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虎
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とら
ふりがな文庫
“
虎
(
とら
)” の例文
平次とガラツ八は、近頃江戸中を荒し廻る怪盜、——世間で『千里の
虎
(
とら
)
』と言ふのを、小石川金杉水道町の路地に追ひ込んだのです。
銭形平次捕物控:042 庚申横町
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
これからはいよ/\お
民
(
たみ
)
どの
大役
(
たいやく
)
なり、
前門
(
ぜんもん
)
の
虎
(
とら
)
、
後門
(
こうもん
)
の
狼
(
おほかみ
)
、
右
(
みぎ
)
にも
左
(
ひだり
)
にも
怕
(
こわ
)
らしき
奴
(
やつ
)
の
多
(
おほ
)
き
世
(
よ
)
の
中
(
をか
)
、あたら
美玉
(
びぎよく
)
に
疷
(
きず
)
をつけ
給
(
たま
)
ふは
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
夜のうちに
虎
(
とら
)
の目のごとくひらめく
火繩
(
ひなわ
)
は、彼らの頭のまわりに円を描き、イギリスの砲列のすべての
火繩桿
(
ひなわかん
)
は大砲に近づけられた。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
オニなども今では
角
(
つの
)
あって
虎
(
とら
)
の皮をたふさぎとし、必ず地獄に住んで
亡者
(
もうじゃ
)
をさいなむ者のごとく、解するのが普通になったらしいが
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
神谷は猫を飼ったことがあるので、そういう舌の恐ろしさをよく知っていた。
兇暴
(
きょうぼう
)
な肉食獣の舌、猫か
虎
(
とら
)
か、でなければ
豹
(
ひょう
)
の舌だ。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
Ⅲ
水滴
(
すいてき
)
。陶器。窯は恐らく瀬戸。寸法、縦二寸一分、横巾二寸九分、厚さ八分。模様は竹に
虎
(
とら
)
。
浮彫
(
うきぼり
)
。型。鉄砂入。日本民藝美術館蔵。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
足の向くがまゝ
芝口
(
しばぐち
)
へ
出
(
いで
)
候に付き、
堀端
(
ほりばた
)
づたひに
虎
(
とら
)
の
門
(
もん
)
より
溜池
(
ためいけ
)
へさし掛り候時は、秋の日もたっぷりと暮れ果て、唯さへ寂しき片側道。
榎物語
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
動物はいないかと聞いたら「
虎
(
とら
)
と
尾長猿
(
おながざる
)
、おしまい、finished」といった。たぶん死んだとでもいう事だろうと思った。
旅日記から
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
と、どこから登って来たか、
爛々
(
らんらん
)
と眼を光らせた
虎
(
とら
)
が一匹、
忽然
(
こつぜん
)
と岩の上に
躍
(
おど
)
り上って、杜子春の姿を
睨
(
にら
)
みながら、一声高く
哮
(
たけ
)
りました。
杜子春
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「牛や象を見たまえ、皆菜食党だ。体格からいったら
獅子
(
しし
)
や
虎
(
とら
)
よりも優秀だ。肉食でなければ営養が取れないナゾというのは愚論だよ。」
鴎外博士の追憶
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
聞け!
