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大分
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だいぶん
ふりがな文庫
“
大分
(
だいぶん
)” の例文
夜
(
よる
)
は
大分
(
だいぶん
)
更
(
ふ
)
けてゐた。「
遼陽城頭
(
れうやうじやうとう
)
夜
(
よ
)
は
更
(
ふ
)
けて‥‥」と、さつきまで
先登
(
せんとう
)
の一
大隊
(
だいたい
)
の
方
(
はう
)
で
聞
(
きこ
)
えてゐた
軍歌
(
ぐんか
)
の
聲
(
こゑ
)
ももう
途絶
(
とだ
)
えてしまつた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
役人を已めてから、実業界に
這入
(
はい
)
って、何かかにかしているうちに、自然と金が
貯
(
たま
)
って、この十四五年来は
大分
(
だいぶん
)
の財産家になった。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ええ、
大分
(
だいぶん
)
の高だというよ。
初
(
はじめ
)
ッからお雪さんは嫌っていた男だってね。私も知ってる
奴
(
やつ
)
だよ。万吉てッて、
通
(
とおり
)
の金持の息子なの。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
若い門弟は一寸令嬢の一人に
悪戯
(
いたづら
)
がして見たくなつた。実をいふと、その門弟は
大分
(
だいぶん
)
前から二人のうちの姉さんを想つてゐたのだ。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
イヤしかしそなたの
質問
(
とい
)
は
大分
(
だいぶん
)
俺
(
わし
)
の
領分外
(
りょうぶんがい
)
の
事柄
(
ことがら
)
に
亘
(
わた
)
って
来
(
き
)
た。
産土
(
うぶすな
)
のことなら、
俺
(
わし
)
よりもそなたの
指導役
(
しどうやく
)
の
方
(
ほう
)
が
詳
(
くわ
)
しいであろう。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
▼ もっと見る
春枝
(
はるえ
)
は
大分
(
だいぶん
)
愚痴
(
ぐち
)
が
出
(
で
)
ます。
女
(
をんな
)
はあれだからいかんです。はゝゝゝゝ。けれど
私
(
わたくし
)
も、
弦月丸
(
げんげつまる
)
の
沈沒
(
ちんぼつ
)
を
耳
(
みゝ
)
にした
時
(
とき
)
には
實
(
じつ
)
に
愕
(
おどろ
)
きました。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
……入つて來なはつた時から、さうやないかと思ひましたんやけど、
大分
(
だいぶん
)
變りなはつたよつてな。……
若
(
も
)
しやと
思
(
おも
)
て、名札を見ましたのや。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
派出婦、美容術師、助産婦、看護婦なぞの第二職業は
大分
(
だいぶん
)
秘密の程度が高くなる。前の第三級に対して第二級とでも云おうか。
東京人の堕落時代
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
見廻
(
みまは
)
し
遂
(
つひ
)
話
(
はな
)
しに身が
入
(
いり
)
大分
(
だいぶん
)
夜
(
よ
)
が
更
(
ふけ
)
たり
嘸々
(
さぞ/\
)
草臥
(
くたびれ
)
しならん今夜は
寛々
(
ゆる/\
)
と休むがよしと漸々
盃盞
(
さかづき
)
を
納
(
をさ
)
め女どもに云付て
寢床
(
ねどこ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
自分も特別心懸けて教えていたが、その時分は
最早
(
もはや
)
自分で
大分
(
だいぶん
)
門弟をとって立派にかんばんをかける様になった。
二面の箏
(新字新仮名)
/
鈴木鼓村
(著)
大分
(
だいぶん
)
上
(
のぼ
)
ったところの「
駕立場
(
かごたてば
)
」は
藩侯
(
はんこう
)
登山の折の休憩所で、ここの眺望は雲仙の第一景として知られている。
雲仙岳
(新字新仮名)
/
菊池幽芳
(著)
小脇に挟んだ英国の一雑誌には頼まれて寄稿した柏亭自身の論文や絵が巻頭に載つて居る。
其
(
その
)
論文は最近日本の芸術に
就
(
つい
)
て
大分
(
だいぶん
)
に気焔を吐いたものであつた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
段々と無理を致しまして、長い間に
懵々
(
うかうか
)
穴を開けましたのが、積り積つて
大分
(
だいぶん
)
に成りましたので御座います。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
