“芝山内”の読み方と例文
読み方割合
しばさんない100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは、芝山内しばさんないの、紅葉館こうようかんに、漆黒の髪をもって、ばちの音に非凡なえを見せていた、三味線のうまい京都生れのお鹿しかさんだった。
モルガンお雪 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
しかるにわが東京においてはもし鬱然うつぜんたる樹木なくんばかの壮麗なる芝山内しばさんない霊廟れいびょうとても完全にその美とその威儀とを保つ事は出来まい。
時は九月の初め、紅塵こうぢんひるがへる街頭には赫燿かくやくと暑気の残りて見ゆれど、芝山内しばさんないの森の下道したみち行く袖には、早くも秋風の涼しげにぞひらめくなる
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)