“九日”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こゝのか30.0%
ここのか20.0%
くにち10.0%
くんち10.0%
ここぬか10.0%
ここのつか10.0%
こゝぬか10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
コロンボに着きしは九日こゝのかの朝にさふらひき。木彫きぼりの羅漢達の如き人人船の中を右往左往し、荷上げの音かしましき中へ私はまたよろめきながらさふらふ
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
僕はそのために口を探し、同じ年の十二月に海軍機関学校の教官になつた。夏目なつめ先生の死なれたのはこの十二月の九日ここのかだつた。
身のまはり (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
受け口上のおもむきを聞き茫然ばうぜんと天をあふぎて歎息たんそくなし指屈ゆびをりかぞふればハヤ兩人出立しゆつたつなしてより今日は七日目なぬかめなり行路ゆくみち三日歸り路三日紀州表の調しらはやくして三日なり然ば九日くにちならでは歸り難し然るを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
九月の九日を節供という土地は、関西の方でも半分以内のもので、その他は九日くんちといったりまた別の名で呼ぶところが多い。しかしこの三つならまず見当がつく。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
九日ここぬかはいつよりもはや起出おきいでて、草の屋の五八むしろをはらひ、黄菊しら菊二枝三枝小瓶こがめし、五九ふくろをかたぶけて酒飯しゆはんまうけをす。老母云ふ。
身まかりて四十日よそか九日ここのつかわが妻の潔斎いもゐもあはれ今日かぎりかな
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
二百十日にひやくとをかもおなじこと、日記につきしる方々かた/″\は、一寸ちよつとづけを御覽ごらんねがふ、あめはれも、毎年まいねんそんなにをかへないであらうとおもふ。げん今年ことし、この四月しぐわつは、九日こゝぬか十日とをか二日ふつかつゞけて大風おほかぜであつた。
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)