ただ四五年の間絶えず茶屋酒に親んで来て修業が
大分
(
だいぶん
)
に積んで来た上の彼としては、
野暮
(
やぼ
)
臭いことを云つて一一女の所行を数へ立てて、女房かなにかのやうに
瘢痕
(新字旧仮名)
/
平出修
(著)
ベンヺ
其
(
その
)
風
(
かぜ
)
に
似
(
に
)
た
浮
(
うか
)
れ
話
(
ばなし
)
に、
大分
(
だいぶん
)
の
時
(
とき
)
が
潰
(
つぶ
)
れた。ようせぬと、
夜會
(
やくわい
)
が
果
(
は
)
てゝ、
時後
(
ときおく
)
れになってしまはう。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
『もちろん
僕
(
ぼく
)
は
初
(
はじ
)
めてだ。こんなに
飛
(
と
)
べるとは
思
(
おも
)
はなかつたよ。
愉快々々
(
ゆくわいゆくわい
)
。そりやさうと
大分
(
だいぶん
)
寒
(
さむ
)
くなつて
来
(
き
)
た。ラランよ、ヱヴェレストのてつぺんはまだ
遠
(
とほ
)
いか。』
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
もっとも私のところへ取りに
寄来
(
よこ
)
した薬と云うのが凡て主人の使うもので、それが皆一種の解熱剤であるのを見ても、
大分
(
だいぶん
)
無理な夜更しでもするらしいのは判っていたのだが
死の快走船
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
かく長たらしく書いたことを
回顧
(
かいこ
)
すると、僕の平生の
筆法
(
ひっぽう
)
とは
大分
(
だいぶん
)
調子が
異
(
ちが
)
っておる。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
「どうしたい池田屋さん、
大分
(
だいぶん
)
せかせかして居るが、ひどく忙しそうじゃないか。」
小僧の夢
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
秋「成程是は妙な
画
(
え
)
だ、
福禄寿
(
ふくろくじゅ
)
にしては形が変だな、成程
大分
(
だいぶん
)
宜
(
い
)
い画だ」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
この坊さんはラサ府に着いてからも大層難儀して全く喰物がなくなって困った時分に私はあべこべに
大分
(
だいぶん
)
の物がありましたから、その人に対し救えるだけの事をして幾分の助けをしたのであります。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
墓原
(
はかはら
)
へ出たのは十二時
過
(
すぎ
)
、それから、ああして、ああして、と
此処
(
ここ
)
まで
来
(
き
)
た
間
(
あいだ
)
のことを心に繰返して、
大分
(
だいぶん
)
の時間が
経
(
た
)
ったから。
星あかり
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
大分
(
だいぶん
)
懐中
(
ふところ
)
を膨らませたが、近頃世間の景気が思はしくなくなりかけたのを見ると、今のうちにも一度会が開いておきたくなつた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
役人を
已
(
や
)
めてから、実業界に這入つて、
何
(
なに
)
か
彼
(
かに
)
かしてゐるうちに、自然と金が
貯
(
たま
)
つて、此十四五年来は
大分
(
だいぶん
)
の財産家になつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
かれこれする
中
(
うち
)
に、
指導役
(
しどうやく
)
のお
爺
(
じい
)
さんからは、お
宮
(
みや
)
の
普請
(
ふしん
)
が、
最
(
も
)
う
大分
(
だいぶん
)
進行
(
しんこう
)
して
居
(
い
)
るとのお
通知
(
しらせ
)
がありました。——
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
其処
(
そこ
)
にはもう
大分
(
だいぶん
)
詩人が集まつて居た。ポォル・フォォルの夫人が令嬢を
伴
(
つ
)
れて奥の方に来て居た。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
かけコレ/\町人其方は
大分
(
だいぶん
)
酒
(
さけ
)
が飮る樣子なりといふに彼男は
此方
(
こなた
)
に向ひイヤモウ酒は
大好物
(
だいかうぶつ
)
で御座りますと云ひければ半四郎夫は話せる/\其の酒飮は
某
(
それがし
)
大好
(
だいすき
)
なり酒は一人で飮では
味
(
うま
)
くなし一
杯
(
ぱい
)
間
(
あひ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
『
然
(
しか
)
し、
其代
(
そのかは
)
り、
大分
(
だいぶん
)
色
