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人知
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ひとし
ふりがな文庫
“
人知
(
ひとし
)” の例文
も勤め此家の
番頭
(
ばんとう
)
と
呼
(
よば
)
れたる
忠
(
ちう
)
八と云者
何時
(
いつ
)
の程にかお熊と
人知
(
ひとし
)
らぬ中となりけるが母のお常は是を知ると雖も其身も
密夫
(
みつぷ
)
有
(
ある
)
故
(
ゆゑ
)
に
渠
(
かれ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
病
(
や
)
むまじき事
也
(
なり
)
衰
(
おとろ
)
ふまじき事
也
(
なり
)
病
(
や
)
み
衰
(
おとろ
)
へたる
小生等
(
せうせいら
)
が骨は、
人知
(
ひとし
)
らぬ
苦
(
く
)
を
以
(
もつ
)
て、
人知
(
ひとし
)
らぬ
楽
(
たのし
)
みと
致候迄
(
いたしそろまで
)
に
次第
(
しだい
)
に
円
(
まる
)
く曲り
行
(
ゆ
)
くものに
候
(
そろ
)
。
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
斯
(
か
)
う
解釋
(
かいしやく
)
した
時
(
とき
)
、
御米
(
およね
)
は
恐
(
おそ
)
ろしい
罪
(
つみ
)
を
犯
(
をか
)
した
惡人
(
あくにん
)
と
己
(
おのれ
)
を
見傚
(
みな
)
さない
譯
(
わけ
)
に
行
(
ゆ
)
かなかつた。さうして
思
(
おも
)
はざる
徳義上
(
とくぎじやう
)
の
苛責
(
かしやく
)
を
人知
(
ひとし
)
れず
受
(
う
)
けた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
人知
(
ひとし
)
れず
忍
(
しの
)
んできた同じような
苦
(
くる
)
しみとお
互
(
たがい
)
の
憐
(
あわ
)
れみの
気持
(
きもち
)
とが、悲しいやさしみをもって二人を
結
(
むす
)
びつけていた。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
面當
(
つらあて
)
がましく
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
らしい、
我勝手
(
われがつて
)
の
凡夫
(
ぼんぷ
)
の
淺
(
あさ
)
ましさにも、
人知
(
ひとし
)
れず、
面
(
おもて
)
を
合
(
あ
)
はせて、
私
(
わたし
)
たちは
恥入
(
はぢい
)
つた。が、
藥王品
(
やくわうぼん
)
を
誦
(
ず
)
しつゝも、
鯖
(
さば
)
くつた
法師
(
ほふし
)
の
口
(
くち
)
は
臭
(
くさ
)
いもの。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
善
(
よ
)
きにつけ、
悪
(
あ
)
しきにつけ、
影身
(
かげみ
)
に
添
(
そ
)
いて、
人知
(
ひとし
)
れず
何彼
(
なにか
)
とお
世話
(
せわ
)
を
焼
(
や
)
いてくださるのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
御同僚
(
ごどうりよう
)
の
奧樣
(
おくさま
)
がたの
樣
(
やう
)
にお
花
(
はな
)
のお
茶
(
ちや
)
の、
歌
(
うた
)
の
畫
(
ゑ
)
のと
習
(
なら
)
ひ
立
(
た
)
てた
事
(
こと
)
もなければ
其御話
(
そのおはな
)
しの
御
(
お
)
相手
(
あいて
)
は
出來
(
でき
)
ませぬけれど、
出來
(
でき
)
ずは
人知
(
ひとし
)
れず
習
(
なら
)
はせて
下
(
くだ
)
さつても
濟
(
す
)
むべき
筈
(
はづ
)
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
槍先
(
やりさき
)
の
功名
