“三介”の読み方と例文
読み方割合
さんすけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おやとまたもそちらにひとみをそらすと、暗憺あんたんとして物色も出来ぬ中に、例のちゃんちゃん姿の三介さんすけが砕けよと一塊ひとかたまりの石炭をかまどの中に投げ入れるのが見えた。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「して。……三介さんすけどのからは、そちの陣所へも、まだ、何も申し越して参らぬのか」
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
受けているなら文句の出どころはなかったけれども表面はどこまでも手曳きであり奉公人であり按摩から三介さんすけの役まで勤めて春琴の身の周りの事は一切取りしきり忠実一方の人間らしく振舞ふるまっているのを
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)