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木々
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きぎ
ふりがな文庫
“
木々
(
きぎ
)” の例文
春
(
はる
)
の
風
(
かぜ
)
は、
青々
(
あおあお
)
と
晴
(
は
)
れた
空
(
そら
)
を
渡
(
わた
)
っていました。そして
木々
(
きぎ
)
の
小枝
(
こえだ
)
は、
風
(
かぜ
)
に
吹
(
ふ
)
かれて、なにか
楽
(
たの
)
しそうに
小唄
(
こうた
)
をうたっていたのです。
さまざまな生い立ち
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
四
月
(
つき
)
すると、
木々
(
きぎ
)
の
梢
(
こずえ
)
が
青葉
(
あおば
)
に
包
(
つつ
)
まれ、
枝
(
えだ
)
と
枝
(
えだ
)
が
重
(
かさ
)
なり
合
(
あ
)
って、
小鳥
(
ことり
)
は
森
(
もり
)
に
谺
(
こだま
)
を
起
(
お
)
こして、
木
(
き
)
の
上
(
うえ
)
の
花
(
はな
)
を
散
(
ち
)
らすくらいに、
歌
(
うた
)
い
出
(
だ
)
しました。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
そして実際、その山の
木々
(
きぎ
)
の秋の葉は、とても美事で、色彩の変化に富んでいたので、
波斯
(
ペルシャ
)
ショールの譬えも決してその現実を誇張したものではなかった。
ワンダ・ブック――少年・少女のために――
(新字新仮名)
/
ナサニエル・ホーソーン
(著)
なつかしい
日本
(
にっぽん
)
にかえりついたのは、もう
木々
(
きぎ
)
のわか
芽
(
め
)
が、みどりの
葉
(
は
)
にかわる五
月
(
がつ
)
のはじめのことでした。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
それから
又
(
また
)
あちこちの
木々
(
きぎ
)
の
茂
(
しげ
)
みの
中
(
なか
)
に、
何
(
なん
)
ともいえぬ
美
(
うつく
)
しい
鳥
(
とり
)
の
音
(
ね
)
が
聴
(
きこ
)
えます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
▼ もっと見る
ふきいづる
木々
(
きぎ
)
の芽いまだ
調
(
ととの
)
はぬみちのく山に水のみにけり
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
雲あかく日の入る夕
木々
(
きぎ
)
の実の吐息にうもれ鳴く鳥もあり
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
ちさき
木々
(
きぎ
)
たひらにわたり
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
その
音色
(
ねいろ
)
は、さびしい
城跡
(
しろあと
)
に
立
(
た
)
っている
木々
(
きぎ
)
の
長
(
なが
)
い
眠
(
ねむ
)
りをばさましました。また、
古
(
ふる
)
い
木
(
き
)
に
巣
(
す
)
を
造
(
つく
)
っている
小鳥
(
ことり
)
をばびっくりさせました。
海のかなた
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
一方、タングルウッドの
木々
(
きぎ
)
の梢に北西風が高く鳴って、家のまわりに喜びの歌をかなでていた。
ワンダ・ブック――少年・少女のために――
(新字新仮名)
/
ナサニエル・ホーソーン
(著)
また、ひとしきり、
風
(
かぜ
)
がわたりました。そのたびに、
木々
(
きぎ
)
のえだが、
波
(
なみ
)
のごとくゆれて、ハーモニカの
音
(
おと
)
も、きえたり
聞
(
き
)
こえたりしました。
風七題
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
雪
(
ゆき
)
がまったく
消
(
き
)
えて、
町
(
まち
)
の
中
(
なか
)
には
跡
(
あと
)
をも
止
(
と
)
めなくなりました。
木々
(
きぎ
)
は、みんな
銀色
(
ぎんいろ
)
の
芽
(
め
)
をふいて、
夜
(
よる
)
もうす
明
(
あか
)
るくていい
季節