(
いろ
)
は
黒
(
くろ
)
くなりましたよ。はい。』
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
奉「フム
大分
(
だいぶん
)
久しく居ったな」
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
墓原
(
はかはら
)
へ
出
(
で
)
たのは十二
時過
(
じすぎ
)
、それから、あゝして、あゝして、と
此處
(
こゝ
)
まで
來
(
き
)
た
間
(
あひだ
)
のことを
心
(
こゝろ
)
に
繰返
(
くりかへ
)
して、
大分
(
だいぶん
)
の
時間
(
じかん
)
が
經
(
た
)
つたから。
星あかり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
婦人は指先に一寸
切
(
き
)
り
創
(
きず
)
をしてゐたのに過ぎなかつたが、医者が丁寧に
心
(
しん
)
の臓まで診察しようとしたので
大分
(
だいぶん
)
時間が手間どつた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
二十三の青年が到底人生に
疲
(
つか
)
れてゐる事が出来ない時節が来た。三四郎は
能
(
よ
)
く
出
(
で
)
る。大学の池の
周囲
(
まはり
)
も
大分
(
だいぶん
)
廻
(
まは
)
つて見たが、別段の
変
(
へん
)
もない。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
欧洲へ来て
未
(
ま
)
だ日の浅い僕の観察に大した自信も無い事ながら、従来日本に居て新帰朝者の報告で聞いて居たのと実際と
大分
(
だいぶん
)
相違のあるらしいのに事に触れて気が附く。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
その
頃
(
ころ
)
の
私
(
わたくし
)
は
最
(
も
)
う
大分
(
だいぶん
)
幽界
(
ゆうかい
)
の
生活
(
せいかつ
)
に
慣
(
な
)
れて
来
(
き
)
ていましたものの、
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
自分
(
じぶん
)
より
千年
(
せんねん
)
あまりも
以前
(
いぜん
)
に
帰幽
(
きゆう
)
せられた、
史上
(
しじょう
)
に
名高
(
なだか
)
い
御方
(
おかた
)
と
斯
(
こ
)
うして
膝
(
ひざ
)
を
交
(
まじ
)
えて
親
(
した
)
しく
物語
(
ものがた
)
るのかと
思
(
おも
)
うと
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
差置
(
さしおき
)
實父富右衞門の
代
(
かは
)
りに御仕置に致すことは
相成
(
あひなら
)
ず
公儀
(
かみ
)
には
然樣
(
さやう
)
の御規定は
無事
(
なきこと
)
なるぞと申さるゝに城富は
至極
(
しごく
)
御
道理
(
もつとも
)
の御儀なれども親の
罪科
(
ざいくわ
)
に代りし事古來より
大分
(
だいぶん
)
御座る樣に承まはり及びますれば
何卒
(
なにとぞ
)
御慈悲
(
ごじひ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
大分
(
だいぶん
)
以前の話だが、
独帝
(
カイゼル
)
には伯母さんに当る英国のヸクトリア
女皇
(
ぢよわう
)
が
崩
(
な
)
くなられて、葬儀の日取が電報で
独帝
(
カイゼル
)
の
許
(
もと
)
へ
報
(
しら
)
されて来た事があつた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
それが
學年
(
がくねん
)
の
始
(
はじま
)
りだつたので、
京都
(
きやうと
)
へ
來
(
き
)
て
日
(
ひ
)
のまだ
淺
(
あさ
)
い
宗助
(
そうすけ
)
には
大分
(
だいぶん
)
の
便宜
(
べんぎ
)
であつた。
彼
(
かれ
)
は
安井
(
やすゐ
)
の
案内
(
あんない
)
で
新
(
あた
)
らしい
土地
(
とち
)
の
印象
(
いんしやう
)
を
酒
(
さけ
)
の
如
(
ごと
)
く
吸
(
す
)
ひ
込
(
こ
)
んだ。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
大分
(
だいぶん
)
涼しくなって来た。」と金之助は袖を合せて、想い出したように言いつつも、
頷
(
うなず
)
き頷き聞くのである。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
むかし
通尖
(
つうせん
)
上人といふ坊さんがあつた。内外諸宗にわたつて博識の名が隠れもなく、自分にも
大分
(
だいぶん
)
それを自慢に思つてゐた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「や、まだ
台函
(
