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對
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むか
ふりがな文庫
“
對
(
むか
)” の例文
新字:
対
もしそれ正しき刑罰を不義の
快樂
(
けらく
)
に
對
(
むか
)
はしめつゝ、罪のつくれる空處を
滿
(
みた
)
すにあらざれば、人その尊さに歸ることなし 八二—八四
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
我と此男とは暫し
對
(
むか
)
ひ坐して語を交ふることなく、男は手を額に加へて物案ずるさまなりしが、忽ち頭を擧げて我面をまもりたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
彼は女性が、男性に
對
(
むか
)
つてかうした調子で話をしようとは思つてもゐなかつたのである。私にとつては、この種の話は
氣樂
(
きらく
)
だつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
そこから
細徑
(
ほそみち
)
を少し行くと、俄然として路は
巖端
(
いははな
)
に止まつて、脚下は絶壁の深澗になり、眼前の
對
(
むか
)
ひの巖壁に霧降の麗はしい
相
(
すがた
)
は見えた。
華厳滝
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
討
(
うた
)
で置くべきやと一心を
込
(
こめ
)
て君太夫に
對
(
むか
)
ひ
其許樣
(
そのもとさま
)
には常々吉原へ
入込
(
いりこみ
)
給へば私しの身を遊女に
成
(
なさ
)
れ
其
(
そ
)
の
身
(
み
)
の
代金
(
しろきん
)
にて母の身の上を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
今更
何處
(
どこ
)
に下げて吾等に
對
(
むか
)
ひ得るなど、
後指
(
うしろゆび
)
さして嘲り笑ふものあれども、瀧口少しも意に介せざるが如く、應對等は常の如く振舞ひけり。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
風呂敷
(
ふろしき
)
が
少
(
すこ
)
し
小
(
ちひ
)
さいので、
四隅
(
よすみ
)
を
對
(
むか
)
ふ
同志
(
どうし
)
繋
(
つな
)
いで、
眞中
(
まんなか
)
にこま
結
(
むす
)
びを
二
(
ふた
)
つ
拵
(
こしら
)
えた。
宗助
(
そうすけ
)
がそれを
提
(
さ
)
げた
所
(
ところ
)
は、
丸
(
まる
)
で
進物
(
しんもつ
)
の
菓子折
(
くわしをり
)
の
樣
(
やう
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼
(
かれ
)
は
微笑
(
びせう
)
を
以
(
もつ
)
て
苦
(
くるしみ
)
に
對
(
むか
)
はなかつた、
死
(
し
)
を
輕蔑
(
けいべつ
)
しませんでした、
却
(
かへ
)
つて「
此
(
こ
)
の
杯
(
さかづき
)
を
我
(
われ
)
より
去
(
さ
)
らしめよ」と
云
(
い
)
ふて、ゲフシマニヤの
園
(
その
)
で
祈祷
(
きたう
)
しました。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
ロレ
灰色目
(
はひいろめ
)
の
旦
(
あした
)
が
顰縮面
(
しかめつら
)
の
夜
(
よる
)
に
對
(
むか
)
うて
笑
(
ゑ
)
めば、
光明
(
ひかり
)
の
縞
(
しま
)
が
東方
(
とうばう
)
の
雲
(
くも
)
を
彩
(
いろど
)
り、
剥
(
は
)
げかゝる
暗
(
やみ
)
は、
日
(
ひ
)
の
神
(
かみ
)
の
火
(
ひ
)
の
輪
(
わ
)
の
前
(
まへ
)
に、さながら
醉人
(
ゑひどれ
)
のやうに
蹣跚
(
よろめ
)
く。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
そして無言のまゝ竿を並べて瀬に
對
(
むか
)
つた。自分は久しいこと巖蔭の冷たいところへ寢てゐなくてはならなかつた。
古い村
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
其
(
その
)
やうな
詰
(
つま
)
らぬ
考
(
かんが
)
へを
持
(
も
)
つて、
詰
(
つま
)
らぬ
仕向
(
しむ
)
けを
致
(
いた
)
しまする
妻
(
つま
)
へ、
何
(
ど
)
のやうな
結構
(
けつこう
)
な
人
(
ひと
)
なればとて
親切
(
しんせつ
)
で
對
(
むか
)
はれましやうか、お
役所
(
やくしよ
)
から
退
(
ひ
)
けてお
歸
(
かへ
)
り
遊
(
あそ
)
ばすに
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
千代松夫婦は、臺所の
巖乘
(
がんじよう
)
な長火鉢に
對
(
むか
)
ひ合つてゐたが、妻のお安は治郎作の聲を聞くと、立つて自分の坐つてゐた場所を道臣の席にするやう座蒲圃を敷いたりした。
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
最後には
女神
(
めがみ
)
イザナミの命が御自身で追つておいでになつたので、大きな巖石をその
黄泉比良坂
(
よもつひらさか
)
に
塞
(
ふさ
)
いでその石を中に置いて兩方で
對
(
むか
)
い合つて
離別
(
りべつ
)
の言葉を
交
(
かわ
