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不運
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ふうん
ふりがな文庫
“
不運
(
ふうん
)” の例文
何
(
なに
)
となく
薄淋
(
うすさび
)
しくなつた
浪
(
なみ
)
の
面
(
おも
)
を
眺
(
なが
)
めながら、
胸
(
むね
)
の
鏡
(
かゞみ
)
に
手
(
て
)
を
措
(
を
)
くと、
今度
(
こんど
)
の
航海
(
かうかい
)
は
初
(
はじめ
)
から、
不運
(
ふうん
)
の
神
(
かみ
)
が
我等
(
われら
)
の
身
(
み
)
に
跟尾
(
つきまと
)
つて
居
(
を
)
つた
樣
(
やう
)
だ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
不運
(
ふうん
)
にも
彼
(
かれ
)
に
誘惑
(
いうわく
)
された
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
な
女
(
をんな
)
だとも
思
(
おも
)
へるのであつたが、しかし
恋愛
(
れんあい
)
の
成立
(
せいりつ
)
については、
彼
(
かれ
)
も
詳
(
くは
)
しい
事
(
こと
)
は
知
(
し
)
らなかつた。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
不運
(
ふうん
)
なりとは何故ぞと仰せければ女中ども
若君
(
わかぎみ
)
には
實
(
じつ
)
は
太守
(
たいしゆ
)
光貞卿の御子にておはし候へ共四十二の
御厄年
(
おやくどし
)
の御子なりとて
御捨遊
(
おすてあそ
)
ばされしを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ロレ はれ、それは
物怪
(
もっけ
)
の
不運
(
ふうん
)
の!
眞實
(
しんじつ
)
、
重大
(
ぢゅうだい
)
な
容易
(
ようゐ
)
ならぬ
用向
(
ようむき
)
の
其
(
その
)
書面
(
しょめん
)
、それが
等閑
(
なほざり
)
になった
上
(
うへ
)
は、どのやうな一
大事
(
だいじ
)
が
出來
(
でけ
)
うも
知
(
し
)
れぬ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
たとえ
棲
(
す
)
んでいても、
自分
(
じぶん
)
の
不運
(
ふうん
)
のために、その
魚
(
うお
)
が
針
(
はり
)
や、
網
(
あみ
)
にかからないのかもしれないと
金持
(
かねも
)
ちはなげいていました。
金の魚
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
「そんだが
此
(
こ
)
れお
内儀
(
かみ
)
さん
等
(
らあ
)
家
(
ぢ
)
からなんぞ
見
(
み
)
た
日
(
ひ
)
にや
爪
(
つめ
)
の
垢
(
あか
)
だからわし
等
(
ら
)
なんざ
辛
(
つれ
)
えも
悲
(
かな
)
しいもねえ
噺
(
はなし
)
なんだが」
彼
(
かれ
)
は
自分
(
じぶん
)
の
不運
(
ふうん
)
を
訴
(
うつた
)
へるのに
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
私
(
わたし
)
の
樣
(
やう
)
な
不運
(
ふうん
)
の
母
(
はゝ
)
の
手
(
て
)
で
育
(
そだ
)
つより
繼母御
(
まゝはゝご
)
なり
御手
(
おて
)
かけなり
氣
(
き
)
に
適
(
かな
)
ふた
人
(
ひと
)
に
育
(
そだ
)
てゝ
貰
(
もら
)
ふたら、
少
(
すこ
)
しは
父御
(
てゝご
)
も
可愛
(
かわゆ
)
がつて
後々
(
のち/\
)
あの
子
(
こ
)
の
爲
(
ため
)
にも
成
(
なり
)
ませう
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
すぐに、私どもは、よりあつまって、自分たちの
不運
(
ふうん
)
を悲しみあいました。そして、どこかほかに、かくれ場をさがそうと思って、御殿を出て行きました。
アラビヤンナイト:04 四、船乗シンドバッド
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
ところが
不運
(
ふうん
)
にも、その日の午後は、ある
先輩
(
せんぱい
)
の家で、マージャンを決行する約束があった。困ったなと思うが、四人の中の一人として欠けるわけに行かない。
親は眺めて考えている
(新字新仮名)
/
金森徳次郎
(著)
親
(
おや
)
にさえ
背
(
そむ
)
いて
折角
(
せっかく
)
三浦
(
みうら
)
の
土地
(
とち
)
に
踏
(
ふ
)
みとどまりながら、
自分
(
じぶん
)
は
遂
(
つい
)
に
何
(
なん
)
の
仕出
(
しで
)
かしたこともなかった!
