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堀
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ほり
ふりがな文庫
“
堀
(
ほり
)” の例文
どうかして電車がしばらく来ない時には、
河岸
(
かし
)
の
砂利置場
(
じゃりおきば
)
へはいってお
堀
(
ほり
)
の水をながめたり
呉服橋
(
ごふくばし
)
を通る電車の倒影を見送ったりする。
丸善と三越
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
堀
(
ほり
)
という堀には水がいっぱいで、堀ばたにはフキの花がひらき、
石壁
(
いしかべ
)
の上に
生
(
は
)
えている草の
茂
(
しげ
)
みは、つやつやとして
褐色
(
かっしょく
)
になっています。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
いちばん若いおたつは満州帰りだといい、私が
堀
(
ほり
)
でスケッチをしているときに話しかけてから、顔を見れば
挨拶
(
あいさつ
)
をするようになっていた。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「
先刻
(
さつき
)
土手
(
どて
)
さ
行
(
え
)
く
時
(
とき
)
、
堀
(
ほり
)
つ
子
(
こ
)
ん
處
(
とこ
)
へ
辷
(
すべ
)
つたんですが、
其
(
そ
)
ん
時
(
とき
)
かうえに
汚
(
よご
)
したんでせうよ」とおつぎは
泥
(
どろ
)
に
成
(
な
)
つた
腰
(
こし
)
のあたりへ
手
(
て
)
を
當
(
あ
)
てた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
新見付
(
しんみつけ
)
へ
来
(
く
)
ると、
向
(
むかふ
)
から
来
(
き
)
たり、
此方
(
こつち
)
から
行
(
い
)
つたりする電車が
苦
(
く
)
になり
出
(
だ
)
したので、
堀
(
ほり
)
を
横切
(
よこぎ
)
つて、招魂社の
横
(
よこ
)
から番町へ
出
(
で
)
た。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
「え。川向うの
堀
(
ほり
)
から出ています。これもみんな、お蔦姉さんのためですわ。姉さんのこしらえた不義理な借金の穴埋めに」
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そしてこの
御陵
(
ごりよう
)
のごときは、
二重
(
ふたへ
)
に
堀
(
ほり
)
をめぐらし、その
周圍
(
しゆうい
)
には
陪塚
(
ばいちよう
)
といつて
臣下
(
しんか
)
の
人
(
ひと
)
だちの
墓
(
はか
)
がたくさん
竝
(
なら
)
んでをります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
そこで、むすめはひざまずいて、神さまのみ
名
(
な
)
をよび、おいのりをしました。すると、とつぜん、
天使
(
てんし
)
があらわれて、お
堀
(
ほり
)
の
水門
(
すいもん
)
をとじてくれました。
手なしむすめ
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
むかしの東海道の
日坂
(
にっさか
)
の
宿
(
しゅく
)
は、今日では鉄道の
停車場
(
ていしゃじょう
)
になつてゐない。今日の
下
(
くだ
)
り列車は
金谷
(
かなや
)
、
堀
(
ほり
)
の
内
(
うち
)
、
掛川
(
かけがわ
)
の各停車場を過ぎて、浜松へ向つてゆく。
小夜の中山夜啼石
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
吾々は今日の
新橋
(
しんばし
)
に「
堀
(
ほり
)
の
小万
(
こまん
)
」や「
柳橋
(
やなぎばし
)
の
小悦
(
こえつ
)
」のやうな姿を見る事が出来ないとすれば、其れと同じやうに、二代目の
左団次
(
さだんじ
)
と六代目の
菊五郎
(
きくごらう
)
に向つて
虫干
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
たとえば後醍醐天皇が一時
行在所
(
あんざいしょ
)
にお
充
(
あ
)
てになった
穴生
(
あのう
)
の
堀
(
ほり
)
氏の
館
(
やかた
)
など、昔のままの建物の一部が現存するばかりでなく、子孫が今にその家に住んでいると云う。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
魚沼郡の内
宇賀地
(
うがち
)
の
郷
(
きやう
)
堀
(
ほり
)
の内の
鎮守
(
ちんじゆ
)
宇賀地の
神社
(
じんじや
)
は本社八幡宮也、上古より立せ給ふとぞ。
縁起文
(
えんぎぶん
)
多
(
おほ
)
ければこゝに
省
(
はぶ
