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三
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さん
ふりがな文庫
“
三
(
さん
)” の例文
そして
殘
(
のこ
)
つた
四分
(
しぶん
)
の
三
(
さん
)
の
雨
(
あめ
)
が
葉
(
は
)
から
枝
(
えだ
)
、
枝
(
えだ
)
から
幹
(
みき
)
へ
流
(
なが
)
れて、
徐々
(
じよ/\
)
に
地面
(
じめん
)
に
落
(
お
)
ち、そこにある
落
(
お
)
ち
葉
(
ば
)
に
吸
(
す
)
ひ
取
(
と
)
られるのです。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
例の
太刀
(
たち
)
のごとくそっくりかえった「朝日」を厚い
唇
(
くちびる
)
の間に
啣
(
くわ
)
えながら、あの
角張
(
かどば
)
った顔を
三
(
さん
)
が
二
(
に
)
ほど自分の方へ向けて
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
其
(
それ
)
も、
此
(
こ
)
の
婦
(
をんな
)
のために
氣
(
き
)
が
狂
(
くる
)
つたものだと
聞
(
き
)
く。……
薔薇
(
ばら
)
は、
百合
(
ゆり
)
は、ちら/\と、
一
(
いち
)
の
橋
(
はし
)
を——
二
(
に
)
の
橋
(
はし
)
を——
三
(
さん
)
の
橋
(
はし
)
を。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
よっぽど古いお話なんで
御座
(
ござ
)
いますよ。私の
祖父
(
じじい
)
の子供の時分に居りました、「
三
(
さん
)
」という猫なんで
御座
(
ござ
)
います。
三毛
(
みけ
)
だったんで
御座
(
ござ
)
いますって。
「ああしんど」
(新字新仮名)
/
池田蕉園
(著)
山根謙作
(
やまねけんさく
)
は
三
(
さん
)
の
宮
(
みや
)
の停留場を出て海岸のほうへ歩いていた。謙作がこの土地へ足を入れたのは二度目であったが、すこしもかってが判らなかった。
港の妖婦
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
▼ もっと見る
近松
(
ちかまつ
)
の書きました女性の中でお
種
(
たね
)
にお
才
(
さい
)
、
小春
(
こはる
)
とお
三
(
さん
)
などは女が読んでも
頷
(
うなず
)
かれますが、貞女とか忠義に凝った女などは人形のように思われます。
産屋物語
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
祖父以来の
駿
(
すん
)
、
遠
(
えん
)
、
三
(
さん
)
の三ヵ国を他人に取られて、ただ一個の鞠をいだき、得意がっておるあの
容子
(
ようす
)
は……さてさて、見るもなかなか
不愍
(
ふびん
)
であった
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
淡島氏の祖の服部喜兵衛は今の寒月から四代前で、
本
(
も
)
とは
上総
(
かずさ
)
の
長生
(
ちょうせい
)
郡の
三
(
さん
)
ヶ
谷
(
や
)
(今の鶴枝村)の農家の子であった。
淡島椿岳:――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
私は、その頃、少しばかり買物がございましたので、
三
(
さん
)
の
宮
(
みや
)
の『でぱあと』まで出むいていたのでございます。
両面競牡丹
(新字新仮名)
/
酒井嘉七
(著)
おいたはしき
事
(
こと
)
とは
太吉
(
たきち
)
も
言
(
い
)
ひぬ、お
倉
(
くら
)
も
言
(
い
)
へり、
心
(
こゝろ
)
なきお
三
(
さん
)
どんの
末
(
すゑ
)
まで
孃
(
ぢやう
)
さまに
罪
(
つみ
)
ありとはいさゝかも
言
(
い
)
はざりき、
黄八丈
(
きはちぢやう
)
の
袖
(
そで
)
の
長
(
なが
)
き
書生羽織
(
しよせいばおり
)
めして
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
第四日は五色温泉を経て
三
(
さん
)
の
公
(
こ
)
の峡谷を探り、もし行けたらば
八幡平
(
はちまんだいら
)
、
隠
(
かく
)
し
平
(
だいら
)
までも見届けて、
木樵
(
きこ
)
りの小屋にでも
泊
(
と
)
めて
貰
(
もら
)
うか、
入
(
しお
)
の
波
(
は
)
まで出て来て泊まる。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
どんな
無性
(
ぶしょう
)
なお
三
(
さん
)
どんでも決していきなり桶をネジの口へ当てて
昨夜
(
ゆうべ
)
の溜り水を使うような事はしない。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
左に掲ぐる地名は以前
鉦打
(
かねうち
)
部落の住んでいたためにできたものと思う。なかんずく
下総
(
しもうさ
)
の
三
(
さん
)
ヶ
尾
(
お
)
のことは前にも話が出ている(柳田、念仏団体の変遷、郷土研究二巻二号)。
地名の研究
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
そこに、
三
(
さん
)
オクターヴほどの、ミシンのような恰好をしたオルガンがすえられてあって、
反
(
そ
)
りかえった鍵盤の上に、曇り日の朝日が、ぼんやりした薄い陽だまりをつくっている。
キャラコさん:05 鴎
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
馬籠
(
まごめ
)
の
村
(
むら
)
はづれには、
杉
(
すぎ
)
の
木
(
き
)
の
生
(
は
)
えた
