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草
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ぐさ
ふりがな文庫
“
草
(
ぐさ
)” の例文
ロレ いや、
其
(
その
)
語
(
ことば
)
の
鋭鋒
(
きっさき
)
を
防
(
ふせ
)
ぐ
甲胄
(
よろひ
)
を
與
(
おま
)
さう。
逆境
(
ぎゃくきゃう
)
の
甘
(
あま
)
い
乳
(
ちゝ
)
ぢゃと
謂
(
い
)
ふ
哲學
(
てつがく
)
こそは
人
(
ひと
)
の
心
(
こゝろ
)
の
慰
(
なぐさ
)
め
草
(
ぐさ
)
ぢゃ、よしや
追放
(
つゐはう
)
の
身
(
み
)
とならうと。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
入
(
い
)
れ
替
(
かは
)
つて
帰
(
かへ
)
つて
来
(
き
)
たのは
熊
(
くま
)
の
膏薬
(
かうやく
)
の
伝次郎
(
でんじらう
)
、やち
草
(
ぐさ
)
で
編
(
あ
)
んだ
笠
(
かさ
)
を
冠
(
かむ
)
り
狸
(
たぬき
)
の
毛皮
(
けがは
)
の
袖
(
そで
)
なしを
被
(
き
)
て、
糧切
(
まぎり
)
は
藤
(
ふぢ
)
づるで
鞘
(
さや
)
が
出来
(
でき
)
てゐる。
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その
簡単
(
かんたん
)
な
有
(
あ
)
り
様
(
さま
)
は、
太古
(
たいこ
)
の
移住民族
(
いじゅうみんぞく
)
のごとく、また
風
(
かぜ
)
に
漂
(
ただよ
)
う
浮
(
う
)
き
草
(
ぐさ
)
にも
似
(
に
)
て、
今日
(
きょう
)
は、
東
(
ひがし
)
へ、
明日
(
あす
)
は、
南
(
みなみ
)
へと、いうふうでありました。
銀河の下の町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
かの『即興詩人』『
月草
(
つきぐさ
)
』『かげ
草
(
ぐさ
)
』の如き森先生が著書とまた『最近海外文芸論』の如き上田先生が著述との感化に外ならざればなり。
書かでもの記
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
振り返ってみると、
忍
(
しの
)
ぶ
草
(
ぐさ
)
を
摺
(
す
)
った薄色の
狩衣
(
かりぎぬ
)
に、太刀を横たえ、頭巾をかぶり、さらに頭巾の上から大笠をかぶっている旅人であった。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
彼女の
云
(
い
)
い
草
(
ぐさ
)
はほとんどでたらめに近かった。けれどもそれを口にする気持からいうと、全くの
真剣沙汰
(
しんけんざた
)
と何の
異
(
こと
)
なるところはなかった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「だまれ。僕なんか殺されて一向さしつかえないとは、何という
言
(
い
)
い
草
(
ぐさ
)
だ。おせっかいにも
程
(
ほど
)
がある、何というあきれた——」
海底都市
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「ああありがたい。いっそもっとおそばによって、よくお顔を拝んどきゃよかったよ。ねえ、お爺さん、この話は孫子の代まで
語
(
かた
)
り
草
(
ぐさ
)
だねえ」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
この神仙体の句はその後村上霽月君にも勧めて、出来上った三人の句を雑誌『めざまし
草
(
ぐさ
)
』に出したことなどがあった。
漱石氏と私
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
海蔵
(
かいぞう
)
さんは
苦
(
くる
)
しそうに
笑
(
わら
)
って、
外
(
そと
)
へ
出
(
で
)
てゆきました。そして、
溝
(
みぞ
)
のふちで、かやつり
草
(
ぐさ
)
を
折
(
お
)
って、
蛙
(
かえる
)
をつっていました。
牛をつないだ椿の木
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
晝
(
ひる
)
見
(
み
)
た、
坂
(
さか
)
の
砂道
(
すなみち
)
には、
青
(
あを
)
すすき、
蚊帳
(
かや
