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兩
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りやう
ふりがな文庫
“
兩
(
りやう
)” の例文
新字:
両
晉
(
しん
)
の
少主
(
せうしゆ
)
の
時
(
とき
)
、
婦人
(
ふじん
)
あり。
容色
(
ようしよく
)
艷麗
(
えんれい
)
、
一代
(
いちだい
)
の
佳
(
か
)
。
而
(
しか
)
して
帶
(
おび
)
の
下
(
した
)
空
(
むな
)
しく
兩
(
りやう
)
の
足
(
あし
)
ともに
腿
(
もゝ
)
よりなし。
餘
(
よ
)
は
常人
(
じやうじん
)
に
異
(
こと
)
なるなかりき。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そんでも
財布
(
せえふ
)
にやまあだ
有
(
あ
)
るよ、
七日
(
なぬか
)
ばかり
働
(
はたら
)
えてそれでも二
兩
(
りやう
)
は
殘
(
のこ
)
つたかんな、そんで
又
(
また
)
行
(
い
)
く
筈
(
はず
)
で
前借
(
さきがり
)
少
(
すこ
)
しして
來
(
き
)
たんだ
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
隱居
(
いんきよ
)
より
借請
(
かりうけ
)
し事も御座りし處去る十七日右彦兵衞參り
小間物
(
こまもの
)
の
拂
(
はら
)
ひを買候に百
兩
(
りやう
)
程
(
ほど
)
入用
(
にふよう
)
故
(
ゆゑ
)
九十兩ばかり一
兩日
(
りやうじつ
)
借度
(
かりたき
)
由
(
よし
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
と、
然
(
さ
)
う
思返
(
おもひかへ
)
したものゝ、
猶且
(
やはり
)
失望
(
しつばう
)
は
彼
(
かれ
)
の
心
(
こゝろ
)
に
愈〻
(
いよ/\
)
募
(
つの
)
つて、
彼
(
かれ
)
は
思
(
おも
)
はず
兩
(
りやう
)
の
手
(
て
)
に
格子
(
かうし
)
を
捉
(
とら
)
へ、
力儘
(
ちからまか
)
せに
搖動
(
ゆすぶ
)
つたが、
堅固
(
けんご
)
な
格子
(
かうし
)
はミチリとの
音
(
おと
)
も
爲
(
せ
)
ぬ。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
漸
(
やうや
)
く
癒
(
なほ
)
してやつた
其
(
そ
)
の
禮
(
れい
)
が、たつた五
兩
(
りやう
)
であつたのには、一
寸
(
すん
)
一
兩
(
りやう
)
の
規定
(
きてい
)
にして、
餘
(
あま
)
りに
輕少
(
けいせう
)
だと、
流石
(
さすが
)
淡白
(
たんぱく
)
な
玄竹
(
げんちく
)
も
少
(
すこ
)
し
怒
(
おこ
)
つて、
其
(
そ
)
の五
兩
(
りやう
)
を
突
(
つ
)
き
返
(
かへ
)
した。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
▼ もっと見る
汐風
(
しほかぜ
)
兩
(
りやう
)
の
頬
(
ほ
)
を吹きて、呼吸漸く
鎭
(
しづ
)
まり、彼方の岸に登りしときは、心も頗るおちゐたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
古谷俊男
(
ふるやとしを
)
は、
椽側
(
えんがは
)
に
据
(
す
)
ゑてある長椅子に長くなツて、
兩
(
りやう
)
の腕で頭を
抱
(
かゝ
)
へながら
熟
(
じつ
)
と
瞳
(
ひとみ
)
を
据
(
す
)
ゑて考込むでゐた。
體
(
からだ
)
のあいた日曜ではあるが、今日のやうに降ツては
何
(
ど
)
うすることも出來ぬ。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
大道餅
(
だいだうもち
)
買
(
か
)
ふてなり三ヶ
日
(
にち
)
の
雜煮
(
ぞうに
)
に
箸
(
はし
)
を
持
(
もた
)
せずば
出世
(
しゆつせ
)
前
(
まへ
)
の三
之
(
の
)
助
(
すけ
)
に
親
(
おや
