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計
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はかりごと
ふりがな文庫
“
計
(
はかりごと
)” の例文
爰
(
ここ
)
によき
計
(
はかりごと
)
こそあれ、
頃日
(
このころ
)
金眸
(
きんぼう
)
大王が
御内
(
みうち
)
に
事
(
つか
)
へて、新参なれども
忠
(
まめ
)
だちて働けば、大王の
寵愛
(
おおぼえ
)
浅からぬ、彼の
黒衣
(
こくえ
)
こそよかんめれ。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
「いや。君のお旨を、よく申し聞かせ、
計
(
はかりごと
)
のためなりと、
得心
(
とくしん
)
の上で、仮の
獄舎
(
ひとや
)
へ移しておくなら、なんのさまたげもないでしょう」
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
現に
日清戦争
(
にっしんせんそう
)
の時にも、種々の
計
(
はかりごと
)
を
献
(
けん
)
じて支那政府の
採用
(
さいよう
)
を求めたる外国人ありしは、その頃の
新聞紙
(
しんぶんし
)
に見えて世人の
記憶
(
きおく
)
するところならん。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
病気のためにも病床の慰みにも
将
(
は
)
た
又
(
また
)
死後の
計
(
はかりごと
)
の足しにもならないこういう高価の大辞典を瀕死の
間際
(
まぎわ
)
に買うというは世間に余り聞かない
咄
(
はなし
)
で
硯友社の勃興と道程:――尾崎紅葉――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
町の者母の
無情
(
つれなき
)
を憎み残されし子をいや増してあわれがりぬ。かくて母の
計
(
はかりごと
)
あたりしとみえし。あらず、村々には寺あれど人々の
慈悲
(
めぐみ
)
には限あり。
源おじ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
人は
二十日
(
はつか
)
足らずの目のさきに春を控えた。
市
(
いち
)
に生きるものは、忙しからんとしている。
越年
(
おつねん
)
の
計
(
はかりごと
)
は貧者の
頭
(
こうべ
)
に落ちた。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
だが——何うして討ったかと聞かれたら?——それは、尋常では討てんから、
計
(
はかりごと
)
にかけた、と、いえばいい、そうだっ
三人の相馬大作
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
これ
婆羅門
(
バラモン
)
、かくのごとく
計
(
はかりごと
)
をなす。
迦葉
(
かしょう
)
の曰く、『
汝
(
なんじ
)
がもし
睡
(
ねむ
)
るとき、
神識
(
じんしき
)
出入す、傍人見しやいなや』なきなり
通俗講義 霊魂不滅論
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
千頭萬頭の
計
(
はかりごと
)
を索め竭し考へ究めて、そして海涸れ底現はるゝ的の光景に至つて初めて一石を下すに及ぶのである。
努力論
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
中原
(
ちゅうげん
)
、また鹿を
逐
(
お
)
うて、筆を投げすてて
戎軒
(
じゅうけん
)
を事とす。縦横の
計
(
はかりごと
)
は
就
(
な
)
らざれども、
慷慨
(
こうがい
)
の志は
猶
(
な
)
お存せり。
策
(
つえ
)
を
仗
(
つ
)
いて天子に
謁
(
えっ
)
し、馬を駆って関門を
出
(
い
)
ず。
面
(新字新仮名)
/
富田常雄
(著)
庄太夫大いに
怡
(
よろこ
)
び、
二八
よくも説かせ給ふものかな。此の事我が家にとりて
二九
千とせの
計
(
はかりごと
)
なりといへども、
香央
(
かさだ
)
は此の国の貴族にて、我は氏なき
三〇
田夫
(
でんぷ
)
なり。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
嗚呼、王侯の前に屈せざりし首よ、人を殺し火を放つ
計
(
はかりごと
)
を出しゝ首よ、
深山
(
みやま
)
の荒鷲に似たる男等の首よ。今は靜に身を籠中に托すること、人に馴れたる小鳥の如し。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
……よく
年
(
とし
)
よりが
言
(
い
)
つて
聞
(
き
)
かせた。——
飜
(
ひるがへ
)
つて
思
(
おも
)
ふに、
自
(
おのづ
)
から
忌
(
い
)
み
憚
(
はゞか
)
るやうに、
人
(
ひと
)
の
手
(
て
)
から
遠
(
とほ
)
ざけて、
渠等
(
かれら
)
を
保護
(
ほご
)
する、
心
(
こゝろ
)
あつた
古人
(
こじん
)
の
苦肉
(
