“しがつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
志我津50.0%
四月50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一首は、楽浪ささなみ志我津しがつにいた吉備津采女きびつのうねめが死んで、それを送って川の瀬を渡って行く、まことに悲しい、というのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
楽浪ささなみ志我津しがつらが罷道まかりぢ川瀬かはせみちを見ればさぶしも 〔巻二・二一八〕 柿本人麿
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
楽浪ささなみ志我津しがつの子らが罷道まかりぢの川瀬の道を見れば不怜毛サブシモ (巻二。二一八)
『さびし』の伝統 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
志我津しがつの子ら」とあるから、志我津しがつ即ち今の大津あたりに住んでいた女で、多分吉備の国(備前備中備後美作みまさか)から来た采女で、現職を離れてから近江の大津辺に住んでいたものと想像せられる。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
これになると、ほとゝぎすは、實際じつさいいてゐるようにんでゐます。けっして枕詞まくらことばでなく、四月しがつ意味いみするうづきの、自然しぜん景色けしき一部いちぶとしてゐます。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
さっぱり訳が分らねえ、其のうちに御用の間を欠いた、やれなんのとかどを附けてなげえ間お役所へ私は引出されただ、二月にぎゃつから四月しがつまでかゝりましたよ、牢の中へへいってる有助には大層な手当があって
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)