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偶
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ふ
ふりがな文庫
“
偶
(
ふ
)” の例文
燒けもしないで白骨になりかけたのなぞもあつたらなぞ、
偶
(
ふ
)
とそんな事を考へると、私は山を振り返へつてみる勇氣もありませんでした。
大島行
(旧字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
それで、道を歩いていても、
偶
(
ふ
)
と私の記憶に残ったそう云う姿、そう云う顔立ちの女を見ると、若しや、と思って胸を躍らすことがある。
幼い頃の記憶
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
保雄は
偶
(
ふ
)
とキイツの
遺
(
のこ
)
した艶書が競売に附せられた事を
思
(
おもひ
)
出して、自分達の艶書は
未
(
ま
)
だ
銭
(
ぜに
)
に成るには早いと独り苦笑した。
執達吏
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
余り意外だったので、
狐
(
きつね
)
に
魅
(
つま
)
まれたような心地がして
暫
(
しば
)
らく離れて立って見ていると、紅葉は
偶
(
ふ
)
っと
顧盻
(
ふりむ
)
いて気が付いたと見えてニッと微笑した。
硯友社の勃興と道程:――尾崎紅葉――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
偶
(
ふ
)
と耳を立てると、妹夫婦が何か言争つて居る。声を
憚
(
はゞか
)
つては居るが、室が浅いから手に取るやうに聞える。
茗荷畠
(新字旧仮名)
/
真山青果
(著)
▼ もっと見る
僕はそれを、その翌々日、
酒山碼頭
(
ヤンジットー
)
を日本へ向って解纜しかけた船の中で知りました。波止場で買った新聞に
偶
(
ふ
)
と、次の様な意味の短い三面記事を見出したのです。
象牙の牌
(新字新仮名)
/
渡辺温
(著)
半眼を開いた眼を
凝乎
(
ぢつ
)
と笹の葉ほどに小さく幽かになつて行く同じ船の上に何處までも置いてゐるのであつたが、誰かの足音か聲かに覺まされたもののやうに
偶
(
ふ
)
と正氣づいて
俄
(
にはか
)
に顏を
擡
(
もた
)
げ
崖の下
(旧字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
氣
(
き
)
が
違
(
ちが
)
はいでをられうか?
先祖
(
せんぞ
)
の
衆
(
しゅう
)
の
手
(
て
)
や
足
(
あし
)
やを
偶
(
ふ
)
と
玩具
(
もてあそび
)
にはしはすまいか?
手傷
(
てきず
)
だらけのチッバルトを
血
(
ち
)
みどろの
墓衣
(
はかぎ
)
から
引出
(
ひきだ
)
しゃせぬか?
狂氣
(
きゃうき
)
の
餘
(
あま
)
り、
世
(
よ
)
に
聞
(
きこ
)
えた
或
(
さる
)
親族
(
うから
)
の
骨
(
ほね
)
を
取上
(
とりあ
)
げ
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
撫子、
銚子
(
ちょうし
)
、
杯洗
(
はいせん
)
を盆にして出で、床なる白菊を
偶
(
ふ
)
と見て、
空瓶
(
あきびん
)
の常夏に、膝をつき、ときの間にしぼみしを
悲
(
かなし
)
む
状
(
さま
)
にて、ソと息を掛く。
錦染滝白糸:――其一幕――
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「どんな話をです?」と、氏の
問
(
とい
)
が
能
(
よ
)
く
呑込
(
のみこ
)
めないので訊き返したが、その時
偶
(
ふ
)
っと胸に浮んだのは沼南外遊中からの夫人の
芳
(
かん
)
ばしからぬ噂であった。
三十年前の島田沼南
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
湯村は
偶
(
ふ
)
と気が付いて当月の収入を胸の中に
算
(
かぞ
)
へ上げた。間に合ふだけはある。来月も来々月も書きさへすれば充分に
暮
(
くらし
)
は立つ。先生の周旋は無くとも買ひに来る本屋も二三軒はある。
茗荷畠
(新字旧仮名)
/
真山青果
(著)
私はこの
啄木
(
たくぼく
)
の歌を
偶
(
ふ
)
っと思い浮べながら、郷愁のようなものを感じていた。
新版 放浪記