くにく
)
の
計
(
はかりごと
)
であらうも
知
(
し
)
れない。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
彼は
密
(
ひそか
)
に
警
(
いまし
)
めて多く夜
出
(
い
)
でず、内には神を敬して、得知れぬ教会の大信者となりて、奉納寄進に財を
吝
(
をし
)
まず、唯これ身の無事を祈るに
汲々
(
きゆうきゆう
)
として、自ら安ずる
計
(
はかりごと
)
をなせり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
顧
(
おも
)
えば女性の身の
自
(
みずか
)
ら
揣
(
はか
)
らず、年
少
(
わか
)
くして民権自由の声に
狂
(
きょう
)
し、
行途
(
こうと
)
の
蹉跌
(
さてつ
)
再三再四、
漸
(
ようや
)
く
後
(
のち
)
の
半生
(
はんせい
)
を家庭に
托
(
たく
)
するを得たりしかど、一家の
計
(
はかりごと
)
いまだ成らざるに、身は早く
寡
(
か
)
となりぬ。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
従って衣食の
計
(
はかりごと
)
を立てることは僕等の目前に迫っていた。僕はだんだん八犬伝を忘れ、
教師
(
きょうし
)
になることなどを考え出した。が、そのうちに眠ったと見え、いつかこう言う短い夢を見ていた。
海のほとり
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
体の弱い自分の
計
(
はかりごと
)
をしなければならぬということが、いつになく深くお増の心に考えられた。それからそれへと移って行くらしい、男の浮気だということも、思わないわけに行かなかった。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
今日はおぞくも伏兵の
計
(
はかりごと
)
に陥れるを、またいかんともするあたわざりき。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
再度の
計
(
はかりごと
)
を
企
(
くわだ
)
てられ、その最初の手段として、この年早々に法勝寺の円観、小野の文観、南都の知教、浄土寺の忠円、教円などという、名だたる高僧知識をして、北条家調伏の修法をせしめた。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
同志の
計
(
はかりごと
)
の一端をさえ話して聞かせるのだった。
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「こんどの戦には、始終玄徳を扶けてきた従来の
帷幕
(
いばく
)
のほかに、何者か、新たに彼を助けて、
計
(
はかりごと
)
を授けていたような形跡はなかったか」
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
を弾き
乍
(
なが
)
ら山を
彷徨
(
さまよ
)
うた。勿論、この
計
(
はかりごと
)
は成就した。山の夜更けの三味の音は、甚七の注意を
牽
(
ひ
)
くに充分であった。
新訂雲母阪
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
煩悶
(
はんもん
)
の
極
(
きょく
)
そこいらを
迷付
(
まごつ
)
いている血が
逆
(
さか
)
さに
上
(
のぼ
)
るはずである。敵の
計
(
はかりごと
)
はなかなか巧妙と云うてよろしい。
昔
(
むか
)
し
希臘
(
ギリシャ
)
にイスキラスと云う作家があったそうだ。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
刃傷
(
にんじょう
)
でもすれば喧嘩両成敗、氏郷も政宗も
取潰
(
とりつぶ
)
されて終うし、自分も大きな
越度
(
おちど
)
である。二桃三士を殺すの
計
(
はかりごと
)
とも異なるが、一席の会合が三人の身の上である。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
自から頼む所がなくなってはさる
計
(
はかりごと
)
もしはせまい、憎まれものの殺生
好
(
ずき
)
はまた相応した力もあった。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その頃某の貴公子この若草手に摘まばやとてさま/″\のてだてを盡しゝに、姫の餘りにつれなかりしかば、公子その恨にえたへで、果はおそろしき
計
(
はかりごと
)
をさへ
運
(
めぐ
)
らしつ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
社の方でも
山田
(
やまだ
)
の
平生
(
へいぜい
)
の
消息
(
せうそく
)
を
審
(
つまびらか
)
にせんと
云
(
い
)
ふ
具合
(
ぐあひ
)
で、
此
(
こ
)
の
隙
(
すき
)
が
金港堂
(
きんこうどう
)
の
計
(
はかりごと
)
を
用
(
もちゐ
)
る所で、
山田
(
やまだ
)
も
亦
(
また
)
硯友社
(
けんいうしや
)
と
