“月草”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つきぐさ66.7%
つきくさ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かの『即興詩人』『月草つきぐさ』『かげぐさ』の如き森先生が著書とまた『最近海外文芸論』の如き上田先生が著述との感化に外ならざればなり。
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
明治二十九年の末に出版せられし坪内逍遥つぼうちしょうよう氏が『梨園りえん落葉おちば森鴎外もりおうがい氏が『月草つきぐさ』の二書をひもとけば当時諸家の企てし演劇改革の状況を知るにかたからず。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
薄葉をひらいて見ると、十数ひきの蛍は、月草つきくさの葉の上にとまり、静かに灯りをつぎつぎともしていた。しかも、今年の蛍は例年にくらべて、ゆたかにも大きく育っているらしかった。
津の国人 (新字新仮名) / 室生犀星(著)