花物語はなものがたり
一昼顔 いくつぐらいの時であったかたしかには覚えぬが、自分が小さい時の事である。 宅の前を流れている濁った堀川に沿うて半町ぐらい上ると川は左に折れて旧城のすその茂みに分け入る。 その城に向こうたこちらの岸に広いあき地があった。 維新前には藩 …
作品に特徴的な語句
扁柏へんばく くう つの かみ 主家おもや 木槌こづち 杉葉すぎば 痘痕とうこん ふん 裾短すそみじ 賄所まかないしょ かよ 上田うえだ 下框したがまち そうろう 吉住よしずみ 咽喉のど 城山しろやま ほり 堀川ほりかわ ねぐら うち 宵闇よいやみ 小倉こくら 小室こべや 小鮒こぶな 岨道そばみち がけ 憂鬱ゆううつ 房紐ふさひも 投網とあみ 掃除そうじ 日向ひなた 旺盛おうせい 昆虫こんちゅう 本棚ほんだな 松魚かつお まくら 柴刈しばか さく くり 桶屋おけや おうち なら えのき 樟脳しょうのう かし 水洟みずばな みぎわ どろ 泥船どろぶね 清水しみず 渦巻うずま 煙管きせる 爽快そうかい うつつ 田舎いなか 甲虫かぶとむし 皿鉢さらばち 盥船たらいぶね 眉深まぶか 石垣いしがき かまど 笑顔えがお 笠松かさまつ ひも なわ かん 羊歯しだ 肌着はだぎ 脚絆きゃはん ぜん おく 芝生しばふ 芭蕉ばしょう こけ 草鞋わらじ 蒲団ふとん むしろ 藍色あいいろ 藤野ふじの 虫捕むしと 蚊帳かや へび せみ 蝙蝠こうもり 蝶蛾ちょうが かに あり はえ そで すそ 起臥きが 部屋へや