(
きせつ
)
となりました。
牛女
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
春
(
はる
)
になると
花
(
はな
)
が
咲
(
さ
)
き、そして、
新緑
(
しんりょく
)
にかわり、やがて、
秋
(
あき
)
になると、
木々
(
きぎ
)
の
葉
(
は
)
が
黄色
(
きいろ
)
く、
紅
(
あか
)
く、
色
(
いろ
)
づいて
雨
(
あめ
)
にほろほろと
落
(
お
)
ちるのであります。
娘と大きな鐘
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのはずで、いくら、
木々
(
きぎ
)
のつぼみはふくらんできましても、この
垣根
(
かきね
)
の
内側
(
うちがわ
)
には、
暖
(
あたた
)
かな
太陽
(
たいよう
)
が
終日
(
しゅうじつ
)
照
(
て
)
らすことがなかったからであります。
小さな草と太陽
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
木々
(
きぎ
)
の
咲
(
さ
)
いた
花
(
はな
)
には、
朝
(
あさ
)
から、
晩
(
ばん
)
になるまで、ちょうや、はちがきてにぎやかでありましたが、
日
(
ひ
)
がたつにつれて、
花
(
はな
)
は
開
(
ひら
)
ききってしまいました。
赤い魚と子供
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
山
(
やま
)
は
静
(
しず
)
かであり、
木々
(
きぎ
)
の
紅葉
(
こうよう
)
はこのうえもなく
美
(
うつく
)
しかったが、
独
(
ひと
)
り
彼
(
かれ
)
はなにか
心
(
こころ
)
におちつかないものを
感
(
かん
)
じたのでした。
深山の秋
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
うす
緑色
(
みどりいろ
)
の
空
(
そら
)
に、
頭
(
あたま
)
をならべている
木々
(
きぎ
)
のこずえは、いくらか
色
(
いろ
)
づいているように
見
(
み
)
えました。いろいろの
木
(
き
)
の
芽
(
め
)
が、もう
出
(
で
)
ようとしているのです。
引かれていく牛
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼
(
かれ
)
が
風
(
かぜ
)
の
音
(
おと
)
を
出
(
だ
)
そうと
思
(
おも
)
えば、その
笛
(
ふえ
)
は、さながら
風
(
かぜ
)
が
木々
(
きぎ
)
の
葉
(
は
)
の
上
(
うえ
)
を
渡
(
わた
)
るときのさわやかな
涼
(
すず
)
しげな、
葉
(
は
)
ずれの
音
(
おと
)
が
聞
(
き
)
こえるように
鳴
(
な
)
り
渡
(
わた
)
りました。
どこで笛吹く
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
おそらく、
木々
(
きぎ
)
の
葉
(
は
)
がちってしまい、さびしい、
寒
(
さむ
)
い
冬
(
ふゆ
)
をどこかですごして、
来年
(
らいねん
)
のことであろうと
思
(
おも
)
われました。
二番めの娘
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
空
(
そら
)
は、
緑色
(
みどりいろ
)
にすみわたっていました。
朝日
(
あさひ
)
がさして、
木々
(
きぎ
)
の
葉
(
は
)
はいきいきとかがやいて、いい
気持
(
きも
)
ちであります。
鳥鳴く朝のちい子ちゃん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
雪
(
ゆき
)
が
見
(
み
)
えて、また
来年
(
らいねん
)
ともなって、
木々
(
きぎ
)
のこずえに
新
(
あたら
)
しい
緑
(
みどり
)
が
萌
(
きざ
)
し、
小鳥
(
ことり
)
のさえずるころにならなければ、ここへ
上
(
あ
)
がってくる
用事
(
ようじ
)
もなかったのでした。
深山の秋
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
けれど、あたりは、まったくしんとしていました。
木々
(
きぎ
)
のこずえに
当
(
あ
)
たる
風
(
かぜ
)
の
音
(
おと
)
が
聞
(
き
)
