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氣分
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きぶん
ふりがな文庫
“
氣分
(
きぶん
)” の例文
新字:
気分
その
後
(
ご
)
二百年
(
にひやくねん
)
あまりの
間
(
あひだ
)
に、だん/\
歌
(
うた
)
といふものゝ、かういふものでなければならないといふ、
漠然
(
ばくぜん
)
とした
氣分
(
きぶん
)
が
出來
(
でき
)
て
來
(
き
)
ました。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
ヂュリ ほんに
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
ぢゃ、
氣分
(
きぶん
)
が
惡
(
わる
)
うてはなァ。したが、
乳母
(
うば
)
、
乳母
(
うば
)
や、
乳母
(
うば
)
いなう、
何卒
(
どうぞ
)
言
(
い
)
うてたも、
戀人
(
こひゞと
)
が
何
(
なん
)
と
被言
(
おッしゃ
)
った?
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
と、お
互
(
たがひ
)
に
微醺
(
びくん
)
を
帶
(
お
)
びて
變
(
へん
)
に
彈
(
はづ
)
み
立
(
た
)
つた
氣分
(
きぶん
)
で
黄包車
(
ワンポイソオ
)
を
驅
(
か
)
り、
再
(
ふたゝ
)
び
四馬路
(
スマロ
)
の
大通
(
おほどほり
)
へ
出
(
で
)
たのはもう
夜
(
よる
)
の一
時
(
じ
)
過
(
す
)
ぎだつた。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
午後
(
ごご
)
は
手
(
て
)
が
慣
(
な
)
れた
所爲
(
せゐ
)
か、
朝
(
あさ
)
に
比
(
くら
)
べると
仕事
(
しごと
)
が
少
(
すこ
)
し
果取
(
はかど
)
つた。
然
(
しか
)
し
二人
(
ふたり
)
の
氣分
(
きぶん
)
は
飯前
(
めしまへ
)
よりも
却
(
かへ
)
つて
縁遠
(
えんどほ
)
くなつた。ことに
寒
(
さむ
)
い
天氣
(
てんき
)
が
二人
(
ふたり
)
の
頭
(
あたま
)
に
應
(
こた
)
へた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
トロリとした
間
(
ま
)
に
鶴見
(
つるみ
)
も
神奈川
(
かながは
)
も
過
(
す
)
ぎて
平沼
(
ひらぬま
)
で
眼
(
め
)
が
覺
(
さ
)
めた。
僅
(
わづ
)
かの
假寢
(
うたゝね
)
ではあるが、それでも
氣分
(
きぶん
)
がサツパリして
多少
(
いくら
)
か
元氣
(
げんき
)
が
附
(
つ
)
いたので
懲
(
こり
)
ずまに
義母
(
おつかさん
)
に
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
何
(
ど
)
うかしたかと
氣遣
(
きづか
)
ひて
問
(
と
)
へば、
俄
(
にはか
)
に
氣分
(
きぶん
)
が
勝
(
すぐ
)
れませぬ、
私
(
わたし
)
は
向島
(
むかふじま
)
へ
行
(
ゆ
)
くのは
廢
(
や
)
めて、
此處
(
こゝ
)
から
直
(
す
)
ぐに
歸
(
かへ
)
りたいと
思
(
おも
)
ひます、
貴郎
(
あなた
)
はゆるりと
御覽
(
ごらん
)
なりませ
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
三日目
(
みつかめ
)
の
午過
(
ひるす
)
ぎ、やれ
粥
(
かゆ
)
を
煮
(
に
)
ろの、おかう/\を
細
(
こまか
)
くはやせの、と
云
(
い
)
ふ
病人
(
びやうにん
)
が、
何故
(
なぜ
)
か
一倍
(
いちばい
)
氣分
(
きぶん
)
が
惡
(
わる
)
いと、
午飯
(
おひる
)
も
食
(
た
)
べないから、
尚
(
な
)
ほ
打棄
(
うつちや
)
つては
置
(
お
)
かれない。
一席話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
雨
(
あめ
)
こそは、さても
眞面目
(
まじめ
)
に、しつとりと人の
氣分
(
きぶん