疎
(
そ
)
であつた
為
(
ため
)
に
金港堂
(
きんこうどう
)
へ心が動いたのです、
当時
(
たうじ
)
は
実
(
じつ
)
に
憤慨
(
ふんがい
)
したけれど
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
卿は味方の公卿や僧侶や、武士達の気心を知ろうとし、そうして一方には六波羅方や、六波羅に心を寄せている諸臣の、
猜疑
(
さいぎ
)
の眼をたくみに眩ませて、自由に六波羅征伐や、北条氏討伐の
計
(
はかりごと
)
を語ろう。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
かくて彼は差し当り独立の
計
(
はかりごと
)
をなさん者と友人にも
謀
(
はか
)
りて英語教師となり、自宅にて
教鞭
(
きょうべん
)
を
執
(
と
)
りしに、肩書きのある
甲斐
(
かい
)
には、生徒の
数
(
かず
)
ようように
殖
(
ふ
)
えまさり、生計の営みに事を欠かぬに至りけるに
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
時の
大臣
(
おとど
)
ともあろう方々が、
女童
(
おんなわらべ
)
の如く、日夜めそめそ悲嘆しておらるるのみで
董卓
(
とうたく
)
を
誅伏
(
ちゅうふく
)
する
計
(
はかりごと
)
といったら何もありはしない。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
自活の
計
(
はかりごと
)
に追われる動物として、生を営む一点から見た人間は、まさにこの相撲のごとく苦しいものである。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
月丸とて、一流の使手ゆえ、女風情や、お前が、何う工夫したとて、討てるものではなし、要らぬ
計
(
はかりごと
)
をして、月丸に侮られるより、立派に、太刀打をして、討たれましょう。
南国太平記
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
方孝孺の門人
林嘉猷
(
りんかゆう
)
、
計
(
はかりごと
)
をもって燕王父子をして
相
(
あい
)
疑わしめんとす。
計
(
けい
)
行われずして
已
(
や
)
む。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
また
此
(
こ
)
の
計
(
はかりごと
)
なかるべからず、
此
(
これ
)
で
唯
(
たゞ
)
初音
(
はつね
)
の
鳥
(
とり
)
を
煮
(
に
)
て、お
香々
(
かう/\
)
で
茶漬
(
ちやづ
)
るのならば
事
(
こと
)
は
足
(
た
)
りよう。
座
(
ざ
)
に
白粉
(
おしろい
)
の
薫
(
かをり
)
をほんのりさして、
絽縮緬
(
ろちりめん
)
の
秋草
(
あきぐさ
)
を
眺
(
なが
)
めよう。
無地
(
むぢ
)
お
納戸
(
なんど
)
で
螢
(
ほたる
)
を
見
(
み
)
よう。
九九九会小記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
彼は三年来
生殺
(
なまごろし
)
の関係にて、元利五百余円の
責
(
せめ
)
を負ひながら、
奸智
(
かんち
)
を
弄
(
ろう
)
し、雄弁を
揮
(
ふる
)
ひ、大胆不敵に
構
(
かま
)
へて出没自在の
計
(
はかりごと
)
を
出
(
いだ
)
し、鰐淵が老巧の術といへども得て施すところ無かりければ
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
これしきの
濠
(
ほり
)
を越えるのに
計
(
はかりごと
)
を用いるなど、もどかしと見て
犇
(
ひし
)
めいていた後ろの将士は、そことはべつに、どうと前列を押して
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
昔の
計
(
はかりごと
)
を繰り返す勇気のなかった余は、
口中
(
こうちゅう
)
を
潤
(
うるお
)
すための氷を歯で
噛
(
か
)
み
砕
(
くだ
)
いては、正直に残らず吐き出した。その代り日に数回
平野水
(
ひらのすい
)
を一口ずつ飲まして貰う事にした。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
廖鏞
(
りょうよう
)
廖銘
(
りょうめい
)
は孝孺の
遺骸
(
いがい
)
を拾いて
聚宝門外
(
しゅうほうもんがい
)
の山上に葬りしが、二人も
亦
(
また
)
収められて戮せられ、同じ門人
林嘉猷
(
りんかゆう
)
は、かつて燕王父子の間に反間の
計
(
はかりごと
)
を
為
(
な
)
したるもの、
此
(
これ
)
亦戮せられぬ。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
此
(
こ
)
の
帷幄
(
ゐあく
)
に
參
(
さん
)
して、
蝶貝蒔繪
(
てふがひまきゑ
)
の
中指
(
なかざし
)
、
艷々
(
つや/\
)
しい
圓髷
(
まるまげ
)
をさし
寄
(
よ
)
せて
囁
