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簡單
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かんたん
ふりがな文庫
“
簡單
(
かんたん
)” の例文
新字:
簡単
「
其
(
その
)
代
(
かは
)
り
小六
(
ころく
)
さん、
憚
(
はゞか
)
り
樣
(
さま
)
。
座敷
(
ざしき
)
の
戸
(
と
)
を
閉
(
た
)
てて、
洋燈
(
ランプ
)
を
點
(
つ
)
けて
頂戴
(
ちやうだい
)
。
今
(
いま
)
私
(
わたし
)
も
清
(
きよ
)
も
手
(
て
)
が
放
(
はな
)
せない
所
(
ところ
)
だから」と
依頼
(
たの
)
んだ。
小六
(
ころく
)
は
簡單
(
かんたん
)
に
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
これを
竪穴式石室
(
たてあなしきせきしつ
)
と
呼
(
よ
)
んでゐる
人
(
ひと
)
がありますが、
實
(
じつ
)
は
石
(
いし
)
の
部屋
(
へや
)
といふほどのものではなく、たゞ
簡單
(
かんたん
)
な
石
(
いし
)
の
圍
(
かこ
)
ひにすぎないのであります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
短歌
(
たんか
)
などもそれで、
日本
(
につぽん
)
の
初
(
はじ
)
めの
歌
(
うた
)
から、
非常
(
ひじよう
)
な
整頓
(
せいとん
)
が
行
(
おこな
)
はれ/\して、かういふ
簡單
(
かんたん
)
で、
思
(
おも
)
ひの
深
(
ふか
)
い
詩
(
し
)
の
形
(
かたち
)
が、
出來
(
でき
)
て
來
(
き
)
たのであります。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
「へえ」
勘次
(
かんじ
)
は
其
(
そ
)
の
佛曉
(
あけがた
)
のことをどうしてか
内儀
(
かみ
)
さんがまだ
知
(
し
)
らぬらしいのでほつと
息
(
いき
)
をついたが
又
(
また
)
自分
(
じぶん
)
から
恥
(
は
)
ぢて、
簡單
(
かんたん
)
に
瞹昧
(
あいまい
)
に
斯
(
か
)
ういつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
列席
(
れつせき
)
の
各員
(
かくいん
)
は
著者
(
ちよしや
)
が
簡單
(
かんたん
)
に
演述
(
えんじゆつ
)
した
大地震
(
だいぢしん
)
前徴
(
ぜんちよう
)
につき
更
(
さら
)
に
詳細
(
しようさい
)
な
説明
(
せつめい
)
を
求
(
もと
)
められ、
頗
(
すこぶ
)
る
滿足
(
まんぞく
)
の
態
(
てい
)
に
見受
(
みう
)
けた。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
▼ もっと見る
彼女
(
かのぢよ
)
に
若
(
も
)
しもその
時
(
とき
)
子供
(
こども
)
がなかつたならば、
呪
(
のろ
)
ひや
果敢
(
はか
)
なみや、たゞ
世間
(
せけん
)
をのみ
對象
(
たいしやう
)
にして
考
(
かんが
)
へた
汚辱
(
をじよく
)
のために、
如何
(
いか
)
にも
簡單
(
かんたん
)
に
死
(
し
)
んでしまつたかも
知
(
し
)
れない。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
義母
(
おつかさん
)
が
定
(
さだ
)
めし
珍
(
めづら
)
しがるだらうと
思
(
おも
)
つて
居
(
ゐ
)
たのが、
例
(
れい
)
の
如
(
ごと
)
く
簡單
(
かんたん
)
な
御挨拶
(
ごあいさつ
)
だけだから
張合
(
はりあひ
)
が
拔
(
ぬ
)
けて
了
(
しま
)
つた。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
それは、子
供
(
とも
)
向
(
む
)
きに
寫眞
(
しやしん
)
の
沿革
(
えんかく
)
から
撮影
(
さつえい
)
、
現像
(
げんぞう
)
、燒
付
(
つけ
)
の
法
(
ほう
)
、それに
簡單
(
かんたん
)
な
暗箱
(
あんはこ
)
の
作
(
つく
)
り方までを
説明
(
せつめい
)
してある。たしか
博文館
(
はくぶんくわん
)