だいばこ
)
に、お包が、」とすッ飛んで取りに駆けたは、火の玉小僧の風体に
大分
(
だいぶん
)
怯
(
おび
)
えているらしい。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
所が前半には
其弊
(
そのへい
)
が
大分
(
だいぶん
)
少い。一種の空気がずつと貫いて陰鬱な色が
万遍
(
まんべん
)
なく
自然
(
じねん
)
に出てゐる。
此
(
この
)
意味に
於
(
おい
)
て著者が前篇
丈
(
だけ
)
を世に公けにするのは余の賛成する所である。
『煤煙』の序
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
さて日本に着いてみると、牛どころかまだ人間の始末もついてゐない頃なので、欧羅巴で考へたのとは
大分
(
だいぶん
)
見当が違つた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
路も
大分
(
だいぶん
)
上
(
のぼ
)
りになって、ぐいと
伸上
(
のびあが
)
るように、思い切って
真暗
(
まっくら
)
な中を、草を
挘
(
むし
)
って、身を
退
(
ひ
)
いて高い
処
(
ところ
)
へ。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
出京
(
しゆつきやう
)
の
當座
(
たうざ
)
は、
大分
(
だいぶん
)
身體
(
からだ
)
が
衰
(
おと
)
ろへてゐたので、
御米
(
およね
)
は
勿論
(
もちろん
)
、
宗助
(
そうすけ
)
もひどく
其所
(
そこ
)
を
氣遣
(
きづか
)
つたが、
今度
(
こんど
)
こそはといふ
腹
(
はら
)
は
兩方
(
りやうはう
)
にあつたので、
張
(
はり
)
のある
月
(
つき
)
を
無事
(
ぶじ
)
に
段々
(
だん/\
)
と
重
(
かさ
)
ねて
行
(
い
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
で、この頃では
大分
(
だいぶん
)
手馴れて来て、蚊だと直ぐに
捕
(
と
)
れるが、蠅だけは
迚
(
とて
)
も手におへないので、そんな折には大事の鞄を抱へて逃げる事に
定
(
き
)
めてゐる。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「ふむ、
大分
(
だいぶん
)
大きくなった
乳嘴
(
ちくび
)
にぼっと色が着いて、肩で
呼吸
(
いき
)
して、……見た処が
四月
(
よつき
)
の末頃、もう確かだ。それで可しと、掻合せてやんなよ、お寒いのに。」
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
しかし自分が議論のために議論をしているのだからつまらないと気がつくまでには、彼女の反省力から見て、まだ
大分
(
だいぶん
)
の
道程
(
みちのり
)
があった。意地の方から行くと、あまりに
我
(
が
)
が強過ぎた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
画家
(
ゑかき
)
仲間の
達者人
(
たつしやじん
)
といはれた富岡鉄斎翁も近頃
大分
(
だいぶん
)
耄
(
ほう
)
けて来た。
狡
(
ずる
)
い道具屋などはそれを
好
(
い
)
い事にして、よく
贋物
(
にせもの
)
を持ち込んでは、
巧
(
うま
)
く
箱書
(
はこがき
)
を取らうとする。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
それから
清水港
(
しみづみなと
)
を
通
(
とほ
)
つて、
江尻
(
えじり
)
へ
出
(
で
)
ると、もう
大分
(
だいぶん
)
以前
(
いぜん
)
に
成
(
な
)
るが、
神田
(
かんだ
)
の
叔父
(
をぢ
)
と
一所
(
いつしよ
)
の
時
(
とき
)
、わざとハイカラの
旅館
(
りよくわん
)
を
逃
(
に
)
げて、
道中繪
(
だうちうゑ
)
のやうな
海道筋
(
かいだうすぢ
)
、
町屋
(
まちや
)
の
中
(
なか
)
に
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
狭い庭だけれども、
土
(
つち
)
が
乾
(
かは
)
いてゐるので、たつぷり濡らすには
大分
(
だいぶん
)
骨が折れた。代助は
腕
(
うで
)
が
痛
(
いた
)
いと云つて、
好加減
(
いゝかげん
)
にして足を
拭
(
ふ
)
いて
上
(
あが
)
つた。
烟草
(
たばこ
)
を
吹
(
ふ
)
いて、椽側に休んでゐると、門野が其姿を
見
(
み
)
て
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
分
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
“大分”で始まる語句
大分限
大分更
大分県
大分快
大分界
大分縣
大分銅
大分限者