“銀鋲”の読み方と例文
読み方割合
ぎんびょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なにをいいふくめられたか、蛾次郎がじろうは、卜斎ぼくさいから、銀鋲ぎんびょうのスペイン短銃たんじゅうと一りょうほどの金子きんすをもらって、すっかり仕事をのみこんでしまった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
前なるお美津は、小鼓に八雲琴やくもごと、六人ずつが両側に、ハオ、イヤ、と拍子を取って、金蒔絵きんまきえ銀鋲ぎんびょう打った欄干づき、やぼねも漆の車屋台に、前囃子まえばやしとて楽を奏する、その十二人と同じ風俗。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
使女A 銀鋲ぎんびょうの着いた冑を冠り、緋の袍の上へ、銀と真鍮とで造った腹巻はらまきをしめ、濡れがらすよりも黒い髪の毛を右と左の肩に垂らし、それを片手でなぶりなぶり小声で歌を唄うていた二十七
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)