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仕立
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したて
ふりがな文庫
“
仕立
(
したて
)” の例文
掛て飴色網代に
仕立
(
したて
)
しは此伊賀亮が計ひなり如何に越前守此儀
惡
(
あし
)
かるべきやと
問詰
(
とひつめ
)
れば越前守は言葉なく無念に
思
(
おも
)
へども理の當然なれば齒を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
おとうさんはまた
布
(
ぬの
)
をもちだして、
仕立
(
したて
)
しごとをつづけました。むすこのほうは、ある
親方
(
おやかた
)
のところにしごとにいきました。
「テーブルよ、ごはんの用意」と、金貨をうむロバと、「こん棒、ふくろから」
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
此度
(
このたび
)
徳川の橋詰に
店出
(
みせだし
)
仕り候
家餅
(
いへもち
)
と申すは、本家和歌山屋にて菊の千代と
申弘
(
もうしひろ
)
め来り候も、此度相改め新製を加へ
極
(
ごく
)
あめりかに
仕立
(
したて
)
趣向
仕
(
つかまつ
)
り候処
大菩薩峠:10 市中騒動の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ばかなんだけれど、それでも、私は立派に水野さんを
仕立
(
したて
)
てごらんにいれます。あのおかたは、上品な生れの人なのです。他の人とは、ちがうのです。
灯籠
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
おかあさんはずっとせんから、よその
仕立
(
したて
)
ものをしていました。昔から裁縫がすきで、だから上手でもあるらしく、となりの村からまでたのみにきました。
柿の木のある家
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
▼ もっと見る
「
嬰兒
(
あかんぼ
)
が
乳
(
ちゝ
)
を
呑
(
の
)
みますから、
私
(
あつし
)
は
何
(
ど
)
うでも、
彼女
(
あれ
)
には
實
(
み
)
に
成
(
な
)
るものの
一口
(
ひとくち
)
も
食
(
く
)
はせたうござんすから。」——で、さしあたり
仕立
(
したて
)
ものなどの
誂
(
あつらへ
)
はないから
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「一度申訳だけに舞台で
被
(
き
)
て、あとは縫ひ返して子供の外套に
仕立
(
したて
)
るんだ、型は古いが
地
(
ぢ
)
が
好
(
い
)
いんだからね。」
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
仕立
(
したて
)
かけの
縫物
(
ぬひもの
)
に
針
(
はり
)
どめして
立
(
た
)
つは
年頃
(
としごろ
)
二十餘
(
はたちあま
)
りの
意氣
(
いき
)
な
女
(
をんな
)
、
多
(
おほ
)
い
髮
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
を
忙
(
いそが
)
しい
折
(
をり
)
からとて
結
(
むす
)
び
髮
(
がみ
)
にして、
少
(
すこ
)
し
長
(
なが
)
めな
八丈
(
はちぢやう
)
の
前
(
まへ
)
だれ、お
召
(
めし
)
の
臺
(
だい
)
なしな
半天
(
はんてん
)
を
着
(
き
)
て
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
おつたは
幾年
(
いくねん
)
か
以前
(
まへ
)
の
仕立
(
したて
)
と
見
(
み
)
える
滅多
(
めつた
)
にない
大形
(
おほがた
)
の
鳴海絞
(
なるみしぼ
)
りの
浴衣
(
ゆかた
)
を
片肌脱
(
かたはだぬぎ
)
にして
左
(
ひだり
)
の
袖口
(
そでぐち
)
がだらりと
膝
(
ひざ
)
の
下
(
した
)
まで
垂
(
た
)
れて
居
(
ゐ
)
る。
裾
(
すそ
)
は
片隅
(
かたすみ
)
を
端折
(
はしよ
)
つて
外
(
そと
)
から
帶
(
おび
)
へ
挾
(
はさ
)
んだ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
国中一般に行届きて、誰れも彼れも学者に
仕立
(
したて
)
たきことなれども、今日の事業において決して行われ難し。子供に病身なる者あり、不具なる者あり。家内に病人あり、災難あり。
小学教育の事
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
てうど時候も初袷に、天ぷらの外二三種は、お好み次第に庖丁
入
(
いれ
)
、直に
仕立
(
したて
)
て差上ぐれど、
行丈
(
ゆきたけ
)
揃はぬ器の上、糸さへ笑ふ手際のふつゝか、只
鮮
(
あざらけ
)
き本場の魚を、遣ふを曠衣の売出しに
浅草風土記
