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ふりがな文庫
“
同一
(
おなじ
)” の例文
髯
(
ひげ
)
ある者、
腕車
(
くるま
)
を走らす者、
外套
(
がいとう
)
を着たものなどを、
同一
(
おなじ
)
世に住むとは思わず、
同胞
(
はらから
)
であることなどは忘れてしまって、憂きことを
葛飾砂子
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
しかるに、
同一
(
おなじ
)
家柄の郷士に、五味左衛門という者があり、忠右衛門と不和であった。
血曼陀羅紙帳武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
この事実は、翌早朝、金杉の方から裏へ廻って、寮の木戸へつけて、
同一
(
おなじ
)
枕に死骸を引取って行った馬車と共によく秘密が守られた。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
思いの
他
(
ほか
)
、声だけは確であったが、悪寒がするか、いじけた
小児
(
こども
)
がいやいやをすると
同一
(
おなじ
)
に
縮
(
すく
)
めた首を破れた寝ン寝子の襟に
擦
(
こす
)
って
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
生
(
き
)
びらの
帷子
(
かたびら
)
に引手のごとき漆紋の着いたるに、白き襟をかさね、
同一
(
おなじ
)
色の無地の
袴
(
はかま
)
、折目高に
穿
(
は
)
いたのが、襖一杯にぬっくと立った。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
人は我が
身体
(
からだ
)
の一部分を、何年にも見ないで済ます場合が多いから……姿見に向わなければ、顔にも逢わないと
同一
(
おなじ
)
かも知れぬ。
霰ふる
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
人
(
ひと
)
は
我
(
わ
)
が
身體
(
からだ
)
の
一部分
(
いちぶぶん
)
を、
何年
(
なんねん
)
にも
見
(
み
)
ないで
濟
(
す
)
ます
場合
(
ばあひ
)
が
多
(
おほ
)
いから……
姿見
(
すがたみ
)
に
向
(
むか
)
はなければ、
顏
(
かほ
)
にも
逢
(
あ
)
はないと
同一
(
おなじ
)
かも
知
(
し
)
れぬ。
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
またそれ
蠅
(
はへ
)
は
厭
(
いと
)
ふべし、然れどもこれを
花片
(
はなびら
)
の場合と仮定せよ「木の下は
汁
(
しる
)
も
鱠
(
なます
)
も桜かな」食物を犯すは
同一
(
おなじ
)
きも美なるが
故
(
ゆゑ
)
に春興たり。
醜婦を呵す
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
小親と
同一
(
おなじ
)
楽屋に居て、その顔見つつありては、われ余りに偏して、ただものに驚かせたまいしよと思い棄つるようになりがちなればぞ。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
大跨
(
おおまた
)
に下りて、帽を脱し、はたと夫人の
爪尖
(
つまさき
)
に
跪
(
ひざまず
)
いて、片手を額に加えたが、無言のまま身を起して、
同一
(
おなじ
)
窓に
歩行
(
あゆ
)
み寄った。
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
熟
(
じっ
)
と顔を見ると、明の、
眦
(
まなじり
)
の切れた
睫毛
(
まつげ
)
の濃い、目の上に、キラキラとした清い玉は、
同一
(
おなじ
)
雨垂れに濡れたか、あらず。……
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
同一
(
おなじ
)
早饒舌
(
はやしゃべ
)
りの中に、
茶釜雨合羽
(
ちゃがまあまがっぱ
)
と言うのがある。トあたかもこの溝の
左角
(
ひだりかど
)
が、
合羽屋
(
かっぱや
)
、は面白い。……まだこの時も、
渋紙
(
しぶかみ
)
の
暖簾
(
のれん
)
が
懸
(
かか
)
った。
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
同一
(
おなじ
)
色なのが、何となく、戸棚の
蔽
(
おおい
)
に、ふわりと中だるみがしつつも続いて、峠の
雪路
(
ゆきみち
)
のように、天井裏まで見上げさせる。
沼夫人
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
隱
(
かく
)
して
置
(
お
)
くにも、
何
(
なん
)
の
中
(
なか
)
も、どんな
箱
(
はこ
)
も
安心
(
あんしん
)
ならず……
鎖
(
じやう
)
をさせば、
此處
(
こゝ
)
に
大事
