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務
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つと
ふりがな文庫
“
務
(
つと
)” の例文
『
少
(
すこ
)
しも
乗客
(
じょうきゃく
)
を
煩
(
わずら
)
わさんように
務
(
つと
)
めている
俺
(
おれ
)
か、それともこんなに
一人
(
ひとり
)
で
大騒
(
おおさわぎ
)
をしていた、
誰
(
たれ
)
にも
休息
(
きゅうそく
)
もさせぬこの
利己主義男
(
りこしゅぎおとこ
)
か?』
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
それであなたはわたしたちに
務
(
つと
)
めてくれることになるし、わたしたちはわたしたちで、あなたがたのお役に立つこともありましょう
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
私たちの為すべき
務
(
つと
)
めは、ただ歴史を繰り返すことではありません。まして歴史に
叛
(
そむ
)
いたり歴史を粗末に扱ったりすることではありません。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
むかし、
襄陽
(
じょうよう
)
の名士、みなご辺の名を口にいう。ご辺はもとより道を知る人、また天命の何たるかも知り、時の人の
務
(
つと
)
めも所存あるはずだ。
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「そんな事があるものですか、親分。怪しい奴や怪しい事を、江戸中にないやうにするのが、親分の
務
(
つと
)
めぢやありませんか」
銭形平次捕物控:101 お秀の父
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
「念をおすには及ばないよ。嘘は泥棒のはじめという。世の中から、その泥棒をなくするのが、このおじちゃんの
務
(
つと
)
めなのだ。わかるかな?」
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
そうして人の前では何も云えないで、
私
(
わたくし
)
にばかり代理を
務
(
つと
)
めさせて、ほんとうに困りますじゃア有りませんか、ようお嬢様
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
実際、人前に出られるからだではないとは思うが、実枝にそういわれれば母親としての
務
(
つと
)
めとも思い、また運動会は見ていればおもしろくもあった。
暦
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
荘田
(
しょうだ
)
の恨みの原因が、直也の
罵倒
(
ばとう
)
であることも云わなければならない。直也の父が、
不倫
(
ふりん
)
な求婚の
賤
(
いや
)
しい使者を
務
(
つと
)
めたことも云わなければならない。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
人のうちへ案内も乞わずにつかつか
這入
(
はい
)
り込むところは迷惑のようだが、人のうちへ這入った以上は書生同様取次を
務
(
つと
)
めるからはなはだ便利である。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
しかし僕は
務
(
つと
)
めに從つて、最初の目的を堅くやり通します——萬事を神の
御榮
(
みさかえ
)
の爲めにするのです。主は長い間堪へ忍び給うた、僕もその通りにするのです。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
彼
(
かれ
)
は
手
(
て
)
もとの
凡
(
すべ
)
てが
不自由
(
ふじいう
)
だらけな
生活
(
せいくわつ
)
に
還
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
たとはいふものゝ
衰
(
おとろ
)
へた
身體
(
からだ
)
を
自分
(
じぶん
)
から
毎夜
(
まいよ
)
苛
(
いぢ
)
める
樣
(
やう
)
に
引
(
ひ
)
き
立
(
た
)
てゝ
居
(
ゐ
)
る
奉公
(
ほうこう
)
の
務
(
つと
)
めをして
居
(
ゐ
)
た
當時
(
たうじ
)
と
比
(
くら
)
べて
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
凡
(
およ
)
そ
説
(
ぜい
)
の
務
(
つと
)
め、
説
(
と
)
く
所
(
ところ
)
の
敬
(
けい
)
する
所
(
ところ
)
を
飾
(
かざ
)
り・
而
(
しかう
)
して
其
(
そ
)
の
醜
(
にく
)
む
所
(
ところ
)
を
(八五)
滅
(
めつ
)
するを
知
(
し
)
るに
在
(
あ
)
り。
彼
(
かれ
)
自
(
みづか
)
ら
其計
(
そのけい
)
を
知
(
ち
)
とせば、
則
(
すなは
)
ち
其失
(
そのしつ
)
を
以
(
もつ
)
て
之
(
これ
)
を
(八六)
窮
(
きは
)
むる
無
(
な
)
