トップ
>
針仕事
>
はりしごと
ふりがな文庫
“
針仕事
(
はりしごと
)” の例文
祖母
(
おばあ
)
さんや
伯母
(
をば
)
さんが
針仕事
(
はりしごと
)
をひろげるのもその
部屋
(
へや
)
でしたし、
父
(
とう
)
さんが
武者繪
(
むしやゑ
)
の
敷寫
(
しきうつ
)
しなどをして
遊
(
あそ
)
ぶのもその
部屋
(
へや
)
でしたし
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「
私
(
わたし
)
は、この
家
(
うち
)
の
前
(
まえ
)
をこれまでたびたび
通
(
とお
)
って、おばあさんが、
窓
(
まど
)
の
下
(
した
)
で
針仕事
(
はりしごと
)
をなさっているのを
見
(
み
)
て
知
(
し
)
っています。」と、
少女
(
しょうじょ
)
は
答
(
こた
)
えました。
月夜と眼鏡
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
我
(
わ
)
が
住居
(
すまゐ
)
を
出
(
で
)
て
其処等
(
そこら
)
散歩
(
さんぽ
)
をする、……
祠
(
ほこら
)
の
家
(
いへ
)
にはお
浦
(
うら
)
が
居
(
ゐ
)
て
留主
(
るす
)
をして、
我
(
わ
)
がために
燈火
(
ともしび
)
のもとで
針仕事
(
はりしごと
)
でも
為
(
し
)
て
居
(
ゐ
)
るやうな、つひした
楽
(
たの
)
しい
心地
(
こゝち
)
がする。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
母屋の
縁
(
えん
)
には、おっかさんのおっかさん、つまり林太郎にとってはおばあさんがめがねをかけて
針仕事
(
はりしごと
)
をしていましたが、林太郎たちの
姿
(
すがた
)
を見ると、めがねをはずしながら
あたまでっかち
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
そして、私は、文法、地理、歴史、それにより手の込んだ
針仕事
(
はりしごと
)
の初歩を教へた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
▼ もっと見る
やがて
台所
(
だいどころ
)
の
片
(
かた
)
づけ
物
(
もの
)
を
済
(
す
)
ました
奧
(
おく
)
さんは
次
(
つぎ
)
の
間
(
ま
)
に
寢
(
ね
)
かしてある子
供
(
ども
)
の
様
(
やう
)
子をちよつと
見
(
み
)
てくると、また
茶
(
ちや
)
の
間
(
ま
)
へはいつて※て、
障
(
しやう
)
子
近
(
ちか
)
くに
引
(
ひ
)
きよせた
電燈
(
でんとう
)
の下で
針仕事
(
はりしごと
)
にとりかゝつた。
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
さればとて
香爐峯
(
かうろほう
)
の
雪
(
ゆき
)
に
簾
(
みす
)
をまくの
才女
(
さいぢよ
)
めきたる
行
(
おこな
)
ひはいさゝかも
無
(
な
)
く
深窓
(
しんそう
)
の
春
(
はる
)
深
(
ふか
)
くこもりて
針仕事
(
はりしごと
)
に
女性
(
によしやう
)
の
本分
(
ほんぶん
)
を
盡
(
つく
)
す
心懸
(
こゝろが
)
け
誠
(
まこと
)
に
殊勝
(
しゆしよう
)
なりき、
家
(
いへ
)
に
居
(
ゐ
)
て
孝順
(
かうじゆん
)
なるは
出
(
いで
)
て
必
(
かな
)
らず
貞節
(
ていせつ
)
なりとか
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
内には
鈴
(
すう
)
ちやんが今日を
曠
(
はれ
)
と着飾つて、その美しさと謂ふものは! ほんにまああんな
縹致
(
きりよう
)
と云ひ、気立と云ひ、諸芸も出来れば、
読
(
よみ
)
、
書
(
かき
)
、
針仕事
(
はりしごと
)
、そんなことは言つてゐるところではない。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
暮
(
くら
)
し居たりしが如何なる
縁
(
えん
)
か其
後家
(
ごけ
)
の處へ兄清兵衞が
這
(
はひ
)
り
込
(
こみ
)
夫
(
それ
)
より
辛抱
(
しんばう
)
して段々と
稼
(
かせ
)
ぎ出し夫に又女房が
勿々
(
なか/\
)
針仕事
(
はりしごと
)
が
能
(
よく
)
爰
(
こゝ
)
彼處
(
かしこ
)
にて頼まれ夫婦にて
稼
(
かせぎ
)
しかば
忽
(
たちま
)
ち三四年の
間
(
あひだ
)
に金が出來て