こえるばかりでありました。
ふるさとの林の歌
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その
間
(
あいだ
)
に、
木々
(
きぎ
)
のこずえは、
花
(
はな
)
のしたくをして、
土
(
つち
)
の
上
(
うえ
)
と
木
(
き
)
の
枝
(
えだ
)
と、どちらが、
早
(
はや
)
く
花
(
はな
)
を
咲
(
さ
)
くか、さながら
上
(
うえ
)
と
下
(
した
)
とで
競争
(
きょうそう
)
しているごとくに
思
(
おも
)
われました。
さまざまな生い立ち
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
山
(
やま
)
には、まだところどころに
雪
(
ゆき
)
が
残
(
のこ
)
っていました。しかし五
月
(
がつ
)
の
半
(
なか
)
ばでしたから、
木々
(
きぎ
)
のこずえは、
生気
(
せいき
)
がみなぎって
光沢
(
こうたく
)
を
帯
(
お
)
び、
明
(
あか
)
るい
感
(
かん
)
じがしました。
らんの花
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
長
(
なが
)
かった
夏
(
なつ
)
も
去
(
さ
)
って、いつしか
秋
(
あき
)
になりました。
林
(
はやし
)
の
木々
(
きぎ
)
は
色
(
いろ
)
づいて、
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
は、だんだん
弱
(
よわ
)
くなりました。
般若の面
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ところどころ
木々
(
きぎ
)
のすきまからは、
黄金色
(
こがねいろ
)
の
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
がもれて、
下
(
した
)
の
草
(
くさ
)
の
上
(
うえ
)
に
光
(
ひかり
)
が
燃
(
も
)
えるように
映
(
うつ
)
っています。
どこで笛吹く
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
黒
(
くろ
)
い
箱
(
はこ
)
は、
男
(
おとこ
)
をいれて
地
(
ち
)
の
中
(
なか
)
に
埋
(
う
)
められました。それから、
春
(
はる
)
の
雨
(
あめ
)
は、この
墓地
(
ぼち
)
にも
降
(
ふ
)
りそそぎました。
墓
(
はか
)
の
畔
(
ほと
)
りにあった
木々
(
きぎ
)
は、
幾
(
いく
)
たびも
若芽
(
わかめ
)
をふきました。
銀のつえ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あるときはその
花
(
はな
)
の
咲
(
さ
)
いた
園
(
その
)
の
中
(
なか
)
で、
楽器
(
がっき
)
を
鳴
(
な
)
らしました。
小鳥
(
ことり
)
は、その
周囲
(
しゅうい
)
の
木々
(
きぎ
)
に
集
(
あつ
)
まってきました。
笑わない娘
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
小川
(
おがわ
)
の
水
(
みず
)
は、さらさらとかがやいて、さびしそうな
歌
(
うた
)
をうたって
流
(
なが
)
れています。
木々
(
きぎ
)
の
葉
(
は
)
は、
紅
(
あか
)
くまた
黄色
(
きいろ
)
にいろどられて、
遠近
(
おちこち
)
の
景色
(
けしき
)
は
絵
(
え
)
を
見
(
み
)
るようでありました。
般若の面
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
一
時
(
じ
)
、ときならぬ
花
(
はな
)
びらの、
風
(
かぜ
)
に
吹
(
ふ
)
かれたごとく、
木々
(
きぎ
)
の
枝葉
(
えだは
)
に
蛾
(
が
)
がとまっていたのです。それは、また、ちょうど、
降
(
ふ
)
りかかった、
冷
(
つめ
)
たい
雪
(
ゆき
)
のようにも
見
(
み
)
られました。
北海の波にさらわれた蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
また、
木々
(
きぎ
)
の
影
(
かげ
)
に
映
(
うつ
)
る、
鏡
(
かがみ
)
のような