(
さゝや
)
いた
計
(
はかりごと
)
によれば——
此
(
こ
)
のほかに
尚
(
な
)
ほ、
酒
(
さけ
)
の
肴
(
さかな
)
は、
箸
(
はし
)
のさきで、ちびりと
醤油
(
しやうゆ
)
(
鰹節
(
かつをぶし
)
を
添
(
そ
)
へてもいゝ、
料亭
(
れうてい
)
持出
(
もちだ
)
し)
九九九会小記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
僕が
傍
(
そば
)
に居ると
智慧
(
ちゑ
)
を付けて邪魔を
為
(
す
)
ると思ふものだから、遠くへ連出して無理往生に納得させる
計
(
はかりごと
)
だなと考着くと、さあ心配で心配で僕は
昨夜
(
ゆふべ
)
は
夜一夜
(
よつぴて
)
寐
(
ね
)
はしない、そんな事は
万々
(
ばんばん
)
有るまいけれど
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
小太郎は、前から企んでいた
計
(
はかりごと
)
だと感じた。
南国太平記
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
「この
渫陣
(
せつじん
)
の形は、決して善いと思っているわけでもないが、さりとて何の
計
(
はかりごと
)
がないわけでもない。まあ推移を見ておれ」
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
風呂場から現われる時はこれに対する
計
(
はかりごと
)
がある、また流しから這い上るときはこれを迎うる成算もあるが、そのうちどれか一つに
極
(
き
)
めねばならぬとなると
大
(
おおい
)
に当惑する。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
燕王
計
(
はかりごと
)
に陥り、馬に乗じ
蓋
(
がい
)
を張り、橋を渡り城に入る。大鉄板
驟
(
にわか
)
に下る。たゞ少しく早きに失して、王の馬首を傷つく。王驚きて馬を
易
(
か
)
えて
馳
(
は
)
せて
出
(
い
)
づ。橋を断たんとす。橋
甚
(
はなは
)
だ
堅
(
かた
)
し。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
劉填
(
りうてん
)
密
(
ひそか
)
に
計
(
はかりごと
)
を
案
(
あん
)
じ、
※
(
せん
)
に
命
(
めい
)
じて
鏡中
(
きやうちう
)
雙鸞
(
さうらん
)
の
圖
(
づ
)
を
造
(
つく
)
らしむ、
圖
(
づ
)
する
處
(
ところ
)
は、
陽王
(
やうわう
)
其
(
そ
)
の
寵姫
(
ちようひ
)
の
肩
(
かた
)
を
抱
(
いだ
)
き、
頬
(
ほゝ
)
を
相合
(
あひあは
)
せて、
二人
(
ふたり
)
ニヤ/\として
將
(
まさ
)
に
寢
(
い
)
ねんと
欲
(
ほつ
)
するが
如
(
ごと
)
きもの。
舌
(
した
)
たるくして
面
(
おもて
)
を
向
(
む
)
くべからず。
聞きたるまゝ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「いかに
阿瞞
(
あまん
)
。もしこの許攸が、黄河で
計
(
はかりごと
)
を授けなかったら、いくら君でも、今日この入城はできなかっただろう」
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
だから逃亡ちて見てもやっぱり過去に追われて苦しいようなら、その時
徐
(
おもむろ
)
に自滅の
計
(
はかりごと
)
を
廻
(
めぐ
)
らしても遅くはない。それでも駄目ときまればその時こそきっと自殺して見せる。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
四城と
計
(
はかりごと
)
を合せて氏郷を殺し、一揆の手に打死を遂げたることにせんとしたる事、政宗方に名生の城の落武者来りて、余りに厳しく攻められて相図
合期
(
ごうご
)
せざりしと語れる事等を訐き立てた。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
仲達は仰天して、それこそ蜀の間諜の
計
(
はかりごと
)
に過ぎないと、声を大にして言い訳した。そして、馬をくだり、剣も捨て、数万の兵も城外へのこして、単身
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
実を云うと、彼は森本の予言通り、衣食の
計
(
はかりごと
)
のために、好奇家の権利を放棄したのである。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“計”の意味
《名詞》
(ケイ)はかりごと、計画、計略。
(ケイ)合計。
(出典:Wiktionary)
計
常用漢字
小2
部首:⾔
9画
“計”を含む語句
詭計
計画
生計
活計
時計
設計
計策
計算
計畫
計略
謀計
早計
取計
主計頭
大時計
圧力計
計較
懐中時計
設計図
見計
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