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
誠にどうもお
仕立
(
したて
)
と
申
(
まう
)
し、お
落着
(
おちつき
)
のある
流石
(
さすが
)
は
松花堂
(
しようくわだう
)
はまた別でございます、あゝ
結構
(
けつこう
)
な
御品
(
おしな
)
で、
斯様
(
かやう
)
なお
道具
(
だうぐ
)
を
拝見
(
はいけん
)
致
(
いた
)
すのは
私共
(
わたくしども
)
の
眼
(
め
)
の
修業
(
しゆげふ
)
に
相成
(
あひな
)
りますと
云
(
い
)
つて、
身
(
み
)
を
卑下
(
ひげ
)
するんだ。
にゆう
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
氏郷其日の
容儀
(
ようぎ
)
は別に異様では無かった。「飛騨守殿
仕立
(
したて
)
は雨かゝりの脇指にて候」とある。少し不明であって
精
(
くわ
)
しくは分らぬ。が、政宗の如きでは無く、尋常に優しかったのであろう。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
義兄の深切で
嫁
(
とつ
)
ぐまでをその家でおくることになったが、姉夫婦は
鄙少女
(
ひなおとめ
)
の正子を都の娘に
仕立
(
したて
)
ることを早速にとりかかり、気の強い彼女を、温雅な娘にして、世間並みに通用するようにと
松井須磨子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
宗助は
仕立
(
したて
)
おろしの
紡績織
(
ぼうせきおり
)
の背中へ、
自然
(
じねん
)
と浸み込んで来る光線の
暖味
(
あたたかみ
)
を、
襯衣
(
シャツ
)
の下で
貪
(
むさ
)
ぼるほど
味
(
あじわ
)
いながら、表の音を
聴
(
き
)
くともなく聴いていたが、急に思い出したように、障子越しの細君を呼んで
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
頃日
(
このあひだ
)
亡くなつた岩村透
男
(
だん
)
は、
平素
(
ふだん
)
から自分を
巴里
(
パリー
)
仕立
(
したて
)
の結構な美術家だと信じてゐた。正直なところ、巴里仕立の美術家にしては、岩村男は全く
画
(
ゑ
)
が下手だつた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
正して
居竝
(
ゐならび
)
たり越前守は
見知人
(
みしりにん
)
の甚左衞門善助を御
近習
(
きんじふ
)
に
仕立
(
したて
)
寶澤に相違なくは
余
(
よ
)
が
袂
(
たもと
)
を引べし夫を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
今日
(
けふ
)
癒
(
なほ
)
りまする、
癒
(
なほ
)
つて
兄樣
(
にいさん
)
のお
袴
(
はかま
)
を
仕立
(
したて
)
て
上
(
あ
)
げまする、お
召
(
めし
)
も
縫
(
ぬ
)
ふて
上
(
あ
)
げまする、それは
辱
(
かたじけな
)
し
早
(
はや
)
く
癒
(
なほ
)
つて
縫
(
ぬ
)
ふて
呉
(
く
)
れと
言
(
い
)
へば、
左樣
(
さう
)
しましたらば
植村樣
(
うゑむらさま
)
を
呼
(
よ
)
んで
下
(
くだ
)
さるか
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
お羽織んなさいまし、気味が悪いことはございません、
仕立
(
したて
)
ましたばかりでございます。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
先
(
まづ
)
此方
(
こちら
)
へと、
鑑定
(
めきゝ
)
をして
貰
(
もら
)
ふ
積
(
つも
)
りで、
自慢
(
じまん
)
の
掛物
(
かけもの
)
は
松花堂
(
しやうくわだう
)
の
醋吸
(
すすひ
)
三
聖
(
せい
)
を見せるだらう、
宜
(
よ
)
い
掛物
(
かけもの
)
だ、
箱書
(
はこがき
)
は
小堀
(
こぼり
)
権
(
ごん
)
十
郎
(
らう
)
で、
仕立
(
したて
)
が
慥
(
たし
)
か
宜
(
よ
)
かつたよ、
天地
(
てんち
)
が
唐物緞子
(
からものどんす
)
、
中
(
なか
)
が
白茶地
(
しらちやぢ
)
の
古金襴
(
こきんらん
)
で。
にゆう
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
荒物店
(
あらものや
)
をはじめたのも
此家
(
ここ
)
のことであれば、母上は吉原の引手茶屋で手のない時には手伝いにも出掛けた。女史と妹の国子とは
仕立
(
したて
)
ものの内職ばかりでなく
蝉表
(
せみおもて
)
という
下駄
(
げた
)
の
畳表
(
たたみおもて
)
をつくることもした。
樋口一葉
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
持て
折々
(
をり/\
)
宿
(
やど
)
へ參りし事有と云に其惣助と申す者は當時
何方
