“位地”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いち93.3%
ゐち6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御者台ぎょしゃだいを背中に背負しょってる手代は、位地いちの関係から少しも風を受けないので、このぐさは何となく小賢こざかしく津田の耳に響いた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
なにしろヒンクマン氏に長生きをされると、わたしの位地いちももう支え切れなくなりますから、現在大いに願っているのは、どこへか移転することです。
其時そのとき宗助そうすけはじめて細君さいくんから宣告せんこくけたひとやうに、しばらく腕組うでぐみをしてかんがへたが、工夫くふうしたつて、けること出來できないやう位地ゐち事情じじやうもと束縛そくばくされてゐたので、つい夫成それなりになつて仕舞しまつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)