何
(
な
)
んという
腑甲斐
(
ふがい
)
なさ……
何
(
な
)
んという
不運
(
ふうん
)
の
身
(
み
)
の
上
(
うえ
)
……
口惜
(
くや
)
しい……
悲
(
かな
)
しい……
情
(
なさ
)
けない……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
私
(
わたし
)
は
不運
(
ふうん
)
で
御座
(
ござ
)
りますとて
口惜
(
くや
)
しさ
悲
(
かな
)
しさ
打出
(
うちいだ
)
し、
思
(
おも
)
ひも
寄
(
よ
)
らぬ
事
(
こと
)
を
談
(
かた
)
れば
兩親
(
ふたおや
)
は
顏
(
かほ
)
を
見合
(
みあは
)
せて、さては
其樣
(
そのやう
)
の
憂
(
う
)
き
中
(
なか
)
かと
呆
(
あき
)
れて
暫時
(
しばし
)
いふ
言
(
こと
)
もなし。
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
不運
(
ふうん
)
な
人達
(
ひとたち
)
が
臥
(
ね
)
ておりゃる
地盤
(
グラウンド
)
だけは
善
(
よ
)
う
見
(
み
)
えるが、
此
(
この
)
不運
(
ふうん
)
の
眞
(
ほん
)
の
原因
(
グラウンド
)
は、よう
査
(
しら
)
べて
見
(
み
)
ぬうちは
分
(
わか
)
らぬわい。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
そうすれば、
私
(
わたし
)
は、その
方
(
かた
)
のために、
朝晩
(
あさばん
)
、どんなにでも
働
(
はたら
)
こうと
思
(
おも
)
っていました。……それが、こんな
有
(
あ
)
り
様
(
さま
)
になってしまった。これというのも
私
(
わたし
)
の
不運
(
ふうん
)
です……。
脊の低いとがった男
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
七代の將軍と
崇
(
あが
)
め
家繼公
(
いへつぐこう
)
とぞ申したてまつる此君御
不運
(
ふうん
)
にまし/\
間
(
ま
)
もなく
御他界
(
ごたかい
)
にて
有章院殿
(
いうしやうゐんでん
)
と號したてまつる是に依て此度は將軍家に御
繼子
(
けいし
)
なく
殿中
(
でんちう
)
闇夜
(
あんや
)
に
燈火
(
ともしび
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
私
(
わたくし
)
と
同
(
おな
)
じ
滊船
(
ふね
)
で、はる/″\
日本
(
につぽん
)
へ
歸國
(
きこく
)
の
途中
(
とちう
)
、
暗黒
(
あんこく
)
なる
印度洋
(
インドやう
)
の
眞中
(
たゞなか
)
で
恐
(
おそ
)
る
可
(
べ
)
き
海賊船
(
かいぞくせん
)
の
襲撃
(
しふげき
)
に
遭
(
あ
)
ひ、
不運
(
ふうん
)
なる
弦月丸
(
げんげつまる
)
の
沈沒
(
ちんぼつ
)
と
共
(
とも
)
に、
夫人
(
ふじん
)
の
生死
(
せいし
)
は
未
(
ま
)
だ
私
(
わたくし
)
には
分
(
わか
)
らぬ
次第
(
しだい
)
だが
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
國
(
くに
)
を
出
(
いづ
)
るまでは
左
(
さ
)
まで
不運
(
ふうん
)
の
縁
(
ゑん
)
とも
思
(
おも
)
はざりしが、
今日
(
けふ
)
この
頃
(
ごろ
)
は
送
(
おく
)
りこしたる
寫眞
(
しやしん
)
をさへ
見
(
み
)
るに
物
(
もの
)
うく
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「それは! おまえも
不運
(
ふうん
)
なことだのう……。なぜ、また
早
(
はや
)
く、
町
(
まち
)
へ
出
(
で
)
てこなかったのだ。」
なつかしまれた人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ベンヺ
憚
(
はゞか
)
りながら、
此
(
この
)
不運
(
ふうん
)
なる
騷擾
(
さうぜう
)
のあさましき
經緯
(
ゆくたて
)
は
手前
(
てまへ
)
が
言上
(
ごんじゃう
)
いたしませう。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
「
南無三
(
なむさん
)
。」と
私
(
わたくし
)
は
逡巡
(
しりごみ
)
した。
多
(
おほく
)
の
白晢
(
はくせき
)
人種
(
じんしゆ
)
の
間
(
あひだ
)
に
人種
(
じんしゆ
)
の
異
(
ちが
)
つた
吾等
(
われら
)
は
不運
(
ふうん
)
にも
彼等
(
かれら
)
の
眼
(
め
)
に
留
(
とま
)
つたのである。
私
(
わたくし
)
は
元來
(
ぐわんらい
)
無風流
(
ぶふうりう
)
極
(
きは
)
まる
男
(
をとこ
)