(
だいじ
)
が
藏
(
しま
)
つてあると
吹聽
(
ふいちやう
)
するも
同一
(
おなじ
)
に
成
(
な
)
ります。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
眞
(
まこと
)
に、
罪
(
つみ
)
な、
濟
(
す
)
まない
事
(
こと
)
ぢやあるけれども、
同一
(
おなじ
)
病人
(
びやうにん
)
が
枕
(
まくら
)
を
並
(
なら
)
べて
伏
(
ふせ
)
つて
居
(
ゐ
)
ると、どちらかに
勝
(
かち
)
まけがあるとの
話
(
はなし
)
。
壁
(
かべ
)
一重
(
ひとへ
)
でも、おんなじ
枕
(
まくら
)
。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
隣家
(
となり
)
と、お稲ちゃん
許
(
とこ
)
と、
同一
(
おなじ
)
のは、そりゃ
可
(
い
)
いけれど、まあ、飛んでもない事……その法学士さんの
家
(
うち
)
が、一つ髪結さんだったんでしょう。
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
靄が
霽
(
は
)
れれば、ここと向い合った
同一
(
おなじ
)
ような崖下でありますけれども、途中が海で切れとるですから、浜づたいに人の来る処ではありません。
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「しかし、仏の像の前で、その言行を録した経を読むと
同一
(
おなじ
)
です。ここでお夏さんの話をするのは。まあ、お聞きなさい。」
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
襦袢はわざと、
膚馴
(
はだな
)
れたけれど、
同一
(
おなじ
)
その段鹿子を、別に一組、
縞物
(
しまもの
)
だったが
対
(
つい
)
に揃えて、それは
小女
(
こおんな
)
が定紋の藤の葉の風呂敷で届けて来た。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
人気も
穏
(
おだやか
)
なり、積んだものを見たばかりで、鶴谷様御用、と札の建ったも
同一
(
おなじ
)
じゃで、誰も手の
障
(
さ
)
え
人
(
て
)
はござりませぬで。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「蔦吉さんが、どんなに
何
(
なん
)
したって、私が知らない顔をしていれば
可
(
よ
)
かったのですけれど、思う事は誰も
同一
(
おなじ
)
だと、私、」
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
背後
(
うしろ
)
から
喚
(
わめ
)
くと、間近に、(何。)とか云う
鮨屋
(
すしや
)
の露地口。
鼬
(
いたち
)
のようにちょろりと出た
同一
(
おなじ
)
腕白。下心あって、用意の為に引込んでいたらしい。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一個
(
ひとり
)
洋服の
扮装
(
いでたち
)
にて煙突帽を
戴
(
いただ
)
きたる
蓄髯
(
ちくぜん
)
の
漢
(
おとこ
)
前衛して、中に三人の婦人を囲みて、
後
(
あと
)
よりもまた
同一
(
おなじ
)
様なる漢来れり。渠らは貴族の御者なりし。
外科室
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
轟
(
ごう
)
となったのが、ちょうど九時半、ちとすぎ、かれこれ十時とも申しまして、この山の
取着
(
とッつ
)
きから海岸まで、五百に近い家が、不思議に
同一
(
おなじ
)
時刻。
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
麹町
(
こうじまち
)
の人だがね、
同一
(
おなじ
)
その安政年度に、十五人の家内でたった一人寄席へ行っていて助かったものがありますわい。」
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
今日も
同一
(
おなじ
)
電車に乗らないように、招魂社の中にしばらく居たら、男の書生さんが
傍
(
そば
)
へ来て
附着
(
くッつ
)
いて
歩行
(
ある
)
くんですもの。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
嘘
(
うそ
)
だ
思
(
おも
)
ふなら、
退屈
(
たいくつ
)
せずに
四日
(
よつか
)
五日
(
いつか
)
、
私
(
わし
)
が
小屋
(
こや
)
へ
来
(
き
)
て
対向
(
さしむか
)
ひに
座
(
すは
)
つてござれ、ごし/\こつ/\と
打敲
(
ぶつたゝ
)
いて、
同一
(
おなじ
)
船
(
ふね
)
を、
主
(
ぬし
)
が
目
(
め
)
の
前
(
まへ
)
で
拵
(
こさ
)
へて
見
(
み
)