)
つり
草
(
ぐさ
)
に、
白
(
しろ
)
い
顏
(
かほ
)
の、はま
晝顏
(
ひるがほ
)
、
目
(
ま
)
ぶたを
薄紅
(
うすべに
)
に
染
(
そめ
)
たのなどが、
松
(
まつ
)
をたよりに、ちらちらと、
幾人
(
いくたり
)
も
花
(
はな
)
をそろへて
咲
(
さ
)
いた。
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
彼の著として伝わっている『
仮名性理
(
かなせいり
)
』あるいは『
千代
(
ちよ
)
もと
草
(
ぐさ
)
』は、平易に儒教道徳を説いたものであるが、しかし実は、彼の著書であるかどうか不明のものである。
埋もれた日本:――キリシタン渡来文化前後における日本の思想的情況――
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
これらは
大方
(
おほかた
)
、
而
(
しか
)
も
今年
(
ことし
)
六ツになる
女
(
をんな
)
の
子
(
こ
)
のわたしたちの
玲子
(
れいこ
)
——千
草
(
ぐさ
)
は、まだやつと
第
(
だい
)
一のお
誕生
(
たんじやう
)
がきたばかりで、
何
(
なんに
)
も
解
(
わか
)
りません——に、
宵
(
よひ
)
の
口
(
くち
)
の
寐床
(
ねどこ
)
のなかなどで
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
私十一ばかりにて
鴎外
(
おうがい
)
様の『しがらみ草紙』、星川様と申す方の何やら評論など分らずながら読みならひ、十三、四にて『めざまし
草
(
ぐさ
)
』、『文学界』など買はせをり候頃
ひらきぶみ
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
顔は茶色でそれを囲つた
桂
(
かつら
)
の葉は
萌黄
(
もえぎ
)
で
地
(
ぢ
)
の塗りは灰色がかつたお
納戸
(
なんど
)
である。塀は
態
(
わざ
)
とらしく庭の中から伸び余つた蔓
草
(
ぐさ
)
であつさりと緑の房を掛けさせてあるのである。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
「しかしその人の頭は? 多分どつちかと云ふと愚鈍な方なんだらう? 云つてゐることは、當り前でも、あなたはその云ひ
草
(
ぐさ
)
を聞くと、肩をすくめるやうなんだらう?」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
甘酢っぱい言い
草
(
ぐさ
)
だがその頃の味を思うと、フルーツ全盛の現代は、真に恵まれたるかな。
明治世相百話
(新字新仮名)
/
山本笑月
(著)
冗談
(
じょうだん
)
じゃねえ。おせんの
爪
(
つめ
)
が、
何
(
な
)
んで
煮
(
に
)
る
程
(
ほど
)
取
(
と
)
れるもんか、おめえも
人
(
ひと
)
が
好過
(
よす
)
ぎるぜ。
春重
(
はるしげ
)
に
欺
(
だま
)
されて、
気味
(
きみ
)
が
悪
(
わる
)
いの
恐
(
おそ
)
ろしいのと、
頭
(
あたま
)
を
抱
(
かか
)
えて
帰
(
かえ
)
ってくるなんざ、お
笑
(
わら
)
い
草
(
ぐさ
)
だ。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
膳の上の食品を
罵倒
(
ばとう
)
する敬蔵の
云
(
い
)
い
草
(
ぐさ
)
だが、ひょっとすると、それが
辛辣
(
しんらつ
)
な事実で父娘の身の上の現実ともなりかねない今日この頃では、敬蔵もうっかり自分の
言葉癖
(
ことばぐせ
)
は出しにくかった。
渾沌未分
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
何人か心あってしたこと、心なくてはできない
手向
(
たむ
)
け
草
(
ぐさ
)
、念が入り過ぎている。
大菩薩峠:41 椰子林の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
所
(
ところ
)
が、
何
(
なん
)
でも
久米正雄夫人
(
くめまさをふじん
)
自身
(
じしん
)
の
懷姙中
(
くわいにんちう
)
の
運勢
(
うんせい
)
の
素晴
(
すばら
)
しかつたことは
今
(
いま
)
でも
鎌倉猛者連
(
かまくらもされん
)
の
語
(
かた
)
り
草
(
ぐさ
)
になつてゐるくらゐださうだが、
懷
(
ふところ
)
に
入
(
はい
)
つてふとるといふ
八卦
(
はつけ
)
でもあらうか?