發
(
はつ
)
行の
少
(
せう
)
年
理科
(
りくわ
)
叢
(
そう
)
書の一
册
(
さつ
)
だつたかと
思
(
おも
)
ふ。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
『だが
先刻
(
せんこく
)
は
確實
(
たしか
)
に
救助
(
きゆうじよ
)
を
求
(
もと
)
むる
難破船
(
なんぱせん
)
の
信號
(
しんがう
)
が
見
(
み
)
えましたか。』と
眉
(
まゆ
)
に
唾
(
つばき
)
した。
可笑
(
をか
)
しい
樣
(
やう
)
だが
船乘人
(
ふなのり
)
にはかゝる
迷信
(
めいしん
)
を
抱
(
いだ
)
いて
居
(
を
)
る
者
(
もの
)
が
澤山
(
たくさん
)
ある、
私
(
わたくし
)
は
相手
(
あいて
)
にせず
簡單
(
かんたん
)
に
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
夫
(
そ
)
れよりは「
精々
(
せい/″\
)
うまい
物
(
もの
)
を
適度
(
てきど
)
に
食
(
く
)
へ」と
云
(
い
)
ふのが
最
(
もつと
)
も
簡單
(
かんたん
)
で
要領
(
えうれう
)
を
得
(
え
)
た
標語
(
へうご
)
である。
建築
(
けんちく
)
殊
(
こと
)
に
住家
(
ぢうか
)
でも、
正
(
まさ
)
にこの
通
(
とほ
)
りで、「
精々
(
せい/″\
)
善美
(
ぜんび
)
なる
建築
(
けんちく
)
を
造
(
つく
)
れ」と
云
(
い
)
ふのが
最後
(
さいご
)
の
結論
(
けつろん
)
である。
建築の本義
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
患者
(
くわんじや
)
は
多
(
おほ
)
いのに
時間
(
じかん
)
は
少
(
すく
)
ない、で、
毎
(
いつ
)
も
極
(
ご
)
く
簡單
(
かんたん
)
な
質問
(
しつもん
)
と、
塗藥
(
ぬりぐすり
)
か、
※麻子油位
(
ひましあぶらぐらゐ
)
の
藥
(
くすり
)
を
渡
(
わた
)
して
遣
(
や
)
るのに
留
(
とゞ
)
まつてゐる。
院長
(
ゐんちやう
)
は
片手
(
かたて
)
で
頬杖
(
ほゝづゑ
)
を
突
(
つ
)
きながら
考込
(
かんがへこ
)
んで、
唯
(
たゞ
)
機械的
(
きかいてき
)
に
質問
(
しつもん
)
を
掛
(
か
)
けるのみである。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
紀
(
こつな
)
の
返辭
(
へんじ
)
はきはめて
簡單
(
かんたん
)
であつた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
下女
(
げぢよ
)
は「
左樣
(
さやう
)
で
御座
(
ござ
)
いましたか、どうも」と
簡單
(
かんたん
)
に
禮
(
れい
)
を
述
(
の
)
べて、
文庫
(
ぶんこ
)
を
持
(
も
)
つた
儘
(
まゝ
)
、
板
(
いた
)
の
間
(
ま
)
の
仕切
(
しきり
)
迄
(
まで
)
行
(
い
)
つて、
仲働
(
なかばたらき
)
らしい
女
(
をんな
)
を
呼
(
よ
)
び
出
(
だ
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
然
(
しか
)
しながら
慌
(
あわ
)
てた
卯平
(
うへい
)
の
手
(
て
)
は
此
(
かく
)
の
如
(
ごと
)
き
簡單
(
かんたん
)
で
且
(
かつ
)
最良
(
さいりやう
)
である
方法
(
はうはふ
)
を
執
(
と
)
る
暇
(
ひま
)
がなかつた。
火
(
ひ
)
は
復
(
また
)
怒
(
いか
)
つて
彼
(
かれ
)
の
頬
(
ほゝ
)
を
舐
(
ねぶ
)
り
彼
(
かれ
)
の
手
(
て
)
を
燒
(
や
)
いた。
彼
(
かれ
)
の
目
(
め
)
は
昏
(
くら
)
んだ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
いかにも、
暗
(
くら
)
い
夜
(
よる
)
の
朝
(
あさ
)
に
代
(
かは
)
つた
喜
(
よろこ
)
びが、『あけぬこの
夜
(
よ
)
は』といふ
簡單
(
かんたん
)
な
句
(
く
)
のうちに、
漲
(
みなぎ
)
