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習慣
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しふくわん
ふりがな文庫
“
習慣
(
しふくわん
)” の例文
さうして
東隣
(
ひがしどなり
)
から
借
(
か
)
りて
來
(
き
)
た
蓙
(
ござ
)
が五六
枚
(
まい
)
敷
(
し
)
かれた。それから
土地
(
とち
)
の
習慣
(
しふくわん
)
で
勘次
(
かんじ
)
は
淨
(
きよ
)
めてやつたお
品
(
しな
)
の
死體
(
したい
)
は一
切
(
さい
)
を
近所
(
きんじよ
)
の
手
(
て
)
に
任
(
まか
)
せた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
人肉
(
じんにく
)
を食とするか如きも我々の
習慣
(
しふくわん
)
より言へは
厭
(
いと
)
ふ可き事、寧恐る可き事には有れど、
野蠻未開國
(
やばんみかいこく
)
の中には
現
(
げん
)
に此風の行はるる所有り。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
蕎麥
(
そば
)
、お
汁粉
(
しるこ
)
等
(
など
)
、
一寸
(
ちよつと
)
入
(
はひ
)
ると、一ぜんでは
濟
(
す
)
まず。二ぜんは
當前
(
あたりまへ
)
。だまつて
食
(
た
)
べて
居
(
ゐ
)
れば、あとから/\つきつけ
裝
(
も
)
り
出
(
だ
)
す
習慣
(
しふくわん
)
あり。
古風
(
こふう
)
淳朴
(
じゆんぼく
)
なり。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
乍去
(
さりながら
)
日本人
(
にほんじん
)
從來
(
じゆうらい
)
の
習慣
(
しふくわん
)
でありませうが、
斯樣
(
かやう
)
な
事
(
こと
)
に
極
(
き
)
めて
無頓着
(
むとんちやく
)
が
多
(
おほ
)
い。
責任
(
せきにん
)
を
重
(
おも
)
んずるの
念
(
ねん
)
に
乏
(
とぼ
)
しい。
獨立
(
どくりつ
)
して
物
(
もの
)
を
治
(
をさ
)
めて
行
(
ゆ
)
くといふ
事
(
こと
)
が
少
(
すこ
)
しも
無
(
な
)
い。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
『さうらしいのよ』と
云
(
い
)
つて
愛
(
あい
)
ちやんは、『でも、
習慣
(
しふくわん
)
になつて
了
(
しま
)
つて
憶
(
おぼ
)
えて
居
(
を
)
られないわ——だッて、十
分
(
ぷん
)
間
(
かん
)
を
全
(
まつた
)
く
同
(
おな
)
じ
大
(
おほ
)
きさで
居
(
ゐ
)
られないのですもの』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
▼ もっと見る
困
(
こま
)
つたものだとは
思
(
おも
)
ひながらも、
一
(
ひと
)
つは
習慣
(
しふくわん
)
の
惰力
(
だりよく
)
でとう/\五
個月間
(
かげつかん
)
やりつゞけた。さうすると、どうだらう。
或日
(
あるひ
)
先方
(
せんぱう
)
の
奴
(
やつ
)
が
突然
(
とつぜん
)
僕
(
ぼく
)
の
内
(
うち
)
にやつて
來
(
き
)
て……
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
夫婦
(
ふうふ
)
は
夜中
(
よぢゆう
)
燈火
(
あかり
)
を
點
(
つ
)
けて
置
(
お
)
く
習慣
(
しふくわん
)
が
付
(
つ
)
いてゐるので、
寐
(
ね
)
る
時
(
とき
)
はいつでも
心
(
しん
)
を
細目
(
ほそめ
)
にして
洋燈
(
らんぷ
)
を
此所
(
こゝ
)
へ
上
(
あ
)
げた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
尚
(
なほ
)
去
(
さ
)
らざる
時
(
とき
)
は
全身
(
ぜんしん
)
に
冷水
(
れいすゐ
)
を
灌
(
そゝ
)
ぎて
其
(
その
)
痛
(
いたみ
)
全
(
まつた
)
く
去
(
さ
)
りし
故
(
ゆゑ
)
に、
其後
(
そのご
)
頭痛
(
づつう
)
の
起
(
おこ
)
る
毎
(
ごと
)
に
全身
(
ぜんしん
)
冷水灌漑
(
れいすゐくわんがい
)
を
行
(
おこな
)
ひしが、
遂
(
つひ
)
に
習慣
(
しふくわん
)
となり、
寒中
(
かんちゆう
)
にも
冷水灌漑
(
れいすゐくわんがい
)
に
耐
(
た
)
ゆるを
得
(
え
)
たり。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
長い間の
習慣
(
しふくわん
)
と、この男の正義感で、惡者が眼の前にヌケヌケとして居るのは我慢が出來なかつたのです。