せるだ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
二
振
(
ふり
)
の
斧
(
おの
)
と、一
挺
(
ちょう
)
の
剃刀
(
かみそり
)
、得物こそ違え、気象は
同一
(
おなじ
)
、黒旋風紋床の愛吉。
酒
(
きちがいみず
)
は過している、懐にはふてている。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
空は
同一
(
おなじ
)
ほど長方形に屋根を抜いてあるので、雨も雪も
降込
(
ふりこ
)
むし、水が
溜
(
たま
)
つて
濡
(
ぬ
)
れて居るのに、以前
女髪結
(
おんなかみゆい
)
が住んで居て、
取散
(
とりちら
)
かした
元結
(
もっとい
)
が
化
(
な
)
つたといふ
処方秘箋
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
何のお前様、見たばかりじゃ、訳はござりませぬ、水になったのは向うのあの藪までで、後はやっぱりこれと
同一
(
おなじ
)
道筋で山までは荷車が並んで通るでがす。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
後で、常さんと
語合
(
かたりあ
)
うと……二人の見たのは、しかもそれが、錦絵を
板
(
はん
)
に合わせたように
同一
(
おなじ
)
かったのである。
霰ふる
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
山路
(
やまじ
)
は一日がかりと覚悟をして、今度来るには
麓
(
ふもと
)
で一泊したですが、
昨日
(
きのう
)
丁度
(
ちょうど
)
前
(
ぜん
)
の時と
同一
(
おなじ
)
時刻、
正午
(
ひる
)
頃です。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
はじめから、
形
(
かたち
)
と
云
(
い
)
ひ、
毛色
(
けいろ
)
と
云
(
い
)
ひ、
剩
(
あまつさ
)
へ
其
(
それ
)
が、
井戸川
(
ゐどがは
)
の
橋
(
はし
)
の
欄干
(
らんかん
)
で、
顏洗
(
かほあら
)
ひを
遣
(
や
)
つて
居
(
ゐ
)
た
猫
(
ねこ
)
と
同一
(
おなじ
)
ことで、
續
(
つゞ
)
いては、お
春
(
はる
)
の
可愛
(
かはい
)
がつた
黒
(
くろ
)
にも
似
(
に
)
て
居
(
ゐ
)
る。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
後
(
あと
)
で、
常
(
つね
)
さんと
語合
(
かたりあ
)
ふと……
二人
(
ふたり
)
の
見
(
み
)
たのは、しかも
其
(
それ
)
が、
錦繪
(
にしきゑ
)
を
板
(
はん
)
に
合
(
あ
)
はせたやうに
同一
(
おなじ
)
かつたのである。
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
衣服もわざと
同一
(
おなじ
)
扮
(
なり
)
で、お縫が附添い、身を投げたのはここからという蓬莱橋から、
記念
(
かたみ
)
の浴衣を供養した。
葛飾砂子
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
何もそう幽霊に親類があるように落着いていてくれるこたあねえ、これが
同一
(
おなじ
)
でも、おばさんに雪責にされて死んだとでもいう
脆弱
(
かよわ
)
い
遊女
(
おいらん
)
のなら、五助も男だ。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ああ、芥の
臭
(
におい
)
でもすることか、
海松布
(
みる
)
の香でもすることか、船へ
搦
(
から
)
んで散ったのは、自分と
同一
(
おなじ
)
鬢水
(
びんみず
)
の……
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
何処
(
いずこ
)
も
同一
(
おなじ
)
、雪国の薄暗い
屋造
(
やづくり
)
であるのに、
廂
(
ひさし
)
を長く出した奥深く、
煤
(
すす
)
けた柱に一枚懸けたのが、薬の看板で、雨にも風にも
曝
(
さら
)
された上、古び切つて、虫ばんで
処方秘箋
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
私の領分に入った女の顔は、白い玉が月の光に包まれたと
同一
(
おなじ
)
に、いよいよ清い。眉は美しく、瞳は澄み、唇の紅は
冴
(
さ
)
えて、いささかも
窶
(
やつ
)
れない。憂えておらん。
海神別荘
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
(
否
(
いえ
)
、
何
(
なん
)
の
貴僧
(
あなた
)
。お
前
(
まい
)
さん
後程
(
のちほど
)
に
私
(
わたし
)
と
一所
(
いつしよ
)
にお
食
(
た
)
べなされば
可
(
いゝ
)
のに。
困
(
こま
)