普請
(
ふしん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
針仕事
(
はりしごと
)
も
煮炊
(
にたき
)
もよくは
出来
(
でき
)
ない
道子
(
みちこ
)
は
手馴
(
てな
)
れない
家庭
(
かてい
)
の
雑用
(
ざつよう
)
に
追
(
お
)
はれる。
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
おつぎはもう
幾年
(
いくねん
)
といふ
永
(
なが
)
い
間
(
あひだ
)
のことではあるが、それでも
極
(
きま
)
つた
月日
(
つきひ
)
を
繼續
(
けいぞく
)
して
針仕事
(
はりしごと
)
を
勵
(
はげ
)
む
餘裕
(
よゆう
)
がなく
漸
(
やうや
)
く
手
(
て
)
についたかと
思
(
おも
)
ふと
途中
(
とちう
)
を
切
(
き
)
つたり
止
(
や
)
めたりするので
思
(
おも
)
ふ
樣
(
やう
)
な
上達
(
じやうたつ
)
はなかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
一人の年
老
(
と
)
った
寡婦
(
かふ
)
がせっせと
針仕事
(
はりしごと
)
をしているだろう、あの人はたよりのない身で毎日ほねをおって賃仕事をしているのだがたのむ人が少いので時々は御飯も食べないでいるのがここから見える。
燕と王子
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
うすぐもりのした
空
(
そら
)
を、
冷
(
つめ
)
たい
風
(
かぜ
)
が
吹
(
ふ
)
いていました。
少年
(
しょうねん
)
は、お
母
(
かあ
)
さんの、
針仕事
(
はりしごと
)
をなさる、
窓
(
まど
)
のところで、ぼんやり、
外
(
そと
)
の
方
(
ほう
)
をながめていました。
煙と兄弟
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼女
(
かのじょ
)
は
別
(
べつ
)
に
悪
(
わる
)
い
顔
(
かお
)
もせず、ただそれを
聞
(
き
)
き
流
(
なが
)
したままで
家
(
いえ
)
へ
戻
(
もど
)
ってみると、
茶
(
ちゃ
)
の
間
(
ま
)
の
障子
(
しょうじ
)
のわきにはお
初
(
はつ
)
が
針仕事
(
はりしごと
)
しながら
金之助
(
きんのすけ
)
さんを
遊
(
あそ
)
ばせていた。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
上杉
(
うへすぎ
)
のおぬひと
言
(
い
)
ふ
娘
(
こ
)
、
桂次
(
けいじ
)
がのぼせるだけ
容貌
(
きりよう
)
も十人なみ
少
(
すこ
)
しあがりて、よみ
書
(
か
)
き
十露盤
(
そろばん
)
それは
小學校
(
せうがくかう
)
にて
學
(
まな
)
びし
丈
(
だけ
)
のことは
出來
(
でき
)
て、
我
(
わ
)
が
名
(
な
)
にちなめる
針仕事
(
はりしごと
)
は
袴
(
はかま
)
の
仕立
(
したて
)
までわけなきよし
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
あるとき、よっちゃんは、お
母
(
かあ
)
さんが
針仕事
(
はりしごと
)
をしていなさるそばであそんでいました。お
母
(
かあ
)
さんは、よっちゃんの
美
(
うつく
)
しい
着物
(
きもの
)
を
縫
(
ぬ
)
っていられました。
時計とよっちゃん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
何
(
なに
)
もお
前
(
まへ
)
女口
(
をんなぐち
)
一
(
ひと
)
つ
針仕事
(
はりしごと
)
で
通
(
とほ
)
せない
事
(
こと
)
もなからう、あれほど
利
(
き
)
く
手
(
て
)
を
持
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
ながら
何故
(
なぜ
)
つまらない
其樣
(
そん
)
な
事
(
こと
)
を
始
(
はじ
)
めたのか、あんまり
情
(
なさけ
)
ないではないかと
吉
(
きち
)
は
我身
(
わがみ
)
の
潔白
(
けつぱく
)
に
較
(
くら
)
べて、お
廢
(
よ
)
しよ
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
面白
(
おもしろ
)
い
床屋
(
とこや
)
がそこへ
出來
(
でき
)
ました。
腰掛
(
こしかけ
)
はお
家
(
うち
)