(
こうみやう
)
に
依
(
よつ
)
て
長年
(
ながねん
)
大禄
(
たいろく
)
を
頂戴
(
ちやうだい
)
して
居
(
を
)
つたが、
是
(
これ
)
から
追々
(
おひ/\
)
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
が
開
(
ひら
)
けて
来
(
く
)
るに
従
(
したが
)
つて
時勢
(
じせい
)
も
段々
(
だん/\
)
変化
(
へんくわ
)
して
参
(
まゐ
)
るから、
何
(
なに
)
か
身
(
み
)
に一
能
(
のう
)
を
具
(
そな
)
へたいと考へて、
予
(
よ
)
は
人知
(
ひとし
)
れず
医学
(
いがく
)
を研究したよ。
華族のお医者
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
六部
(
ろくぶ
)
はそれから
行
(
い
)
く
道々
(
みちみち
)
も、
人身御供
(
ひとみごくう
)
に
上
(
あ
)
げられるかわいそうな
娘
(
むすめ
)
のことや、
大事
(
だいじ
)
な
一粒種
(
ひとつぶだね
)
を
取
(
と
)
られていく
両親
(
りょうしん
)
の
心
(
こころ
)
を
思
(
おも
)
いやって、
人知
(
ひとし
)
れず
涙
(
なみだ
)
をこぼしながら、やがて
村
(
むら
)
を出はずれました。
しっぺい太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
人知
(
ひとし
)
れず
松葉屋
(
まつばや
)
の前を通つて、そつとお
糸
(
いと
)
の
姿
(
すがた
)
を
垣間見
(
かいまみ
)
たいとは思つたが、あたりが余りに
明過
(
あかるす
)
ぎる。さらば
此
(
こ
)
のまゝ
路地口
(
ろぢぐち
)
に立つてゐて、お
糸
(
いと
)
が何かの用で外へ出るまでの機会を待たうか。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
これは
矢張
(
やは
)
り
何
(
なに
)
やら
人間以上
(
にんげんいじょう
)
の
奇
(
くし
)
びな
力
(
ちから
)
が
人知
(
ひとし
)
れず
奥
(
おく
)
の
方
(
ほう
)
で
働
(
はたら
)
いているのではないでしょうか。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
何
(
なん
)
ぞや
跡
(
あと
)
もかたも
無
(
な
)
き
戀
(
こひ
)
に
磯
(
いそ
)
の
鮑
(
あはび
)
の只
一人
(
ひとり
)
もの
思
(
おも
)
ふとは、
心
(
こゝろ
)
の
問
(
と
)
はんもうら
恥
(
はづ
)
かし、
人知
(
ひとし
)
らぬ
心
(
こゝろ
)
の
惱
(
なや
)
みに、
昨日
(
きのふ
)
一昨日
(
をとゝひ
)
は
雪三
(
せつざう
)
が
訪問
(
おとづれ
)
さへ
嫌忌
(
うるさ
)
くて、
詞
(
ことば
)
多
(
おほ
)
くも
交
(
か
)
はさゞりしを
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
多日
(
たじつ
)
病
(
やまひ
)
と
稱
(
しよう
)
して
引籠
(
ひきこも
)
り、
人知
(
ひとし
)
れず
諸家
(
しよか
)
に
立入
(
たちい
)
り、
内端
(
うちわ
)
の
樣子
(
やうす
)
を
伺
(
うかゞ
)
ひ
見
(
み
)
るに、
御勝手
(
ごかつて
)
空
(
むな
)
しく
御手許
(
おてもと
)
不如意
(
ふによい
)
なるにもかゝはらず、
御家中
(
ごかちう
)
の
面々
(
めん/\
)
、
分
(
わ
)
けて
老職
(
らうしよく
)
の
方々
(
かた/″\
)
はいづれも
存外
(
ぞんぐわい
)
有福
(
いうふく
)
にて
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
日影
(
ひかげ
)
弱
(
よは
)
き
初冬
(
はつふゆ
)
には
稀
(
まれ
)
なる
暖
(
あたゝか
)
さに
候
