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麻
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あさ
ふりがな文庫
“
麻
(
あさ
)” の例文
そして、その郡の大領(郡長)の
奥
(
おく
)
さんであった。あるとき、主人の郡長のために、
麻
(
あさ
)
の布を織って、それを着物に仕立てて着せた。
大力物語
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
ただ違うところは、顎に
青髭
(
あおひげ
)
があることと、
天鵞絨
(
びろうど
)
の黒い上衣のかわりに、絵具だらけの
麻
(
あさ
)
の
仕事着
(
ブルーズ
)
を着ているところだけだった。
キャラコさん:09 雁来紅の家
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
「わしは長年、竹山城の御城下宮本村から、
下
(
しも
)
ノ
庄
(
しょう
)
の辺りへは、よう
麻
(
あさ
)
の買い出しに行くが、近頃、さる所でふと、噂を聞いてな」
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
というのは、いまズルスケにむかって投げつけた
麻
(
あさ
)
の
束
(
たば
)
から、とうとうベッドのカーテンにまで火が
燃
(
も
)
えうつってしまったのです。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
向うの隅で、
麻
(
あさ
)
の糸つなぎをやっている囚人たちは、絶えず視線をチラリチラリと紙風船の作業場へ送って、
快
(
こころよ
)
い
昂奮
(
こうふん
)
を
貪
(
むさぼ
)
るのであった。
柿色の紙風船
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
着ている物は
浅葱
(
あさぎ
)
の
無紋
(
むもん
)
の
木綿縮
(
もめんちぢみ
)
と思われる、それに細い
麻
(
あさ
)
の
襟
(
えり
)
のついた
汗取
(
あせと
)
りを下につけ、帯は何だかよく分らないけれども
幻談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「それでは先づお銀のを讀まう。えーと、紫の
矢絣
(
やがすり
)
の着物を着た姉樣人形と、
麻
(
あさ
)
の葉を絞つた赤いおちやんちやん——かうだ」
銭形平次捕物控:175 子守唄
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
おまえはフランネルの服と
麻
(
あさ
)
の服と、レースのボンネットに、白い毛糸のくつ下と、それから白い
縫箔
(
ぬいはく
)
のあるカシミアの外とうを着ていた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
はてな、じつと
聞
(
き
)
くと、
小
(
ちひ
)
さな
麻
(
あさ
)
がみしもでも
着
(
き
)
て
居
(
ゐ
)
さうだ、と
思
(
おも
)
ふうち、
八疊
(
はちでふ
)
に、
私
(
わたし
)
の
寢
(
ね
)
た
上
(
うへ
)
あたりで、ひつそりとなる。
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
清元
(
きよもと
)
と踊りで売っていた姉娘お
麻
(
あさ
)
に
地味
(
じみ
)
な客がついた。丁度年期があいたあとだったので、彼女は地味にひいてしまった。
旧聞日本橋:13 お墓のすげかえ
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
船では、すぐに、マニラ
麻
(
あさ
)
でできた太い索を、この細い索にむすんで、ずんずんのばして、岩の上でたぐってもらった。
無人島に生きる十六人
(新字新仮名)
/
須川邦彦
(著)
兄夫婦は自分達より少し先へ行った。二人とも
浴衣
(
ゆかた
)
がけで、兄は細い
洋杖
(
ステッキ
)
を突いていた。
嫂
(
あによめ
)
はまた幅の狭い御殿模様か何かの
麻
(
あさ
)
の帯を締めていた。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
掲げ其中より
取出
(
とりいだ
)
したる
柳樽
(
やなぎだる
)
も
家内
(
かない
)
喜多留
(
きたる
)
と
記
(
しる
)
しゝは妻を
娶
(
めとる
)
の祝言にや
麻
(
あさ
)
を
白髮
(
しらが
)
とかい附しは麻の如くに
最
(
いと
)
直
(
すぐ
)
に
共
(
とも
)
白髮
(
しらが
)
まで
消光
(
くらす
)
なる可し其の
外
(
ほか
)
鯣
(
するめ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
旅に反対する理由もありませんでしたので、私は夫のよそゆきの
