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身躰
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からだ
ふりがな文庫
“
身躰
(
からだ
)” の例文
痘痕
(
あばた
)
のある
柔和
(
にうわ
)
な
顔
(
かほ
)
で、
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
さうに
私
(
わたし
)
を
見
(
み
)
た。が
口
(
くち
)
も
利
(
き
)
かないでフイと
門
(
かど
)
を、
人
(
ひと
)
から
振
(
ふり
)
もぎる
身躰
(
からだ
)
のやうにづん/\
出掛
(
でか
)
けた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そればかりでも
身躰
(
からだ
)
の
疲勞
(
ひらう
)
が
甚
(
はなはだ
)
しからうと
思
(
おも
)
はれるので
種々
(
いろ/\
)
に
異見
(
いけん
)
も
言
(
い
)
ふが、
何
(
ど
)
うも
病
(
やまひ
)
の
故
(
せゐ
)
であらうか
兎角
(
とかく
)
に
誰
(
た
)
れの
言
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
も
用
(
もち
)
ひぬに
困
(
こま
)
りはてる
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そして二三年前飄然と病み衰へた
身躰
(
からだ
)
を
蹌踉
(
よろぼ
)
はせてまた村に歸つて來て、そして臺灣で知合になつたとかいふ四國者の何とかいう
聾
(
つんぼ
)
の老爺を連れて來て
姉妹
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
身躰
(
からだ
)
ではないが、君が此
尫弱
(
ひよわ
)
い
形
(
なり
)
でどうしてあれだけの詩篇が出來、其詩篇が一々
椋實珠
(
むくろうじゆ
)
のやうに底光りのした鍛錬の痕を留めてをる、其精力の大さでした。
花守
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
所
(
ところ
)
が
困
(
こま
)
つた
事
(
こと
)
にア
身躰
(
からだ
)
が
惡
(
わる
)
く、
肺病
(
はいびよう
)
と
來
(
き
)
てゐるから
僕
(
ぼく
)
も
殆
(
ほと
)
んど
當惑
(
とうわく
)
する
僕
(
ぼく
)
だつて
心配
(
しんぱい
)
でならんから
其
(
その
)
心配
(
しんぱい
)
を
忘
(
わす
)
れやうと
思
(
おも
)
つて、つい
飮
(
の
)
む、
飮
(
の
)
めば
飮
(
の
)
むほど
心配
(
しんぱい
)
する。
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
▼ もっと見る
若
(
も
)
しや
哀
(
あは
)
れな勞働者は其の唄の
終
(
をは
)
らぬ
中
(
うち
)
、
惡魔
(
あくま
)
のやうな機械の
運轉
(
うんてん
)
の
渦中
(
くわちう
)
に
身躰
(
からだ
)
を
卷込
(
まきこ
)
まれて、唄の
文句
(
もんく
)
の其の
通
(
とほ
)
り、
長
(
なが
)
くもない
生涯
(
しようがい
)
の
終
(
をはり
)
を
告
(
つ
)
げたのではあるまいか。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
銀価
(
ぎんか
)
の
下落
(
げらく
)
を
心配
(
しんぱい
)
する
苦労性
(
くらうしやう
)
、
月給
(
げつきふ
)
の
減額
(
げんがく
)
に
気
(
き
)
を
揉
(
も
)
む
神経
(
しんけい
)
先生
(
せんせい
)
、
若
(
もし
)
くは
身躰
(
からだ
)
にもてあます
食
(
しよく
)
もたれの
豚
(
ぶた
)
の
子
(
こ
)
、
無暗
(
むやみ
)
に
首
(
くび
)
を
掉
(
ふ
)
りたがる
張子
(
はりこ
)
の
虎
(
とら
)
、
来
(
きた
)
つて此
説法
(
せつぱう
)
を
聴聞
(
ちやうもん
)
し而してのち
文学者
(
ぶんがくしや
)
となれ。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
反身
(
そりみ
)
に
手足
(
てあし
)
をだらりと
下
(
さ
)
げて、
自分
(
じぶん
)
の
身躰
(
からだ
)
が
天井
(
てんじやう
)
へ
附着
(
くつつ
)
く、と
思
(
おも
)
ふとはつと
目
(
め
)
が
覚
(
さ
)
める、……
夜
(
よ
)
は
未
(
ま
)
だ
明
(
あ
)
