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細君
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さいくん
ふりがな文庫
“
細君
(
さいくん
)” の例文
「まあ、そう悪く云うなよ、可愛い男じゃないか、あんな男は家を持ったら、家のことはきちんとするよ、
細君
(
さいくん
)
になる者は安心だよ」
雨夜続志
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
細君
(
さいくん
)
から
手移
(
てうつ
)
しに
押
(
お
)
しつけられて、
糟谷
(
かすや
)
はしょうことなしに笑って、しょうことなしに
芳輔
(
よしすけ
)
を
抱
(
だ
)
いた。それですぐまた
細君
(
さいくん
)
に
返
(
かえ
)
した。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
薄暗い部屋へ入って、さっそく
額
(
がく
)
を
裸
(
はだか
)
にして、壁へ立て
懸
(
か
)
けて、じっとその前へ
坐
(
すわ
)
り込んでいると、
洋灯
(
ランプ
)
を持って
細君
(
さいくん
)
がやって来た。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
折
(
をり
)
から、
従弟
(
いとこ
)
は
当流
(
たうりう
)
の一
派
(
ぱ
)
とゝもに、九
州地
(
しうぢ
)
を
巡業中
(
じゆんげふちう
)
で
留守
(
るす
)
だつた。
細君
(
さいくん
)
が、
園
(
その
)
と
双方
(
さうはう
)
を
兼
(
か
)
ねて
見舞
(
みま
)
つた。
其
(
そ
)
の三
度
(
ど
)
めの
時
(
とき
)
の
事
(
こと
)
なので。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
砂きしみのする
格子戸
(
こうしど
)
をあけて、帯前を整えながら出て来た柔和な
細君
(
さいくん
)
と顔を合わせた時は、さすがに懐旧の情が二人の胸を騒がせた。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
▼ もっと見る
細君
(
さいくん
)
は日本人で子供が二人、末のはまだほんの赤ん坊であった。下女も置かずに、質素と云うよりはむしろ極めて賤しい暮しをしていた。
イタリア人
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
併しよくしたもので、春泥の
細君
(
さいくん
)
というのが、仲々の
賢夫人
(
けんぷじん
)
で、本田は原稿の交渉や催促なども、この細君を通じてやることが多かった。
陰獣
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
三
段
(
だん
)
池谷
(
いけのや
)
信
(
しん
)
三
郎
(
らう
)
は
骰子
(
サイツ
)
を
頭上
(
づじやう
)
にかざして
禮拜
(
らいはい
)
する。
僕
(
ぼく
)
など
麻雀
(
マージヤン
)
はしばしば
細君
(
さいくん
)
と
口喧嘩
(
くちけんくわ
)
の
種子
(
たね
)
になるが、これが
臨戰前
(
りんせんまへ
)
だときつと八
卦
(
け
)
が
惡
(
わる
)
い。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
読者中病身の
細君
(
さいくん
)
を親切に
看護
(
かんご
)
する者あれば、これを
褒
(
ほ
)
める者があると同時に、
彼奴
(
きゃつ
)
め
嚊
(
かかあ
)
に
惚
(
のろ
)
いと批評された経験もあろう。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
にか
細君
(
さいくん
)
の名を
互
(
たがひ
)
に知つて
仕舞
(
しま
)
つて居るので三浦工学士のペンを走らせて居る
後
(
うしろ
)
から「たま子さんに
宜
(
よろ
)
しく」などと声を
掛
(
かけ
)
る者もある。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
顔出しをしなかったのを根に持っているのかと思ったが、
然
(
そ
)
うでもない。招待することに
定
(
き
)
めてあったと見えて、
細君
(
さいくん
)
が支度をして待っていた。
凡人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
マシュウ・パッカアという男が