つてゐるではありませんか。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
いづれも
至
(
いた
)
つて
粗末
(
そまつ
)
な
簡單
(
かんたん
)
な
人形
(
にんぎよう
)
で、
脚
(
あし
)
の
方
(
ほう
)
はたいてい
一本
(
いつぽん
)
の
筒形
(
つゝがた
)
になり、
足
(
あし
)
の
先
(
さき
)
まで
現
(
あらは
)
してあるのは
稀
(
まれ
)
であります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
木造家屋
(
もくぞうかおく
)
に
對
(
たい
)
しては、
處置
(
しよち
)
が
比較的
(
ひかくてき
)
に
容易
(
ようい
)
であるが、
重
(
おも
)
い
洋風建築物
(
ようふうけんちくぶつ
)
であると、さう
簡單
(
かんたん
)
にはゆかぬ。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
わざ/\デーといはずとも、日といふ
美
(
うつく
)
しい
簡單
(
かんたん
)
な
古來
(
こらい
)
の
和語
(
わご
)
があるのである。
国語尊重
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
至極
(
しごく
)
簡單
(
かんたん
)
ながら
速
(
そく
)
寫
裝置
(
そうち
)
もある
箱形
(
はこかた
)
の
輕便寫眞器
(
けいべんしやしんき
)
だつた。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
で
私
(
わたくし
)
は
簡單
(
かんたん
)
に
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
一人
(
ひとり
)
で
何時
(
いつ
)
もの
樣
(
やう
)
に
簡單
(
かんたん
)
な
食事
(
しよくじ
)
を
濟
(
す
)
まして、
清
(
きよ
)
に
膳
(
ぜん
)
を
下
(
さ
)
げさしてゐると、いきなり
御免
(
ごめん
)
下
(
くだ
)
さいと
云
(
い
)
つて、
大
(
おほ
)
きな
聲
(
こゑ
)
を
出
(
で
)
して
道具屋
(
だうぐや
)
が
玄關
(
げんくわん
)
から
遣
(
や
)
つて
來
(
き
)
た。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「お
前
(
まへ
)
そつち
持
(
も
)
つて」と
簡單
(
かんたん
)
に
顎
(
あご
)
で
百姓
(
ひやくしやう
)
へ
指圖
(
さしづ
)
した。
百姓
(
ひやくしやう
)
は
怖
(
お
)
づ/\
怪我人
(
けがにん
)
の
後
(
うしろ
)
へ
廻
(
まは
)
つて
蒼
(
あを
)
い
顏
(
かほ
)
をして
抱
(
だ
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
しかしまづそんなのは
例外
(
れいがい
)
であつて、
普通
(
ふつう
)
はなんの
裝飾
(
そうしよく
)
もなく
簡單
(
かんたん
)
な
小
(
ちひ
)
さな
穴
(
あな
)
に
過
(
す
)
ぎません。(
第六十一圖
(
だいろくじゆういちず
)
)
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
ところが、
物質
(
ぶつしつ
)
の
進化
(
しんか
)
の
方面
(
ほうめん
)
と、
精神上
(
せいしんじよう
)
のことゝは
反對
(
はんたい
)
で、
複雜
(
ふくざつ
)
なものをだんだん
整頓
(
せいとん
)
して、
簡單
(
かんたん
)
にして
行
(
ゆ
)
く
能力
(
のうりよく
)
の
出來
(
でき
)
て
來
(
く
)
ることが、
文明
(
ぶんめい
)
の
進
(
すゝ
)
んでゆくありさまであります。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
子規は此
簡單
(
かんたん
)
な草花を
描
(
ゑが
)
くために、非常な努力を惜しまなかつた樣に見える。僅か
三莖
(
みくき
)
の花に、少くとも五六時間の
手間
(
てま
)
を掛けて、何處から何處迄丹念に塗り上げてゐる。
子規の画
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
簡
常用漢字
小6
部首:⽵
18画
單
部首:⼝
12画
“簡”で始まる語句
簡単
簡
簡勁
簡雍
簡短
簡素
簡牘
簡易
簡便
簡単服