)
く。
霊験
(
れいげん
)
あらたなる事は
普
(
あまね
)
く世にしる処なり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
ときどき、そりは、はねあがりましたが、それは
堀
(
ほり
)
や
生垣
(
いけがき
)
をとびこしているようでした。カイは、こわくてたまらなくなって、「主の祈り」をとなえようとしました。
雪の女王:――七つのお話からできている物語――
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
落
(
おち
)
たるも
落
(
おち
)
たるも
下
(
した
)
は
敷石
(
しきいし
)
に
模樣
(
もやう
)
がへの
處
(
ところ
)
ありて、
堀
(
ほり
)
おこして
積
(
つ
)
みたてたる
切角
(
きりかど
)
に
頭腦
(
づのう
)
したゝか
打
(
う
)
ちつけたれば
甲斐
(
かひ
)
なし、
哀
(
あは
)
れ四十二の
前厄
(
まへやく
)
と
人々
(
ひと/″\
)
後
(
のち
)
に
恐
(
おそ
)
ろしがりぬ
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
右は土手上の
松籟
(
しょうらい
)
も怪鳥の夜鳴きではないかと怪しまれるようなお
堀
(
ほり
)
を控えての寂しい通り——。
右門捕物帖:05 笛の秘密
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「そうか。そりゃ失敬した。だが残念だね。昨日
堀
(
ほり
)
や何かは行って見たんだって。——」
お律と子等と
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
爆沈させるだけの話だ。監督将校の
堀
(
ほり
)
大尉も、さつき
船橋
(
ブリツヂ
)
で船長にさう言つてゐた。
怪艦ウルフ号
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
『ミストル・ヘーガ』。
日本人
(
にほんじん
)
の
給仕
(
きふじ
)
が
気
(
き
)
を
利
(
きか
)
せて『
芳賀
(
はが
)
さん』と
読
(
よ
)
み
直
(
なほ
)
す。『ミストル・ホーライ』。これは
堀
(
ほり
)
だ。『ミストル・アイカイ』。
之
(
これ
)
は
猪飼
(
ゐかひ
)
だ。『ミストル・キャツダ』。
検疫と荷物検査
(新字旧仮名)
/
杉村楚人冠
(著)
或は
堀
(
ほり
)
の柳のかげに BANKO(椽臺)を持ち出しては盛んに花火を揚げる。
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
足下
(
あしもと
)
には、広い
城
(
しろ
)
が
玩具
(
おもちゃ
)
のように小さくなって、
一足
(
ひとあし
)
に
跨
(
また
)
げそうでした。
庭
(
にわ
)
や
森
(
もり
)
や
城壁
(
じょうへき
)
や
堀
(
ほり
)
などが、
一目
(
ひとめ
)
に見て取れて、
練兵場
(
れんぺいじょう
)
の
兵士
(
へいし
)
たちが、
蟻
(
あり
)
の
行列
(
ぎょうれつ
)
くらいにしか思われませんでした。
強い賢い王様の話
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
弁公は
堀
(
ほり
)
を埋める組、
親父
(
おやじ
)
は下水用の土管を埋めるための深いみぞを掘る組。
窮死
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
思い出の深い
常磐橋
(
ときわばし
)
の下の方まで続いて行っている
堀
(
ほり
)
の水は彼の目にある。
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
お
汁
(
つゆ
)
の
實
(
み
)
の
少
(
すく
)
ないのを、
百間堀
(
ひやくけんぼり
)
に
霰
(
あられ
)
と
言
(
い
)
ふ。
田螺
(
たにし
)
と
思
(
おも
)
つたら
目球
(
めだま
)
だと、
同
(
おな
)
じ
格
(
かく
)
なり。
百間堀
(
ひやくけんぼり
)
は
城
(
しろ
)
の
堀
(
ほり
)
にて、
意氣
(
いき
)
も
不意氣
(
ぶいき
)
も、
身投
(
みなげ
)
の
多
(
おほ
)
き、
晝
(
ひる
)
も
淋
(
さび
)
しき
所
(
ところ
)
なりしが、
埋立
(
うめた
)
てたれば
今
(
いま
)
はなし。
電車
(
でんしや
)
が
通
(
とほ
)
る。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
組與力
(
くみよりき
)
堀
(
ほり
)
十左衞門片岡逸平の兩人を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
室町
(
むろまち
)
から東京駅行きのバスに乗ったら、いつものように
呉服橋
(
ごふくばし
)
を渡らずに
堀
(
ほり