細君
(
さいくん
)
相手に小さく経営している。狭い土間に果実が山のように積んであるので、店へ客がはいってくると
邪魔
(
じゃま
)
になる。
女肉を料理する男
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
髪はこの
手合
(
てあい
)
にお
定
(
さだ
)
まりのようなお手製の櫛巻なれど、身だしなみを捨てぬに、
小官吏
(
こやくにん
)
の
細君
(
さいくん
)
などが四銭の
丸髷
(
まるまげ
)
を
二十日
(
はつか
)
も
保
(
も
)
たせたるよりは
遥
(
はるか
)
に見よげなるも
貧乏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
友達の眼の長く切れた
痩
(
や
)
せ
形
(
がた
)
の
細君
(
さいくん
)
と、まだ處女で肉付に丸味のある妹とは、その色白の肌に海水着の黒いのを着て、ボートの
板子
(
いたご
)
に一緒に取り附いて
泳
(
およ
)
いだ。
地方主義篇:(散文詩)
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
可愛がっているものを褒められれば誰しも悪い気持はしませんが、
細君
(
さいくん
)
が奥から出て来て講釈を初める。
幕末維新懐古談:53 葉茶屋の狆のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
両腕はまさに脱ける様だ。斯くして持ち込まれた水は、
細君
(
さいくん
)
女中
(
ぢよちう
)
によつて
金漿
(
きんしやう
)
玉露
(
ぎよくろ
)
と惜み/\使はれる。
水汲み
(新字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
全くの処、
細君
(
さいくん
)
の水泳を砂地の炎天できものを預かりながら眺めているという
惨
(
みじ
)
めさは
憐
(
あわ
)
れむべきカリカチュールでなくて何んであるか。私は最近
芦屋
(
あしや
)
へ移った。
楢重雑筆
(新字新仮名)
/
小出楢重
(著)
両腕はまさに
脱
(
ぬ
)
ける様だ。斯くして持ち込まれた水は、
細君
(
さいくん
)
女中
(
じょちゅう
)
によって
金漿
(
きんしょう
)
玉露
(
ぎょくろ
)
と
惜
(
おし
)
み/\使われる。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
口数の少ない
曾
(
かつ
)
ての彼を
見馴
(
みな
)
れてゐるわれわれは、それだけで十分満足した。やがて、交際ずきなHの
細君
(
さいくん
)
の
奔走
(
ほんそう
)
で、知合ひの夫人や令嬢を招いての夜会になつた。
夜の鳥
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
徐
(
おもむ
)
ろに質問すべき事こそあれと、
予
(
あらかじ
)
めその願意を通じ置きしに、看守は
莞然
(
にこにこ
)
笑いながら、
細君
(
さいくん
)
を離したら、困るであろう悲しいだろうと、またしても
揶揄
(
からか
)
うなりき。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
大正当世の
細君
(
さいくん
)
は金剛石の指環を獲んがためには夫君をして
贓※
(
ぞうと
)
とならしむるも更に悔るところがない。人心変移の甚しきは人をして唯
唖然
(
あぜん
)
たらしむるのみである。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
細君
(
さいくん
)
が席に呼び入れられた。そしてもし渋江道純の跡がどうなっているか知らぬかと問われて答えた。「道純さんの娘さんが本所
松井町
(
まついちょう
)
の
杵屋勝久
(
きねやかつひさ
)
さんでございます。」
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
細君はそれを
展
(
ひろ
)
げて見ても意味を
曉
(
さと
)
ることができなかったが、しかし促織が見えたので、胸の中に思っていることとぴったり合ったように思った。
細君
(
さいくん
)
は喜んで帰って成に見せた。
促織
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
B
僕
(
ぼく
)
の
友人
(
いうじん
)
には、
旅行中
(
りよかうちう
)
、
毎日
(
まいにち
)
必
(
かな
)
らず三
度
(
ど
)
、
留守番
(
るすばん
)
の
細君
(
さいくん
)
に
葉書
(
はがき
)
を
出
(
だ
)