かれ。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
宿場の空虚な
場庭
(
ばにわ
)
へ一人の農婦が
馳
(
か
)
けつけた。彼女はこの朝早く、街に
務
(
つと
)
めている息子から危篤の電報を受けとった。それから露に
湿
(
しめ
)
った三里の
山路
(
やまみち
)
を馳け続けた。
蠅
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
お前はお前の妻に言った、「この世で、お前の
務
(
つと
)
めは、子供を一人こしらえることだ」。そしてまた、言った、「一人ぐらい子供があったって、無いと同じことだ」
ぶどう畑のぶどう作り
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
次は報酬に
値
(
あたい
)
するだけの
務
(
つと
)
めする人、いくら
気
(
き
)
づいたことがあっても、それ以上のことを為さず、また気づかずに
馬車馬
(
ばしゃうま
)
的に自分の命ぜられたこと以上には出来ぬ人。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
かういふ
味
(
あぢは
)
ひは、
祖先
(
そせん
)
以來
(
いらい
)
與
(
あた
)
へられてゐる
大事
(
だいじ
)
なものだから、それを
失
(
うしな
)
はないようにするのが、われ/\の
務
(
つと
)
めといふよりも、われ/\の
喜
(
よろこ
)
びと
感
(
かん
)
じなくてはなりません。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
しかして芭蕉の如きもなほ不可能的の景色を
取
(
とっ
)
て俳句と為さんと
務
(
つと
)
むるに似たり。
豈
(
あに
)
無理なる注文ならずや。いはんや松島の如きは
甚
(
はなは
)
だ天然の美において欠くる所多きをや。
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
それ
驕
(
おごり
)
をもて治めたる世は、
往古
(
いにしへ
)
より久しきを見ず。人の守るべきは倹約なれども、
一五二
過ぐるものは
卑吝
(
ひりん
)
に
陥
(
お
)
つる。されば倹約と卑吝の
境
(
さかひ
)
よくわきまへて
務
(
つと
)
むべき物にこそ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
何
(
なん
)
と
言
(
い
)
つても
女
(
をんな
)
ですもの
口
(
くち
)
が
早
(
はや
)
いに
依
(
よ
)
つてお
務
(
つと
)
め
向
(
む
)
きの
事
(
こと
)
などは
話
(
はな
)
してお
聞
(
き
)
かせ
下
(
くだ
)
さるわけには
行
(
ゆ
)
きますまい、
現
(
げん
)
に
今
(
いま
)
でも
隱
(
かく
)
していらつしやる
事
(
こと
)
は
夥
(
おびたゞ
)
しくあります、それは
承知
(
しようち
)
で
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
自分はしばらく牛を
控
(
ひか
)
えて後から来る人たちの様子を窺うた。それでも同情を持って来てくれた人たちであるから、案じたほどでなく、続いて来る様子に自分も安心して先頭を
務
(
つと
)
めた。
水害雑録
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
ユリの花は
著
(
いちじる
)
しい
虫媒花
(
ちゅうばいか
)
で、主として
蝶々
(
ちょうちょう
)
が花を
目当
(
めあ
)
てに
頻々
(
ひんぴん
)
と訪問する
常得意
(
じょうとくい
)
である。それで
美麗
(
びれい
)
な
花色
(
かしょく
)
が虫を呼ぶ
看板
(
かんばん
)
となっており、その
花香
(
かこう
)
もまた虫を
誘
(
さそ
)
う一つの
手引
(
てび
)
きを
務
(
つと
)
めている。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
これといってやるべき
務
(
つと
)
めもなく、これといって持つべき責任もない。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
謙作はうっとりとなっている眼を
務
(
つと
)
めて
開
(
あ
)
けた。
港の妖婦
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「だがぼくらは人間の
務
(
つと
)
めをおこたった」
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
イワン、デミトリチ、グロモフは三十三
歳
(
さい
)
で、
彼
(
かれ
)
は
此室
(
このしつ
)
での
身分
(
みぶん
)
の
可
(
い
)
いもの、
元來
(
もと
)
は
裁判所
(
さいばんしよ
)
の
警吏
(
けいり
)
、
又
(
また
)
縣廳
(
けんちやう
)
の
書記
(
しよき
)
をも
務
(
つと
)
めたので。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「わたしたちはいよいよ仕事にかからなければならない。あしたは
