人にも同様どうようの者ありしならん。
あるとき、となりくに戦争せんそうをしました。それは、いままでにないおおきな戦争せんそうでありました。そして両方りょうほうくに兵隊へいたいが、たくさんにました。
強い大将の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
けれども、幕府ばくふが、イギリスのいいぶんをききれて、たくさんのおかねをはらったので、さいわい戦争せんそうにはなりませんでした。
こんどのいくさまえときおとらず随分ずいぶんくるしい戦争せんそうでしたけれど、三ねんめにはすっかり片付かたづいてしまって、義家よしいえはまたひさりでみやこかえることになりました。
八幡太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
ちょうどそのころ、ある強い国の王さまが戦争せんそうをはじめました。若者わかものはこの王さまにつかえて、戦場せんじょうにでかけました。若者がてきのまえまできたとき、ちょうどたたかいがはじまりました。
これは、村から戦争せんそうにいったわかもののひとりで、居酒屋いざかやのむすこでした。
丘の銅像 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
年老としとったおんなは、母親ははおやであって、その子供こども戦争せんそうにいって、んだのをふかかなしんでいるからでありましょう。」とこたえました。
強い大将の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
頼通よりみち義家よしいえにくわしく奥州おうしゅう戦争せんそうはなしをさせてきながら、おもしろいのでけるのもわすれていました。
八幡太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
ケーくん、ぼくは、人間にんげんがあまり強欲ごうよくなものだから、戦争せんそうをしたり、けんかをしたり、つみもない動物どうぶつまでころしたりするのだとおもうよ。
太陽と星の下 (新字新仮名) / 小川未明(著)
まあってください。われわれはただの一戦争せんそうらしい戦争せんそうをしないで、むざむざみやこてきわたして田舎いなかげるというのは、いかにもふがいないはなしではありませんか。
猫の草紙 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
戦争せんそうが、だんだんおおきくなって、ついに、あにのところへも召集令しょうしゅうれいがきました。わたしは、そのわすれることができません。
たましいは生きている (新字新仮名) / 小川未明(著)
ところがのぼってみておどろいたことには、みやこの中はざわざわ物騒ものさわがしくって、いま戦争せんそうがはじまるのだといって、人民じんみんたちはみんなうろたえてみぎひだりまわっていました。
鎮西八郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
やがてふゆって、またはるとなりました。ちょうどそのころ、この二つのくには、なにかの利益りえき問題もんだいから、戦争せんそうはじめました。
野ばら (新字新仮名) / 小川未明(著)
いてありました。そのくにたいそうつよくって、戦争せんそうをしてもとても見込みこみがありませんでした。殿様とのさまこまっておしまいになって、家来けらいたちをあつめて御相談ごそうだんなさいました。
姨捨山 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
やっと、たどりくと、そこはまだあたらしい墓場はかばで、今度こんど戦争せんそうんだひとのしかばねがうずまっていて、つちいろ湿しめっていたのでありました。
強い大将の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
むかし源氏げんじ平家へいけ戦争せんそうをして、おたがいにったりけたりしていたときのことでした。源氏げんじ大将たいしょう義朝よしともには、悪源太義平あくげんたよしひら頼朝よりとものほかに今若いまわか乙若おとわか牛若うしわか、という三にん子供こどもがありました。
牛若と弁慶 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
「いよいよ、そんなことになったかい。こののちに、また戦争せんそうがあるのでないか? そんなものができるのは、どうせいいことでないのだよ。」
おばあさんとツェッペリン (新字新仮名) / 小川未明(著)
とこんどはきゅうりきかえりながら、いよいよ戦争せんそうのしたくにとりかかりました。
猫の草紙 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
達吉たつきちは、父親ちちおや戦死せんししてから、戦争せんそうにいった兵隊へいたいさんにたいして、なんとなくいいしれぬしたしみをもつようになったのでした。
僕はこれからだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
きゅうつめをとぐやら、きばをこするやら、けずに戦争せんそうのしたくをして
猫の草紙 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
だが、かれはこのあいだの戦争せんそうんだのではなかったかとがついたので、やすんだらこうとおもっているうち、その姿すがた見失みうしなってしまった。
たましいは生きている (新字新仮名) / 小川未明(著)
敵味方てきみかたわかれて戦争せんそうをなさろうというのでした。
鎮西八郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
「それはいけないな。今度こんど戦争せんそうは、どれほどひとかしたか。まだかえらないひとにもうひとり、おもいだすひとがあるよ。」
新しい町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
するうちまた奥州おうしゅう戦争せんそうがはじまりました。
八幡太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
「だれでも、その当座とうざは、戦争せんそうわるいこと、おそろろしいことをにしみてかんじますが、それを、じきわすれてしまうのです。」
夢のような昼と晩 (新字新仮名) / 小川未明(著)
戦争せんそうがはじまってから、時計とけいは、もう外国がいこくからこなくなれば、国内こくないでもつくらなくなったというはなしくと、正二しょうじくんは
正二くんの時計 (新字新仮名) / 小川未明(著)
じいさんは、いまから四十ねんも、五十ねんまえ少年しょうねん時分じぶん戦争せんそうごっこをしたり、おにごっこをしたりしたときの、自分じぶん姿すがたおもしていました。
手風琴 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ちちは、かれが三つばかりのとき、戦争せんそうんでしまったのです。そののちは、はは二人ふたりで、さびしくらしていました。
一粒の真珠 (新字新仮名) / 小川未明(著)
おうさまは、戦争せんそうからおかえりなさると、そのうつくしいおきさきをおもらいになりました。三ごく一の美人びじんですけれど、まだおわらいになったことがありません。
春の日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それにもかかわらず、くに戦争せんそうにやぶれてからは、景気けいき変動へんどうもはげしく、とうとうかれはどんぞこへつきおとされました。
きつねをおがんだ人たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
戦争せんそうわるころは、品物しなもの不足ふそくしていて、だれでも、すばしっこく、ひとのほしがるしなうごかしたものは、あそんでいても、おおもうけができたのだ。
太陽と星の下 (新字新仮名) / 小川未明(著)