“薄紙”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うすがみ60.0%
はくし40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
するとまもなく天子てんしさまの御病気ごびょうき薄紙うすがみをへぐように、きれいになおってしまいました。
葛の葉狐 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
くもはなれると、つきかげが、むかうの窓際まどぎはすゝけた戸袋とぶくろ一間ひとま美人びじんそで其處そこ縫留ぬひとめた蜘蛛くもに、つゆつらぬいたがゆるまで、さつ薄紙うすがみもやとほして、あきらかにらしす、とに、くもつて
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
追々薄紙はくしぐが如くにえ行きて、はては、とこの上に起き上られ、妾の月琴げっきんと兄上の八雲琴やくもごとに和して、すこやかに今様いまようを歌い出で給う。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
人々には少しも気分にさはりなきむねを答へ、胸の苦痛を忍び/\て、只管ひたすら母上の全快を祈る程に、追々おひ/\薄紙はくしぐが如くにえ行きて、はては、とこの上に起き上られ、せふ月琴げつきんと兄上の八雲琴やくもごとに和して
母となる (新字旧仮名) / 福田英子(著)