“草生”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くさぶ53.3%
くさはえ13.3%
くさふ13.3%
くさう6.7%
くさおい6.7%
くさっぱ6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何の花にほふ草生くさぶぞ角さし入れうつつなく牛のきほひ嗅げるは
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
それからみちを折曲って、草生くさはえの空地を抜けて、まばら垣について廻って、停車場ステエション方角の、新開と云った場末らしい、青田も見えて藁屋わらやのある。
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
露に湿れた草生くさふが靴の下にあった。水中のように澄みわたった闇である。現世と思われない静けさが、六百の少年の心に浸み入ってくる。
地上:地に潜むもの (新字新仮名) / 島田清次郎(著)
みどりの草生くさうひろがりて、そこに泉あり
ウスナの家 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
草生くさおいの坂を上る時は、日中ひなか三時さがり、やや暑さを覚えながら、幾度も単衣ひとえの襟を正した。
神鷺之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
煙草銭たばこせんぐらい心得るよ、煙草銭を。だからここまで下りて来て、草生くさっぱの中を連戻してくれないか。またこの荒墓あれはか……」
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)