澤
(
さは
)
を
境
(
さかひ
)
にしまして、
別
(
べつ
)
に
峠
(
たうげ
)
といふ
名前
(
なまへ
)
の
小
(
ちい
)
さな
村
(
むら
)
があります。この
峠
(
たうげ
)
に、
馬籠
(
まごめ
)
に、
湯舟澤
(
ゆぶねざは
)
と、それだけの
三
(
さん
)
ヶ
村
(
そん
)
を
一緒
(
いつしよ
)
にして
神坂村
(
みさかむら
)
と
言
(
い
)
ひました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「ではそのお
三
(
さん
)
かたをお召し抱えなすったのはどういう
訣
(
わけ
)
でございますか?」
桃太郎
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
すると
上
(
あが
)
り
端
(
はな
)
に腰を掛けて居たのは、
吾妻郡
(
あがつまごおり
)
で
市城村
(
いちしろむら
)
と云う処の、これは
筏乗
(
いかだのり
)
で
市四郎
(
いちしろう
)
と云う誠に田舎者で骨太な人でございますが、弱い者は何処までも助けようと云う
天稟
(
うまれつき
)
の気象で、
三
(
さん
)
の
倉
(
くら
)
の
産
(
うまれ
)
で
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
乳のみ児の肌のさはりか
三
(
さん
)
の
絃
(
いと
)
なするひびきか春のくれゆく
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
すっとんきょうな
南京
(
なんきん
)
さんがお
三
(
さん
)
かたござった。
まざあ・ぐうす
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
おい、この間、
三
(
さん
)
の
酉
(
とり
)
へ行ったろう? ……
三の酉
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
三
(
さん
)
の
緒
(
を
)
は、
瑞樹
(
みづき
)
のかくれ
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
三
(
さん
)
ヶ
日
(
にち
)
昔恋しと遊びけり
七百五十句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
(
第五十二
(
だいごじゆうに
)
、
三
(
さん
)
、
四圖
(
しず
)
)
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
どういうことについて語っているのか、末の者にはよく分らないのであるが、頻りと、信長の哄笑するのが、
二
(
に
)
の
間
(
ま
)
三
(
さん
)
の
間
(
ま
)
までも、時々聞えて来た。
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
真鍮の
大
(
だい
)
の燭台を
三
(
み
)
組、
中
(
ちう
)
を
五
(
いつ
)
組、銅の燭台を
三
(
み
)
組、
大大
(
だいだい
)
のおらんだの皿を
三
(
さん
)
枚、
錦手
(
にしきで
)
の皿を三十枚、ぎやまんの皿を百人前、
青磁
(
せいじ
)
の茶碗を百人前、煙草盆を
十個
(
とを
)
。
住吉祭
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
三
(
さん
)
の
公谷
(
こだに
)
と云う
渓合
(
たにあ
)
いに移り、そこに王の
御殿
(
ごてん
)
を建て、神璽はとある
岩窟
(
がんくつ
)
の中に
匿
(
かく
)
していたと云う。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
私のやった事はこの日課の
三
(
さん
)
が
一
(
いち
)
にも足らなかった。私は今までもこういう不愉快を何度となく重ねて来た。しかしこの夏ほど思った通り仕事の運ばない
例
(
ためし
)
も少なかった。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
暮から
三
(
さん
)
ガ
日
(
にち
)
へかけたほどの混雑はないが、それでも、この
川奈
(
かわな
)
の国際観光ホテルには、ここを冬の社交場にする
贅沢
(
ぜいたく
)
なひとたちが二十人ほど、ゴルフをしたり、ダンスをしたり
キャラコさん:01 社交室
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
小
(
ちひ
)
さき
紙
(
かみ
)
に
川村太吉
(
かはむらたきち
)
と
書
(
かい
)
て
貼
(
は
)
りたるを
讀
(
よみ
)
みて
此處
(
こゝ
)
だ/\と
車
(
くるま
)
より
下
(
お
)
りける、
姿
(
すがた
)
を
見
(
み
)
つけて、おゝ
番町
(
ばんちやう
)
の
旦那樣
(
だんなさま
)
とお
三
(
さん
)
どんが
眞先
(
まつさき
)
に
襷
(
たすき
)
をはづせば、そゝくさは
飛出
(
とびだ
)
していやお
早
(
はや
)
いお
出
(
いで
)
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
俊徳丸
(
しゅんとくまる
)
の物語のつゞき、それから
手拭
(
てぬぐい
)
を
藪
(
やぶ
)
へ引いて行つた、
踊
(
おどり
)
をする
三
(
さん
)
といふ猫の話、それもこれも寝てからといふのであつたに、
詰
(
つま
)
らない、
寂
(
さび
)
しい、心細い、私は帰らうと思つた。
処方秘箋
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
中年
(
ちゆうねん
)
の心には
三
(
さん
)
の糸
下
(
さ
)
げて
弾
(
ひ
)
くこそ
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