す
人
(
ひと
)
があるよ。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
矢張
(
やはり
)
男
(
をとこ
)
が
恋
(
こひ
)
しく、
其学生
(
そのがくせい
)
が
田舎
(
ゐなか
)
から
細君
(
さいくん
)
を
連
(
つ
)
れて
来
(
く
)
るまで
附纏
(
つきまと
)
つたと
云
(
い
)
ふだけの、
事実談
(
じじつだん
)
に
過
(
す
)
ぎぬのであるが、
文
(
ふみ
)
を
脊負揚
(
しよいあげ
)
に
仕舞
(
しま
)
つて
置
(
お
)
いた一
事
(
じ
)
が、
何
(
なん
)
となく
私
(
わたし
)
の
記憶
(
きおく
)
に
遺
(
のこ
)
つてゐる。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
明
(
あか
)
るい
燈火
(
ともしび
)
の
下
(
した
)
で、
A
(
エー
)
は、
細君
(
さいくん
)
と
話
(
はなし
)
をしていました。
二人
(
ふたり
)
の
家庭
(
かてい
)
は、むつまじく、そして、
平和
(
へいわ
)
でありました。それにつけて、
A
(
エー
)
の
友
(
とも
)
だちの
死
(
し
)
は、いっそう、
考
(
かんが
)
えさせられたのです。
死と話した人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
二人で話している縁側の上に、中老の品のいい
細君
(
さいくん
)
は、
岐阜提灯
(
ぎふぢょうちん
)
をつるしてくれた。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
その以来、邦原君の
細君
(
さいくん
)
はなんだか気味が悪いというので、その兜を自宅に置くことを嫌っているが、さりとてむざむざ手放すにも忍びないので、邦原君は今もそのままに保存している。
兜
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
或は市中公会等の席にて
旧套
(
きゅうとう
)
の
門閥流
(
もんばつりゅう
)
を通用せしめざるは無論なれども、家に帰れば老人の
口碑
(
こうひ
)
も聞き
細君
(
さいくん
)
の
愚痴
(
ぐち
)
も
喧
(
かまびす
)
しきがために、
残夢
(
ざんむ
)
まさに
醒
(
さ
)
めんとしてまた
間眠
(
かんみん
)
するの状なきにあらず。
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
また或る有名な大家が
細君
(
さいくん
)
にでもやるような手紙を女郎によこしたのを女郎が得意になってお客に見せびらかしてるというような話をして、いわゆる大家先生たちも遊びに掛けると存外な
野暮
(
やぼ
)
で
斎藤緑雨
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
そう叙した事に
由
(
よ
)
ってその
細君
(
さいくん
)
の茄子をもいで居るさまも想像される。
俳句への道
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
『え、
君
(
きみ
)
の
細君
(
さいくん
)
と
御子息
(
ごしそく
)
⁈』と
私
(
わたくし
)
は
意外
(
いぐわい
)
に
※
(
さけ
)
んだ。十
年
(
ねん
)
も
相
(
あひ
)
見
(
み
)
ぬ
間
(
あひだ
)
に、
彼
(
かれ
)
に
妻子
(
さいし
)
の
出來
(
でき
)
た
事
(
こと
)
は
何
(
なに
)
も
不思議
(
ふしぎ
)
はないが、
實
(
じつ
)
は
今
(
いま
)
の
今
(
いま
)
まで
知
(
し
)
らなんだ、
况
(
いは
)
んや
其人
(
そのひと
)
が
今
(
いま
)
本國
(
ほんごく
)
へ
皈
(
かへ
)
るなどゝは
全
(
まつた
)
く
寢耳
(
ねみゝ
)
に
水
(
みづ
)
だ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「ナニ、和田の宇津木の
細君
(
さいくん
)
か、さいぜん妹だというたではないか」
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
一つは或
玄人上
(
くろうとあが
)
りの
細君
(
さいくん
)
の必ず客の前へ
抱
(
だ
)
いて来る赤児。
耳目記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
児玉
細君
(
さいくん
)
は?