)
のある
甲斐
(
かひ
)
もなし、
晦日
(
みそか
)
までに
金
(
かね
)
二
兩
(
りやう
)
、
言
(
い
)
ひにくゝ
共
(
とも
)
この
才覺
(
さいかく
)
たのみ
度
(
たき
)
よしを
言
(
い
)
ひ
出
(
だ
)
しけるに、お
峯
(
みね
)
しばらく
思案
(
しあん
)
して
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
竹
(
たけ
)
を
剥
(
は
)
ぎて
天
(
てん
)
を
指
(
さ
)
す
兩
(
りやう
)
の
耳
(
みゝ
)
のそよぎ
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
窺
(
うかゞ
)
へば女の
化粧
(
けしやう
)
する
動靜
(
やうす
)
なり何心なく
覗
(
のぞ
)
き
込
(
こめ
)
ば年の頃は十八九の娘の
容色
(
きりやう
)
も
勝
(
すぐれ
)
て
美麗
(
うつくし
)
きが
服紗
(
ふくさ
)
より一ツの
金包
(
かねつゝみ
)
を取出し中より四五
兩
(
りやう
)
分
(
わけ
)
て紙に包み跡を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
駄々
(
だゞ
)
を
捏
(
こ
)
ぬて、
泣癖
(
なきくせ
)
が
著
(
つ
)
いたらしい。への
字
(
じ
)
形
(
なり
)
の
曲形口
(
いがみぐち
)
、
兩
(
りやう
)
の
頬邊
(
ほゝべた
)
へ
高慢
(
かうまん
)
な
筋
(
すぢ
)
を
入
(
い
)
れて、
澁
(
しぶ
)
を
刷
(
は
)
いたやうな
顏色
(
がんしよく
)
。
山の手小景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
七十
兩
(
りやう
)
も
奪
(
と
)
られて
來
(
き
)
たつちんでがすから
噺
(
はなし
)
にや
成
(
な
)
んねえですよ、そつからわしや
※等夫婦
(
あねらふうふ
)
のこたあ
大嫌
(
だえきれえ
)
なんでさあ
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
十
兩
(
りやう
)
以上
(
いじやう
)
の
盜賊
(
たうぞく
)
でなくても、
首
(
くび
)
は
繋
(
つな
)
がらなかつた。
死刑
(
しけい
)
は
連日
(
れんじつ
)
行
(
おこな
)
はれた。
彼
(
か
)
れが
月番
(
つきばん
)
の
時
(
とき
)
は、
江戸
(
えど
)
なら
淺右衞門
(
あさゑもん
)
ともいふべき
首斬
(
くびき
)
り
役
(
やく
)
の
刃
(
やいば
)
に、
血
(
ち
)
を
塗
(
ぬ
)
らぬ
日
(
ひ
)
とてはなかつた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
イワン、デミトリチはふと
眼
(
め
)
を
覺
(
さま
)
し、
脱然
(
ぐつたり
)
とした
樣子
(
やうす
)
で
兩
(
りやう
)
の
拳
(
こぶし
)
を
頬
(
ほゝ
)
に
突
(
つ
)
く。
唾
(
つば
)
を
吐
(
は
)
く。
初
(
はじ
)
め
些
(
ちよつ
)
と
彼
(
かれ
)
には
前院長
(
ぜんゐんちやう
)
に
氣
(
き
)
が
付
(
つ
)
かぬやうで
有
(
あ
)
つたが
施
(
やが
)
て
其
(
そ
)
れと
見
(
み
)
て、
其寐惚顏
(
そのねぼけがほ
)
には
忽
(
たちま
)
ち
冷笑
(
れいせう
)
が
浮
(
うか
)
んだので。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
お
峯
(
みね
)
が
主
(
しゆう
)
は
白金
(
しろかね
)
の
臺町
(
だいまち
)
に
貸長屋
(
かしながや
)
の百
軒
(
けん
)
も
持
(
も
)
ちて、あがり
物
(
もの
)
ばかりに
常
(
じやう
)
綺羅
(
きら
)
美々
(
びゝ
)
しく、
我
(
わ
)
れ一
度
(
ど
)
お
峯
(
みね
)
への
用事
(
ようじ
)
ありて
門
(
かど
)
まで
行
(
ゆ
)
きしが、千
兩
(
りやう
)
にては
出來
(
でき
)
まじき
土藏
(
どざう
)
の
普請
(
ふしん
)
、
羨