麻
(
あさ
)
の夏服を
押入
(
おしいれ
)
から取り出そうとして、あちこち捜しましたが、見当りませんでした。
おさん
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
ぬきえもんに着た
襟
(
えり
)
の
框
(
かまち
)
になっている部分に
愛蘭
(
アイルランド
)
麻
(
あさ
)
のレースの下重ねが
清楚
(
せいそ
)
に
覗
(
のぞ
)
かれ、それからテラコッタ型の完全な
円筒
(
えんとう
)
形の
頸
(
くび
)
のぼんの窪へ移る間に
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
一国の大寺なれば
古文書
(
こもんじよ
)
宝物等も多し、その中に
火車落
(
くわしやおとし
)
の
袈裟
(
けさ
)
といふあり、
香染
(
かうそめ
)
の
麻
(
あさ
)
と見ゆるに
血
(
ち
)
の
痕
(
あと
)
のこれり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
この二人が相談をして、めいめい一枚の
麻
(
あさ
)
のきものをこしらえようということにきめ、
苧
(
お
)
の糸を
績
(
う
)
みはじめた。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
ここより百
歩
(
ぽ
)
ばかり浜の方に、
麻
(
あさ
)
おほく植ゑたる畑の
主
(
ぬし
)
にて、
其所
(
そこ
)
にちひさき
庵
(
いほり
)
して住ませ給ふなりと教ふ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
「そんぢやおめえさん
燃
(
もう
)
す
物
(
もの
)
にや
不自由
(
ふじいう
)
なしでえゝな」
婆
(
ばあ
)
さんは
羨
(
うらや
)
まし
相
(
さう
)
にいつた。さうして
小
(
ちひ
)
さな
木片
(
もくへん
)
を
入
(
いれ
)
る
爲
(
ため
)
に
持
(
もつ
)
て
來
(
き
)
た
麻
(
あさ
)
の
穢
(
きたな
)
い
袋
(
ふくろ
)
を
草刈籠
(
くさかりかご
)
から
出
(
だ
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
私は三越でこさえた白い
麻
(
あさ
)
のフロックコートを着ましたが、これは
勿論
(
もちろん
)
、私の好みで作法ではありません。
ビジテリアン大祭
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
が、これは眼の小さい、鼻の上を向いた、どこかひょうきんな所のある老人で、顔つきにも
容子
(
ようす
)
にも、悪気らしいものは、
微塵
(
みじん
)
もない。着ているのは、
麻
(
あさ
)
の
帷子
(
かたびら
)
であろう。
運
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
三角の帽子は
禿鷹
(
はげたか
)
の形の煙となって消えました。赤と白とのだんだらの服は
大蛇
(
だいじゃ
)
の形の煙となって消えました。汚れた
麻
(
あさ
)
のシャツはなめくじの形の煙となって消えました。
手品師
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
そして、また
壁
(
かべ
)
ぎわのところには、七つの小さな
寝
(
ね
)
どこが、すこしあいだをおいて、じゅんじゅんにならんで、その上には、みんな雪のように白い
麻
(
あさ
)
の
敷布
(
しきふ
)
がしいてありました。
白雪姫
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
夏引きの
麻生
(
おふ
)
の
麻
(
あさ
)
を績むように、そして、もっと日ざらしよく、細くこまやかに——。
死者の書
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
「
夏麻
(
なつそ
)
ひく」は
夏
(
なつ
)
の
麻
(
あさ
)
を引く
畑畝
(
はたうね
)
のウネのウからウナカミのウに続けて枕詞とした。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
車夫は市川の者、両親は果て、郷里の家は兄がもち、自身は今
十二社
(
じゅうにそう
)
に住んで、十三の
男児
(
むすこ
)
を頭に子供が四人、六畳と二畳を三円五十銭で借り、かみさんは
麻
(
あさ
)
つなぎの内職をして居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
横町
(
よこてう
)
も
表
(
おもて
)
も
揃
(
そろ
)
ひは
同
(
おな
)
じ
眞岡木綿
(
まおかもめん
)
に
町名
(
ちやうめう
)
くづしを、
去歳
(
こぞ
)
よりは
好
(
よ
)
からぬ
形
(
かた
)
をつぶやくも
有
(
