少女しょうじょ)” の例文
おばあさんは、いい香水こうすいにおいが、少女しょうじょからだにしみているとみえて、こうしてはなしているあいだに、ぷんぷんとはなにくるのをかんじました。
月夜と眼鏡 (新字新仮名) / 小川未明(著)
指導役しどうやくのおじいさんはそんな御愛想おあいそういながら、おし少女しょうじょみずをすすめ、また御自分ごじぶんでも、さもうまそうに二三ばいんでくださいました。
それがウルスラ上人と一万一千の童貞どうてい少女しょうじょが、「奉公の死」を遂げた話や、パトリック上人の浄罪界じょうざいかいの話を経て、次第に今日の使徒行伝しとぎょうでん中の話となり、進んでは、ついに御主おんあるじ耶蘇基督エス・クリスト
さまよえる猶太人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
校服の少女しょうじょ汗くさく活溌かっぱつ
五百五十句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
おどしだに少女しょうじょたち
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、かれは、ここにいる少女しょうじょをはじめ、ここへきておともだちとなったむら子供こどもたちとわかれるのが、なによりかなしかったのでした。
北の少女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そういながら、わたくしるべく先方むこうおどろかさないように、しずかにしずかにこしおろして、この可愛かわい少女しょうじょとさしむかいになりました。
『あれほど、あぶないから、花火小舎はなびごやへいってはいけないといったのに。』とこわかおをしてしかりましたので、少女しょうじょしました。
黒いちょうとお母さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
かく日頃ひごろただ一人ひとりやまなかじこもり、めったに外界がいかいせっする機会おりのないわたくしにとりて、うした少女しょうじょとの不意ふい会合かいごうにもものめずらしいかぎりでございました。
「わたし、マンドリンひけてよ。こんどいらっしゃったら、きかしてあげるわ。」と、少女しょうじょは、正吉しょうきちくんのかおて、わらいました。
少年と秋の日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
がさめると、これもやはりゆめでありました。若者わかものは、どういうものか、この少女しょうじょかおもこのときからわすれることができませんでした。
塩を載せた船 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたしが、あにです。」といって、少女しょうじょ面会めんかいもとめました。けれど、彼女かのじょは、子供こども時分じぶんわかれたので、にいさんのかおをおぼえていません。
生きた人形 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「わたしのおかあさんも、おとうさんも、ここからとおい、とおい、あるいてはゆかれないところにいらっしゃいます。」と、少女しょうじょこたえました。
海からきた使い (新字新仮名) / 小川未明(著)
こうおもうと、少女しょうじょには、はてしないあお海原うなばらがうかびました。そして、その地平線ちへいせん航海こうかいしている、汽船きせんかげえたのであります。
お父さんの見た人形 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「なぜ、くの?」と、少年しょうねんは、少女しょうじょかおをのぞきこんだ。けれど、彼女かのじょは、だまっていました。こえは、だんだんちいさくなりました。
北の少女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
彼女かのじょは、昨夜さくやのことをおもしました。ることはできなかったけれども、それは、たしかにあのときの少女しょうじょでありました。
ある冬の晩のこと (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おばさんのような、やさしい、いいひとが、いつまでもくるしむなんていうことは、ありませんもの。」と少女しょうじょはいったのでした。
ある冬の晩のこと (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おじいさん、わたしが、ひろってあげます。」と、少女しょうじょはいって、銀貨ぎんかや、銅貨どうかひろって、按摩あんま財布さいふなかにいれてやりました。
海からきた使い (新字新仮名) / 小川未明(著)
かあさんが、去年きょねんれに、まちからってきてくださったお人形にんぎょうは、さびしいふゆあいだ少女しょうじょといっしょに、なかよくあそびました。
春近き日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
このときも、おじょうさまは、ここにきていて、この少女しょうじょうたかれました。そして、少女しょうじょをおうちへつれてかえられたのでした。
初夏の空で笑う女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
こう、少女しょうじょは、ねこにかって、いうのでした。たとえ、こうして、かいっていても、そこには、人間にんげん動物どうぶつのへだたりがありました。
どこかに生きながら (新字新仮名) / 小川未明(著)
東雲しののめ空色そらいろのような、また平和へいわ空色そらいろのような、うすあかいろ着物きものをきた少女しょうじょが、この楽園らくえんあるいていたのです。
消えた美しい不思議なにじ (新字新仮名) / 小川未明(著)
「だれが、こんなものをげたのだろう。」と、うたがいながら、ははねこは、たかまど見上みあげると、姉妹きょうだい少女しょうじょが、こちらをて、わらっていました。
どこかに生きながら (新字新仮名) / 小川未明(著)
同時どうじに、こころは、昼間ひるま慰問いもんにきてくれた、幼稚園ようちえん生徒せいとらのまじじりけのない姿すがたをよみがえらせました。そして、あののぱっちりした少女しょうじょ
少女と老兵士 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おまえのおかあさんは、どこにいらっしゃるの? それがわかれば、かえしてあげてもいいわ。」と、少女しょうじょもうしました。
春近き日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「どなたですか。」と、彼女かのじょえないをそのほうけました。少女しょうじょこえには、おぼえがなかったのでありました。