の
踏臺
(
ふみだい
)
で
間
(
ま
)
に
合
(
あ
)
ひ、
胸
(
むね
)
に
掛
(
か
)
ける
布
(
きれ
)
は
大
(
おほ
)
きな
風呂敷
(
ふろしき
)
で
間
(
ま
)
に
合
(
あ
)
ひました。
床屋
(
とこや
)
をつとめる
伯父
(
をぢ
)
さんの
鋏
(
はさみ
)
は、
祖母
(
おばあ
)
さん
達
(
たち
)
が
針仕事
(
はりしごと
)
をする
時
(
とき
)
に
平常
(
ふだん
)
使
(
つか
)
ふ
鋏
(
はさみ
)
でした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
そこには、
顔
(
かお
)
に
小
(
こ
)
じわの
寄
(
よ
)
った
女
(
おんな
)
がすわって、
針仕事
(
はりしごと
)
をしていました。
子供
(
こども
)
が
二人
(
ふたり
)
ばかりそばで
遊
(
あそ
)
んでいました。
銀のつえ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
と
問
(
と
)
はるゝに
答
(
こた
)
へんとすれば
暁
(
あかつき
)
の
鐘
(
かね
)
枕
(
まくら
)
にひびきて
覚
(
さ
)
むる
外
(
ほか
)
なき
思
(
おも
)
ひ
寐
(
ね
)
の
夢
(
ゆめ
)
鳥
(
とり
)
がねつらきはきぬ/″\の
空
(
そら
)
のみかは
惜
(
を
)
しかりし
名残
(
なごり
)
に
心地
(
こゝち
)
常
(
つね
)
ならず
今朝
(
けさ
)
は
何
(
なん
)
とせしぞ
顔色
(
かほいろ
)
わろしと
尋
(
たづ
)
ぬる
母
(
はゝ
)
はその
事
(
こと
)
さらに
知
(
し
)
るべきならねど
面
(
かほ
)
赤
(
あから
)
むも
心苦
(
こゝろぐる
)
し
昼
(
ひる
)
は
手
(
て
)
ずさびの
針仕事
(
はりしごと
)
にみだれその
乱
(
みだ
)
るゝ
心
(
こゝろ
)
縫
(
ぬ
)
ひとゞめて
今
(
いま
)
は
何事
(
なにごと
)
も
思
(
おも
)
は
闇桜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
おだやかな、
月
(
つき
)
のいい
晩
(
ばん
)
のことであります。
静
(
しず
)
かな
町
(
まち
)
のはずれにおばあさんは
住
(
す
)
んでいましたが、おばあさんは、ただ
一人
(
ひとり
)
、
窓
(
まど
)
の
下
(
した
)
にすわって、
針仕事
(
はりしごと
)
をしていました。
月夜と眼鏡
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ありましたれど
赤子
(
あかご
)
に
着
(
き
)
せる
物
(
もの
)
がないとか
聞
(
き
)
きませば
平常
(
つね
)
の
心
(
こゝろ
)
に
承知
(
しようち
)
がならず
其
(
そ
)
の
夜
(
よ
)
通
(
とほ
)
して
針仕事
(
はりしごと
)
着
(
き
)
るもの
二
(
ふた
)
つ
遣
(
つか
)
はしましたと
得意顏
(
とくいがほ
)
の
物語
(
ものがた
)
り
徳
(
とく
)
は
陰
(
かげ
)
なるこそよけれとか
聞
(
きゝ
)
しが
怪
(
あや
)
しのことよと
疑
(
うたが
)
ふ
胸
(
むね
)
に
相談
(
さうだん
)
せばやの
心
(
こゝろ
)
は
消
(
き
)
えぬ
花子
(
はなこ
)
さま/″\の
患者
(
くわんじや
)
の
話
(
はなし
)
に
昨日
(
きのふ
)
往診
(
みまひ
)
し
同朋町
(
どうぼうちやう
)
とやら
若
(
も
)
しやと
聞
(
き
)
けばつゆ
違
(
たが
)
はぬ
樣子
(
やうす
)
なりそれほどまでには
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
母
(
はは
)
は、めったに
外
(
そと
)
へも
出
(
で
)
ず、
家
(
うち
)
にいて、
針仕事
(
はりしごと
)
をしていました。
少年
(
しょうねん
)
は、そばで、
本
(
ほん
)
を
読
(
よ
)
んだり、
算術
(
さんじゅつ
)
のけいこをしたりしました。
母
(
はは
)
は
仕事
(
しごと
)
ができあがると、それを
持
(
も
)
って、
町
(
まち
)
へゆきました。
お母さんのかんざし
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
針
常用漢字
小6
部首:⾦
10画
仕
常用漢字
小3
部首:⼈
5画
事
常用漢字
小3
部首:⼅
8画
“針”で始まる語句
針
針金
針線
針箱
針鼠
針木
針葉樹
針路
針孔
針魚