あ
)
りし、
口
(
くち
)
なし
染
(
そめ
)
の
麻
(
あさ
)
だすき
成
(
な
)
るほど
太
(
ふと
)
きを
好
(
この
)
みて、十四五より
以下
(
いか
)
なるは、
達磨
(
だるま
)
、
木兎
(
みゝづく
)
、
犬
(
いぬ
)
はり
子
(
こ
)
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
最初に橋を渡つて来た人影は黒い
麻
(
あさ
)
の
僧衣
(
ころも
)
を着た
坊主
(
ばうず
)
であつた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
麻
(
あさ
)
の
葉形
(
はがた
)
のくちびるに
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
にもかかわらず数正は、今朝から家康が平服になったのを見ると、すぐ自分も日頃の小袖と
麻
(
あさ
)
がみしもに、着かえてしまった。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
まあ、
麻
(
あさ
)
の着物のほか着たことのなかったわたしにとって、ビロードの服のめずらしかったこと。それにくつは。ぼうしは。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
お秀は土間に飛び降りると、木綿物の
袷
(
あはせ
)
に、赤い
麻
(
あさ
)
の葉の帶をしめた十七八の娘の袖を掴んでグイと引きました。
銭形平次捕物控:101 お秀の父
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
いきなり
麻
(
あさ
)
がみしもの
鼠
(
ねずみ
)
では、いくら
盲人
(
まうじん
)
でも
付合
(
つきあ
)
ふまい。そこで、
寢
(
ね
)
ころんで
居
(
ゐ
)
て、まづみゝづくの
目金
(
めがね
)
をさしむけると、のつけから、ものにしない。
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
一国の大寺なれば
古文書
(
こもんじよ
)
宝物等も多し、その中に
火車落
(
くわしやおとし
)
の
袈裟
(
けさ
)
といふあり、
香染
(
かうそめ
)
の
麻
(
あさ
)
と見ゆるに
血
(
ち
)
の
痕
(
あと
)
のこれり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
亡
(
うしな
)
ひ
未
(
いまだ
)
子
(
こ
)
も無りしが其後
夫
(
をつと
)
を持ず姑に
事
(
つか
)
へて孝行を盡くしけるに元より其
家
(
いへ
)
貧
(
まづし
)
ければ
麻
(
あさ
)
をうみ
機
(
はた
)
を織て朝夕
姑女
(
しうとめ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
彼
(
かれ
)
は
更
(
さら
)
に
栗
(
くり
)
の
木
(
き
)
の
茂
(
しげ
)
つた
葉
(
は
)
の
間
(
あひだ
)
から
針
(
はり
)
の
先
(
さき
)
で
突
(
つ
)
くやうにぽちり/\と
洩
(
も
)
れて
射
(
さ
)
す
光
(
ひかり
)
を
避
(
さ
)
けて
例
(
いつ
)
もの
如
(
ごと
)
く
藺草
(
ゐぐさ
)
の
編笠
(
あみがさ
)
を
被
(
かぶ
)
つて、
麻
(
あさ
)
の
紐
(
ひも
)
を
顎
(
あご
)
でぎつと
結
(
むす
)
んである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
麻
(
あさ
)
や
米
(
こめ
)
麦
(
むぎ
)
などの内陸の産物と、交易したものがもっとも有名で、わたしたちはこれをボッカと呼んでいた。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
最上等の
麻
(
あさ
)
の着物と、縫紋の羽織と
夏袴
(
なつばかま
)
と、角帯、
長襦袢
(
ながじゅばん
)
、
白足袋
(
しろたび
)
、全部そろえて下さいと願ったのだが、中畑さんも当惑の様子であった。とても間に合いません。
帰去来
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
見るとパイプをしまって、
縞
(
しま
)
のある絹ハンケチで顔をふきながら、何か云っている。あの
手巾
(
はんけち
)
はきっとマドンナから巻き上げたに
相違
(
そうい
)
ない。男は白い
麻
(
あさ
)
を使うもんだ。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
校長は
瘠
(
や
)
せた白い狐で
涼
(
すず
)
しそうな
麻
(
あさ
)
のつめえりでした。もちろん狐の洋服ですからずぼんには
尻尾
(
しっぽ
)
を入れる袋もついてあります。仕立賃も
廉
(
やす
)
