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誘
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いざな
ふりがな文庫
“
誘
(
いざな
)” の例文
山西はますますなれなれしく口を
利
(
き
)
いた。
小女
(
こむすめ
)
は男の口から一歩進んだ
誘
(
いざな
)
いを待っているかのように、体をしんなりとさして歩いた。
水魔
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
と小声に
吟
(
ぎん
)
じながら、
傘
(
かさ
)
を力に、
岨路
(
そばみち
)
を登り詰めると、急に折れた
胸突坂
(
むなつきざか
)
が、下から来る人を天に
誘
(
いざな
)
う
風情
(
ふぜい
)
で帽に
逼
(
せま
)
って立っている。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
奇怪から奇怪につづく奇怪に、いぶかしみながら佇んでいる退屈男のところへ歩みよると、老神主沼田正守は言葉も鄭重に
誘
(
いざな
)
いました。
旗本退屈男:08 第八話 日光に現れた退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
丫鬟走り入りて、
七一
おほがさの
主
(
ぬし
)
詣
(
まう
)
で給ふを
誘
(
いざな
)
ひ奉るといへば、いづ
方
(
べ
)
にますぞ、こち迎へませといひつつ立ち出づるは真女子なり。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
一種不思議な力に
誘
(
いざな
)
われて言動
作息
(
さそく
)
するから、
我
(
われ
)
にも我が判然とは分るまい、今のお勢の眼には宇宙は
鮮
(
あざや
)
いで見え、万物は美しく見え
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
▼ もっと見る
春章
(
しゅんしょう
)
写楽
(
しゃらく
)
豊国
(
とよくに
)
は江戸盛時の演劇を眼前に
髣髴
(
ほうふつ
)
たらしめ、
歌麿
(
うたまろ
)
栄之
(
えいし
)
は不夜城の歓楽に人を
誘
(
いざな
)
ひ、
北斎
(
ほくさい
)
広重
(
ひろしげ
)
は閑雅なる
市中
(
しちゅう
)
の風景に遊ばしむ。
浮世絵の鑑賞
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
物おほくいはぬ人の
習
(
ならい
)
とて、
遽
(
にわか
)
に
出
(
いだ
)
ししこと葉と共に、顔さと
赤
(
あか
)
めしが、はや先に立ちて
誘
(
いざな
)
ふに、われは
訝
(
いぶか
)
りつつも随ひ行きぬ。
文づかひ
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
学者
一度
(
ひとたび
)
志を立てては、
軒冕
(
けんべん
)
誘
(
いざな
)
う能わず、
鼎鑊
(
ていかく
)
脅
(
おびや
)
かす能わざるものがなくてはならぬ。
匹夫
(
ひっぷ
)
もその志は奪うべからず、いわんや法律家をや。
法窓夜話:02 法窓夜話
(新字新仮名)
/
穂積陳重
(著)
既に馬車の車輪となる。
豈
(
あに
)
半夜人を
誘
(
いざな
)
つて、煙火城中に去らんとする自動車の車輪とならざらんや。
畏
(
おそ
)
る可く、戒む可し。(五月二十八日)
骨董羹:―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文―
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
尼は、
凡人
(
ただびと
)
の子でないものと見て、頼朝を
誘
(
いざな
)
った。けれど、何も問わなかった。およそ一月余りも、頼朝は尼寺の天井裏に寝起きしていた。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
語を変へて之を言へば闘争、
欝屈
(
うつくつ
)
、不平、短気、迷想、剛直、高踏、逆俗等ありて数奇不遇不幸惨憺の境界に
誘
(
いざな
)
ふに足る源因なかるべからず。
罪過論
(新字旧仮名)
/
石橋忍月
(著)
数日
(
すじつ
)
を経て果して案内状を送り来りければ、両親および学生友人を
誘
(
いざな
)
いて見物せしに、なるほど一座の進歩驚くばかりなり
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
お島は四五日の
逗留
(
とうりゅう
)
に、金を少し取寄せる必要を感じていたので、その事を、留守を頼んでおいた若い職人に頼んでから、そう言って
誘
(
いざな
)