ある冬の晩のこと (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのから、うちなかで、あお着物きもの少女しょうじょはうたい、あか着物きものむすめは、花弁はなびらかぜかれくるうごとくおどるのでありました。
初夏の空で笑う女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたしは、このうちまえをこれまでたびたびとおって、おばあさんが、まどした針仕事はりしごとをなさっているのをっています。」と、少女しょうじょこたえました。
月夜と眼鏡 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あお着物きもの少女しょうじょが、おじょうさまをねえさんといいますので、彼女かのじょもまた、おじょうさまのことをねえさんということにしました。
初夏の空で笑う女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
かれは、東京とうきょうかえったら、ここへきて、いちばんさきにおともだちとなったこの少女しょうじょへ、手紙てがみそうとおもったのも、むなしくなったのを残念ざんねんおもいました。
北の少女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「もうれるじゃありませんか。こんなにおそくなるまで、あなたはそとって、うたをうたっておいでなさるのですか。」と、少女しょうじょはいいました。
海からきた使い (新字新仮名) / 小川未明(著)
しかし、少女しょうじょは、こころねがいがあったので、がしまっていましたから、けっして、よけいな言葉ことばなどはかわしません。さっさとみちあるいてゆきました。
生きた人形 (新字新仮名) / 小川未明(著)
少女しょうじょは、いま、かれをほんとうのあにだとしんじて、うたがうことができない。一に、よろこびとかなしみとでむねがいっぱいになって、けるようでありました。
生きた人形 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そして、自分じぶんは、子供こどもにやるつもりか、べようとしませんでした。少女しょうじょが、また、パンをちぎってげました。
どこかに生きながら (新字新仮名) / 小川未明(著)
正吉しょうきちが、ものものはこんできた、ほしのようにきよらかな、しろいエプロンをかけた少女しょうじょ姿すがたおもかべました。かれいそいでまちへひきかえしました。
世の中へ出る子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
またしても、こういって、自分じぶん見上みあげた、少女しょうじょのぱっちりとしたかびました。そのは、きよらかなうちに、どこかかなしみにいたんだところがあった。
少女と老兵士 (新字新仮名) / 小川未明(著)
おじいさんが仕事しごとをしながらおもしろいはなしをしてくれるのを少女しょうじょは、そばでおとなしくしてきいていました。
黒いちょうとお母さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おじいさんにいてみるわ。わたしうちはあすこなのよ。」と、少女しょうじょは、さきになって、小道こみちはしっていきました。薬売くすりうりの少年しょうねんは、すこしおくれていていくと
薬売りの少年 (新字新仮名) / 小川未明(著)
すると、いつかゆめたことのある理髪店りはつてん主人しゅじんよりは、もっと、おそろしいかおつきをして、くろ洋服ようふくた、たかおとこが、ふいに少女しょうじょをむちでなぐりました。
塩を載せた船 (新字新仮名) / 小川未明(著)
すみれは、竹子たけこさんの姿すがたしたい、あこがれましたけれど、やさしい少女しょうじょ姿すがたは、ついににわにはあらわれなかった。
つばきの下のすみれ (新字新仮名) / 小川未明(著)
うっそうと、青葉あおばのしげったあいだから、白壁しらかべくらえたり、たのしそうに少女しょうじょたちのうたうくわつみうたこえたりして、だれでも平和へいわむらだとおもったからであります。
愛は不思議なもの (新字新仮名) / 小川未明(著)
少女しょうじょは、しろやわらかな金色こんじきすなをすくいました。そして、それをきよらかなみずなかげています。
消えた美しい不思議なにじ (新字新仮名) / 小川未明(著)
なにか仕事しごとがあって、一人ひとりおくれたのか、普通ふつうむすめさんのようなふうをした丸顔まるがお少女しょうじょが、よこぐちから、たのでありました。正吉しょうきちは、その少女しょうじょめた。
世の中へ出る子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
晩方ばんがた少女しょうじょは、お人形にんぎょういてむらはずれへきました。まだ、とおくの山々やまやまには、ゆきひかっていました。このとき、どこからともなくうつくしい馬車ばしゃまえへきてまりました。
春近き日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
少女しょうじょは、くらそとほうして、まち方向ほうこうをおじいさんにおしえました。ところどころにいている街燈がいとうひかりえるだけで、あとはかぜおとこえるばかりでした。
三月の空の下 (新字新仮名) / 小川未明(著)
少女しょうじょふるえあがりました。そして、かおをして、きながら、せっせといとっていました。
塩を載せた船 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「ああ、やはりサイダー二ほんがつけちになっている。これは、あの少女しょうじょそんになるのだろうか。」
世の中へ出る子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
朝日あさひひかりは、繁華はんかまち建物たてもののいただきをして、プラットホームにながれていましたが、そこへ、けたあかかお少女しょうじょが、なえりきをしてあるいてきたので
赤いえり巻き (新字新仮名) / 小川未明(著)
少女しょうじょは、かわいらしいゆびしてせました。すると、しろゆびからあかながれていました。
月夜と眼鏡 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「ああ、せきのくすりですか、せきのおくすりなら、わたしがたいへんきくよいくすりっています。」と、少年しょうねんは、いいました。すると、少女しょうじょは、おどろいたふうで、少年しょうねんをながめました。
薬売りの少年 (新字新仮名) / 小川未明(著)