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
所が、だしぬけに、ここに
偶
(
ふ
)
と妙な事が湧いて起ったのです……と、さて、いよいよ僕は僕の身の上にふりかかって来た忌まわしい出来事についてお話しなければならない順序となりました。
象牙の牌
(新字新仮名)
/
渡辺温
(著)
京都に於て、当時第一の名門であつた、
比野大納言資治卿
(
ひのだいなごんやすはるきょう
)
(仮)の
御館
(
みたち
)
の内に、
一日
(
あるひ
)
偶
(
ふ
)
と
人妖
(
じんよう
)
に
斉
(
ひと
)
しい奇怪なる事が起つた。
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
丁度一週間ほど
訪
(
おとな
)
いも訪われもしないで或る夕方
偶
(
ふ
)
と尋ねると、いつでも
定
(
きま
)
って飛付く犬がいないので、どうした犬はと
訊
(
き
)
くと、
潮垂
(
しおた
)
れ返った元気のない声で
二葉亭余談
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
今日
偶
(
ふ
)
と、偶然と云はば偶然、口を
衝
(
つ
)
いて出た言葉だ。湯村の癖で、ある時、偶然にある問題に触れると、話の中に皮が着き肉がついて動かす可からざる問題に成長する。今夜も
慥
(
たしか
)
にそれだ。
茗荷畠
(新字旧仮名)
/
真山青果
(著)
途中の汽車の中で、Bは
偶
(
ふ
)
と、細君に向って、こんなことを云い出した。
花嫁の訂正:――夫婦哲学――
(新字新仮名)
/
渡辺温
(著)
偶
(
ふ
)
と目を覚ますと、俊ちゃんはもう支度をしていた。
新版 放浪記
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
左右に二
人
(
にん
)
引添いたる、
真中
(
まんなか
)
に丈たかきは、あれ誰やらむ、と見やりしわれを、左なる女木戸を
入
(
い
)
りざま、
偶
(
ふ
)
と目を注ぎて
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
谷中
(
やなか
)
から上野を抜けて東照宮の下へ
差掛
(
さしかか
)
った夕暮、
偶
(
ふ
)
っと森林太郎という人の家はこの辺だナと思って、
何心
(
なにごころ
)
となく
花園町
(
はなぞのちょう
)
を
軒別
(
けんべつ
)
門札
(
もんさつ
)
を見て歩くと
忽
(
たちま
)
ち見附けた。
鴎外博士の追憶
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
と言いかけて
偶
(
ふ
)
と見返った、次の
室
(
ま
)
と隔ての
襖
(
ふすま
)
は、二枚だけ山のように、
行燈
(
あんどう
)
の左右に峰を分けて、
隣国
(
となりぐに
)
までは灯が届かぬ。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その頃
偶
(
ふ
)
っと或る会で落合った時、あたかも私が手に入れた
貞享
(
じょうきょう
)
の江戸図の咄をすると、そんな珍本は集めないよ、僕のは安い本ばかりだと、暗に珍本無用論を
臭
(
にお
)
わした。
鴎外博士の追憶
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
十二三の時分、同じような秋の夕暮、外口の所で、外の子供と一緒に遊んでいると、
偶
(
ふ
)
と遠い昔に見た夢のような、その時の記憶を
喚
(
よ
)
び
起
(
おこ
)
した。
幼い頃の記憶
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ところが、そんなら立派な人の紹介状を持って来ようとツウと帰ったというのが如何にも皮肉なので、誰か知らんと色々考えてる
中
(
うち
)
に
偶
(
ふ
)
っと浮んだのは君だ。ドウモ君らしい。
鴎外博士の追憶
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
いま一
人
(
にん
)
、また一人、他の一人にはわれ
偶
(
ふ
)
と
通
(
とおり
)
にて出合いたり。その時渠は道具屋の店に立ちて、皿茶碗など買うたりき。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「はあ、……」と、
聞
(
き
)
くのに
氣
(
き
)
の
入
(
はひ
)
つた
婦
(
をんな
)
の
顏
(
かほ
)
は、
途中
(
とちう
)
が
