「いやだね、全くいやな気持のする人だ、一目見ただけでゾッとする人だ、あんなのは、キット戸の透間からでも入って来る人ですぜ」
大菩薩峠:19 小名路の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
北越雪譜:03 北越雪譜初編 (新字旧仮名) / 鈴木牧之、山東京山(著)
けれども、紙撚をこしらえていた奇異なる武士は直ぐにそれを聞きつけて、坐ったまま耳をその羽目の合せ目の透間へ着けてしまいました。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
大菩薩峠:20 禹門三級の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
甲武信の頂上から望見した所では、距離も近く登り降りも少ないので、容易に達せられそうに想えるが、さて木立の中に這入ると、白檜の若木が透間もなく生えているので、通過に困難だ。
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
大菩薩峠:20 禹門三級の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
こちらの奇異なる武士は、いよいよ近く羽目の透間へ耳をつけた時に
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)