(
いづかた
)
に
居
(
ゐる
)
や申聞すべしといへば只今は
御普請
(
ごふしん
)
奉行小林軍次郎樣方に中間奉公致し居候と申にぞ
然
(
さら
)
ばとて早速使を
仕立
(
したて
)
御差紙を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
太郎
(
たらう
)
を
仕立
(
したて
)
るにも
母樣
(
はゝさん
)
を
馬鹿
(
ばか
)
にする
氣
(
き
)
になられたら
何
(
なん
)
としまする、
言
(
い
)
ふだけの
事
(
こと
)
は
屹度
(
きつと
)
言
(
い
)
ふて、それが
惡
(
わ
)
るいと
小言
(
こゞと
)
をいふたら
何
(
なん
)
の
私
(
わたし
)
にも
家
(
うち
)
が
有
(
あり
)
ますとて
出
(
で
)
て
來
(
く
)
るが
宜
(
よ
)
からうでは
無
(
な
)
いか
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
父親
(
ちゝおや
)
が
佛壇
(
ぶつだん
)
に
御明
(
みあかし
)
を
點
(
てん
)
ずる
間
(
ま
)
に、
母親
(
はゝおや
)
は、
財布
(
さいふ
)
の
紐
(
ひも
)
を
結
(
ゆは
)
へながら、
駈
(
か
)
けて
出
(
で
)
て
之
(
これ
)
を
懷中
(
ふところ
)
に
入
(
い
)
れさせる、
女中
(
ぢよちう
)
がシヨオルをきせかける、
隣
(
となり
)
の
女房
(
にようばう
)
が、
急
(
いそ
)
いで
腕車
(
くるま
)
を
仕立
(
したて
)
に
行
(
ゆ
)
く、とかうする
内
(
うち
)
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
上杉
(
うへすぎ
)
のおぬひと
言
(
い
)
ふ
娘
(
こ
)
、
桂次
(
けいじ
)
がのぼせるだけ
容貌
(
きりよう
)
も十人なみ
少
(
すこ
)
しあがりて、よみ
書
(
か
)
き
十露盤
(
そろばん
)
それは
小學校
(
せうがくかう
)
にて
學
(
まな
)
びし
丈
(
だけ
)
のことは
出來
(
でき
)
て、
我
(
わ
)
が
名
(
な
)
にちなめる
針仕事
(
はりしごと
)
は
袴
(
はかま
)
の
仕立
(
したて
)
までわけなきよし
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
花紅葉
(
はなもみぢ
)
うるはしく
仕立
(
したて
)
し
娘
(
むすめ
)
たちが
春着
(
はるぎ
)
の
小袖
(
こそで
)
、
襟
(
ゑり
)
をそろへて
褄
(
つま
)
を
重
(
かさ
)
ねて、
眺
(
なが
)
めつ
眺
(
なが
)
めさせて
喜
(
よろ
)
ばんものを、
邪魔
(
じやま
)
ものゝ
兄
(
あに
)
が
見
(
み
)
る
目
(
め
)
うるさし、
早
(
はや
)
く
出
(
で
)
てゆけ
疾
(
と
)
く
去
(
い
)
ねと
思
(
おも
)
ふ
思
(
おも
)
ひは
口
(
くち
)
にこそ
出
(
いだ
)
さね
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
元來
(
もとより
)
一
腹
(
ぷく
)
一
對
(
つゐ
)
の
中
(
なか
)
に
育
(
そだ
)
ちて
他人
(
たにん
)
交
(
ま
)
ぜずの
穩
(
おだや
)
かなる
家
(
いへ
)
の
内
(
うち
)
なれば、さして
此兒
(
このこ
)
を
陰氣
(
いんき
)
ものに
仕立
(
したて
)
あげる
種
(
たね
)
は
無
(
な
)
けれども、
性來
(
せいらい
)
をとなしき
上
(
うへ
)
に
我
(
わ
)
が
言
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
の
用
(
もち
)
ひられねば
兎角
(
とかく
)
に
物
(
もの
)
のおもしろからず
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
書生
(
しよせい
)
の
千葉
(
ちば
)
が
寒
(
さむ
)
かるべきを
思
(
おぼ
)
しやり、
物縫
(
ものぬ
)
ひの
仲
(
なか
)
といふに
命令
(
いひつけ
)
て、
仰
(
おほ
)
せければ
背
(
そむ
)
くによし
無
(
な
)
く、
少
(
すこ
)
しは
投
(
なげ
)
やりの
氣味
(
きみ
)
にて
有
(
あ
)
りし、
飛白
(
かすり
)
の
綿入
(
わたい
)
れ
羽織
(
はをり
)
ときの
間
(
ま
)
に
仕立
(
したて
)
させ、
彼
(
か
)
の
明
(
あく
)
る
夜
(
よ
)
は
着
(
き
)
せ
給
(
たま
)
ふに
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
仕
常用漢字
小3
部首:⼈
5画
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
“仕立”で始まる語句
仕立屋
仕立卸
仕立物
仕立台
仕立方
仕立栄
仕立上
仕立下
仕立女
仕立職