(
そろ
)
まゝ
寒斉
(
かんさい
)
と申すにさへもお
耻
(
はづ
)
かしき
椽端
(
えんばた
)
に
出
(
い
)
でゝ
今日
(
こんにち
)
は背を
曝
(
さら
)
し
居
(
を
)
り
候
(
そろ
)
、
所謂
(
いはゆる
)
日向
(
ひなた
)
ぼつこに
候
(
そろ
)
日向
(
ひなた
)
ぼつこは今の
小生
(
せうせい
)
が
唯一
(
ゆいいつ
)
の楽しみに
候
(
そろ
)
、
人知
(
ひとし
)
らぬ楽しみに
候
(
そろ
)
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
今
(
いま
)
から
私
(
わたし
)
が
氣
(
き
)
さへ
改
(
あらた
)
めれば、
彼
(
か
)
のお
人
(
ひと
)
とてさのみ
未練
(
みれん
)
は
仰
(
おつ
)
しやるまじく、お
互
(
たが
)
ひに
淺
(
あさ
)
い
交際
(
つきあひ
)
をして
人知
(
ひとし
)
らぬうちに
汚
(
けが
)
れを
雪
(
すゝ
)
いで
仕舞
(
しま
)
つたなら、
今
(
いま
)
から
後
(
のち
)
のあの
方
(
かた
)
の
爲
(
ため
)
、
私
(
わたし
)
の
爲
(
ため
)
うらむらさき
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
恐
(
おそ
)
らく
斯
(
こ
)
うして
神界
(
しんかい
)
から、
人知
(
ひとし
)
れず
私
(
わたくし
)
の
躯
(
からだ
)
を
浄
(
きよ
)
めて
下
(
くだ
)
さるのでございましょう……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
此
(
こ
)
の
姫
(
き
)
また
毎
(
つね
)
に
琥珀
(
こはく
)
を
以
(
もつ
)
て
佩
(
おび
)
として、
襲衣
(
しふい
)
の
裡
(
うち
)
に
人知
(
ひとし
)
れず
包
(
つゝ
)
みて
緊
(
し
)
む。
立居
(
たちゐ
)
其
(
そ
)
の
度
(
たび
)
になよやかなる
玉
(
たま
)
の
骨
(
ほね
)
、
一
(
ひと
)
つ/\
琴
(
こと
)
の
絲
(
いと
)
の
如
(
ごと
)
く
微妙
(
びめう
)
の
響
(
ひゞき
)
を
作
(
な
)
して、
聞
(
き
)
くものの
血
(
ち
)
を
刺
(
さ
)
し、
肉
(
にく
)
を
碎
(
くだ
)
かしめき。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
申
(
まを
)
さば
其
(
その
)
お
心
(
こゝろ
)
が
恨
(
うら
)
みなり
父樣
(
とゝさま
)
が
惡計
(
わるだくみ
)
それお
責
(
せ
)
め
遊
(
あそ
)
ばすにお
答
(
こた
)
への
詞
(
ことば
)
もなけれど
其
(
その
)
くやしさも
悲
(
かな
)
しさもお
前
(
まへ
)
さまに
劣
(
おと
)
ることかは
人知
(
ひとし
)
らぬ
夜
(
よ
)
の
家具
(
やぐ
)
の
襟
(
えり
)
何故
(
なにゆゑ
)
にぬるゝものぞ
涙
(
なみだ
)
に
色
(
いろ
)
のもしあらば
此袖
(
このそで
)
ひとつにお
疑
(
うたが
)
ひは
晴
(
は
)
れやうもの
一
(
ひと
)
つ
穴
(
あな
)
の
獸
(
けもの
)
とは
餘
(
あま
)
りの
仰
(
おほ
)
せつもりても
御覽
(
ごらん
)
ぜよ
繋
(
つな
)
がれねど
身
(
み
)
は
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
“人知”の意味
《名詞》
人 知(じんち)
人間の持つ知識・知見。
(出典:Wiktionary)
“人知”の解説
人知(じんち)は宋代に雷進が自立し建てた私年号。1130年。
(出典:Wikipedia)
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
知
常用漢字
小2
部首:⽮
8画
“人”で始まる語句
人
人間
人々
人気
人形
人数
人魂
人力車
人影
人目