った。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
車はボルゲエゼの
館
(
たち
)
の前に
駐
(
と
)
まりぬ。
僮僕
(
しもべ
)
は我を
誘
(
いざな
)
ひて館の最高層に登り、相接せる二小房を指して、我行李を
卸
(
おろ
)
さしめき。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
われ答へて彼に曰けるは、チヤッコよ、汝の苦しみはわが心をいたましめわが涙を
誘
(
いざな
)
ふ、されどもし知らば、分れし
邑
(
まち
)
の
邑人
(
まちびと
)
の行末 五八—六〇
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
烏は二人を
誘
(
いざな
)
うかのように、時々こっちを振り返って見ては悠々翼を羽摶いた。そうして千切れるように時々啼いた。
加利福尼亜の宝島:(お伽冒険談)
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
探偵は片附けてしまったト、これで下枝さえ見附ければ、落着いてお藤が始末も附けます。と高田を
誘
(
いざな
)
い内に
入
(
い
)
りぬ。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
浅吉は、小屋の中へ御主人を
誘
(
いざな
)
って、自分はかいがいしく一方の炉に火を焚きつけて、向い合って話をはじめました
大菩薩峠:23 他生の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
余談は
扨
(
さ
)
て
措
(
お
)
き、かうして私は平岡夫人と、不安な足どりのまゝ、
誘
(
いざな
)
ふやうな音楽に連れて、曲りなりにも歩き出した。よた/\と、ひよこり/\と。
私の社交ダンス
(新字旧仮名)
/
久米正雄
(著)
みがきて
庭
(
には
)
の
木
(
こ
)
かげも
心地
(
こゝち
)
よげなるを
籠居
(
たれこめ
)
てのみ
居給
(
ゐたま
)
ふは
御躰
(
おからだ
)
にも
毒
(
どく
)
なる
物
(
もの
)
をとお
八重
(
やへ
)
さま/″\に
誘
(
いざな
)
ひて
邊
(
ほと
)
りちかき
野
(
の
)
の
景色
(
けしき
)
田面
(
たのも
)
の
庵
(
いほ
)
の
侘
(
わび
)
たるも
又
(
また
)
を
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
『
此方
(
こつち
)
へお出でなはツとくれやす。』と女は、
難
(
むつ
)
かしい字の書いてある
唐紙
(
からかみ
)
を開けて、
二人
(
ふたり
)
を次ぎの十疊へ
誘
(
いざな
)
ふた。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
噫
(
ああ
)
我が当時の恨、彼が
今日
(
こんにち
)
の悔! 今
彼女
(
かのをんな
)
は日夜に栄の
衒
(
てら
)
ひ、利の
誘
(
いざな
)
ふ間に立ち、守るに難き節を全うして、世の
容
(
い
)
れざる愛に
随
(
したが
)
つて奔らんと為るか。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
旅への
誘
(
いざな
)
いが、次第に私の
空想
(
ロマン
)
から消えて行った。昔はただそれの表象、汽車や、汽船や、見知らぬ他国の町々やを、イメージするだけでも心が
躍
(
おど
)
った。
猫町:散文詩風な小説
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
水蒸気を含んだ秋のしめやかな空気を透してはるかに水車の響が手にとるように聞えて来る、その水車の響がまた無声にまさる寂しさを
誘
(
いざな
)
うのであった。
駅夫日記
(新字新仮名)
/
白柳秀湖
(著)
で
私
(
わたくし
)
は
今
(
いま
)
第
(
だい
)
一
端艇
(
たんてい
)
の
下
(
くだ
)
ると
共
(
とも
)
に、
吾等
(
われら
)
一等船客
(
いつとうせんきやく
)
たるの
權利
(
けんり
)
をもつて、
春枝夫人
(
はるえふじん
)
と
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
とを
誘
(
いざな
)
つたのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
その係恋が今の単調な日常生活を棄てて、怪しく人を
誘
(
いざな
)
ひ、人を迷はせる遠い所へ行かせようとする。この心持が意識に上るのを、強ひて自ら押へてゐる。
樺太脱獄記
(新字旧仮名)
/
ウラジミール・ガラクティオノヴィチ・コロレンコ
(著)
然るに婦女子の志の有形無心の文明に