虎
(
とら
)
うそぶいて、谷これにこたえている。秋の曲を奏すれば、物さびしき夜に、
剣
(
つるぎ
)
のごとき鋭い月は、霜のおく草葉に輝いている。
茶の本:04 茶の本
(新字新仮名)
/
岡倉天心
、
岡倉覚三
(著)
「健康診断を致しますから、八日正午、左記の病院に
此
(
こ
)
の状持参にておいで下さい。」とあって、
虎
(
とら
)
の
門
(
もん
)
の或る病院の名が書かれていた。
正義と微笑
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
倉庫の前のレールには
貨車
(
かしゃ
)
が三つほど引きこまれていました。荷物は、
象
(
ぞう
)
やライオンや
虎
(
とら
)
やその他の動物といっしょに、
積
(
つ
)
まれて行くのです。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
親父は廓の遊び人で、
紋日
(
もんび
)
の
虎
(
とら
)
という手のつけられないあぶれ者だが、死んだ母だけは、今も温かく甘く涙ぐましく、お綱の胸に残っている。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
二
匹
(
ひき
)
の
雌雄
(
しゆう
)
の
虎
(
とら
)
がううと
唸
(
うな
)
りながら、一つ
檻
(
おり
)
のなかで荒れ狂っているような思い出が、千穂子の躯を熱く煮えたぎらせた。
河沙魚
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
あるいは「仇」「敵」という意味の「あだ」は昔は「あた」で
人麿
(
ひとまろ
)
の歌の「あたみたる
虎
(
とら
)
が
吼
(
ほ
)
ゆる」の「あた」を清音の仮名で書いてあります。
古代国語の音韻に就いて
(新字新仮名)
/
橋本進吉
(著)
落ちようとする月が一段明るくなった光の中を、
清艶
(
せいえん
)
な容姿で、物思いをしながら出て行く源氏を見ては、
虎
(
とら
)
も
狼
(
おおかみ
)
も泣かずにはいられないであろう。
源氏物語:12 須磨
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
「
虎
(
とら
)
も
犀
(
さい
)
もばかやつらだし、あの
毛唐
(
けとう
)
もばかやつらだ、こんなに
肝煎
(
きもい
)
ったこたありゃしねえ、ええつまんねえ、出べえや、なあ、出ちまうべえよ先生」
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
文明は個人に自由を与えて
虎
(
とら
)
のごとく
猛
(
たけ
)
からしめたる後、これを
檻穽
(
かんせい
)
の内に投げ込んで、天下の平和を維持しつつある。この平和は真の平和ではない。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
猛狒
(
ゴリラ
)
や、
獅子
(
しゝ
)
や、
虎
(
とら
)
の
類
(
るい
)
が
數知
(
かずし
)
れず
棲
(
す
)
んで
居
(
を
)
つて、
私
(
わたくし
)
の
樣
(
やう
)
な
無鐵砲
(
むてつぽう
)
な
人間
(
にんげん
)
でも、とても
恐
(
おそ
)
ろしくつて
行
(
い
)
けぬ
程
(
ほど
)
だから、
誰人
(
たれ
)
だつて
足踏
(
あしふみ
)
は
出來
(
でき
)
ませない。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
よく見ると、近所の動物園の
檻
(
おり
)
の中にゐる
虎
(
とら
)
さんが、
爪
(
つめ
)
をとんがらかして、お鼻の先にくひついてゐました。お猫さんは、びつくりして目がさめました。
お鼻をかじられたお猫さん
(新字旧仮名)
/
村山籌子
(著)
舵
(
かじ
)
の清さんに、七番の坂本さん、二番の
虎
(
とら
)
さん、それに、ぼくといった
真面目
(
まじめ
)
な四五人だけでしたが——をみると、森さんは、真っ先に、ぼくをよんで
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
道翹
(
だうげう
)
は
身
(
み
)
を
屈
(
かゞ
)
めて
石疊
(
いしだゝみ
)
の
上
(
うへ
)
の
虎
(
とら
)
の
足跡
(
あしあと
)
を
指
(
ゆび
)
さした。
偶
(
たま/\
)
山風
(
やまかぜ
)
が
窓
(
まど
)
の
外
(
そと
)
を
吹
(
ふ
)
いて
通
(
とほ
)
つて、
堆
(
うづたか
)
い
庭
(
には
)
の
落葉
(
おちば
)
を
捲
(
ま
)
き
上
(
あ
)
げた。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
僕がときとしてこのユダヤの神を感嘆することがあるとしても、それは
虎
(
とら
)
などを感嘆するのと同じ態度でなんだ。
ジャン・クリストフ:09 第七巻 家の中
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
積不善の五六千円に達せし
比
(
ころ
)
、あだかも好し、畔柳の後見を得たりしは、
虎
(
とら
)
