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所謂
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いはゆる
ふりがな文庫
“
所謂
(
いはゆる
)” の例文
その時奥の戸が開いて、
所謂
(
いはゆる
)
おつ母さんが現はれた。頬つぺたの赤い年増で、頭に頭巾を着てゐる。その外着物は随分不体裁である。
鱷
(新字旧仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
因
(
そこ
)
で、
感情
(
かんじやう
)
を
害
(
がい
)
してるなと、
此方
(
こつち
)
では
思
(
おも
)
つてる
前方
(
せんぱう
)
が、
件
(
くだん
)
の
所謂
(
いはゆる
)
お
帳場
(
ちやうば
)
なるもの……「
貴女
(
あなた
)
、これは
持
(
も
)
つて
行
(
い
)
かれますか。」と
言
(
い
)
つた。
廓そだち
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
予は唯、
竜動
(
ロンドン
)
に在るの日、予が
所謂
(
いはゆる
)
薔薇色の未来の中に、来る可き予等の結婚生活を夢想し、以て僅に悶々の情を排せしを語れば足る。
開化の殺人
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
骨細ですが、よく
引緊
(
ひきしま
)
つた肥り
肉
(
じし
)
、——
所謂
(
いはゆる
)
凝脂が眞珠色に光つて、二十五といふにしては、處女のやうな美しい身體を持つた女です。
銭形平次捕物控:143 仏喜三郎
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
伏したるはなき人なるべし。竈の側なる戸を開きて余を導きつ。この処は
所謂
(
いはゆる
)
「マンサルド」の街に面したる
一間
(
ひとま
)
なれば、天井もなし。
舞姫
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
「故国」の訳に
波羅葦増雲
(
パライソウ
)
とあるは、文禄慶長年間、
葡萄牙
(
ポルトガル
)
語より転じて一時、わが日本語化したる基督教法に
所謂
(
いはゆる
)
天国の意なり。訳者
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
坂井
(
さかゐ
)
と
云
(
い
)
ふよりも、
坂井
(
さかゐ
)
の
所謂
(
いはゆる
)
冒險者
(
アドヹンチユアラー
)
として
宗助
(
そうすけ
)
の
耳
(
みゝ
)
に
響
(
ひゞ
)
いた
其
(
その
)
弟
(
おとゝ
)
と、
其
(
その
)
弟
(
おとゝ
)
の
友達
(
ともだち
)
として
彼
(
かれ
)
の
胸
(
むね
)
を
騷
(
さわ
)
がした
安井
(
やすゐ
)
の
消息
(
せうそく
)
が
氣
(
き
)
にかゝつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
僕
(
ぼく
)
は
不幸
(
ふかう
)
にして
外國
(
ぐわいこく
)
に
留學
(
りうがく
)
することも
出來
(
でき
)
ず、
大學
(
だいがく
)
に
入
(
はひ
)
ることも
出來
(
でき
)
ず、ですから
僕
(
ぼく
)
の
教育
(
けういく
)
、
所謂
(
いはゆる
)
教育
(
けういく
)
なるものは
不完全
(
ふくわんぜん
)
なものでしよう。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
よしや忠孝もしくは義侠を以て国民の特質なりとするも、吾人の見んと欲する所は過去の
所謂
(
いはゆる
)
忠孝にあらずして今日の忠孝にあらざるか。
国民性と文学
(新字旧仮名)
/
綱島梁川
(著)
父も家庭に対する
苦
(
くるし
)
み、妻子に対する
苦
(
くるし
)
み、社会に対する
苦
(
くる
)
しみ——
所謂
(
いはゆる
)
中年の
苦痛
(
くるしみ
)
を
抱
(
いだ
)
いて、
其
(
その
)
時
此
(
こ
)
の狭い汚い町を
通
(
とほ
)
つたに
相違
(
さうゐ
)
ない。
父の墓
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
同君の論旨が質朴謙遜に述べられてある
丈
(
だけ
)
、小生も亦其保守的傾向ある
所謂
(
いはゆる
)
私徳に対して仰々しく倫理的評価など下すまじく候。
渋民村より
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『買ふ』と云ふのも、それには否でも応でも金銭が必要とされる不快な事情からで、決して
所謂
(
いはゆる
)
遊蕩ではない。何で恥ぢるに当るものか。