五月晴れ
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
私は大方
叔母
(
おば
)
さんの所だろうと答えました。Kはその叔母さんは何だとまた聞きます。私はやはり軍人の
細君
(
さいくん
)
だと教えてやりました。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
庭の
木戸
(
きど
)
をおして
細君
(
さいくん
)
が顔をだした。細君は
年
(
とし
)
三十五、六、色の
浅黒
(
あさぐろ
)
い、顔がまえのしっかりとした、気むつかしそうな人である。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
「愛子は」と口もとまでいいかけて、葉子は恐ろしさに
息気
(
いき
)
を引いてしまった。倉地の
細君
(
さいくん
)
の事までいったのはその夜が始めてだった。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
それは己の課長になる男から妹を
細君
(
さいくん
)
にと望まれたが、その男は女に関してとかくの評判があり、もう三四人も細君を離縁していたので
雀が森の怪異
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
留守
(
るす
)
の
細君
(
さいくん
)
——(
評判
(
ひやうばん
)
の
賢婦人
(
けんぷじん
)
だから
厚禮
(
こうれい
)
して)——
御新造
(
ごしんぞ
)
が
子供
(
こども
)
たちを
連
(
つ
)
れて
辛
(
から
)
うじて
火
(
ひ
)
の
中
(
なか
)
をのがれたばかり、
何
(
なん
)
にもない。
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
重兵衛さんの
細君
(
さいくん
)
は
喘息
(
ぜんそく
)
やみでいつも顔色の悪い、小さな弱々しいおばさんであったが、これはいつも傍で酌をしたり蚊を追ったりしながら
重兵衛さんの一家
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
肺病やみの
格太郎
(
かくたろう
)
は、今日も又
細君
(
さいくん
)
においてけぼりを食って、ぼんやりと留守を守っていなければならなかった。
お勢登場
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
苦力達
(
クウリイたち
)
は
營營
(
えいえい
)
と
働
(
はたらく
)
く、
女
(
をんな
)
——
細君
(
さいくん
)
を
買
(
か
)
ひたいために、ばくちをしたいために、
阿片
(
あへん
)
を
吸
(
す
)
ひたいために。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
また家庭にありて一家
団欒
(
だんらん
)
している際は、寒ければ
綿袍
(
どてら
)
を着ても用が足り、主人も
気楽
(
きらく
)
なれば
細君
(
さいくん
)
も衣服の
節倹
(
せっけん
)
なりと喜ぶが、ふと客があれば急に
紋付
(
もんつき
)
に取替える。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
風彩
(
ふうさい
)
からいえば、その
男
(
おとこ
)
のほうが、
上役
(
うわやく
)
よりりっぱでした。
頭髪
(
とうはつ
)
をきれいに
分
(
わ
)
け、はいているくつも
出
(
で
)
かける
前
(
まえ
)
に、
哀
(
あわ
)
れな
細君
(
さいくん
)
が
念
(
ねん
)
をいれてみがいたので、ぴかぴかと
光
(
ひか
)
っています。
風はささやく
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
其女
(
そのをんな
)
は
才
(
さい
)
も
働
(
はたら
)
き、
勉強
(
べんきやう
)
も
出来
(
でき
)
、
優
(
すぐ
)
れて
悧巧
(
りこう
)
な
質
(
たち
)
であつたが、
或時
(
あるとき
)
脊負揚
(
しよいあげ
)
のなかゝら
脱落
(
ぬけお
)
ちた
男
(
をとこ
)
の
文
(
ふみ
)
で、
其保護者
(
そのほごしや
)
の
親類
(
しんるゐ
)
の
細君
(
さいくん
)
に
感
(
かん
)
づかれ、一
時
(
じ
)
学校
(
がくかう
)
も
停
(
と
)
められて、
家
(
うち
)
に
禁足
(
きんそく
)
されてゐたが
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
其
細君
(
さいくん
)
は自宅から病院へ往ったり来たりして居た。甚だ心ないわざながら、彼等は細君に
別
(
わかれ
)
を告げねばならなかった。別を告げて、門を出て見ると、門には早や
貸家札
(
かしやふだ
)
が張られてあった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
格子
(
こうし
)
の
開
(
あ
)
く音がした。茶の間に居た
細君
(
さいくん
)
は、
誰
(
だれ
)
かしらんと思ったらしく、つと立上って物の
隙
(
すき
)
からちょっと
窺
(
うかが
)
ったが、それがいつも
今頃
(
いまごろ
)
帰るはずの夫だったと
解
(
わか
)
ると、すぐとそのままに出て
鵞鳥
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
大尉は
細君
(
さいくん
)
と女中との三人暮らしで、別に大した荷物もないらしかった。
火薬庫
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「馬鹿だなあ。君はなぜ
細君
(
さいくん
)
や子供を
敝
(
やぶ
)
れ
屣
(
くつ
)
のように
棄
(
す
)
てたのだ。」
成仙
(新字新仮名)
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蒲 松齢
(著)
“細君”の意味
《名詞》
細君(さいくん)
他人の妻を指していう語。
他人に対して自分の妻を謙譲していう語。
(出典:Wiktionary)
細
常用漢字
小2
部首:⽷
11画
君
常用漢字
小3
部首:⼝
7画
“細君”で始まる語句
細君様
細君操縱