“八雲箏”の読み方と例文
読み方割合
やくもごと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
塀にもたれて、考えこんでいると、奥ふかい邸の木の間からみやびた八雲箏やくもごとの音が、良人つまこいしとくように洩れてきた。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まず彼女の父の消息をたずね、江漢老人との旧交ぶりを語り、床の間に見える八雲箏やくもごとから、琴の話、挿花いけばなの批評、東都の感想、江戸と上方との流行の差などほとんど尽くるところがない。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)