めい)” の例文
その輕氣球けいきゝゆう飛揚ひやうして、だれか一二めい印度インドのコロンボ其他そのた大陸地方たいりくちほう都邑とゆうたつし、其處そこで、電光艇でんくわうていえうする十二しゆ藥液やくえき買整かひとゝの
按ずるに棭斎は識語を作るに当つてめいを其子に藉りたのであらう。しかし棭斎がはやく懐之に其古泉癖を伝へたことも、亦疑を容れない。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
問はゞ左りへあやなし越前とやらめい奉行でも何のおそるゝ事やあらんと高手たかて小手こていましめの繩のよりさへ戻す氣で引れ行くこそ不敵ふてきなれ。
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
もっとも、小松原とも立二りゅうじとも、我が姓、我がめいを呼ばれたのでもなければ、聞馴ききなれた声で、貴郎あなた、と言われた次第でもない。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
此度このたび 英照皇太后陛下えいせうくわうたいごうへいか御大喪ごたいさうきましては、日本国中にほんこくぢう人民じんみん何社なにしやでも、総代そうだいとして一めいづゝ御拝観ごはいかんめに京都きやうとへ出す事に相成あひなりました。
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
つぎまをしたいのは責任せきにんみづからるといふのてんであります。英學塾えいがくじゆく寄宿舍きしゆくしやには唯今たゞいま五十めいらずの生徒せいとます。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
外人ぐわいじんがこれを如何いか取扱とりあつかはうとも、それは外人ぐわいじん勝手かつてである。たゞ吾人ごじんだんじて外人ぐわいじん取扱とりあつかひに模倣もほうし、せいめいとをはなしこれを逆列ぎやくれつしてはならぬ。
誤まれる姓名の逆列 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
そのとき私達わたくしたち人数にんずはいつもよりも小勢こぜいで、かれこれ四五十めいったでございましょうか。仕立したてたふねは二そう、どちらも堅牢けんろう新船あらふねでございました。
それから一月ほどたったあるばんのこと、めいたんてい明智小五郎あけちこごろうから、木村さんに、電話がかかってきました。
ふしぎな人 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
されば、ちかしい友達ともだちをばたんだ五六めいかぎまねくことにしませう。……したが、貴下こなた木曜日もくえうびでようござるか?
なにがし法學士はふがくし洋行やうかう送別會そうべつくわい芝山内しばさんない紅葉館こうえふくわんひらかれ、くわいさんじたのはの八ごろでもあらうか。其崩そのくづれが七八めい京橋區きやうばしく彌左衞門町やざゑもんちやう同好倶樂部どうかうくらぶ落合おちあつたことがある。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
そこで、今迄いまゝで毎月まいげつ三銭さんせんかの会費くわいひであつたのが、にはかに十せん引上ひきあげて、四六ばん三十二ページばかり雑誌ざつしこしらへる計画けいくわくで、なほひろく社員を募集ぼしうしたところ、やゝめいばかりたのでした
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
専門たるりつれきえきのほかに道家どうかの教えにくわしくまたひろじゅぼくほうめい諸家しょかの説にも通じていたが、それらをすべて一家のけんをもってべて自己のものとしていた。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
これはめいの正しいことであるから、恐らく米国も来って、日英両国に加担するであろうと思う。
世界平和の趨勢 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
その頃世界風邪、一めい西班牙スパニッシュインフルエンザというのが日本中に流行した。これは日本が欧洲大戦に参加して一等国になった実証でも何でもなく、実に迷惑千万な到来物だった。
女婿 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
めいスピーチだったよ。弔辞と祝辞のハギ合せなんてえのは、ちょっとないからな」
春雪 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
余はじめその名の相反するを疑い、あるいは羅甸ラテンめいとす。のち、新書を得てはじめてその学の一大変革あるを知る。余がこのことを知るの遅きは、欧州化学社中に入らざるのあやまちとす。
化学改革の大略 (新字新仮名) / 清水卯三郎(著)
僕のめいお伽噺を横取して、自分勝手に太郎にばかり助勢し、勇敢なる七郎をとらへて凹郎へこらうだなんと、下らぬ結末をつけたこと、七路の憾みは骨髄に徹してゐるが、彼を酷めては病気にでもならう
〔編輯余話〕 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
軍事上ぐんじじやう大發明だいはつめい——一だい帆走船ほまへせん——三十七めい水兵すゐへい——化學用くわがくよう藥品やくひん是等これらからおもあはせるとおぼろながらも想像さうぞう出來できことはない。
めい奉行と宣ひしは抑も誰にて候やとの御たづねなり是は先年松平左近將監殿へ御意に大岡越前は名奉行めいぶぎやうなりと仰せられし事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
石村さんは、すぐ、めいたんていのあけち先生にでんわをかけました。けれども、あけちたんていはるすで、少年名たんていの小林こばやしくんがやって来ることになりました。
かいじん二十めんそう (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
下坂くだりざかは、うごきれると、一めい車夫しやふ空車からいて、ぐに引返ひつかへことになり、梶棒かぢぼうつてたのが、旅鞄たびかばん一個ひとつ背負しよつて、これ路案内みちあんないたうげまでともをすることになつた。
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
すなは日本人にほんじん姓名せいめい二である。せいめい連續れんぞくして一つの固有名こゆうめいかたちづくる。
誤まれる姓名の逆列 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
今度こんどこの弦月丸げんげつまる航海かうかいには乘客じやうきやくかずは五百にんちか船員せんゐんあはせると七百にん以上いじやう乘組のりくみであるが、其中そのなか日本人につぽんじんといふのは夫人ふじん少年せうねんわたくしとの三めいのみ
うで、うで、めいぶつで。」と振向ふりむいて、和笑にやりとしながら、平手ひらてまたたゝいて、つゞけざまにドン/\とたはらつと、ふにやおよぶ、眞白まつしろなのが、ぱつ/\とつ——東京とうきやうほこりなか
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ながし先頃大岡殿の申されしに父富右衞門は蘇生そせいせまじきものにもあらずとは此事なりと喜悦よろこぶこと限り無く只々たゞ/\ひとへにめい御奉行大岡樣の御仁慈じんじなりと奉行所の方に向ひ伏拜ふしをがみ/\感涙かんるゐとゞめあへざりしも道理だうりなりさてこゝに亦穀屋平兵衞のせがれ平吉は段々だん/\吟味ぎんみの末杉戸屋富右衞門は全く無實むじつの罪なること明白にあらはれ其節の盜賊たうぞく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
第一だいいちこのいへは、むかし蕎麥屋そばやで、なつ三階さんがいのものほしでビールをませた時分じぶんから引續ひきつゞいた馴染なじみなのである。——座敷ざしきも、おもむきかはつたが、そのまゝ以前いぜんおもかげしのばれる。……めいぶつのがくがあるはずだ。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
紫陽花あぢさいはなかげからぬいとた一めい親仁おやぢがある。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
めいぶつかい。」
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)