けないのです。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
貸金の取たて、店への見廻り、法用のあれこれ、月の
幾日
(
いくか
)
は説教日の定めもあり帳面くるやら経よむやらかくては
身躰
(
からだ
)
のつづき難しと夕暮れの
椽先
(
ゑんさき
)
に花むしろを敷かせ
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
しかし私の驚いたのは君の
身躰
(
からだ
)
ではなかつた。
花守
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
二月こそ可けれ、三月四月に及びては、精神
瞢騰
(
もうとう
)
として常に
酔
(
よえ
)
るが如く、
身躰
(
からだ
)
も
太
(
いた
)
く衰弱しつ、元気次第に消耗せり。
黒壁
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
怪
(
あや
)
しきふるへ
聲
(
こゑ
)
に
此頃
(
このごろ
)
此處
(
こゝ
)
の
流行
(
はやり
)
ぶしを
言
(
い
)
つて、
今
(
いま
)
では
勤
(
つと
)
めが
身
(
み
)
にしみてと
口
(
くち
)
の
内
(
うち
)
にくり
返
(
かへ
)
し、
例
(
れい
)
の
雪駄
(
せつた
)
の
音
(
おと
)
たかく
浮
(
う
)
きたつ
人
(
ひと
)
の
中
(
なか
)
に
交
(
まじ
)
りて
小
(
ちい
)
さき
身躰
(
からだ
)
は
忽
(
たちま
)
ちに
隱
(
かく
)
れつ。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
其
(
そ
)
の
名
(
な
)
を
直
(
す
)
ぐに
号
(
がう
)
にして、
今
(
いま
)
、こんな
家業
(
かげふ
)
を
為
(
す
)
るやうに
成
(
な
)
つたのも、
小児
(
こども
)
の
時
(
とき
)
から、
其
(
そ
)
の
像
(
ざう
)
の
事
(
こと
)
が、
目
(
め
)
にも
心
(
こゝろ
)
にも
身躰
(
からだ
)
にも
離
(
はな
)
れなかつた
為
(
せゐ
)
なんです。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
老夫婦
(
ふたり
)
は猶もおらん樣が詞の幾倍を加へて、今少し
身躰
(
からだ
)
のたしかに成るまでは我等が願ひても此處に止めたしと思ひしを、孃樣よりのお言葉なれば今は天下はれての御
食客
(
いそうらう
)
ぞや
暗夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
一人は必らず手伝はすると言ふて下され、さてさて御苦労と
蝋燭代
(
ろうそくだい
)
などを
遣
(
や
)
りて、やれ忙がしや誰れぞ暇な
身躰
(
からだ
)
を片身かりたき物、お峯小松菜はゆでて置いたか、数の子は洗つたか
大つごもり
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
蛙
(
かはづ
)
の
声
(
こゑ
)
がます/\
高
(
たか
)
くなる、これはまた
仰山
(
ぎやうさん
)
な、
何百
(
なんびやく
)
、
何
(
ど
)
うして
幾千
(
いくせん
)
と
居
(
ゐ
)
て
鳴
(
な
)
いてるので、
幾千
(
いくせん
)
の
蛙
(
かはづ
)
が
一
(
ひと
)
ツ
一
(
ひと
)
ツ
眼
(
め
)
があつて、
口
(
くち
)
があつて、
足
(
あし
)
があつて、
身躰
(
からだ
)
があつて、
水
(
みづ
)
ン
中
(
なか
)
に
居
(
ゐ
)
て
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
一人は
必
(
かな
)
らず
手傳
(
てつだ
)
はすると
言
(
い
)
ふて
下
(
くだ
)
され、さてさて
御苦勞
(
ごくらう
)
と
蝋燭代
(
ろうそくだい
)
などを
遣
(
や
)
りて、やれ
忙
(
いそ
)
がしや
誰
(
た
)
れぞ
暇
(
ひま
)
な
身躰
(
からだ
)
を
片身
(
かたみ
)
かりたき
物
(
もの
)
、お
峯
(
みね
)
小松菜
(
こまつな
)
はゆでゝ
置
(
お
)
いたか、
數
(
かず
)
の
子
(
こ
)
は
洗
(
あら
)
つたか
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ふる
え
(
ママ
)
ながら、そつと、
大事
(
だいじ
)
に、
内証
(
ないしやう
)
で、
手首
(
てくび
)
をすくめて、
自分
(
じぶん
)
の
身躰
(
からだ
)
を
見
(
み
)
やうと
思
(
おも
)
つて、
左右
(
さいう
)
へ
袖
(
そで
)
をひらいた
時
(
とき
)
もう
思
(
おも
)
はずキヤツと
叫
(
さけ