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死
(新字旧仮名)
/
長与善郎
(著)
お桐がただ
所謂
(
いはゆる
)
無常の風を待つばかりになつて、納戸に寝て居るのが、丁度自分自身の胸の中に何うしても動かぬ塊がつかへて居る様だ。
厄年
(新字旧仮名)
/
加能作次郎
(著)
その
上
(
うへ
)
個人
(
こじん
)
には
特殊
(
とくしゆ
)
の
性癖
(
せいへき
)
があつて、
所謂
(
いはゆる
)
好
(
す
)
き
嫌
(
きら
)
ひがあり、
甲
(
かふ
)
の
好
(
この
)
む
處
(
ところ
)
は
乙
(
おつ
)
が
嫌
(
きら
)
ふ
處
(
ところ
)
であり、
所謂
(
いはゆる
)
蓼
(
たで
)
喰
(
く
)
ふ
蟲
(
むし
)
も
好
(
す
)
き
好
(
ず
)
きである。
建築の本義
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
然るに
所謂
(
いはゆる
)
詩客なる者多くは、勝景を以て詩を成さゞる可らざる所と思ふ。勝景をして自然に詩を作らしめず、
自
(
みづか
)
ら強ひて詩を造らんとす。
松島に於て芭蕉翁を読む
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
君の云ふ通りどの証人も
所謂
(
いはゆる
)
そつけない声に就いては異論がなかつた。ところが所謂鋭い声となると
区々
(
まち/\
)
なことを云つてゐる。
病院横町の殺人犯
(新字旧仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
さやう、病人が病名を知らなくてもいゝのですがまあ
蛭石
(
ひるいし
)
病の初期ですね、
所謂
(
いはゆる
)
ふう病の中の一つ。俗にかぜは万病のもとと云ひますがね。
楢ノ木大学士の野宿
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
これ、解剖學者に取ツては、一箇神聖なる物體である、今日解剖臺に据ゑられて、
所謂
(
いはゆる
)
學術研究の材となる屍體は、美しい
少女
(
をとめ
)
の
夫
(
それ
)
であツた。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
一体どんな樹の花でも、
所謂
(
いはゆる
)
真つ盛りといふ状態に達すると、あたりの空気のなかへ一種神秘な雰囲気を
撒
(
ま
)
き散らすものだ。
桜の樹の下には
(新字旧仮名)
/
梶井基次郎
(著)
云
(
い
)
ふならば、彼の
所謂
(
いはゆる
)
嬉しさの味とは、そこまでに到る彼の職業上の苦心努力の報いられた喜びに一そう強められた、その快感に外ならない。
探偵小説の魅力
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
俗界
(
ぞくかい
)
に
於
(
お
)
ける
小説
(
せうせつ
)
の
勢力
(
せいりよく
)
斯
(
か
)
くの
如
(
ごと
)
く
大
(
だい
)
なれば
随
(
したがつ
)
て
小説家
(
せうせつか
)
即
(
すなは
)
ち
今
(
いま
)
の
所謂
(
いはゆる
)
文学者
(
ぶんがくしや
)
のチヤホヤせらるゝは
人気
(
じんき
)
役者
(
やくしや
)
も
物
(
もの
)
の
数
(
かづ
)
ならず。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
富之助が
屡
(
しばしば
)
夜中に外出することは漸く人の氣付く所となつたが、その
所謂
(
いはゆる
)
膽力養成と云ふ言葉が、凡ての疑問の發生する餘地を與へなかつた。
少年の死
(旧字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
所謂
(
いはゆる
)
幹事の才なる者は蓋し彼に於て始めて見るべし。之を聞く彼れの時事新報を書くや
些少
(
させう
)
の誤字をも注意して更正すること
太
(
はなは
)
だ綿密なりと。
明治文学史
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
渠等の不斷の生活が
所謂
(
いはゆる
)
苦界で、つらいことはつらからうが、そのつらさは子供に與へるおもちや同樣の物を與へれば濟む。
泡鳴五部作:03 放浪
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
永味岳、黒田岳、
所謂
(
いはゆる
)
八重岳の
群巒
(
ぐんらん
)
をなし、垂直的肢節の変化に富む。海抜一○○○から一五○○米の山腹に屋久杉の繁茂。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
丁度昔
紡績女
(
スピンスタア
)
