“御徳”の読み方と例文
読み方割合
おんとく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……願うらくはただ、努めて先帝の御徳おんとくを汚さぬよう、蜀帝国の最期として、世のわらぐさにならぬよう、それのみを祈りまする
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これは、一女性にょしょう、一地下人ちげびとの問題ではない。院の御徳おんとくくろうし、われら武者所の名にもかかわる。もし、刑部省の手にかかり、朝廷のおんさばきをうけては、われらなんの面目やある。
「ご謙遜です。みな君の御徳おんとくと、積年の労苦がここに結集したものです。はやい話が、君にその積徳とご努力が過去になかったら、この孔明ひとりでも、今日、お味方の内にはいなかったでしょう」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)