)
した時に
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
私
(
わたくし
)
は
斷言
(
だんげん
)
する、
此
(
この
)
海底戰鬪艇
(
かいていせんとうてい
)
が
一度
(
ひとたび
)
逆浪
(
げきらう
)
怒濤
(
どたう
)
を
蹴
(
け
)
つて
縱横無盡
(
じゆうわうむじん
)
、
隱見出沒
(
いんけんしゆつぼつ
)
の
魔力
(
まりよく
)
と
逞
(
たくま
)
しうする
時
(
とき
)
には、たとへ
百
(
ひやく
)
の
艦隊
(
かんたい
)
、
千
(
せん
)
の
大戰鬪艦
(
だいせんとうかん
)
が
彈丸
(
だんぐわん
)
の
雨
(
あめ
)
を
降
(
ふ
)
らして
對
(
むか
)
つたとて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
今度の事件は、一面警察の成功で有ると共に、又一面、警察乃至法律といふ樣なものゝ力は、如何に人間の思想的行爲に
對
(
むか
)
つて無能なもので有るかを語つてゐるでは無いか。
所謂今度の事:林中の鳥
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
帝王
(
ていわう
)
世紀
(
せいき
)
にありといふ。
日
(
ひ
)
の
怪
(
あや
)
しきを
射
(
い
)
て
世
(
よ
)
に
聞
(
きこ
)
えたる
羿
(
げい
)
、
嘗
(
かつ
)
て
呉賀
(
ごが
)
と
北
(
きた
)
に
遊
(
あそ
)
べることあり。
呉賀
(
ごが
)
雀
(
すゞめ
)
を
指
(
さ
)
して
羿
(
げい
)
に
對
(
むか
)
つて
射
(
い
)
よといふ。
羿
(
げい
)
悠然
(
いうぜん
)
として
問
(
と
)
うていふ、
生之乎
(
これをいかさんか
)
。
殺之乎
(
これをころさんか
)
。
術三則
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
わが心の
雄誥
(
をたけび
)
に
對
(
むか
)
ひて、この
幼兒
(
をさなご
)
のさし伸べたる手に
對
(
むか
)
ひて、全く無力なればなり。
頌歌
(旧字旧仮名)
/
ポール・クローデル
(著)
朝に夜に、茶のけむりほのぼのと立てて、在り
對
(
むか
)
ひ
坐
(
ま
)
す、これの
老樂
(
おいらく
)
。
白南風
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
殿上、奧深く、神壇に
對
(
むか
)
ひ
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
ほゝゑみて
海
(
うみ
)
に
對
(
むか
)
へり
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
苑に
對
(
むか
)
へる
渡殿
(
わたどの
)
の
花守
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
今
猶
(
なほ
)
父をして子に
對
(
むか
)
ひて
吝
(
やぶさか
)
ならしむる者、人の己を
誹
(
そし
)
るを聞き、事の
眞
(
まこと
)
を
定
(
さだ
)
かにせんためクリメーネの
許
(
もと
)
に行きしことあり 一—三
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
未だ數彈ならざるに、
對
(
むか
)
ひの家の扉は響なくして
開
(
あ
)
き、男の姿は戸に隱れぬ。想ふに此人を待つものは、優しき接吻と囘抱となるべし。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
申べしと云ばお
菊
(
きく
)
も
得心
(
とくしん
)
して出たりけり
扨
(
さて
)
大岡殿
(
おほをかどの
)
利兵衞に
對
(
むか
)
ひ如何に利兵衞
其方
(
そのはう
)
櫛
(
くし
)
簪
(
かんざし
)
を
證據
(
しようこ
)
として與兵衞
供々
(
とも/″\
)
吉三郎を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ロレ さゝ、
予
(
わし
)
と一しょにござれ。
速
(
はや
)
う
濟
(
すま
)
してのけう。
慮外
(
りょぐわい
)
ながら、
尊
(
たふと
)
い
教會
(
けうくわい
)
が
二人
(
ふたり
)
を
一人
(
ひとり
)
に
合體
(
がったい
)
さするまでは、さし
對
(
むか
)
ひでゐてはなりませぬのぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
私は自分の義務と信ずる所を行ふ外には、
憫
(
あはれ
)
みも悔いも知らぬ男に
對
(
むか
)
つて訴へた。彼は續けて云つた——
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
そして又宿志の蹉跎として所思の成就せざるを恨み歎くのが常で有り、それから又年首には、屠蘇の盃を手にし、雜煑の膳に
對
(
むか
)
ふに及んで、今年こそはと自ら祝福して
努力論
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
さて山城のワカラ河に行きました時に、果してタケハニヤスの王が軍を興して待つており、互に河を挾んで
對
(
むか
)
い立つて
挑
(
いど
)
み合いました。それで其處の名をイドミというのです。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
小池は初めて氣がついたらしく、肩から