市
(
いち
)
の立つ日だから、おまえは
初舞台
(
はつぶたい
)
を
務
(
つと
)
めなければならない」
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
そうしてその一幕の中で、自分の
務
(
つと
)
めなければならない役割がもしあるとすれば、
穏
(
おだや
)
かな顔をした運命に、軽く
翻弄
(
ほんろう
)
される役割よりほかにあるまいと考えた。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
只
(
たゞ
)
彼等
(
かれら
)
の
凡
(
すべ
)
ては
藁
(
わら
)
を
打
(
う
)
つて
繩
(
なは
)
を
綯
(
な
)
ふべき
夜
(
よる
)
の
務
(
つと
)
めを
捨
(
すて
)
て
公然
(
こうぜん
)
一
所
(
しよ
)
に
集合
(
しふがふ
)
する
機會
(
きくわい
)
を
見出
(
みいだ
)
すことを
求
(
もと
)
めて
居
(
ゐ
)
る。
集合
(
しふがふ
)
することが
直
(
たゞち
)
に
彼等
(
かれら
)
に
娯樂
(
ごらく
)
を
與
(
あた
)
へるからである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
まして、良い
裝
(
なり
)
をした乞食は、當然さうだ。たしかに私が乞うたのは仕事をである。けれども、私に仕事を世話してくれるのは、それは一體誰の
務
(
つと
)
めなのだらう。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
よろしくここは人心をなだめ、いくたびなりと尊氏の存意をただして、事を政治による解決へ見いだしてゆく工夫こそ、われら朝臣の
務
(
つと
)
めと申すべきではなかろうか
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
是
(
ここ
)
に
於
(
おい
)
て
韓非
(
かんぴ
)
、((韓王ノ))
國
(
くに
)
を
治
(
をさ
)
むるに、
其
(
その
)
法制
(
はふせい
)
を
修明
(
しうめい
)
し・
(四七)
勢
(
いきほひ
)
を
執
(
と
)
つて
以
(
もつ
)
て
其
(
その
)
臣下
(
しんか
)
を
御
(
ぎよ
)
し・
國
(
くに
)
を
富
(
と
)
まし
兵
(
へい
)
を
彊
(
つよ
)
うして・
以
(
もつ
)
て
人
(
ひと
)
を
求
(
もと
)
め
賢
(
けん
)
に
任
(
にん
)
ずるを
務
(
つと
)
めず
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
提灯
(
ちょうちん
)
も別に
要
(
い
)
るまい、廻りさえすれば
宜
(
よ
)
いのだ、
私
(
わし
)
は新役だからこれが
務
(
つと
)
めで、貴様達は私に連れられる身の上だ、
殊
(
こと
)
に一人や二人狼藉者が出ても取って押えるだけの力はある
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
この物音で、みなの者は、彼が遠いところから帰って来たのだな、もう
務
(
つと
)
めをすませたのだなと思う! 背中の
真中
(
まんなか
)
が
擽
(
くすぐ
)
ったいような気持で、彼は、みんなを安心させにとんで行く。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
五二
百姓
(
おたから
)
は
勤
(
つと
)
めて
穀
(
たなつもの
)
を出し、
工匠等
(
たくみら
)
修
(
つと
)
めてこれを助け、
商賈
(
あきびと
)
務
(
つと
)
めて
此
(
これ
)
を
通
(
かよ
)
はし、おのれおのれが
五三
産
(
なり
)
を
治
(
をさ
)
め家を富まして、
祖
(
みおや
)
を祭り
子孫
(
のち
)
を
謀
(
はか
)
る外、人たるもの何をか
為
(
な
)
さん。
諺
(
ことわざ
)
にもいへり。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
おそらく教師を一つの職業とみなして、他の職業に比較したら、彼らほど俸給低き、彼らほど思想の高きものはなかろう。僕が彼らをかく賞賛するのは、彼らが
報酬
(
ほうしゅう
)
以上の
務
(
つと
)
めをなすからである。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
お
本店
(
みせ
)
へ
務
(
つと
)
めて荷作りをしたり、物を持ってお
顧客
(
とくい
)
様へお使いをしたり、番頭さんに睨まれたり、
丁稚
(
でっち
)
に綽名を付けられたり、お三どんに意地悪くあたられることは、どうにも私の
嗜好
(
このみ
)
に合わない。
生死卍巴
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
その間に大いに勉強して身を修め、徳を積み、
智
(
ち
)
を
磨
(
みが
)
き、人のために
尽
(
つ
)
くし、国のために
務
(
つと
)