の手仕事であつた紡績が、大工場の一大産業となつて、
所謂
(
いはゆる
)
大量生産なるものとなり、為めに昔の工女の手仕事が奪はれたやうに
翻訳製造株式会社
(新字旧仮名)
/
戸川秋骨
(著)
社会上、思想上において英吉利が
従来
(
これまで
)
の
伝統
(
トラヂシヨン
)
を維持して
往
(
ゆ
)
くにはエレン・ケイの
所謂
(
いはゆる
)
、男二人女二人では
迚
(
とて
)
も
追付
(
おつつ
)
くまい。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
こはヱネチアの心胸と稱すべき處にして、國の性命は
此
(
こゝ
)
に存ずといふなるに、その
所謂
(
いはゆる
)
繁華は羅馬のコルソオに
孰與
(
いづれ
)
ぞ、
又拿破里
(
ナポリ
)
の市に孰與ぞ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
罪過の語はアリストテレスが、
之
(
これ
)
を悲哀戯曲論中に用ひしより起原せるものにして、
独逸語
(
ドイツご
)
の
所謂
(
いはゆる
)
「シウルド」
是
(
これ
)
なり。
罪過論
(新字旧仮名)
/
石橋忍月
(著)
昔
(
むかし
)
の
人
(
ひと
)
の
恐
(
おそ
)
れてゐた
大地震
(
だいぢしん
)
の
搖
(
ゆ
)
り
戻
(
もど
)
しは、
最初
(
さいしよ
)
の
大地震
(
だいぢしん
)
の
主要部
(
しゆようぶ
)
の
意味
(
いみ
)
であつて、
今日
(
こんにち
)
の
所謂
(
いはゆる
)
餘震
(
よしん
)
を
指
(
さ
)
すものでないことは
前
(
まへ
)
に
辯
(
べん
)
じた
通
(
とほ
)
りである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
晏子
(
あんし
)
が
莊公
(
さうこう
)
の
尸
(
し
)
に
伏
(
ふ
)
し、
之
(
これ
)
を
哭
(
こく
)
して
禮
(
れい
)
を
成
(
な
)
し
然
(
しか
)
る
後
(
のち
)
去
(
さ
)
るに
方
(
あた
)
つて、
豈
(
あ
)
に
所謂
(
いはゆる
)
(七二)
義
(
ぎ
)
を
見
(
み
)
て
爲
(
な
)
さざるは
勇
(
ゆう
)
無
(
な
)
き
者
(
もの
)
邪
(
か
)
。
国訳史記列伝:02 管晏列伝第二
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
「青鞜」に関係してゐた頃
所謂
(
いはゆる
)
新らしい女の一人として一部の人達の間に相当に顔を知られ、長沼智恵子といふ名がその仲間の口に時々上つたのも
智恵子抄
(新字旧仮名)
/
高村光太郎
(著)
独身のくせに、男として少しも話の種にならなかつたのを見ると、
所謂
(
いはゆる
)
性的魅力と云ふものに欠けてゐるのだらう。
日本三文オペラ
(新字旧仮名)
/
武田麟太郎
(著)
所謂
(
いはゆる
)
世話料受取り、荷物運送まで荷主に拘はらず自儘取扱ひ、不正の口銭貪り取候事、右糸会所取立三井八郎右衛門始め組合の者、他の難儀を顧みず
大菩薩峠:16 道庵と鯔八の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
詩句と歌詞とを並べた新撰万葉集や、古今集の前名を「
続
(
シヨク
)
万葉集」と言つた事実や、
所謂
(
いはゆる
)
古万葉集の名義との間に、何の関係も考へずにすまして来てゐる。
万葉集研究
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
然し肉は段々煮て行つて鍋に山と積みそれからわたくしに『さあ、飯、食べろ』と申しましたのは世に
所謂
(
いはゆる
)
問ふに落ちず語るに落つの類ではないでしようか。
怪物と飯を食ふ話
(新字旧仮名)
/
岡本一平
(著)
『
所謂
(
いはゆる
)
疑心暗鬼といふ奴だ。耳に聞える幻——といふのも
少許
(
すこし
)
変な言葉だがね、まあ
左様
(
さう
)
いふことも言へるとしたら、其が今夜君の聞いたやうな声なんだ。』
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
富士の裾野の一部を通つて、
所謂
(
いはゆる
)
五湖を𢌞り、甲府の盆地に出で、汽車で富士見高原に在る小淵澤驛までゆき、其處から念場が原といふ廣い/\原にかゝつた。
樹木とその葉:02 草鞋の話旅の話
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
それだから
所謂
(
いはゆる
)
『娘らしい』ところが余り無い。自分の思ふやうに情が濃でないのもその
所為
(
せゐ
)
か知らんて。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
百樹
(
もゝき
)
曰、