)
んだ。だつて
私
(
わたし
)
が
鳥
(
とり
)
のやうに
見
(
み
)
えたんですもの。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
私
(
わたし
)
を
起
(
おこ
)
して
下
(
くだ
)
され、
何故
(
なぜ
)
か
身躰
(
からだ
)
が
痛
(
いた
)
くてと
言
(
い
)
ふ、それは
何時
(
いつ
)
も
氣
(
き
)
の
立
(
た
)
つまゝに
驅出
(
かけいだ
)
して
大
(
だい
)
の
男
(
をとこ
)
に
捉
(
とら
)
へられるを、
振放
(
ふりはな
)
すとて
恐
(
おそ
)
ろしき
力
(
ちから
)
を
出
(
だ
)
せば
定
(
さだ
)
めて
身
(
み
)
も
痛
(
いた
)
からう
生疵
(
なまきず
)
も
處々
(
ところ/″\
)
にあるを
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
頭巾
(
ずきん
)
黒く、
外套
(
がいとう
)
黒く、
面
(
おもて
)
を
蔽
(
おお
)
ひ、
身躰
(
からだ
)
を包みて、長靴を
穿
(
うが
)
ちたるが、
纔
(
わずか
)
に
頭
(
こうべ
)
を動かして、
屹
(
きっ
)
とその感謝状に眼を注ぎつ。
濃
(
こまや
)
かなる
一脈
(
いちみゃく
)
の煙は
渠
(
かれ
)
の
唇辺
(
くちびる
)
を
籠
(
こ
)
めて
渦巻
(
うずま
)
きつつ
葉巻
(
はまき
)
の
薫
(
かおり
)
高かりけり。
海城発電
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
それでも
身躰
(
からだ
)
の
痛
(
いた
)
いが
知
(
し
)
れるほどならばと
果敢
(
はか
)
なき
事
(
こと
)
をも
兩親
(
ふたおや
)
の
頼母
(
たの
)
もしがりぬ。
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
苦
(
くる
)
しいので
手
(
て
)
をもがいて
身躰
(
からだ
)
を
動
(
うご
)
かすと
唯
(
たゞ
)
どぶん/\と
沈
(
しづ
)
むで
行
(
ゆ
)
く、
情
(
なさけ
)
ないと
思
(
おも
)
つたら、
内
(
うち
)
に
母様
(
おつかさん
)
の
坐
(
すは
)
つて
居
(
ゐ
)
らつしやる
姿
(
すがた
)
が
見
(
み
)
えたので、また
勢
(
いきおひ
)
ついたけれど、やつぱりどぶむ/\と
沈
(
しづ
)
むから
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
さりとて
惡
(
わ
)
るく
成
(
な
)
り
過
(
す
)
ぎては
困
(
こま
)
れど
過不及
(
くわふきふ
)
の
取
(
とり
)
かぢは
心
(
こヽろ
)
一つよく
考
(
かんが
)
へて
應用
(
おうよう
)
なされ、
實
(
じつ
)
の
處
(
ところ
)
出立
(
しゆつたつ
)
は
明後日
(
あさつて
)
、
支度
(
したく
)
も
大方
(
おうかた
)
出來
(
でき
)
たれば
最早
(
もはや
)
お
目
(
め
)
にかヽるまじく
隨分
(
ずゐぶん
)
身躰
(
からだ
)
をいとひて
煩
(
わづら
)
ひ給ふな
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
母
(
かか
)
さんに無理をいふて困らせては成りませぬと教ゆれば、困らせる処か、お峯聞いてくれ、
歳
(
とし
)
は八つなれど
身躰
(
からだ
)
も
大
(
おほ
)
きし力もある、
我
(
わし
)
が
寐
(
ね
)
てからは
稼
(
かせ
)
ぎ
人
(
て
)
なしの
費用
(
いりめ
)
は重なる、四苦八苦見かねたやら
大つごもり
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
母
(
かゝ
)
さんに
無理
(
むり
)
をいふて
困
(
こま
)
らせては
成
(
な
)
りませぬと
教
(
をし
)
ゆれば、
困
(
こま
)
らせる
處
(
どころ
)
か、お
峯
(
みね
)
聞
(
き
)
いて
呉
(
く
)
れ、
歳
(
とし
)
は八つなれど
身躰
(
からだ
)
も
大
(
おほ
)
きし
力
(
ちから
)
もある、
我
(
わし
)
が
寐
(
ね
)
てからは
稼
(
かせ
)
ぎ
人
(
て
)
なしの
費用
(
いりめ
)
は
重
(
かさ
)
なる、四
苦
(
く
)
八
苦
(
く
)
見
(
み
)
かねたやら
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
身
常用漢字
小3
部首:⾝
7画
躰
部首:⾝
12画
“身”で始まる語句
身体
身
身上
身装
身扮
身體
身動
身長
身代
身悶