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一本
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いつぽん
ふりがな文庫
“
一本
(
いつぽん
)” の例文
橋
(
はし
)
のあつたのは、
市
(
まち
)
を
少
(
すこ
)
し
離
(
はな
)
れた
処
(
ところ
)
で、
堤防
(
どて
)
に
松
(
まつ
)
の
木
(
き
)
が
並
(
なら
)
むで
植
(
う
)
はつて
居
(
ゐ
)
て、
橋
(
はし
)
の
袂
(
たもと
)
に
榎
(
え
)
の
樹
(
き
)
が
一本
(
いつぽん
)
、
時雨榎
(
しぐれえのき
)
とかいふのであつた。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
少年
(
こども
)
がこれを口に
入
(
いれ
)
るのは
指
(
ゆび
)
一本
(
いつぽん
)
動
(
うご
)
かすほどのこともない、
然
(
しか
)
し
左
(
さ
)
も
疲
(
つか
)
れ
果
(
はて
)
て
居
(
ゐ
)
る
樣
(
さま
)
で
身動
(
みうごき
)
もしない、
無花果
(
いちじく
)
は
頬
(
ほゝ
)
の
上
(
うへ
)
にのつたまゝである。
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
いづれも
至
(
いた
)
つて
粗末
(
そまつ
)
な
簡單
(
かんたん
)
な
人形
(
にんぎよう
)
で、
脚
(
あし
)
の
方
(
ほう
)
はたいてい
一本
(
いつぽん
)
の
筒形
(
つゝがた
)
になり、
足
(
あし
)
の
先
(
さき
)
まで
現
(
あらは
)
してあるのは
稀
(
まれ
)
であります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
澁
(
しぶ
)
を
買
(
か
)
ひに
行
(
ゆ
)
く
時
(
とき
)
かすりでも
取
(
と
)
つて
吹矢
(
ふきや
)
の
一本
(
いつぽん
)
も
當
(
あた
)
りを
取
(
と
)
るのが
好
(
い
)
い
運
(
うん
)
さ、お
前
(
まへ
)
さんなぞは
以前
(
もと
)
が
立派
(
りつぱ
)
な
人
(
ひと
)
だといふから
今
(
いま
)
に
上等
(
じやうとう
)
の
運
(
うん
)
が
馬車
(
ばしや
)
に
乘
(
の
)
つて
迎
(
むか
)
ひに
來
(
き
)
やすのさ
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
鹿
(
しか
)
のめぐりはだんだんゆるやかになり、みんなは
交
(
かは
)
る
交
(
がは
)
る、
前肢
(
まへあし
)
を
一本
(
いつぽん
)
環
(
わ
)
の
中
(
なか
)
の
方
(
はう
)
へ
出
(
だ
)
して、
今
(
いま
)
にもかけ
出
(
だ
)
して
行
(
い
)
きさうにしては、びつくりしたやうにまた
引
(
ひ
)
つ
込
(
こ
)
めて
鹿踊りのはじまり
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
▼ もっと見る
然
(
しか
)
しすぐあとから、まあ
急
(
いそ
)
ぐにも
及
(
およ
)
ぶまい
位
(
ぐらゐ
)
に、
自分
(
じぶん
)
と
打
(
う
)
ち
消
(
け
)
して
仕舞
(
しま
)
ふのが
常
(
つね
)
であつた。さうして、
胸
(
むね
)
の
筋
(
きん
)
が
一本
(
いつぽん
)
鉤
(
かぎ
)
に
引
(
ひ
)
つ
掛
(
かゝ
)
つた
樣
(
やう
)
な
心
(
こゝろ
)
を
抱
(
いだ
)
いて、
日
(
ひ
)
を
暮
(
く
)
らしてゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ある
日
(
ひ
)
、いつものように
竹藪
(
たけやぶ
)
に
入
(
い
)
り
込
(
こ
)
んで
見
(
み
)
ますと、
一本
(
いつぽん
)
妙
(
みよう
)
に
光
(
ひか
)
る
竹
(
たけ
)
の
幹
(
みき
)
がありました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
艇
(
てい
)
の
上部艇首
(
じやうぶていしゆ
)
の
方
(
かた
)
に
位
(
くらゐ
)
して、
一個
(
いつこ
)
の
橢圓形
(
だゑんけい
)
の
觀外塔
(
くわんぐわいたふ
)
が
設
(
もう
)
けられて、
塔上
(
たふじやう
)
には、
一本
(
いつぽん
)
の
信號檣
(
しんがうマスト
)
の
他
(
ほか
)
には
何物
(
なにもの
)
も
無
(
な
)
く、
其
(
その
)
一端
(
いつたん
)
には
自動開閉
(
じどうかいへい
)
の
鐵扉
(
てつぴ
)
が
設
(
もう
)
けられて、
艇
(
てい
)
の
將
(
まさ
)
に
海底
(
かいてい
)
に
沈
(
しづ
)
まんとするや
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
