“八雲琴”の読み方と例文
読み方割合
やくもごと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
琴台きんだいの上に乗せてあるのは、二げん焼桐やきぎり八雲琴やくもごと、心しずかにかなでている。そして、ふとことの手をやめ、蛾次郎がじろうのほうをふりかえった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
追々薄紙はくしぐが如くにえ行きて、はては、とこの上に起き上られ、妾の月琴げっきんと兄上の八雲琴やくもごとに和して、すこやかに今様いまようを歌い出で給う。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
前なるお美津は、小鼓に八雲琴やくもごと、六人ずつが両側に、ハオ、イヤ、と拍子を取って、金蒔絵きんまきえ銀鋲ぎんびょう打った欄干づき、やぼねも漆の車屋台に、前囃子まえばやしとて楽を奏する、その十二人と同じ風俗。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)