)
ばたに沿うて東京駅東口のほうへぶらりぶらりと運転して行く。
破片
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
堀
(
ほり
)
は
雨
(
あめ
)
の
後
(
あと
)
の
水
(
みづ
)
を
聚
(
あつ
)
めてさら/\と
岸
(
きし
)
を
浸
(
ひた
)
して
行
(
ゆ
)
く。
青
(
あを
)
く
茂
(
しげ
)
つて
傾
(
かたむ
)
いて
居
(
ゐ
)
る
川楊
(
かはやなぎ
)
の
枝
(
えだ
)
が一つ
水
(
みづ
)
について、
流
(
なが
)
れ
去
(
さ
)
る
力
(
ちから
)
に
輕
(
かる
)
く
動
(
うご
)
かされて
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
斧四郎旦那は、お喜代だの、露八だの、この前の時の顔に、
堀
(
ほり
)
の芸妓たちを連れて、浜中屋の裏の
桟橋
(
さんばし
)
へ
屋形船
(
やかた
)
を着けた。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
堀
(
ほり
)
の洋品雑貨店「みその」の息子が嫁を
貰
(
もら
)
った。息子の名は五郎、年は二十四、町の人たちはごろさんと呼んでいた。嫁はゆい子といい、年は二十一歳。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
さて
埴輪
(
はにわ
)
の
筒形
(
つゝがた
)
のものは、
墓
(
はか
)
の
丘
(
をか
)
のまはり、
時
(
とき
)
には
堀
(
ほり
)
の
外側
(
そとがは
)
の
土手
(
どて
)
にも、
一重
(
ひとへ
)
二重
(
ふたへ
)
あるひは
三重
(
みへ
)
にも、
取
(
と
)
り
繞
(
めぐ
)
らされたのであり、また
塚
(
つか
)
の
頂上
(
ちようじよう
)
には
家形
(
いへがた
)
や
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
「その
幽霊
(
ゆうれい
)
は、どうして
堀
(
ほり
)
をわたってきたのだ。してまた、ナシを食べてから、どこへいったのだ。」
手なしむすめ
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
宗助
(
そうすけ
)
には
其
(
その
)
砂
(
すな
)
を
捲
(
ま
)
いて
向
(
むか
)
ふの
堀
(
ほり
)
の
方
(
はう
)
へ
進
(
すゝ
)
んで
行
(
ゆ
)
く
影
(
かげ
)
が、
斜
(
なゝ
)
めに
吹
(
ふ
)
かれる
雨
(
あめ
)
の
脚
(
あし
)
の
樣
(
やう
)
に
判然
(
はつきり
)
見
(
み
)
えた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
お日さまは、朝になると、また出てきて、
堀
(
ほり
)
の中へすべりこむやり方を、きっと、おまえに教えてくれるよ。おや、もうすぐ、天気がかわるぞ。わしは、左の後足でそれがわかるんだ。
雪だるま
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
この橋たもとに、
総格子
(
そうこうし
)
六間の間口を構えて、大奥御用呉服所と染めぬいた六間通しののれんが、
堀
(
ほり
)
から吹きつける風にはたはたとはためきながら、見るからにいかめしい造りでした。
右門捕物帖:34 首つり五人男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
そこで、「
堀
(
ほり
)
を泳いでわたったことしかありません。」と、つづけて言いました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
文化
(
ぶんくわ
)
とか
開明
(
かいめい
)
とかの
餘光
(
よくわう
)
に
何事
(
なにごと
)
も
根
(
ね
)
から
葉
(
は
)
から
堀
(
ほり
)
かへして百
年
(
ねん
)
千
年
(
ねん
)
むかしの
人
(
ひと
)
の
心
(
こヽろ
)
の
中
(
なか
)
まで
解剖
(
かいばう
)
する
世
(
よ
)
に、これを
職掌
(
しよくしよう
)
の
醫道
(
いだう
)
の
妙
(
めう
)
にも
我
(
わ
)
が
天授
(
てんじゆ
)
の
齡
(
よは
)
ひは
何
(
ど
)
うもならず、
學士
(
がくし
)
札幌
(
さつぽろ
)
へ
趣
(
おもむ
)
きし
歳
(
とし
)
の
秋
(
あき
)
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
六月が來た、くちなはが
堀
(
ほり
)
をはしる。
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
▲白縮は
堀
(
ほり
)
の内町
在
(
ざい
)
の村々
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