膝
(
ひざ
)
の
邊
(
あたり
)
へかけて、黒い
塵埃
(
ほこり
)
の附いてゐるのを、眞白なハンケチでバタ/\やつて、それから
對
(
むか
)
ひ合つてゐるお光の
手提袋
(
てさげぶくろ
)
の上までを拂つた。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
甚之助
(
じんのすけ
)
かぎりなく
口惜
(
くや
)
しがり、
先
(
ま
)
づ
父君
(
ちヽぎみ
)
に
歎
(
なげ
)
き
母君
(
はヽぎみ
)
を
責
(
せ
)
め、
長幼
(
ふたり
)
の
令孃
(
ひめ
)
に
當
(
あた
)
りあるきて、
中姉樣
(
ちうねえさま
)
を
窘
(
いぢ
)
め
出
(
だ
)
すことヽ
恨
(
う
)
らみ、
僕
(
ぼく
)
をも
一處
(
とも
)
にやれと
迫
(
せ
)
まり、
令孃
(
ひめ
)
に
對
(
むか
)
へば
譯
(
わけ
)
もなく
甘
(
あま
)
へて
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
雲
(
くも
)
が
衝
(
つ
)
と
離
(
はな
)
れると、
月
(
つき
)
の
影
(
かげ
)
が、
對
(
むか
)
うの
窓際
(
まどぎは
)
の
煤
(
すゝ
)
けた
戸袋
(
とぶくろ
)
を
一間
(
ひとま
)
、
美人
(
びじん
)
の
袖
(
そで
)
を
其處
(
そこ
)
に
縫留
(
ぬひと
)
めた
蜘蛛
(
くも
)
の
巣
(
す
)
に、
露
(
つゆ
)
を
貫
(
つらぬ
)
いたが
見
(
み
)
ゆるまで、
颯
(
さつ
)
と
薄紙
(
うすがみ
)
の
靄
(
もや
)
を
透
(
とほ
)
して、
明
(
あきら
)
かに
照
(
て
)
らし
出
(
だ
)
す、と
見
(
み
)
る
間
(
ま
)
に、
曇
(
くも
)
つて
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
みなぎらふ夏の光も過ぎにけりわが
對
(
むか
)
ふ池の薄らさざなみ
白南風
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
ほゝゑみて
海
(
うみ
)
に
對
(
むか
)
へり
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
ララは我に
對
(
むか
)
ひて起ち、聲振り絞りて、我に光明を授け給へ、我に神の造り給ひし世界の美しさを見ることを得させたまへと祈願したり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
さてこれらに
對
(
むか
)
ひつゝ、汝の
後
(
うしろ
)
に一の光を置きてこれに三の鏡を照らさせ、その三より汝の方に
反映
(
てりかへ
)
らせよ 一〇〇—一〇二
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
見て
驚
(
おどろ
)
きたる
體
(
てい
)
なりしが其盜賊は
全
(
まつた
)
く
私
(
わたく
)
しなり
那
(
あ
)
の者は
御助
(
おんたす
)
け下さるべしと申けるを
聞
(
きゝ
)
伊兵衞は
喜
(
き
)
八に
對
(
むか
)
ひ汝は我が
先達
(
さきだつて
)
の
寸志
(
すんし
)
を
報
(
むくは
)
んとて命を
捨
(
すて
)
て我を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ヂュリ
眞
(
ほん
)
の
事
(
こと
)
は
讒訴
(
ざんそ
)
とは
言
(
い
)
はれぬ、ましてこれは
後言
(
かげごと
)
ではない、
直
(
ぢか
)
に
面
(
かほ
)
に
對
(
むか
)
うて
言
(
い
)
うてゐるのぢゃもの。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
見るとそれは
陽炎
(
かげろふ
)
のヴェイルを頭にかけた小さなものだつた。私の傍へ來るようにと招くと、直ぐに膝の上に來たのだよ。私はちつともそれに
對
(
むか
)
つて口をきかなかつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
煙草を詰めた煙管を空しく弄りながら、
對
(
むか
)
う河岸の美しい灯の影を眺めてゐた。
鱧の皮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
對
(
むか
)
ひゐて兵卒はにほひはげしけれ街道に遇ふ縱隊のにほひ
白南風
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
我を慰むるもの全く我に
對
(
むか
)
ひていふ。何ぞなほ疑ふや、汝はわが汝と共にありて汝を導くを信ぜざるか 二二—二四
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
對
(
むか
)
う岸の家で欄干に赤い裏の蒲團を干してゐる女は、白い顏に笑ひを浮べて、竹丸に小手招きなぞした。
背後
(
うしろ
)
の賑やかな通りでは、人音がざわ/\聞えて、太鼓の響や
喇叭
(
らつぱ
)
の聲が絶えずしてゐた。
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
われは白、かくて
對
(
むか
)
ひぬ。
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
對
部首:⼨
14画
“對”を含む語句
反對
對岸
對手
對面
對象
對坐
幅對
相對
對照
初對面
對話
相對死
對馬
一對
絶對
對抗
對向
正反對
對馬守
對丈
...