けだものの子は
大人
(
をとな
)
となりぬ
一本
(
いつぽん
)
も毛のなきことが悲しかりける
小熊秀雄全集-01:短歌集
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
眼鏡橋の眼鏡の中から眺むれば柳
一本
(
いつぽん
)
風にゆらるる風にゆらるる
雲母集
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
一本
(
いつぽん
)
毛
(
け
)
のないももんがあ
どんたく:絵入り小唄集
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
村一同
(
むらいちどう
)
へ
言
(
こと
)
づけを
頼
(
たの
)
まう。
此
(
こ
)
の
柱
(
はしら
)
を
一本
(
いつぽん
)
頂
(
いたゞ
)
く……
此
(
こ
)
の
鳥居
(
とりゐ
)
のな。……
後
(
あと
)
で
幾
(
いく
)
らでも
建立
(
こんりふ
)
するから、と
然
(
さ
)
う
言
(
い
)
つてな。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
(
第三十一圖
(
だいさんじゆういちず
)
2)それはたいてい
一本
(
いつぽん
)
の
大
(
おほ
)
きな
長
(
なが
)
い
石
(
いし
)
が
突
(
つ
)
き
立
(
た
)
てゝあるもので、その
石
(
いし
)
の
高
(
たか
)
さは
五六尺
(
ごろくしやく
)
のものもありますが、
大
(
おほ
)
きいものになると
五六十尺
(
ごろくじつしやく
)
もあるものがあります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
太陽
(
たいやう
)
が、ちやうど
一本
(
いつぽん
)
のはんのきの
頂
(
いたゞき
)
にかかつてゐましたので、その
梢
(
こずゑ
)
はあやしく
青
(
あを
)
くひかり、まるで
鹿
(
しか
)
の
群
(
むれ
)
を
見
(
み
)
おろしてぢつと
立
(
た
)
つてゐる
青
(
あを
)
いいきもののやうにおもはれました。
鹿踊りのはじまり
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「
時代
(
じだい
)
があるんですか。
偉
(
えら
)
いものを買ひ込んだもんだね。
帰
(
かへ
)
りに
一本
(
いつぽん
)
貰
(
もら
)
つて
行
(
い
)
かう」
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それは
五人
(
ごにん
)
とも
別々
(
べつ/\
)
で、
石造皇子
(
いしつくりのみこ
)
には
天竺
(
てんじく
)
にある
佛
(
ほとけ
)
の
御石
(
みいし
)
の
鉢
(
はち
)
、
車持皇子
(
くらもちのみこ
)
には
東海
(
とうかい
)
の
蓬莱山
(
ほうらいさん
)
にある
銀
(
ぎん
)
の
根
(
ね
)
、
金
(
きん
)
の
莖
(
くき
)
、
白玉
(
しらたま
)
の
實
(
み
)
をもつた
木
(
き
)
の
枝
(
えだ
)
一本
(
いつぽん
)
、
阿倍
(
あべ
)
の
右大臣
(
うだいじん
)
には
唐土
(
もろこし
)
にある
火鼠
(
ひねずみ
)
の
皮衣
(
かはごろも
)
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
けれど、
第一
(
だいいち
)
に、
其樣
(
そんな
)
危險
(
きけん
)
な
深山
(
しんざん
)
へ
如何
(
どう
)
して
紀念塔
(
きねんたう
)
を
建
(
た
)
てるか、
外國人
(
ぐわいこくじん
)
の
行
(
ゆ
)
かれぬ
程
(
ほど
)
危險
(
きけん
)
な
處
(
ところ
)
へは、
吾等
(
われら
)
だつて
行
(
ゆ
)
かれぬ
筈
(
はづ
)
では
無
(
な
)
いかと、
隙
(
すか
)
さず
一本
(
いつぽん
)
切込
(
きりこ
)
むと、
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
ちつとも
驚
(
おどろ
)
かない。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
目の前にしんじつかかる
一本
(
いつぽん
)
の青木立てりと知らざりしかな
雲母集
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
奴
(
やつこ
)
、
一本
(
いつぽん
)
參
(
まゐ
)
つた
體
(
てい
)
で、
頸
(
くび
)
を
竦
(
すく
)
め、
口
(
くち
)
をゆがめて、
饀
(
あん
)
をつける
三人
(
さんにん
)
の
方
(
はう
)
を、
外方
(
そつぱう
)
にして、
一人
(
ひとり
)
で
笑
(
わら
)
つて
松の葉
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
すすきの
穂
(
ほ
)
も、
一本
(
いつぽん
)
づつ
銀
(
ぎん