め、ないしはまた自分のために楽しみ、善人として一生を幸福に送ることは人間として大いに意義がある。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
イワン、デミトリチ、グロモフは三十三
歳
(
さい
)
で、
彼
(
かれ
)
はこの
室
(
しつ
)
での
身分
(
みぶん
)
のいいもの、
元来
(
もと
)
は
裁判所
(
さいばんしょ
)
の
警吏
(
けいり
)
、また
県庁
(
けんちょう
)
の
書記
(
しょき
)
をも
務
(
つと
)
めたので。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
わたしがしんがりを
務
(
つと
)
めていた。わたしたちの行列は親方の指図どおり
適当
(
てきとう
)
な間をへだてて進んだので、かなり人目に立つ行列になった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
坊主が石壁を向いてしゃがんでいると
後
(
うし
)
ろから、小坊主がしきりに肩を
叩
(
たた
)
いている。これは師弟の関係上
三介
(
さんすけ
)
の代理を
務
(
つと
)
めるのであろう。本当の三介もいる。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼の
被後見者
(
ひこうけんしや
)
を教へて、彼から俸給を貰ふこと、お前が自分の
務
(
つと
)
めを行ふ限り、彼の
傍
(
そば
)
近くで受けることの出來る、そんな鄭重な、親切な待遇を感謝するより
以外
(
ほか
)
は
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
それでも
彼
(
かれ
)
は
我慢
(
がまん
)
の
出來
(
でき
)
るだけ
務
(
つと
)
めた。
出代
(
でがはり
)
の
季節
(
きせつ
)
が
來
(
き
)
た
時
(
とき
)
彼
(
かれ
)
はまた
頻
(
しき
)
りに
惑
(
まど
)
うたが、どうも
其處
(
そこ
)
を
立
(
た
)
つて
畢
(
しま
)
ふのが
惜
(
を
)
しい
心持
(
こゝろもち
)
もするし、
逡巡
(
しりごみ
)
して
復
(
ま
)
た
居据
(
ゐすわ
)
りになつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
もし、平太が悪うござりましたら、どんなにでも、
謝
(
あやま
)
ります。母上、小さい弟どもが、かわいそうです。平太も、以後はお心に添うように
務
(
つと
)
めまする。どうか、思いとまってください
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一二八
ときを得たらん人の、倹約を守りつひえを
省
(
はぶ
)
きてよく
務
(
つと
)
めんには、おのづから家富み人服すべし。我は仏家の
前業
(
ぜんごふ
)
もしらず、儒門の天命にも
拘
(
かかは
)
らず、
一二九
異なる
境
(
さかひ
)
にあそぶなりといふ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
『
少
(
すこ
)
しも
乘客
(
じようきやく
)
を
煩
(
わづら
)
はさんやうに
務
(
つと
)
めてゐる
俺
(
おれ
)
か、
其
(
そ
)
れとも
這麼
(
こんな
)
に
一人
(
ひとり
)
で
大騷
(
おほさわぎ
)
をしてゐた、
誰
(
たれ
)
にも
休息
(
きうそく
)
も
爲
(
さ
)
せぬ
此
(
こ
)
の
利己主義男
(
りこしゆぎをとこ
)
か?』
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「じゃあぼくで代わりは
務
(
つと
)
まりませんか」とかれが代わりの子どもをどこにも
求
(
もと
)
めかねて、ぼんやりうちに帰って来たとき、わたしは言った。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「ところで君は何の役割でした」と主人が聞く。「
私
(
わたく
)
しは船頭」「へー、君が船頭」君にして船頭が
務
(
つと
)
まるものなら僕にも見番くらいはやれると云ったような語気を
洩
(
も
)
らす。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
秋山孟慶
(
あきやまもうけい
)
とか、
丸山可澄
(
まるやまかちょう
)
などは、管理部として、その下に
務
(
つと
)
めていた。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
勿論
(
もちろん
)
余
(
あま
)
り
正直
(
しょうじき
)
には
務
(
つと
)
めなかったが、
年金
(
ねんきん
)
など
云
(
い
)
うものは、たとい、
正直
(
しょうじき
)
であろうが、
無
(
な
)
かろうが、
凡
(
すべ
)
て
務
(
つと
)
めた
者
(
もの
)
は
受
(
う
)
けべきである。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
務
常用漢字
小5
部首:⼒
11画
“務”を含む語句
中務大輔
職務
業務
勤務
事務所
事務長
任務
刑務所
外務省
義務
事務
各務
公務
急務
事務卓
責務
雑務
事務上
職務上
勤務先
...