誘
(
いざな
)
われて
漸
(
ようや
)
く活溌に移るの最中、あるいはこの想像画をして実ならしむるなきを期すべからず、恐るべきにあらずや。
日本男子論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
人を一時の
恍惚
(
こうこつ
)
に
誘
(
いざな
)
う力は有っても、自分の常の日の心細さを、
紛
(
まぎ
)
らすには足りなかったのである。こういう女たちが好んで男女の酒盛りの席に列したがる。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
吉原冠りに懐ろ手、——
何処
(
どこ
)
に
誘
(
いざな
)
う風であろうと、吹かれて行こうといったような闇太郎を
後
(
しりえ
)
に従えた、門倉平馬、土部三斎隠居屋敷、通用門の潜りを叩いて
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
前にも記す如く、お葉は自分にも判らぬ心理状態の
中
(
うち
)
に
此
(
こ
)
の
山中
(
やまなか
)
へ
誘
(
いざな
)
われ、
此
(
こ
)
の窟の奥に囚われて
了
(
しま
)
った。重太郎と
山𤢖
(
やまわろ
)
とは夜の更けるまで帰って来なかった。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
継母
(
まゝはゝ
)
の兄と云ふのも、
皆
(
みん
)
な有名な御用商人なんだから、
賄賂
(
わいろ
)
の代りに早速承諾したんだ、所が我が梅子嬢は
何
(
どう
)
しても承知しないんだ、
到頭
(
たうとう
)
梅子さんを
誘
(
いざな
)
ひ出して
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
柾木はのろまな子供の様に赤面して、
引返
(
ひっかえ
)
す勇気さえなく、ぼんやりと二人の立話を眺めていた。紳士は待たせてある自動車を指して、しきりと彼女を
誘
(
いざな
)
っていた。
虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
何かが抵抗すべからざる力で若い彼の心臓を湧き立たせ、真昼の端正な「伎芸天」迄が妖艶、
婀娜
(
あだ
)
な姿に変じて燃える眼で彼を内から外へ
誘
(
いざな
)
ひ
駆
(
か
)
りたてるのであつた。
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死
(新字旧仮名)
/
長与善郎
(著)
剣妖
(
けんよう
)
丹下左膳は、乾雲に乗って天を
翔
(
かけ
)
り
闇黒
(
やみ
)
に走って、自分のこの坤竜を
誘
(
いざな
)
い去ろうとしている——それに対し、われは白日坤竜を躍らせ、
長駆
(
ちょうく
)
して乾雲を呼ぶのだ!
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
愛の神カマ、五種の芳花もて飾った矢を放って人を愛染す。その一なる
瞻蔔迦
(
ちゃむばか
)
の花香
能
(
よ
)
く人心を
蕩
(
とろ
)
かす。故に
節会
(
せちえ
)
をその花下に開き、青年男女をして誦歌相
誘
(
いざな
)
わしむ。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
「旅への
誘
(
いざな
)
い」はボードレールの詩に付けた未知の国へ誘う夢の歌、デュパルクの傑作の一つだが、バリトンのパンゼラの歌ったレコードは傑作だ(ビクターJD一四八)。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
慾情とか淫心といふものはつねに最初の
誘
(
いざな
)
ひであつたが、ここでは、それらがどうして動くか、動くにつながる自分の心といふものは全く美感覺の動きだけに集中されてゐた
帆の世界
(旧字旧仮名)
/
室生犀星
(著)
買
度
(
た
)
き心の起らぬものとては
一個
(
ひとつ
)
も無し、藻西太郎の妻倉子は此上も無き
衣服
(
なり
)
蕩楽とか聞きたり
斯
(
かゝ
)
る町に貧く暮しては
嘸
(
さぞ
)
かし欲き者のみ多かる可く
爾
(
さ
)
すれば
夫等
(
それら
)
の慾に
誘
(
いざな
)
われ
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
とは言え、彼女と生涯の約を結んだ時、彼は酔っ払ってもいなければぼんやりしてもいなかった。また彼は情熱の
誘
(
いざな
)
いをも感じてはいなかった。そんなものは非常に欠けていた。
ジャン・クリストフ:03 第一巻 曙
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
昨年の旅はまた今年の旅を
誘
(
いざな
)