なので
此
(
この
)
不意打
(
ふいうち
)
にはほと/\
閉口
(
へいこう
)
せざるを
得
(
え
)
ない。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
言れて戻る
其
(
その
)
つらさ
斯
(
かく
)
ては終に親子共
餓死
(
がし
)
より外に
目的
(
めあて
)
なし如何成ばこそ斯迄に
哀
(
あは
)
れの身とは成けるぞや
思
(
おも
)
ひ
廻
(
まは
)
せば
運
(
まは
)
す程妻のお久に
別
(
わか
)
れしが此身の
不運
(
ふうん
)
不幸
(
ふかう
)
ぞと思案に暮て居たりしが所詮斯樣の姿にて
故郷
(
こきやう
)
に
恥
(
はぢ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「たとえ、そこへいっても、どうして
食
(
た
)
べていけるかわかりません。
石
(
いし
)
を
投
(
な
)
げつけられたり、みんなに
目
(
め
)
の
敵
(
かたき
)
にされていじめられるばかりです。」と、からすは
身
(
み
)
の
不運
(
ふうん
)
を
歎
(
なげ
)
きました。
馬を殺したからす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
此處
(
こゝ
)
さへ
離
(
はな
)
れて
行
(
い
)
つたならば
何
(
ど
)
んな
美
(
うつく
)
しく
良
(
い
)
い
處
(
ところ
)
へ
出
(
で
)
られるかと、
斯
(
か
)
ういふ
事
(
こと
)
を
是非
(
ぜひ
)
とも
考
(
かんが
)
へます、で
御座
(
ござ
)
いますから、
私
(
わたし
)
も
矢張
(
やつぱり
)
その
通
(
とほ
)
りの
夢
(
ゆめ
)
にうかれて、
此樣
(
こん
)
な
不運
(
ふうん
)
で
畢
(
をは
)
るべきが
天縁
(
てんえん
)
では
無
(
な
)
い
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
レールは、
痛
(
いた
)
みに
堪
(
た
)
えられませんでした。そして
泣
(
な
)
いていました。
自分
(
じぶん
)
ほど、
不運
(
ふうん
)
なものがあるだろうか。
毎日
(
まいにち
)
、
毎日
(
まいにち
)
、
幾
(
いく
)
たびとなしに、
重
(
おも
)
い
汽罐車
(
きかんしゃ
)
に
頭
(
あたま
)
の
上
(
うえ
)
を
踏
(
ふ
)
まれなければならない。
負傷した線路と月
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あの
頃
(
ころ
)
旦那
(
だんな
)
さまが
離縁
(
りえん
)
をやると
一言
(
ひとこと
)
仰
(
おつ
)
しやつたが
最期
(
さいご
)
、
私
(
わたし
)
は
屹度
(
きつと
)
何事
(
なにごと
)
の
思慮
(
しりよ
)
もなく
暇
(
いとま
)
を
頂
(
いたゞ
)
いて、
自分
(
じぶん
)
の
身
(
み
)
の
不都合
(
ふつがふ
)
は
棚
(
たな
)
へ
上
(
あ
)
げて、
此樣
(
こん
)
な
不運
(
ふうん
)
な、
情
(
なさけ
)
ない、
口惜
(
くちを
)
しい
身
(
み
)
と
天
(
てん
)
が
極
(
き
)
めてお
置
(
お
)
きなさるなら
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
弟
(
おとうと
)
は、
雪
(
ゆき
)
の
上
(
うえ
)
に
茫然
(
ぼうぜん
)
としていますと、
目
(
め
)
から
流
(
なが
)
れ
出
(
で
)
る
涙
(
なみだ
)
までが
凍
(
こお
)
ってしまうほどでありました。
弟
(
おとうと
)
は、こんな
不運
(
ふうん
)
なくらいなら、いっそ
河
(
かわ
)
にでも
入
(
はい
)
って
死
(
し
)
んでしまったほうがいいと
思
(
おも
)
いました。
白すみれとしいの木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
離縁
(
りゑん
)
を
取
(
と
)
つて
出
(
で
)
たが
宜
(
よ
)
いか、
太郎
(
たらう
)
は
原田
(
はらだ
)
のもの、
其方
(
そち
)
は
齋藤
(
さいとう
)
の
娘
(
むすめ
)
、一
度
(
ど
)
縁
(
ゑん
)
が
切
(
き
)
れては二
度
(
ど
)
と
顏
(
かほ
)
見
(
み
)
にゆく
事
(
こと
)
もなるまじ、
同
(
おな
)
じく
不運
(
ふうん
)
に
泣
(
な
)
くほどならば
原田
(
はらだ
)
の
妻
(
つま
)
で
大泣
(
おほな
)
きに
泣
(
な
)
け、なあ
關
(
せき
)
さうでは
無
(
な
)
いか
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
運
常用漢字
小3
部首:⾡
12画
“不”で始まる語句
不可
不思議
不憫
不図
不味
不審
不埒
不幸
不愍
不相変