)
を落ちつかせ、石の心も浮きあげて
冷
(
つめ
)
たい光を投げかける。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
窺
(
うかゞ
)
ふに
折節
(
をりふし
)
母は
氣分
(
きぶん
)
宜げにすや/\と寢入たる
樣子
(
やうす
)
なれば是
幸
(
さいは
)
ひと悦びつゝ諏訪町より田原町迄
遠
(
とほ
)
き道にも有ねば
日
(
ひ
)
は暮たれども
宵
(
よひ
)
の
間
(
ま
)
に一走りと
行燈
(
あんどう
)
を
點
(
とも
)
し
煎
(
せん
)
じ上たる藥を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
心
(
こゝろ
)
の
中
(
うち
)
では、そんな
事
(
こと
)
をしてゐる
寒山
(
かんざん
)
、
拾得
(
じつとく
)
が
文殊
(
もんじゆ
)
、
普賢
(
ふげん
)
なら、
虎
(
とら
)
に
騎
(
の
)
つた
豐干
(
ぶかん
)
はなんだらうなどと、
田舍者
(
いなかもの
)
が
芝居
(
しばゐ
)
を
見
(
み
)
て、どの
役
(
やく
)
がどの
俳優
(
はいいう
)
かと
思
(
おも
)
ひ
惑
(
まど
)
ふ
時
(
とき
)
のやうな
氣分
(
きぶん
)
になつてゐるのである。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
この
帶
(
たい
)
の
樹木
(
じゆもく
)
は、
櫧帶
(
かしたい
)
といふほどかし、しひ
等
(
など
)
の
常緑濶葉樹
(
じようりよくかつようじゆ
)
がおもにそだち、
海岸
(
かいがん
)
の
潮風
(
しほかぜ
)
の
強
(
つよ
)
い
砂地
(
すなじ
)
には、よくくろまつが
生
(
は
)
え、
南部
(
なんぶ
)
にはくすのきが
多
(
おほ
)
く
生
(
は
)
えて
暖國的
(
だんこくてき
)
な
氣分
(
きぶん
)
をたゞよはせてゐます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
紫陽花
(
あぢさゐ
)
の
花
(
はな
)
のだん/\
咲
(
さ
)
き
調
(
とゝの
)
つて
行
(
ゆ
)
くありさまが、よく
詠
(
よ
)
んであります。その
上
(
うへ
)
に、いかにも
紫陽花
(
あぢさゐ
)
に
適
(
てき
)
した
氣分
(
きぶん
)
が
出
(
で
)
てゐます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
が、
惡戯
(
いたづら
)
氣分
(
きぶん
)
になつて、
夫
(
をつと
)
は
手
(
て
)
を
引
(
ひ
)
かなかつた。そして、なほも
蜂
(
はち
)
の
體
(
からだ
)
につつ
突
(
つ
)
きかかると、すぐ
嘴
(
くちばし
)
が
松葉
(
まつば
)
に
噛
(
か
)
みついた。
不思議
(
ふしぎ
)
にあたりが
靜
(
しづ
)
かだつた。
画家とセリセリス
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
苦笑
(
くせう
)
しながら
窓硝子
(
まどがらす
)
を
離
(
はな
)
れて
又
(
また
)
歩
(
ある
)
き
出
(
だ
)
したが、それから
半町
(
はんちやう
)
程
(
ほど
)
の
間
(
あいだ
)
は
何
(
なん
)
だか
詰
(
つま
)
らない
樣
(
やう
)
な
氣分
(
きぶん
)
がして、
徃來
(
わうらい
)
にも
店先
(
みせさき
)
にも
格段
(
かくだん
)
の
注意
(
ちゆうい
)
を
拂
(
はら
)
はなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
氣分
(
きぶん
)
すぐれてよき
時
(
とき
)
は
三歳兒
(
みつご
)
のやうに
父母
(
ちゝはゝ
)
の
膝
(
ひざ
)
に
眠
(
ねぶ
)
るか、
白紙
(
はくし
)
を
切
(
き
)
つて
姉樣
(
あねさま
)
のお
製
(
つくり
)
に
餘念
(
よねん
)
なく、
物
(
もの
)
を
問
(
と
)
へばにこ/\と
打笑
(
うちゑ
)
みて
唯
(
たゞ
)
はい/\と
意味
(
いみ
)
もなき
返事
(
へんじ
)
をする
温順
(
おとな
)
しさも
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
左樣