銭形平次捕物控:168 詭計の豆
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
とうとうしまひには、
引取
(
ひきと
)
り手のない死人を、この門へ持つて來て、棄てゝ行くと云ふ
習慣
(
しふくわん
)
さへ出來た。
羅生門
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
或
(
あるひ
)
は
患者
(
くわんじや
)
に
對
(
たい
)
して、
單
(
たん
)
に
形式以上
(
けいしきいじやう
)
の
關係
(
くわんけい
)
を
有
(
も
)
たぬやうに
望
(
のぞ
)
んでも
出來
(
でき
)
ぬやうに、
此
(
こ
)
の
習慣
(
しふくわん
)
と
云
(
い
)
ふ
奴
(
やつ
)
がさせて
了
(
しま
)
ふ、
早
(
はや
)
く
言
(
い
)
へば
彼等
(
かれら
)
は
恰
(
あだか
)
も、
庭
(
には
)
に
立
(
た
)
つて
羊
(
ひつじ
)
や、
牛
(
うし
)
を
屠
(
ほふ
)
り
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
自然主義
(
しぜんしゆぎ
)
の
風潮
(
ふうてう
)
に
漂
(
たゞよ
)
はされた
年若
(
としわか
)
い少女が(
尤
(
もつと
)
もこの自然主義は、
新聞
(
しんぶん
)
の三
面記事
(
めんきじ
)
に
術語化
(
じゆつごくわ
)
されたものを
指
(
さ
)
してゐません。その頃の
生眞面目
(
きまじめ
)
な
文壇
(
ぶんだん
)
の
運動
(
うんどう
)
を言つてゐます。)
從來
(
じゆうらい
)
の
習慣
(
しふくわん
)
の
束縛
(
そくばく
)
を
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
園生
(
そのふ
)
に
植
(
うゑ
)
てもかくれなきもの
中村
(
なかむら
)
のお
嬢
(
ぢやう
)
さんとあらぬ
人
(
ひと
)
にまでうはさゝるゝ
美人
(
びじん
)
もうるさきものぞかしさても
習慣
(
しふくわん
)
こそは
可笑
(
をか
)
しけれ
北風
(
きたかぜ
)
の
空
(
そら
)
にいかのぼりうならせて
電信
(
でんしん
)
の
柱
(
はしら
)
邪魔
(
じやま
)
くさかりし
昔
(
むか
)
しは
我
(
われ
)
も
昔
(
むかし
)
と
思
(
おも
)
へど
良之助
(
りやうのすけ
)
お
千代
(
ちよ
)
に
向
(
むか
)
ふときは
闇桜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ガラツ八の八五郎は、朝の挨拶と一緒に、
斯
(
か
)
うニユースを持つて來るのが、長い間の
習慣
(
しふくわん
)
でした。
銭形平次捕物控:170 百足屋殺し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「どうしたんだえ
此
(
こ
)
ら、
夫婦喧嘩
(
ふうふげんくわ
)
でもしたか」
醫者
(
いしや
)
は
毎日
(
まいにち
)
百姓
(
ひやくしやう
)
を
相手
(
あひて
)
にして
碎
(
くだ
)
けて
交際
(
つきあ
)
ふ
習慣
(
しふくわん
)
がついて
居
(
ゐ
)
るので、どつしりと
大
(
おほ
)
きな
身體
(
からだ
)
からかういふ
戯談
(
じようだん
)
も
出
(
で
)
るのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
讀書
(
どくしよ
)
は
彼
(
かれ
)
の
病的
(
びやうてき
)
の
習慣
(
しふくわん
)
で、
何
(
な
)
んでも
凡
(
およ
)
そ
手
(
て
)
に
觸
(
ふ
)
れた
所
(
ところ
)
の
物
(
もの
)
は、
其
(
そ
)
れが
縱令
(
よし
)
去年
(
きよねん
)
の
古新聞
(
ふるしんぶん
)
で
有
(
あ
)
らうが、
暦
(
こよみ
)
であらうが、一
樣
(
やう
)
に
饑
(
う
)
えたる
者
(
もの
)
のやうに、
屹度
(
きつと
)
手
(
て
)
に
取
(
と
)
つて
見
(
み
)
るのである。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
されば
此
(
こ
)
の
家塾
(
かじゆく
)
で
放任主義
(
はうにんしゆぎ
)
を
行
(
おこな
)
ふのは
畢竟
(
ひつきやう
)
獨立心
(
どくりつしん
)
を
養
(
やしな
)
ふ
爲
(
ため
)
であつて、この
狹
(
せま
)
い
小
(
ちひ
)
さな
家塾
(
かじゆく
)
で
其
(
そ
)
の
習慣
(
しふくわん
)
をつけて
置
(
お
)
くのは
他日
(
たじつ
)
大
(
おほひ
)
なる
社會
(
しやくわい
)
、
廣
(
ひろ
)
き
世界
(
せかい
)
へ
出
(
い
)
て
事
(
こと
)
の
缺
(
か
)
けない
仕度
(
したく
)
で
御在
(
ござい