いつか城山のずっとすそのお
堀
(
ほり
)
に臨んだ暗い茂みにはいったら、一株の大きな
常山木
(
じょうざんぼく
)
があって桃色がかった花がこずえを一面におおうていた。
花物語
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
「
堀
(
ほり
)
の
側
(
そば
)
へは
行
(
え
)
ぐんぢやねえぞ、
衣物
(
きもの
)
汚
(
よご
)
すと
聽
(
き
)
かねえぞ」おつぎがいふのを
耳
(
みゝ
)
へも
入
(
い
)
れないで
小笊
(
こざる
)
を
手
(
て
)
にして
走
(
はし
)
つて
行
(
ゆ
)
く。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
芳爺
(
よしじい
)
さんの住居に近い三本松、消防小屋、堀南から中堀橋を渡り、
堀
(
ほり
)
に沿った堤の左側に、養魚場の広い池を
眺
(
なが
)
めながら、東の海水浴場へもいってみた。
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
その
大
(
おほ
)
きいものになりますと、
周圍
(
しゆうい
)
が
十町以上
(
じつちよういじよう
)
のものもあり、
外側
(
そとがは
)
に、たいてい
堀
(
ほり
)
をめぐらしてあります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
でも、そのなかへはいっていくことはできません。なぜって、お庭のまわりには
堀
(
ほり
)
がありますもの。
手なしむすめ
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
堀
(
ほり
)
のお喜代の
隣家
(
となり
)
は、炭屋だった。炭屋の二階に、このごろ、お喜代の世話で、坊主頭の大男が間借りして、がらにも似あわない「
荻江露八
(
おぎえろはち
)
」という小さな看板を打ちつけていた。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
中で一番大きいのが、ちょうど
堀
(
ほり
)
の
塀際
(
へいぎわ
)
から斜めに門の上へ長い枝を差し出しているので、よそ
目
(
め
)
にはそれが家と調子を取るために、わざとそこへ移されたように
体裁
(
ていさい
)
が好かった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
夜の大江戸を徐々にあとへ残して、
青梅街道口
(
おうめかいどうぐち
)
へさしかかったのが、春の
東雲
(
しののめ
)
——、西へ西へと一路街道を急がせて、
堀
(
ほり
)
の
内
(
うち
)
にかかったのが、目にまぶしやかな青葉の朝の五ツ下がり。
右門捕物帖:15 京人形大尽
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
堀
(
ほり
)
の水がなげくよ
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
丸
(
まる
)
の
内
(
うち
)
の街路の
鈴懸
(
すずかけ
)
の樹のこの惨状を実見したあとで帝劇へ行って二階の休憩室の窓からお
堀
(
ほり
)
の向こう側の
石崖
(
いしがけ
)
の上に並んだ黒松をながめてびっくりした。
柿の種
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
「だんなえ? ね、だんなえったら! こっちへ来たんじゃ、ちっとばかり方角が違うように思いやすが、まさかにこの百両は、
堀
(
ほり
)
の
内
(
うち
)
のお祖師さまへお
賽銭
(
さいせん
)
にあげるっていうんじゃござんすまいね」
右門捕物帖:03 血染めの手形
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
突然すぐ前の
溝
(
みぞ
)
の中から呼びかけるものがある。見ると川のほうから一
艘
(
そう
)
の荷船がいつのまにかはいって来ている。市中の
堀
(
ほり
)
などでよく見かけるような、船を家として渡って行く家族の一つである。
写生紀行
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
「
堀
(
ほり
)
丹羽守
(
たんばのかみ
)
様ア——」
右門捕物帖:27 献上博多人形
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
“堀”の解説
堀(ほり)は、敵や動物の侵入を防ぐため、古代から近世にわたって、城、寺、豪族の住居、集落、古墳などの周囲に掘られた溝のことである。また人や物を運ぶための運河として掘られたものもある。堀辰至。
(出典:Wikipedia)
堀
常用漢字
中学
部首:⼟
11画
“堀”を含む語句
堀田原
三十間堀
道頓堀
堀川
堀割
堀切
堀河
空堀
三味線堀
堀田
六間堀
新堀端
隠亡堀
京橋八丁堀
堀辰雄
堀江橋際
堀浚
丁堀
仙臺堀
薬研堀
...