今日
(
けふ
)
もこそ
待
(
ま
)
て、
三
(
さん
)
の
花
(
はな
)
。
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
本牧
(
ほんもく
)
の
三
(
さん
)
の
渓
(
たに
)
に、遠くからでも見える十九世紀型の西洋館と、
破風
(
はふ
)
づくりの、和洋
折衷
(
せっちゅう
)
の、その頃ではめずらしい、また、
豪奢
(
ごうしゃ
)
なとも驚かれていた、別荘があった。
かんかん虫は唄う
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一
(
いち
)
の
谷
(
たに
)
、
二
(
に
)
の
谷
(
たに
)
、
三
(
さん
)
の
谷
(
たに
)
、
四
(
し
)
の
谷
(
たに
)
かけて、
山々
(
やま/\
)
峰々
(
みね/\
)
縱横
(
じうわう
)
に、
荒
(
あ
)
れに
荒
(
あ
)
るゝが
手
(
て
)
に
取
(
と
)
るやう、
大波
(
おほなみ
)
の
寄
(
よ
)
せては
返
(
かへ
)
すに
齊
(
ひと
)
しく、
此
(
こ
)
の
一夜
(
いちや
)
に
北國空
(
ほくこくぞら
)
にあらゆる
雪
(
ゆき
)
を、
震
(
ふる
)
ひ
落
(
おと
)
すこと、
凄
(
すさ
)
まじい。
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
植村
(
うゑむら
)
さまも
好
(
よ
)
いお
方
(
かた
)
であつたものをとお
倉
(
くら
)
の
言
(
い
)
へば、
何
(
なに
)
があの
色
(
いろ
)
の
黒
(
くろ
)
い
無骨
(
ぶこつ
)
らしきお
方
(
かた
)
、
學問
(
がくもん
)
はえらからうとも
何
(
ど
)
うで
此方
(
うち
)
のお
孃
(
ぢやう
)
さまが
對
(
つゐ
)
にはならぬ、
根
(
ね
)
つから
私
(
わたし
)
は
褒
(
ほ
)
めませぬとお
三
(
さん
)
の
力
(
りき
)
めば
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
甲野さんは寝ながら日記を
記
(
つ
)
けだした。
横綴
(
よことじ
)
の茶の
表布
(
クロース
)
の少しは汗に
汚
(
よ
)
ごれた
角
(
かど
)
を、折るようにあけて、二三枚めくると、一
頁
(
ページ
)
の
三
(
さん
)
が
一
(
いち
)
ほど白い所が出て来た。甲野さんはここから書き始める。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
が、幸い天候にも恵まれ、予想以上に材料も得られて、四日目までは道の
嶮
(
けわ
)
しさも苦しさも「なあに」と云う気で押し通してしまったが、ほんとうに参ったのはあの
三
(
さん
)
の
公谷
(
こだに
)
へ
這入
(
はい
)
った時であった。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
ヸオロンの
三
(
さん
)
の
絃
(
いと
)
摩
(
なす
)
るこころか
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
三
(
さん
)
は
御手
(
おんて
)
の
手
(
て
)
のひらに。
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
この大納言(藤原為世)の
女
(
むすめ
)
、為子の君とて、坊(東宮)のおん時、かぎりなく
思
(
おぼ
)
されたりし御腹に、一ノ
御子
(
みこ
)
(
尊良
(
たかなが
)
)
女
(
にょ
)
三
(
さん
)
ノ御子(
瓊子
(
たまこ
)
)、法親王(
尊澄
(
たかずみ
)
)など、あまたものし給ふ
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
お沢 ああ、
勿体
(
もったい
)
ない。
私
(
わたし
)
はお
三
(
さん
)
どんだよ、箒を一つ貸して
頂戴
(
ちょうだい
)
。
多神教
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
みんながびくびく、
一
(
いち
)
、
二
(
にい
)
、
三
(
さん
)
とんぼの眼玉
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
太閤が、兵をもって、家康を
強
(
し
)
いるなら、家康も、
三
(
さん
)
、
遠
(
えん
)
、
駿
(
すん
)
、
信
(
しん
)
四州の兵をもって、動くまい。再び、一戦とあれば、それもよし。家康の用意は、こぶしの鷹が一飛びの間ぞ。早々、帰れ。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一
(
いち
)
が
起
(
お
)
き、
六
(
ろく
)
が
出
(
い
)
で、
三
(
さん
)
に
変
(
かは
)
り、
二
(
に
)
に
飜
(
かへ
)
り、
五
(
ご
)
が
並
(
なら
)
ぶ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
みんながぶるぶる、
一
(
いち
)
、
二
(
にい
)
、
三
(
さん
)
。
とんぼの眼玉
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
みんなが
後向
(
あとむ
)
き、
一
(
いち
)
、
二
(
にい
)
、
三
(
さん
)
。
とんぼの眼玉
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
三
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“三”を含む語句
三鞭酒
三絃
三味線
三歳
三重
三個
三月
三日
三方
三頭
三色菫
三輪
三十
十三
三味
三叉
三下
三位
三枝
三分
...