件
(
くだん
)
の
図
(
づ
)
を
視
(
み
)
るに常にある亀とは
形状
(
かたち
)
少しく
異
(
こと
)
なるやうなり。依て
案
(
あんず
)
るに、
本草
(
ほんざう
)
に
所謂
(
いはゆる
)
秦亀
(
しんき
)
一名
筮亀
(
ぜいき
)
あるひは山亀といひ、俗に
石亀
(
いしがめ
)
といふ物にやあらん。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
恐らく彼等の間に
所謂
(
いはゆる
)
天才は
少
(
すくな
)
いであらう。
併
(
しか
)
し彼等は僕等と同じ呼吸をして居る
生生
(
なまなま
)
しい現代人である。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
『そら
來
(
こ
)
い!。』とばかり、ヒタと
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
の
所謂
(
いはゆる
)
出刄庖丁
(
でばほうちやう
)
の
入
(
はい
)
つて
居
(
を
)
る
脛
(
すね
)
に
己
(
おの
)
が
鐵
(
てつ
)
の
脛
(
すね
)
を
合
(
あは
)
せて、
双方
(
さうほう
)
眞赤
(
まつか
)
になつてエンヤ/\と
押合
(
おしあ
)
つたが
勝負
(
しようぶ
)
が
付
(
つ
)
かない
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
聞
(
きか
)
れ其方共顏を上よと有しに兩人は恐る/\少し
面
(
かほ
)
を
上
(
あぐ
)
る時
駕籠
(
のりもの
)
の中より
熟々
(
つく/″\
)
と見らるゝに(此時は
所謂
(
いはゆる
)
誠心
(
せいしん
)
の
虚實
(
きよじつ
)
眞僞
(
しんぎ
)
面
(
おもて
)
に
表
(
あらは
)
るゝを見分る
緊要
(
きんえう
)
の場なりとぞ)
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
余は
素
(
もと
)
より舞踏なんど
洒落
(
しやれ
)
た事には縁遠き男なれど、せめて
所謂
(
いはゆる
)
ウオールフラワアの一人ともなりて花舞ひ蝶躍る珍しきさまを見て未代までの語り草にせばやと
燕尾服着初めの記
(新字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
所謂
(
いはゆる
)
不幸なる人間として理想化して見られるやうになるわけでもないが、兎に角人間には色々な、込み入つた衝動や意欲があるものだといふ事が理解せられて来る。
樺太脱獄記
(新字旧仮名)
/
ウラジミール・ガラクティオノヴィチ・コロレンコ
(著)
蛇や蛙其の他の動物が
所謂
(
いはゆる
)
冬眠を行ふことは周知の事実であるが、人類には本来かゝる能力は存在しない。ところがある人々にとりては事実上かゝることが可能である。
毒と迷信
(新字旧仮名)
/
小酒井不木
(著)
自分の父が嘗て世の
所謂
(
いはゆる
)
伴食大臣
(
ばんしよくだいじん
)
となつて爵位を得て居るのを幸ひ、それをば賣藥的廣告の道具に使はうと思つて居る。
眞率誠實
(
しんそつせいじつ
)
は全く明治時代から逃去つて仕舞つた。
新帰朝者日記
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
彼
(
かの
)
石棒を
以
(
もつ
)
て古史に
所謂
(
いはゆる
)
イシツツイなりと爲すが
如
(
ごと
)
きは遺物
發見
(
はつけん
)
の状况に重みを
置
(
お
)
かざる人の
説
(
せつ
)
にして、苟も
石器時代遺跡
(
せききじだいゐせき
)
の何たるを知る者は决して
同意
(
どうい
)
せざる所ならん。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
其外
(
そのほか
)
の
便利
(
べんり
)
は一々
計
(
かぞ
)
へ
擧
(
あぐ
)
るに
及
(
およ
)
ばざることなり。
唯
(
たゞ
)
此後
(
このゝち
)
は
所謂
(
いはゆる
)
晦日
(
みそか
)
に
月
(
つき
)
を
見
(
み
)
ることあるべし。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
嘗
(
か
)
つてものした愚作「紙人形春の囁き」とか「狂恋の女師匠」とか云ふ、
所謂
(
いはゆる
)
下町情話物が、私の作品の中では割合に強い記憶を与へてゐるので、人々は、それを土台として
日本趣味映画
(新字旧仮名)
/
溝口健二
(著)
“所謂”の意味
《連体詞》
所 謂(しょい、いわゆる)
いわゆる。世間で一般的に言うところの。
(出典:Wiktionary)
所
常用漢字
小3
部首:⼾
8画
謂
漢検準1級
部首:⾔
16画
“所謂”で始まる語句
所謂因縁