った。朝鮮を訪う人は多いが、私たちのような目的で足を運ぶ者は始めてかもしれぬ。古い物を求める人はあっても、新しい物を捜す者は絶えてなかった。
全羅紀行
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
絹の上衣、刺繍のしてあるチヨキ、帯革に金剛石を
鐫
(
ちりば
)
めた靴、この総ては随分立派で、
栄耀
(
ええう
)
に慣れた目をも満足させさうに見える。己の目の火のやうな特別な光も人を
誘
(
いざな
)
ふには十分だ。
復讐
(新字旧仮名)
/
アンリ・ド・レニエ
(著)
急ぎて先ず社務所に至り宿仮らん由を乞えば、袴つけたる男我らを
誘
(
いざな
)
いて
楼上
(
にかい
)
に導き、幅一間余もある長々しき廊を
勾
(
かぎ
)
に折れて、何番とかやいう畳十ひらも敷くべき
一室
(
ひとま
)
に入らしめたり。
知々夫紀行
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
雨戸
(
あまど
)
を
閉
(
と
)
づる
時
(
とき
)
蛙
(
かへる
)
の
聲
(
こゑ
)
は
滅切
(
めつきり
)
遠
(
とほ
)
く
隔
(
へだ
)
つてそれがぐつたりと
疲
(
つか
)
れた
耳
(
みゝ
)
を
擽
(
くすぐ
)
つて
百姓
(
ひやくしやう
)
の
凡
(
すべ
)
てを
安
(
やす
)
らかな
眠
(
ねむ
)
りに
誘
(
いざな
)
ふのである。
熟睡
(
じゆくすゐ
)
することによつて
百姓
(
ひやくしやう
)
は
皆
(
みな
)
短
(
みじか
)
い
時間
(
じかん
)
に
肉體
(
にくたい
)
の
消耗
(
せうまう
)
を
恢復
(
くわいふく
)
する。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
恩を以て
誘
(
いざな
)
い、ことごとくこれを優秀なる天孫民族に同化融合せしめて、彼らを幸福なる国民となし、自他ともにその慶に浴せしめ給うことが、万古不易の一大信条となっていたのである。
「日本民族」とは何ぞや:日本民族の概念を論ず
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
法体
(
ほったい
)
と装ひて諸国を渡り、
有徳
(
うとく
)
の家を
騙
(
たばか
)
つて金品を
掠
(
かす
)
め、児女を
誘
(
いざな
)
ひて行衛を
晦
(
くら
)
ます、不敵無頼の
白徒
(
しれもの
)
なる事、天地に照して明らかなり、汝空を
翹
(
かけ
)
り土に
潜
(
ひそ
)
むとも今は
遁
(
のが
)
るゝに道あるまじ
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
それは
如何
(
いか
)
にも、あの
綺麗
(
きれい
)
な
雪
(
ゆき
)
が
溶
(
と
)
けて、
露
(
つゆ
)
の
玉
(
たま
)
になつて
樋
(
とひ
)
の
中
(
なか
)
へ
轉
(
まろ
)
び
込
(
こ
)
むのにふさはしい
音
(
おと
)
である……
轉
(
まろ
)
び
込
(
こ
)
んだ
露
(
つゆ
)
はとろ/\と
響
(
ひゞき
)
に
誘
(
いざな
)
はれて
流
(
なが
)
れ、
流
(
なが
)
れる
水
(
みづ
)
はとろ/\と
響
(
ひゞき
)
を
導
(
みちび
)
いて
行
(
い
)
く。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
心霊の孤独と多元的宇宙の相互の愛とが、殆んど何等の矛盾なしに彼の心に感ぜられた。空と地とに啓示せられる
誘
(
いざな
)
いのままに彼は身を任せて、何物をもうち忘れ、只ふらふらと歩き廻った。
恩人
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
まして、氏の実生活の上に、多くの、偏見とまでは行かなくても或る真実に聞きたい疑問を持つてゐる人にとつては氏の一般的な理窟の上の説明はどうしても物足りない感じを
誘
(
いざな
)
ふに充分である。
平塚明子論
(新字旧仮名)
/
伊藤野枝
(著)
風の音は人の思いを遠きに導き、水の流れは人の
悲哀
(
かなしみ
)
を深きに
誘
(
いざな
)
う。
わかれ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
子供時代に経験したような
謎
(
なぞ
)
の世界の感じに、再び私は
誘
(
いざな
)
われた。
秘密
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
誘
常用漢字
中学
部首:⾔
14画
“誘”を含む語句
誘惑
誘拐
誘引
誘導
勧誘
誘致
誘拐者
誘出
誘掖
誘因
誘入
誘發
誘引出
誘降
誘引策
誘爆
誘拐罪
誘発
誘拐師
誘説
...