)
いろにかがやき、
鹿
(
しか
)
の
毛並
(
けなみ
)
がことにその
日
(
ひ
)
はりつぱでした。
鹿踊りのはじまり
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
枯木
一本
(
いつぽん
)
赤き鳥居と石ふたつこれぞ
陰陽神
(
おんみやうじん
)
のましますところ
雲母集
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
と
蜀江
(
しよくこう
)
の
錦
(
にしき
)
、
呉漢
(
ごかん
)
の
綾
(
あや
)
、
足利絹
(
あしかゞぎぬ
)
もものともしないで、「よそぢや、この
時節
(
じせつ
)
、
一本
(
いつぽん
)
お
燗
(
かん
)
でもないからね、ビールさ。
久
(
ひさ
)
しぶりでいゝ
心持
(
こゝろもち
)
だ。」と
熱燗
(
あつかん
)
を
手酌
(
てじやく
)
で
傾
(
かたむ
)
けて
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
よく
湿
(
しめ
)
る萱屋は低し
新芽
(
しんめ
)
ふく
一本
(
いつぽん
)
の
茱萸
(
ぐみ
)
の
銀鼠
(
ぎんねず
)
の雨
風隠集
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
其
(
それ
)
もさ、
刻
(
きざ
)
んだのではないで、
一本
(
いつぽん
)
三
(
み
)
ツ
切
(
ぎり
)
にしたらうといふ
握太
(
にぎりぶと
)
なのを
横啣
(
よこくはえ
)
にしてやらかすのぢや。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
思
(
おも
)
ひ
懸
(
が
)
けず
又
(
また
)
露地
(
ろぢ
)
の
口
(
くち
)
に、
抱餘
(
かゝへあま
)
る
松
(
まつ
)
の
大木
(
たいぼく
)
を
筒切
(
つゝぎり
)
にせしよと
思
(
おも
)
ふ、
張子
(
はりこ
)
の
恐
(
おそろ
)
しき
腕
(
かひな
)
一本
(
いつぽん
)
、
荷車
(
にぐるま
)
に
積置
(
つみお
)
いたり。
追
(
おつ
)
て、
大江山
(
おほえやま
)
はこれでござい、
入
(
い
)
らはい/\と
言
(
い
)
ふなるべし。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
喜多八
(
きたはち
)
、さあ、
其
(
そ
)
の
氣
(
き
)
で
歩
(
あゆ
)
ばつしと、
今
(
いま
)
こそ
着流
(
きながし
)
で
駒下駄
(
こまげた
)
なれ、
以前
(
いぜん
)
は、つかさやをかけたお
太刀
(
たち
)
一本
(
いつぽん
)
一寸
(
ちよつと
)
極
(
き
)
め、
振分
(
ふりわけ
)
の
荷物
(
にもつ
)
、
割合羽
(
わりがつぱ
)
、
函嶺
(
はこね
)
の
夜路
(
よみち
)
をした、
内神田
(
うちかんだ
)
の
叔父的
(
をぢき
)
城の石垣
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
飛騨
(
ひだ
)
から
信州
(
しんしう
)
へ
越
(
こ
)
える
深山
(
しんざん
)
の
間道
(
かんだう
)
で、
丁度
(
ちやうど
)
立休
(
たちやす
)
らはうといふ
一本
(
いつぽん
)
の
樹立
(
こだち
)
も
無
(
な
)
い、
右
(
みぎ
)
も
左
(
ひだり
)
も
山
(
やま
)
ばかりぢや、
手
(
て
)
を
伸
(
の
)
ばすと
達
(
とゞ
)
きさうな
峯
(
みね
)
があると、
其
(
そ
)
の
峯
(
みね
)
へ
峯
(
みね
)
が
乗
(
の
)
り
巓
(
いたゞき
)
が
被
(
かぶ
)
さつて、
飛
(
と
)
ぶ
鳥
(
とり
)
も
見
(
み
)
えず
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
唯
(
と
)
見
(
み
)
れば、
頭
(
かしら
)
に、
無手
(
むづ
)
と
一本
(
いつぽん
)
の
角
(
つの
)
生
(
お
)
ひたり。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
一本
(
いつぽん
)
折
(
を
)
つては
腰
(
こし
)
にさし
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“一本”の意味
《名詞》
一 本(いっぽん)
細長い形のものが1つあること。
1冊の書物。
ある書物。
(武道)技が完全にきまること。
1つの事に専念すること。
(出典:Wiktionary)
“一本”の解説
一本(いっぽん)とは、武道、将棋、プロレス等、勝負ごとにおいて、ひと勝負ついた、決着がついたことである。
(出典:Wikipedia)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
本
常用漢字
小1
部首:⽊
5画
“一本”で始まる語句
一本橋
一本薄
一本独鈷
一本槍
一本簪
一本榎
一本寺
一本脚
一本気
一本柳