青々
(
あおあお
)
とした、
池
(
いけ
)
の
故郷
(
こきょう
)
を
恋
(
こい
)
しく
思
(
おも
)
いました。しかし、
盤台
(
ばんだい
)
の
中
(
なか
)
に
捕
(
と
)
らえられていては、もはや、どうすることもできなかったのです。
千代紙の春
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
木々
(
きぎ
)
の
葉
(
は
)
が、てらてらとして、
太陽
(
たいよう
)
の
熱
(
ねつ
)
と
光
(
ひかり
)
のためにしおれかけて、
力
(
ちから
)
なく
垂
(
た
)
れているのが
見
(
み
)
られました。そして、せみの
声
(
こえ
)
が、
耳
(
みみ
)
にやきつくようにひびいてきました。
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
一
時
(
じ
)
、
木々
(
きぎ
)
の
葉
(
は
)
が
紅葉
(
こうよう
)
して、さながら
火
(
ひ
)
の
燃
(
も
)
えついたように
美
(
うつく
)
しかったのもつかの
間
(
ま
)
であって、
身
(
み
)
をきるようなあらしのたびに、
山
(
やま
)
はやせ、やがて、その
後
(
のち
)
にやってくる
空晴れて
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
妻
(
つま
)
も、そうだと
思
(
おも
)
いました。そして、それよりほかのことをば、
考
(
かんが
)
えませんでした。
春
(
はる
)
になると、
緑色
(
みどりいろ
)
の
空
(
そら
)
はかすんで
見
(
み
)
えました。
木々
(
きぎ
)
には、いろいろの
花
(
はな
)
が
咲
(
さ
)
きました。
ちょうと三つの石
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ことに、
収穫
(
しゅうかく
)
のすむ
秋
(
あき
)
になると、
空
(
そら
)
の
色
(
いろ
)
は
冴
(
さ
)
えて、
木々
(
きぎ
)
の
葉
(
は
)
が
色
(
いろ
)
づき、
遠
(
とお
)
くのながめもはっきりとして、ひとしおでありました。ちょうど、そのころ、お
祭
(
まつ
)
りがあります。
愛は不思議なもの
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
寒
(
さむ
)
い
風
(
かぜ
)
は、
悲
(
かな
)
しい
歌
(
うた
)
をうたって
雪
(
ゆき
)
の
上
(
うえ
)
を
吹
(
ふ
)
いて、
木々
(
きぎ
)
のこずえは
身震
(
みぶる
)
いをしました。
永久
(
えいきゅう
)
に
静
(
しず
)
かな
北
(
きた
)
の
国
(
くに
)
の
野原
(
のはら
)
には、ただ
波
(
なみ
)
の
音
(
おと
)
が
遠
(
とお
)
く
聞
(
き
)
こえてくるばかりでありました。
宝石商
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
とこなつの
花
(
はな
)
は、みつばちが、
夜
(
よる
)
になっても、
帰
(
かえ
)
ってこないので、どこで
眠
(
ねむ
)
ったろうと
考
(
かんが
)
えていました。
風
(
かぜ
)
が、さやかに
吹
(
ふ
)
きわたると、
木々
(
きぎ
)
の
露
(
つゆ
)
がぽたぽたと
地上
(
ちじょう
)
に
落
(
お
)
ちました。
公園の花と毒蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
屋根
(
やね
)
の
上
(
うえ
)
は
風
(
かぜ
)
のためにしぶきをあげているし、
木々
(
きぎ
)
の
大枝
(
おおえだ
)
がもまれにもまれています。
台風の子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのうち、だんだん
木々
(
きぎ
)
の
小枝
(
こえだ
)
にも、
生気
(
せいき
)
のみなぎるのが
感
(
かん
)
じられ、
氷
(
こおり
)
のように、つめたくはりつめた
黒
(
くろ
)
い
雲
(
くも
)
が、あわただしく、うごきはじめて、
冬
(
ふゆ
)
の
去
(
さ
)
っていくのがわかりました。
雲のわくころ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
昔
(
むかし
)