くはないと私は思いました。
茨海小学校
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
三がい松の根方に籐のテーブルを据え、愛蘭土
麻
(
あさ
)
のテーブル掛けを敷いて、その上には、またテーブルの布地と揃いのナフキンを畳んで載せた化粧皿が置いてあります。
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
すみのほうには、火ばさみと、木べらがあり、
紡車
(
つむぎぐるま
)
は、腰かけの上にあがっています。窓の上の棚には、
麻
(
あさ
)
と、
二
(
ふた
)
かせの
織糸
(
おりいと
)
と、ロウソクと、一たばのマッチがおいてあります。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
そのうえ、ついいましがた、肌着をぬいでやってしまったばかりなのに、女の子は、いつのまにか新しい肌着をきていて、しかもそれは、この上なくしなやかな
麻
(
あさ
)
の肌着でありました。
星の銀貨
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
白いフランネルの上着にたいそうしなやかな
麻
(
あさ
)
の服を重ね、白い
絹
(
きぬ
)
でふちを取って、美しい白の
縫箔
(
ぬいはく
)
をしたカシミアの外とうを着ていました。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
お秀は土間に飛び降りると、木綿物の
袷
(
あわせ
)
に、赤い
麻
(
あさ
)
の
葉
(
は
)
の帯をしめた十七八の娘の袖を
掴
(
つか
)
んでグイと引きました。
銭形平次捕物控:101 お秀の父
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
そこには、ひとりのお
婆
(
ばあ
)
さん、
麻
(
あさ
)
のような
髪
(
かみ
)
をうしろにたれ、
鍋
(
なべ
)
や、糸かけを前に、腰をかけて、
繭
(
まゆ
)
を
煮
(
に
)
ながら、湯のなかの白い糸をほぐしだしている。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
これらの事に
付
(
つき
)
て
熟思
(
つら/\おもふ
)
に、
絹
(
きぬ
)
を
織
(
おる
)
には
蚕
(
かひこ
)
の
糸
(
いと
)
ゆゑ
阳熱
(
やうねつ
)
を
好
(
このみ
)
、
布
(
ぬの
)
を織には
麻
(
あさ
)
の糸ゆゑ
阴冷
(
いんれい
)
を
好
(
この
)
む。さて
絹
(
きぬ
)
は寒に用ひて
温
(
あたゝか
)
ならしめ、布は
暑
(
しよ
)
に用て
冷
(
ひやゝ
)
かならしむ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
墨染
(
すみぞめ
)
の
麻
(
あさ
)
の
法衣
(
ころも
)
の
破
(
や
)
れ/\な
形
(
なり
)
で、
鬱金
(
うこん
)
も
最
(
も
)
う
鼠
(
ねずみ
)
に
汚
(
よご
)
れた布に——すぐ、分つたが、——
三味線
(
しゃみせん
)
を一
挺
(
ちょう
)
、
盲目
(
めくら
)
の
琵琶背負
(
びわじょい
)
に
背負
(
しょ
)
つて居る、
漂泊
(
さすら
)
ふ
門附
(
かどづけ
)
の
類
(
たぐい
)
であらう。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
孰
(
いづ
)
れにしてもおつぎの
心
(
こゝろ
)
には
有繋
(
さすが
)
に
微
(
かす
)
かな
不足
(
ふそく
)
を
感
(
かん
)
ずるのであつた。
勘次
(
かんじ
)
は
洗
(
あら
)
ひ
曝
(
ざら
)
しの
襦袢
(
じゆばん
)
を
褌
(
ふんどし
)
一つの
裸
(
はだか
)
へ
引
(
ひ
)
つ
掛
(
かけ
)
て、
船頭
(
せんどう
)
が
被
(
かぶ
)
るやうな
藺草
(
ゐぐさ
)
の
編笠
(
あみがさ
)
へ
麻
(
あさ
)
の
紐
(
ひも
)
を
附
(
つ
)
けて
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
栃木県の西部のように、
麻
(
あさ
)
を多くつくる地方では、その
麻稈
(
あさがら
)
をもって葺く風習がはじまった。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
“麻(アサ)”の解説
アサ(麻、Cannabis sativa)は、中央アジア原産とされるアサ科アサ属の一年生の草本であり雌雄異株である。大麻草(たいまそう)とも呼ばれる。
(出典:Wikipedia)
麻
常用漢字
中学
部首:⿇
11画
“麻”を含む語句
麻布
僂麻質斯
当麻
麻雀
麻生
当麻語部
麻縄
麻酔
麻酔薬
麻袋
当麻路
麻痺
蕁麻
麻糸
麻裏草履
麻衣
亜麻色
麻痺薬
麻績
紅麻
...