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方々
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はう/″\
取する者も無なりしにぞ長庵今は
朝暮の
煙も
立兼るより
所々方々手の屆く丈
借盡して返すことをせざれば酒屋米屋
薪屋を始め
何商賣を
自分に
返りました
時、
兩臂と、
乳の
下と、
手首の
脈と
方々に
血が
浸んで、
其處へ
眞白な
藥の
粉が
振掛けてあるのが
分りました。
しかし、
今からもう
病家廻りでもあるまいし、
自宅へ
方々から、
火のつくやうに
迎への
使の
來たことを
想像して、
腰をもぢ/\さしてゐた。
あれで
瓦斯を
焚きます、
夜は
方々へ
瓦斯が
点きますから、少しも
地獄は
怖い事はございません。岩「へえゝ、
開けたもんで。 ...
卯平は
見るから
不器用な
容子をして
居て、
恐ろしく
手先の
業の
器用な
性來であつた。それで
彼は
仕事に
出ると
成つてからは
方々へ
傭はれて
能く
俵を
編んだ。
續いて
多くの
跫音がしたので、
愛ちやんは
女王樣のお
顏を
拜せんとして
𤍠心に
方々を
見廻しました。
座敷へ
來て、
書棚の
中から
赤い
表紙の
洋書を
出して、
方々頁を
剥つて
見てゐた。
中姉樣は
何時もお
留守居のみし
給へば、
僕が
我長ならば
中姉樣ばかり
方々に
連れて
行きて、ぱのらまや
何かヾ
見せたきなり、
夫れは
色々の
畫が
活たる
樣に
描きてありて、
鐵砲や
何かも
本當の
樣にて
「あんまり一つ
所も
飽きたんで、あれから
方々、
飛び
廻つてきたよ」
あの
室は、
今夜だ、
今夜だ、と
方々の
病室で、
然う
言つたのを
五日續けて、
附添ひの、
親身のものは
聞いたんですつて。
止め此處にても
尚種々に療治せしかば友次郎の
病は全く
快よくなりければ夫よりは忠八と
諸倶所々方々を
廻り敵の
行方を
どういふ
訳かといふと、
其頃私が
怪談の話の
種子を調べようと思つて、
方々へ
行つて
怪談の
種子を
買出したと
云ふのは、
私の
家に百
幅幽霊の
掛物があるから
そんでもまあ
到頭遁げもしねえで
居らつたんだから、
家でも
持つてかれたものからぢや
運がえゝのせえ、まあ
晝間はなんちつても
方々見えてえゝが、
夜がなんぼにも
小凄くつてねえ
『オヤ、
私の
頭は
何處かへ
行つて
了つたわ』
愛ちやんは
雀躍して
喜んだ
甲斐もなく、
其喜びは
忽ち
驚きと
變じました、
愛ちやんは
自分の
肩が
何處にも
見えなくなつたのに
氣がついて、
方々探し
廻り
火事の
處もあり
軍の
處もあり、
僕は
大變に
好きなれば、
姉樣も
御覽にならば
吃度お
好きならん、
大姉樣は
上野のも
淺草のも
方々のを
幾度も
見しに、
中姉樣を
一度も
連れて
行かぬは
意地わるでは
無きか
私は本当に
飛立つ
程に
嬉しく、自分の
眼が
潰れた事も思はないでサ、早くお
前に
遇つて
此事を聞かしたいと思つたから、お
前の
空杖を
突いて
方々探して歩くと
逐轉して此大江戸へ出てより
所々方々の
小稼ぎは言はずと知れし
小盜人盜みし金や
神農も
嘗殘したる
質種を
あと二三
人だけ
殘つたのが
一人々々、
牛小屋から
掴み
出されて、
果しも
知らない
海の
上を、
二十日目に
島一つ、
五十日目に
島一つ、
離れ/″\に
方々へ
賣られて
奴隷に
成りました。
何うしたんだな、しやうがねえな、
方々へ
行つて
酒を
飲むからそんなことになるんだな。
斯う
見舞の
盛花を、
貴方何だと
思ひます——
故とね——
青山の
墓地へ
行つて、
方々の
墓に
手向けてあります、
其中から、
成りたけ
枯れて
居ないのを
選つて、
拵へて
來たんですもの、……
何んだ
玉子酒をして
食ひやがつて、
亭主は
山越をして
方々商をしてゐるに、
嬶アは
玉子酒をして
食やアがる、まだあまつてゐるが
飲んでやれ、オイ
誰だおくまか、どこへ
行つたんだ。
若い
人の、
窶れ
顏に、
血の
色が
颯と
上つて、——
國々島々、
方々が、いづれもお
分りのないとある、
唯一句、
不思議な、
短かい、
鸚鵡の
聲と
申すのを、
私が
先へ
申して
見ませう……もしや?……
放すが
疾いか、
猿は
方々を
駆ずり
廻つて
勝手放題な
道楽をする、
夜中に
月が
明い
時寺の
門を
叩いたこともあつたさうだし、
人の
庖厨へ
忍び
込んで、
鍋の
大いのと
飯櫃を
大屋根へ
持つてあがつて
弥吉は
方々覗いたが
誰も
居ません。ふと
囲へ
眼を
附け、弥
方々心當りを
探し
𢌞つた。
方々蛙を
聞いて
歩行いた。