(
さう
)
なんかねえ、
年紀
(
とし
)
の
故
(
せゐ
)
もあらう、
一
(
ひと
)
ツは
氣分
(
きぶん
)
だね、お
前
(
まへ
)
さん、そんなに
厭
(
いや
)
がるものを
無理
(
むり
)
に
食
(
た
)
べさせない
方
(
はう
)
が
可
(
い
)
いよ、
心持
(
こゝろもち
)
を
惡
(
わる
)
くすりや
身體
(
からだ
)
のたしにもなんにもならないわねえ。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
甲樂人 いや、
滅相
(
めっさう
)
な、そんな
氣分
(
きぶん
)
ぢゃござりませぬ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
亭主は
聞
(
きゝ
)
て夫は/\先何より
重疊
(
ちようでふ
)
なり而て御
食事
(
しよくじ
)
などは如何やと云ふにお花は食事も
氣分
(
きぶん
)
も
快
(
よ
)
き折には
隨分
(
ずゐぶん
)
給
(
たべ
)
候が氣分の
塞
(
ふさ
)
ぐときは
無理
(
むり
)
にも
給
(
たべ
)
られぬと申て
溜息
(
ためいき
)
ばかり
吐居
(
つきをり
)
兎角
(
とかく
)
に
果敢々々敷
(
はか/\しく
)
驗
(
しるし
)
も見えず實に
困
(
こま
)
り入候とほろりと
翻
(
こぼ
)
す一
雫
(
しづく
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
これを
知識
(
ちしき
)
の
上
(
うへ
)
の
遊
(
あそ
)
びといひます。それとゝもに、
氣分
(
きぶん
)
が
少
(
すこ
)
しも
伴
(
ともな
)
はないのですから、
散文的
(
さんぶんてき
)
な
歌
(
うた
)
といはねばなりません。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
「
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
よ」と
云
(
い
)
つた。
此
(
この
)
答
(
こたへ
)
を
得
(
え
)
た
時
(
とき
)
、
宗助
(
そうすけ
)
は
猶
(
なほ
)
の
事
(
こと
)
安心
(
あんしん
)
が
出來
(
でき
)
なくなつた。
所
(
ところ
)
が
不思議
(
ふしぎ
)
にも、
御米
(
およね
)
の
氣分
(
きぶん
)
は、
小六
(
ころく
)
が
引越
(
ひつこ
)
して
來
(
き
)
てから、ずつと
引立
(
ひきた
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
その
空
(
そら
)
の
明
(
あか
)
るみを
映
(
うつ
)
す
田
(
た
)
の
水
(
みづ
)
や、
處處
(
ところどころ
)
の
雜木林
(
ざふきばやし
)
の
影
(
かげ
)
が
蒼黒
(
あをぐろ
)
い
夜
(
よる
)
の
闇
(
やみ
)
の
中
(
なか
)
に
浮
(
う
)
き
上
(
あが
)
つて
見
(
み
)
え
出
(
だ
)
した。
私
(
わたし
)
はそれをぢつと
見詰
(
みつ
)
めてゐる
内
(
うち
)
に、
何
(
なん
)
となく
感傷的
(
かんしやうてき
)
な
氣分
(
きぶん
)
に
落
(
お
)
ちて
來
(
き
)
た。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
勸めて
看病
(
かんびやう
)
に
暫時
(
しばし
)
も
油斷
(
ゆだん
)
有ね共如何成事にや友次郎が
腫物
(
しゆもつ
)
は元の如くにて一
向
(
かう
)
口
(
くち
)
も
明
(
あか
)
ず
痛
(
いた
)
みは少づつ
緩
(
ゆる
)
む樣なれども兎角に
氣分
(
きぶん
)
宜
(
よろ
)
しからず
惱
(
なや
)
み居けるぞ
傷
(
いたま
)
しや友次郎も最早日付にしても江戸へ
着
(
つか
)
るゝ處迄
來
(
き
)
て居ながら
情
(
なさけ
)
なき此
病氣
(
びやうき
)
と心のみ
速
(
はや
)
れども其
甲斐
(
かひ
)
なく妻のお花も夫の心を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
氣
部首:⽓
10画
分
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
“氣分”で始まる語句
氣分式
氣分風