に翼を添へたる如く、現に彼の今運転せる金額は
殆
(
ほとん
)
ど数万に上るとぞ聞えし。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
と
子息
(
むすこ
)
の代理に来たお
虎
(
とら
)
婆さんがそこへすわり直して言った。先祖の代から本陣に出入りする百姓の家のものだ。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「うんにゃ。も少し待で。又すぐ晴れる。おらも弁当食ふべ。あゝ心配した。
俺
(
おら
)
も
虎
(
とら
)
こ山の下まで行って見で来た。はあ、まんつ
好
(
え
)
がった。雨も晴れる。」
種山ヶ原
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
この
権衡
(
つりあひ
)
の
失
(
うしな
)
はれたる時に
於
(
おい
)
て
胸
(
むな
)
づくしを取るも
遅
(
おそ
)
からずとは、これも
当世
(
たうせう
)
の
奥様気質也
(
おくさまかたぎなり
)
、
虎
(
とら
)
の
巻
(
まき
)
の一
節也
(
せつなり
)
。
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
(七〇)
同明
(
どうめい
)
相照
(
あひてら
)
し、
(七一)
同類
(
どうるゐ
)
相求
(
あひもと
)
む。
雲
(
くも
)
は
龍
(
りよう
)
に
從
(
したが
)
ひ、
風
(
かぜ
)
は
虎
(
とら
)
に
從
(
したが
)
ふ。
(七二)
聖人
(
せいじん
)
作
(
おこ
)
つて
萬物
(
ばんぶつ
)
覩
(
み
)
る。
国訳史記列伝:01 伯夷列伝第一
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
それどころか自分の腕一本、あるひは
腿
(
もも
)
一本もぎとつて、飢ゑた
虎
(
とら
)
にさつさと投げ与へさへするでせう。
死児変相
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
「
何
(
なん
)
でも
猫
(
ねこ
)
は
天竺
(
てんじく
)
の
虎
(
とら
)
の
子孫
(
しそん
)
で、
人間
(
にんげん
)
のために
世界中
(
せかいじゅう
)
の
悪
(
わる
)
い
獣
(
けもの
)
を
退治
(
たいじ
)
するんだといばっていたそうだ。」
猫の草紙
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
動物園のおぢさん「ある
時
(
とき
)
、
白
(
しろ
)
い
夏服
(
なつふく
)
を
着
(
き
)
た
巡査
(
じゆんさ
)
が、
剣
(
けん
)
か
何
(
なん
)
かでこの
虎
(
とら
)
をおどかしたことがありました。それからといふもの
白
(
しろ
)
い
服
(
ふく
)
を
着
(
き
)
た
巡査
(
じゆんさ
)
が
来
(
く
)
ると
怒
(
おこ
)
ります」
コドモノスケッチ帖:動物園にて
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
ことにことしは
干支
(
えと
)
の
戊寅
(
つちのえとら
)
にちなんで
清正
(
きよまさ
)
の
虎
(
とら
)
退治を出すというので、組屋敷中の者はもちろんのこと、うわさを耳に入れた市中の者までがたいへんな評判でした。
右門捕物帖:01 南蛮幽霊
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
すつかり
虎
(
とら
)
になりながらも、蟒の横暴を懲らしてやらうといふ肚で、横つちよから野呂が聲をかけた。
大阪の宿
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
叛乱
(
はんらん
)
に参加したのは、
近衛歩兵
(
このえほへい
)
第三連隊・歩兵第一、第三連隊・市川
野戦砲
(
やせんほう
)
第七連隊などの将兵の一部で、
三宅坂
(
みやけざか
)
・
桜田門
(
さくらだもん
)
・
虎
(
とら
)
の
門
(
もん
)
・
赤坂見附
(
あかさかみつけ
)
の線の内側を
占拠
(
せんきょ
)
し
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
恐
(
おそ
)
れ
強
(
しひ
)
て云張んと思ひければ
否々
(
いへ/\
)
落
(
おち
)
なく吟味仕つりし所全く
意趣
(
いしゆ
)
有て惣内夫婦を
切害
(
せつがい
)
せし趣き白状仕つり其上爪印まで相濟候なりと云に大岡殿イヤサ其所が
所謂
(
いはゆる
)
虎
(
とら
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
これも土人が弓をひきしぼり、
虎
(
とら
)
が
牙
(
きば
)
をむき出したまゝ、いつまでも同じ姿勢をつゞけてゐました。
のぞき眼鏡
(新字旧仮名)
/
土田耕平
(著)
……牛魔王一匹の
香獐
(
こうしょう
)
と変じ
悠然
(
ゆうぜん
)
として草を
喰
(
くら
)
いいたり。
悟空
(
ごくう
)
これを悟り
虎
(
とら
)
に変じ
駈
