“四月”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よつき76.2%
しぐわつ9.5%
うづき7.1%
しがつ4.8%
しげつ2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おれは会話を覚える必要から、初めの四月よつき程は主人夫婦の食卓で飯を食つて居た。飯を一緒に食ふ下宿人はおれの外に四人の女が居た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
二百十日にひやくとをかもおなじこと、日記につきしる方々かた/″\は、一寸ちよつとづけを御覽ごらんねがふ、あめはれも、毎年まいねんそんなにをかへないであらうとおもふ。げん今年ことし、この四月しぐわつは、九日こゝぬか十日とをか二日ふつかつゞけて大風おほかぜであつた。
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
また筑紫の末羅縣まつらがたの玉島の里に到りまして、その河の邊に御をししたまふ時に、四月うづき上旬はじめのころなりしを、ここにその河中の磯にいまして、御裳の絲を拔き取り、飯粒いひぼを餌にして
これになると、ほとゝぎすは、實際じつさいいてゐるようにんでゐます。けっして枕詞まくらことばでなく、四月しがつ意味いみするうづきの、自然しぜん景色けしき一部いちぶとしてゐます。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
枳園きえんはこの年十二月五日に徳川家茂いえもちに謁した。寿蔵碑には「安政五年戊午ぼご十二月五日、初謁見将軍徳川家定公」と書してあるが、この年月日ねんげつじつは家定がこうじてから四月しげつのちである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)