からある、
城
(
しろ
)
の
門
(
もん
)
の四
角
(
かく
)
な
大
(
おお
)
きい
礎石
(
そせき
)
は、
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
を
浴
(
あ
)
びて
白
(
しろ
)
く
乾
(
かわ
)
いていました。
草
(
くさ
)
は
土手
(
どて
)
の
上
(
うえ
)
にしげっていました。そして、
小鳥
(
ことり
)
は
四辺
(
あたり
)
の
木々
(
きぎ
)
のこずえに
止
(
と
)
まってないていました。
子供の時分の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのうちに、
日
(
ひ
)
が
暮
(
く
)
れかかった。
木々
(
きぎ
)
のこずえが、さやさやと
鳴
(
な
)
りはじめて、
空
(
そら
)
の
色
(
いろ
)
は、
青黒
(
あおぐろ
)
く
見
(
み
)
え、
燈火
(
ともしび
)
の
光
(
ひかり
)
がきらめき、
草
(
くさ
)
の
葉
(
は
)
や、
木
(
き
)
のこずえに
反射
(
はんしゃ
)
しているのが
見
(
み
)
られたのです。
公園の花と毒蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
青々
(
あおあお
)
とした
木々
(
きぎ
)
の
葉
(
は
)
が、いつのまにか、みごとに
赤
(
あか
)
く、
黄色
(
きいろ
)
くいろづきました。
おかまの唄
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
また
山
(
やま
)
では、おいしげる
木々
(
きぎ
)
に、あらしがおそうと、はげしく
枝
(
えだ
)
と
枝
(
えだ
)
をもみあい、そして、
頂上
(
ちょうじょう
)
から
落下
(
らっか
)
する
滝
(
たき
)
が、さながら
雷
(
かみなり
)
のとどろくように、あたりへこだまするものすごい
光景
(
こうけい
)
を
うずめられた鏡
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
春
(
はる
)
になりました。
海
(
うみ
)
の
上
(
うえ
)
は
穏
(
おだ
)
やかに、
山
(
やま
)
には、
木々
(
きぎ
)
の
花
(
はな
)
が
咲
(
さ
)
いて、
野原
(
のはら
)
には、
緑色
(
みどりいろ
)
の
草
(
くさ
)
が
芽
(
め
)
ぐみました。ある
日
(
ひ
)
のこと、
町
(
まち
)
の
人々
(
ひとびと
)
は、
海
(
うみ
)
の
上
(
うえ
)
に、
不思議
(
ふしぎ
)
な
景色
(
けしき
)
が
見
(
み
)
えるとうわさしました。
海からきた使い
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
この
日
(
ひ
)
から、この
地上
(
ちじょう
)
には、
幸福
(
こうふく
)
が
産
(
う
)
まれ
出
(
で
)
たように
思
(
おも
)
われました。一
時
(
じ
)
に、
木々
(
きぎ
)
のつぼみはふくらみ、
芽
(
め
)
さきは、
色
(
いろ
)
づきました。もう、
冬
(
ふゆ
)
は、どこかへ
逃
(
に
)
げていって、
春
(
はる
)
がやってきたのです。
翼の破れたからす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その
明
(
あ
)
くる
日
(
ひ
)
も、いいお
天気
(
てんき
)
でありました。
日
(
ひ
)
にまし、
春
(
はる
)
が
近
(
ちか
)
づいてきました。
庭
(
にわ
)
の
木々
(
きぎ
)
も
元気
(
げんき
)
づいて、
空
(
そら
)
を
飛
(
と
)
んでゆく
雲
(
くも
)
の
影
(
かげ
)
も
希望
(
きぼう
)
に
光
(
ひか
)
っていました。はたして、なつかしい
桜草
(
さくらそう
)
はやってきました。
みつばちのきた日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
境内
(
けいだい
)
の
木々
(
きぎ
)
は
黄色
(
きろ
)
く
色
(
いろ
)
づいていました。
火を点ず
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
木
常用漢字
小1
部首:⽊
4画
々
3画
“木々”で始まる語句
木々高太郎