少少
(
せうせう
)
うがち
過
(
す
)
ぎてゐて
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
苅られずにわれの生かされ眺るもののゑのころ
草
(
ぐさ
)
の穂はそよぎたり
遺愛集:02 遺愛集
(新字新仮名)
/
島秋人
(著)
影にそよぐ
死
(
しに
)
びと
草
(
ぐさ
)
のやうになまぐさく
青猫
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
人皆のうらやみ
草
(
ぐさ
)
とし給ふに
あはれ今
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
びつくり
草
(
ぐさ
)
ではないけれど
コドモノスケッチ帖:動物園にて
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
忘れな
草
(
ぐさ
)
もいちじろかりし
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
森の
木
(
こ
)
の
間
(
ま
)
にきみかげ
草
(
ぐさ
)
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
御者台
(
ぎょしゃだい
)
を背中に
背負
(
しょ
)
ってる手代は、
位地
(
いち
)
の関係から少しも風を受けないので、この
云
(
い
)
い
草
(
ぐさ
)
は何となく
小賢
(
こざか
)
しく津田の耳に響いた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
……願うらくはただ、努めて先帝の
御徳
(
おんとく
)
を汚さぬよう、蜀帝国の最期として、世の
嗤
(
わら
)
い
草
(
ぐさ
)
にならぬよう、それのみを祈りまする
三国志:12 篇外余録
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
自分のことを
下拙
(
げせつ
)
などと、これが七、八つの子供の言い
草
(
ぐさ
)
ですからイヤどうも顔負けです。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
ゆうべ
吉原
(
よしわら
)
で
振
(
ふ
)
り
抜
(
ぬ
)
かれた
捨鉢
(
すてばち
)
なのが、
帰
(
かえ
)
りの
駄賃
(
だちん
)
に、
朱羅宇
(
しゅらう
)
の
煙管
(
きせる
)
を
背筋
(
せすじ
)
に
忍
(
しの
)
ばせて、
可愛
(
かわい
)
いおせんにやろうなんぞと、
飛
(
と
)
んだ
親切
(
しんせつ
)
なお
笑
(
わら
)
い
草
(
ぐさ
)
も、
数
(
かず
)
ある
客
(
きゃく
)
の
中
(
なか
)
にも
珍
(
めずら
)
しくなかった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
前栽
(
せんざい
)
の
強物
(
つはもの
)
の、
花
(
はな
)
を
頂
(
いたゞ
)
き、
蔓手綱
(
つるたづな
)
、
威毛
(
をどしげ
)
をさばき、
裝
(
よそほ
)
ひに
濃
(
こ
)
い
紫
(
むらさき
)
を
染
(
そめ
)
などしたのが、
夏
(
なつ
)
の
陽炎
(
かげろふ
)
に
幻影
(
まぼろし
)
を
顯
(
あら
)
はすばかり、
聲
(
こゑ
)
で
活
(
い
)
かして、
大路
(
おほぢ
)
小路
(
こうぢ
)
を
縫
(
ぬ
)
つたのも
中頃
(
なかごろ
)
で、やがて
月見草
(
つきみさう
)
、
待
(
まつ
)
よひ
草
(
ぐさ
)
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
すると、みんなは、われもわれもと、
猫柳
(
ねこやなぎ
)
をはじめ、
桃
(
もも
)
や、
松
(
まつ
)
や、たんぽぽや、れんげそうや、なかにはペンペン
草
(
ぐさ
)
までとって
来
(
き
)
て
鐘
(
かね
)
にささげた。
鐘
(
かね
)
はそれらの
花
(
はな
)
や
葉
(
は
)
でうずまってしまった。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
青
草
(
ぐさ
)
の
氈
(
かも
)
の上に並んだ
積藁
(
わらによ
)
からは紫の
陽炎
(
かげろふ
)
が立つて居た。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
影にそよぐ
死
(
しに
)
びと
草
(
ぐさ
)
のやうになまぐさく
定本青猫:01 定本青猫
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
二番
草
(
ぐさ
)
取りも果さず穂に
出
(
いで
)
て
去来
(
きょらい
)
俳句への道
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
君が心のやどり
草
(
ぐさ
)
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
わすれな
草
(
ぐさ
)
よ
どんたく:絵入り小唄集
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
そりゃ男の
云
(
い
)
い
草
(
ぐさ
)
だろう。女は一眼見ても、すぐ何かいうじゃないか。またよく
旨
(
うま
)
い事を云うじゃないか。それを
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
命松丸もそれはよい
偲
(
しの
)
び
草
(
ぐさ
)
ともなり、またあれほどなお人の文字をもったいないことだとも考えて、
双
(
ならび
)
ヶ
岡
(
おか
)
や吉田山の旧草庵の物をていねいに剥がして、やがて今川了俊の手もとへとどけた。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
兩方
(
りやうはう
)
のふちを
挾
(
はさ
)
んで、
雜草
(
ざつさう
)
を
植込
(
うゑこ
)
んだのが、やがて、
蚊帳
(
かや
)
つり
草
(
ぐさ
)
になり、
露草
(
つゆくさ
)
になり、
紅蓼
(
べにたで
)
になつて、
夏
(
なつ
)
のはじめから、
朝露
(
あさつゆ
)
、
夕露
(
ゆふつゆ
)
、……
夜
(
よる
)
は
姿
(
すがた
)
が
隱
(
かく
)
れても、
月
(
つき
)
に
俤
(
おもかげ
)
の
色
(
いろ
)
を
宿
(
やど
)
して、
蟲
(
むし
)
の
聲
(
こゑ
)
さへ
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
しかし前にも申した通り、あなたと私とはまるで専門が違いますので、私の筆にする事が、時によると変に
物識
(
ものしり
)
めいた
余計
(
よけい
)
な
云
(
い
)
い
草
(
ぐさ
)
のように、あなたの眼に映るかも知れません。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
決して世の
嗤
(
わら
)
い
草
(
ぐさ
)
となるような敗北ではなかった。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
何事
(
なにごと
)
もわすれ
草
(
ぐさ
)
と
申
(
まを
)
しますな。」
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
草
常用漢字
小1
部首:⾋
9画
“草”を含む語句
草鞋
草原
水草
煙草
雑草
萱草
草履
草臥
巻煙草
草花
枯草
海草
草生
青草
莎草
煙草入
草葉
草書
鴨跖草
大草原
...