)
ます。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
彼
(
かれ
)
は
年來
(
ねんらい
)
東京
(
とうきやう
)
の
空氣
(
くうき
)
を
吸
(
す
)
つて
生
(
い
)
きてゐる
男
(
をとこ
)
であるのみならず、
毎日
(
まいにち
)
役所
(
やくしよ
)
の
行通
(
ゆきかよひ
)
には
電車
(
でんしや
)
を
利用
(
りよう
)
して、
賑
(
にぎ
)
やかな
町
(
まち
)
を二
度
(
ど
)
づゝは
屹度
(
きつと
)
徃
(
い
)
つたり
來
(
き
)
たりする
習慣
(
しふくわん
)
になつてゐるのではあるが
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
此想像
(
このそうぞう
)
にして誤り
無
(
な
)
からんか、コロボツクルは我々日本人は
勿論
(
もちろん
)
アイヌも
恐
(
おそ
)
れ
嫌
(
きら
)
ふ可き食人の
習慣
(
しふくわん
)
を有せし人民にして、其
性質
(
せいしつ
)
日本人及ひアイヌとは大に異りたるものと云ふ可きなり。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
總
(
そう
)
じて
他人
(
たにん
)
の
艱難
(
かんなん
)
に
對
(
たい
)
しては、
事務上
(
じむじやう
)
、
職務上
(
しよくむじやう
)
の
關係
(
くわんけい
)
を
有
(
も
)
つてゐる
人々
(
ひと/″\
)
、
例
(
たと
)
へば
裁判官
(
さいばんくわん
)
、
警官
(
けいくわん
)
、
醫師
(
いし
)
、とかと
云
(
い
)
ふものは、
年月
(
ねんげつ
)
の
經過
(
けいくわ
)
すると
共
(
とも
)
に、
習慣
(
しふくわん
)
に
依
(
よ
)
つて
遂
(
つひ
)
には
其相手
(
そのあいて
)
の
被告
(
ひこく
)
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
萬事
(
ばんじ
)
其人
(
そのひと
)
に
任
(
まか
)
せて
其人
(
そのひと
)
の
獨立心
(
どくりつしん
)
に
依頼
(
いらい
)
せしめる
樣
(
やう
)
な
習慣
(
しふくわん
)
をつけねばなりません。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
彼等
(
かれら
)
の
間
(
あひだ
)
には
異分子
(
いぶんし
)
を
交
(
まじ
)
へて
居
(
を
)
らぬ。
彼等
(
かれら
)
は
時
(
とき
)
によつては
怖
(
おそ
)
れて
控目
(
ひかへめ
)
にしつゝ
身體
(
からだ
)
が
萎縮
(
すく
)
んだやうに
成
(
な
)
つて
居
(
ゐ
)
る
程
(
ほど
)
物
(
もの
)
に
臆
(
おく
)
する
習慣
(
しふくわん
)
がある。
然
(
しか
)
し
恁
(
か
)
うして
儕輩
(
さいはい
)
のみが
聚
(
あつ
)
まれば
殆
(
ほと
)
んど
別人
(
べつじん
)
である。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
正直と馬鹿力を取得のガラツ八が、萬々一、その頃の岡つ引の
習慣
(
しふくわん
)
に引摺り込まれて、うつかり役得でも
稼
(
かせ
)
ぐ氣になつたら、貧乏と片意地を賣物にして來た、平次の顏は一ぺんに
潰
(
つぶ
)
れることでせう。
銭形平次捕物控:083 鉄砲汁
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
其上
(
そのうへ
)
彼
(
かれ
)
は
一窓庵
(
いつさうあん
)
で
考
(
かんが
)
へつゞけに
考
(
かんが
)
へた
習慣
(
しふくわん
)
がまだ
全
(
まつた
)
く
拔
(
ぬ
)
け
切
(
き
)
らなかつた。
何所
(
どこ
)
かに
卵
(
たまご
)
を
抱
(
いだ
)
く
牝鷄
(
めんどり
)
の
樣
(
やう
)
な
心持
(
こゝろもち
)
が
殘
(
のこ
)
つて、
頭
(
あたま
)
が
平生
(
へいぜい
)
の
通
(
とほ
)
り
自由
(
じいう
)
に
働
(
はた
)
らかなかつた。
其癖
(
そのくせ
)
一方
(
いつぱう
)
では
坂井
(
さかゐ
)
の
事
(
こと
)
が
氣
(
き
)
に
掛
(
か
)
かつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
“習慣”の解説
習慣(しゅうかん、en: habit, custom)とは、
日常の決まりきった行いのこと。長い間そうすることによって、そうすることがあたかもきまりのようになったこと。
(心理学用語)反復によって習得し、少ない心的努力で繰り返せる、固定した行動のこと。
(出典:Wikipedia)
習
常用漢字
小3
部首:⽻
11画
慣
常用漢字
小5
部首:⼼
14画
“習慣”で始まる語句
習慣的
習慣上
習慣通