(
か
)
け来たりて香獐を喰わんとす。牛魔王急に
大豹
(
だいひょう
)
と化して虎を撃たんと飛びかかる。
悟浄歎異:―沙門悟浄の手記―
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
それから、巫女たちの眼が、花の冠の
陰
(
かげ
)
でキラキラ光って、花の冠は黒っぽくしたいわ。
虎
(
とら
)
の皮や、
杯
(
さかずき
)
も、忘れないでちょうだい。——それに
金
(
きん
)
だわ、金をどっさりね
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
人が
虎
(
とら
)
を殺すと狩猟と
云
(
い
)
い、紳士的な高尚な娯楽としながら、虎が
偶々
(
たまたま
)
人を殺すと、
兇暴
(
きょうぼう
)
とか残酷とかあらゆる悪名を負わせるのは、人間の得手勝手です。
我儘
(
わがまま
)
です。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
また字を書いたのでは、
鷲
(
わし
)
、
獅子
(
しし
)
、
虎
(
とら
)
、
龍
(
りゅう
)
、嵐、魚、鶴、などと
大体凧
(
おおだこ
)
の絵や字は定まっている。
凧の話
(新字新仮名)
/
淡島寒月
(著)
獣
(
けもの
)
を見ても分かる、
虎
(
とら
)
、
獅子
(
しし
)
、
熊
(
くま
)
などのごとき猛獣は年々その数が減じつつある。もし統計を取ることが出来れば、彼らの減少率のはなはだ
迅速
(
じんそく
)
なることを示すであろう。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
ちょうど、その時分、
虎
(
とら
)
の
門際
(
もんぎわ
)
の
辰
(
たつ
)
ノ
口
(
くち
)
に工部省で建てた工部学校というものが出来ました。
幕末維新懐古談:36 脂土や石膏に心を惹かれたはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
そして大きな百貨店で、首の動く
張子
(
はりこ
)
の
虎
(
とら
)
だとか、くちばしで
鉦
(
かね
)
をたたく
山雀
(
やまがら
)
だとか、いろんなめずらしいものを買い集めて、持っていたお給金を
大方
(
おおかた
)
つかいはたしました。
海からきた卵
(新字新仮名)
/
塚原健二郎
(著)
その代り、
猫
(
ねこ
)
を描けとか
虎
(
とら
)
を描けとか、こちらから命令すれば、実に立派なものを描きます。
愚助大和尚
(新字旧仮名)
/
沖野岩三郎
(著)
二の烏
獅子
(
しし
)
、
虎
(
とら
)
、
豹
(
ひょう
)
、地を走る獣。空を飛ぶ仲間では、
鷲
(
わし
)
、
鷹
(
たか
)
、みさごぐらいなものか、餌食を掴んで
容色
(
きりょう
)
の
可
(
い
)
いのは。……熊なんぞが、あの形で、椎の実を拝んだ形な。
紅玉
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
キンちゃんのかわりに、
散髪夫
(
さんぱつふ
)
の
虎
(
とら
)
さんというのが、ちゃんとアブラ虫を指揮して競走をやらせていた。経営者側のキンちゃんも虎さんも、だいぶんもうかっているらしい。
三十年後の世界
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
竜
(
りゅう
)
なら竜、
虎
(
とら
)
なら虎の木彫をする。
殿様
(
とのさま
)
御前
(
ごぜん
)
に出て、
鋸
(
のこぎり
)
、
手斧
(
ちょうな
)
、
鑿
(
のみ
)
、小刀を使ってだんだんとその形を
刻
(
きざ
)
み
出
(
いだ
)
す。次第に形がおよそ分明になって来る。その間には失敗は無い。
鵞鳥
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
たとへばワーテルローの陣に雷が落ちて将軍級のもの、ネーあたりが撃たれて死んだと云つても、雷をば角の生えた
虎
(
とら
)
の皮の
犢鼻褌
(
ふんどし
)
をした生物とはいかにしても聯想が向かない。
雷談義
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
道端には
淡紅
(
たんこう
)
の花を
簇開
(
ぞくかい
)
する小灌木「しもつけ」がまだ咲残り、
帯紫
(
たいし
)
色の
鐘状花
(
しょうじょうか
)
蛍袋
(
ほたるぶくろ
)
や、
虎
(
とら
)
の
尾
(
お
)
がちょいちょいその間に
交
(
まじ
)
る。「がくうつぎ」が白い花をつけて灌木の間を
彩
(
いろど
)
る。
雲仙岳
(新字新仮名)
/
菊池幽芳
(著)
“虎”の意味
《名詞》
とら。
酔っ払い。
(出典:Wiktionary)
“虎(トラ)”の解説
トラ(虎、Panthera tigris)は、哺乳綱食肉目ネコ科ヒョウ属に分類される食肉類。同属のライオン、ヒョウ(豹)などともに猛獣に数えられる動物である。
(出典:Wikipedia)
虎
常用漢字
中学
部首:⾌
8画
“虎”を含む語句
虎斑
虎杖
虎狼
虎列剌
虎髯
白虎
猟虎
臘虎
虎子
虎視眈々
猛虎
暴虎馮河
虎列拉
壁虎
虎穴
虎耳草
虎徹
虎賁
虎之助
虎渓橋
...