(
うら
)
やましき
富貴
(
ふうき
)
と
見
(
み
)
たりし
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
御助け下され
母
(
はゝ
)
の
看病
(
かんびやう
)
致
(
いた
)
させ度候と
臆
(
おく
)
したる
形容
(
けしき
)
もなく申立れば是を聞れ其方が申
處
(
ところ
)
不分明
(
ふぶんみやう
)
なり伊勢屋方にて五百
兩
(
りやう
)
盜
(
ぬす
)
み又金屋へも入りて
種々
(
しゆ/\
)
盜
(
ぬす
)
み女を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
その
叔父
(
をぢ
)
は
十年
(
じふねん
)
ばかり
前
(
まへ
)
、七十一で
故人
(
こじん
)
になつたが、
尚
(
な
)
ほその
以前
(
いぜん
)
……
米
(
こめ
)
が
兩
(
りやう
)
に
六升
(
ろくしよう
)
でさへ、
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
が
騷
(
さわ
)
がしいと
言
(
い
)
つた、
諸物價
(
しよぶつか
)
の
安
(
やす
)
い
時
(
とき
)
、
月末
(
げつまつ
)
、
豆府屋
(
とうふや
)
の
拂
(
はらひ
)
が
七圓
(
なゝゑん
)
を
越
(
こ
)
した。
湯どうふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
お
内儀
(
かみ
)
さん、
夫婦
(
ふうふ
)
揃
(
そろ
)
つてなくつちや
行
(
や
)
れるもんぢやありあんせんぞ、
親爺
(
おやぢ
)
だつてお
内儀
(
かみ
)
さん
自分
(
じぶん
)
の
女
(
あま
)
つ
子
(
こ
)
女郎
(
ぢよらう
)
に
賣
(
う
)
つて百五十
兩
(
りやう
)
とかだつていひあんしたつけがそれ
歸
(
けえ
)
りに
軍鷄喧嘩
(
しやもげんくわ
)
へ
引
(
ひ
)
つ
掛
(
かゝ
)
つて
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
その
主人
(
しゆじん
)
に一
年
(
ねん
)
の
馴染
(
なじみ
)
、
氣
(
き
)
に
入
(
い
)
りの
奉公人
(
ほうこうにん
)
が
少々
(
せう/\
)
の
無心
(
むしん
)
を
聞
(
き
)
かぬとは申されまじ、
此月末
(
このつきずゑ
)
に
書
(
かき
)
かへを
泣
(
な
)
きつきて、をどりの一
兩
(
りやう
)
二
分
(
ぶ
)
を
此處
(
こゝ
)
に
拂
(
はら
)
へば
又
(
また
)
三
月
(
つき
)
の
延期
(
のべ
)
にはなる、
斯
(
か
)
くいはゞ
欲
(
よく
)
に
似
(
に
)
たれど
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
中
(
なか
)
に
挾
(
はさ
)
まれたのは、
弱々
(
よわ/\
)
と、
首
(
くび
)
の
白
(
しろ
)
い、
髮
(
かみ
)
の
濃
(
こ
)
い、
中年増
(
ちうどしま
)
と
思
(
おも
)
ふ
婦
(
をんな
)
で、
兩
(
りやう
)
の
肩
(
かた
)
がげつそり
痩
(
や
)
せて、
襟
(
えり
)
に
引合
(
ひきあは
)
せた
袖
(
そで
)
の
影
(
かげ
)
が——
痩
(
や
)
せた
胸
(
むね
)
を
雙
(
さう
)
の
乳房
(
ちぶさ
)
まで
染
(
し
)
み
通
(
とほ
)
るか、と
薄暗
(
うすぐら
)
く、
裾
(
すそ
)
をかけて
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
思
(
おも
)
ふと、
引緊
(
ひきし
)
めるやうな、
柔
(
やはら
)
かな
母
(
はゝ
)
の
兩
(
りやう
)
の
手
(
て
)
が
強
(
つよ
)
く
民也
(
たみや
)
の
背
(
せ
)
に
掛
(
かゝ
)
つた。
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
兩
部首:⼊
8画
“兩”を含む語句
兩方
兩親
兩端
兩手
兩側
兩人
兩足
御兩親
兩脚
兩名
兩者
兩掛
兩面
兩頬
兩眼
兩袖
百兩
兩岸
兩替
兩度
...