つた
人
(
ひと
)
でございますよ。)とそらさぬ
愛想
(
あいさう
)
、
手早
(
てばや
)
く
同一
(
おなじ
)
やうな
膳
(
ぜん
)
を
拵
(
こしら
)
えてならべて
出
(
だ
)
した。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ともの優しい、客は年の頃二十八九、
眉目秀麗
(
びもくしゅうれい
)
、
瀟洒
(
しょうしゃ
)
な
風采
(
ふうさい
)
、
鼠
(
ねず
)
の背広に、
同一
(
おなじ
)
色の濃い
外套
(
がいとう
)
をひしと
絡
(
まと
)
うて、茶の
中折
(
なかおれ
)
を真深う、顔を
粛
(
つつ
)
ましげに、脱がずにいた。
伊勢之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
特
(
こと
)
に
炬燵
(
こたつ
)
が
出来
(
でき
)
て
居
(
ゐ
)
たから
私
(
わたし
)
は
其
(
その
)
まゝ
嬉
(
うれ
)
しく
入
(
はい
)
つた。
寐床
(
ねどこ
)
は
最
(
も
)
う一
組
(
くみ
)
同一
(
おなじ
)
炬燵
(
こたつ
)
に
敷
(
し
)
いてあつたが、
旅僧
(
たびそう
)
は
之
(
これ
)
には
来
(
きた
)
らず、
横
(
よこ
)
に
枕
(
まくら
)
を
並
(
なら
)
べて、
火
(
ひ
)
の
気
(
け
)
のない
臥床
(
ねどこ
)
に
寐
(
ね
)
た。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
後で伝え聞くと、
同一
(
おなじ
)
時、
同一
(
おなじ
)
所から、その法学士の新夫人の、行方の知れなくなったのは事実とか。
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
これは化かすという意味ではない、
油揚
(
あぶらげ
)
にも関係しない、芸妓が拝むというでもないが、つい近所の明治座
最寄
(
もより
)
に、
同一
(
おなじ
)
名の紋三郎というお稲荷様があるからである。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
淋
(
さみし
)
い、
森
(
しん
)
とした中に
手拍子
(
てびょうし
)
が
揃
(
そろ
)
って、コツコツコツコツと、
鉄槌
(
かなづち
)
の音のするのは、この小屋に並んだ、
一棟
(
ひとむね
)
、
同一
(
おなじ
)
材木
納屋
(
なや
)
の中で、
三個
(
さんこ
)
の石屋が、石を
鑿
(
き
)
るのである。
三尺角
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
淋
(
さみし
)
い、
森
(
しん
)
とした
中
(
なか
)
に
手拍子
(
てびやうし
)
が
揃
(
そろ
)
つて、コツ/\コツ/\と、
鐵槌
(
かなづち
)
の
音
(
おと
)
のするのは、この
小屋
(
こや
)
に
並
(
なら
)
んだ、
一棟
(
ひとむね
)
、
同一
(
おなじ
)
材木納屋
(
ざいもくなや
)
の
中
(
なか
)
で、三
個
(
こ
)
の
石屋
(
いしや
)
が、
石
(
いし
)
を
鑿
(
き
)
るのである。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
……
魔
(
ま
)
の
人
(
ひと
)
が
為業
(
しわざ
)
なら、
同一
(
おなじ
)
鷺
(
さぎ
)
が
漕
(
こ
)
ぐにして、
其
(
そ
)
の
船
(
ふね
)
は
光
(
ひかり
)
を
放
(
はな
)
つて、ふわ/\
雲
(
くも
)
の
中
(
なか
)
を
飛行
(
ひぎやう
)
するだ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
やっぱり、はあ、
真白
(
まっしろ
)
な
膚
(
はだ
)
に
薄紅
(
うすべに
)
のさした紅茸だあね。おなじものでも位が違うだ。人間に、神主様も飴屋もあると
同一
(
おなじ
)
でな。……従七位様は何も知らっしゃらねえ。
茸の舞姫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その声は見越入道が絶句した時、——
紅蓮
(
ぐれん
)
大紅蓮とつけて教えた、目に見えぬものと
同一
(
おなじ
)
であった。
陽炎座
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
さあ、手帳がある、それから鉛筆、これはね、お前の胸にかけたものと、
同一
(
おなじ
)
紫の色なんだから。
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
同
常用漢字
小2
部首:⼝
6画
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
“同一”で始まる語句
同一年
同一系統
同一人
同一側
同一処
同一刻
同一所
同一棟
同一状
同一組