“麻袋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あさぶくろ57.1%
あさふくろ14.3%
マアタイ14.3%
ドンゴロス14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
くだん麻袋あさぶくろくちけて、握飯にぎりめしでもしさうなのが、一挺いつちやう小刀こがたな抽取ぬきとつて、無雑作むざうさに、さくりとてる、ヤまたれる、えだはすかりとふたツにつた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
東京とうきやうかへつてのちべばこたへてあらはるゝ、双六谷すごろくだに美女たをやめざうを、たゞひらいてるやうに、すら/\ときざた。麻袋あさふくろのみ小刀こがたなは、如意によい自在じざいはたらく。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
塵埃ほこりの色をした苦力クリーが一台に一人ずつそれを押していた。たった一本しかない一輪車の車軸は、巨大な麻袋マアタイの重みを一身に引き受けて苦るしげに咽びうめいた。
武装せる市街 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
それはツイ一時間ばかり前に、二重の麻袋ドンゴロスに入れて、松脂チャンやタールでコチンコチンに塗り固めて、大きな銑鉄せんてつおもりを付けて、確かに海の底へ沈めた筈の二人の水夫に違いなかった。
幽霊と推進機 (新字新仮名) / 夢野久作(著)