不意
(
ふい
)
に
川
(
かは
)
に
成
(
な
)
つたかと
思
(
おも
)
ふ、
涼
(
すゞ
)
しけれども
五月
(
ごぐわつ
)
半
(
なか
)
ばの
太陽
(
ひ
)
の
下
(
した
)
に、
偶
(
ふ
)
と
寂
(
さび
)
しい
影
(
かげ
)
が
映
(
さ
)
した。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
偶
(
ふ
)
と思出したことがあって、三造は並木の
梢
(
こずえ
)
——松の裏を高く仰いで見た。
鵲
(
かささぎ
)
の尾の、しだり尾の
靡
(
なび
)
きはせずや。……
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
偶
(
ふ
)
と紫玉は、
宵闇
(
よいやみ
)
の森の
下道
(
したみち
)
で
真暗
(
まっくら
)
な大樹巨木の
梢
(
こずえ
)
を仰いだ。……思い掛けず空から呼掛けたように聞えたのである。
伯爵の釵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
偶
(
ふ
)
と紫玉は、
宵闇
(
よいやみ
)
の森の
下道
(
したみち
)
で
真暗
(
まっくら
)
な大樹巨木の
梢
(
こずえ
)
を仰いだ。……思ひ
掛
(
が
)
けず空から
呼掛
(
よびか
)
けたやうに聞えたのである。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
いま
偶
(
ふ
)
と寝覚の枕を上げると、電燈は薄暗し、硝子戸を貫いて、障子にその水の影さえ映るばかりに見えたので
鷭狩
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
言
(
い
)
つたばかりで(
考慮
(
かんがへ
)
のない
恥
(
はづか
)
しさは、
此
(
こ
)
れを
聞
(
き
)
いた
時
(
とき
)
も
綱
(
つな
)
には
心着
(
こゝろづ
)
かなかつた、
勿論
(
もちろん
)
後
(
あと
)
の
事
(
こと
)
で)
其
(
そ
)
の
時
(
とき
)
は……と
言
(
い
)
つたばかりで、
偶
(
ふ
)
と
口
(
くち
)
をつぐんだ。
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
……
顔馴染
(
かおなじみ
)
の濃い
紅
(
くれない
)
、
薄紫
(
うすむらさき
)
、雪の
膚
(
はだえ
)
の
姉様
(
あねさま
)
たちが、この
暗夜
(
やみのよ
)
を、すっと
門
(
かど
)
を出る、……と
偶
(
ふ
)
と寂しくなった。
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
織次は
偶
(
ふ
)
と幻に見た、夜店の頃の銀河の上の
婦
(
おんな
)
を思って、
先刻
(
さっき
)
とぼとぼと地獄へ
追遣
(
おいや
)
られた大勢の
姉様
(
あねさん
)
は、まさに救われてその通り天にのぼる、と心が勇む。
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
……ぐるり/\と
窺
(
うかが
)
ふうちに、桜田門の番所
傍
(
そば
)
の石垣から、
大
(
おおき
)
な
蛇
(
へび
)
が
面
(
つら
)
を出して居るのを
偶
(
ふ
)
と見つけた。
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
母
(
はゝ
)
は、
父
(
ちゝ
)
が、
其
(
そ
)
の
木像
(
もくざう
)
の
胴
(
どう
)
を
挫折
(
ひしを
)
つた——
其
(
それ
)
が
又
(
また
)
脆
(
もろ
)
く
折
(
を
)
れた——のを
突然
(
いきなり
)
頭
(
あたま
)
から
暖炉
(
ストーブ
)
へ
突込
(
つゝこ
)
んだのを
見
(
み
)
たが、
折口
(
をれくち
)
に
偶
(
ふ
)
と
目
(
め
)
が
着
(
つ
)
くと、
内臓
(
ないざう
)
がすつかり
刻込
(
きざみこ
)
んであつた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
實際
(
じつさい
)
、
遠
(
とほ
)
く
是
(
これ
)
を
望
(
のぞ
)
んだ
時
(
とき
)
は——もう
二三日
(
にさんにち
)
、
奧州
(
あうしう
)
の
旅
(
たび
)
に
馴
(
な
)
れて
山
(
やま
)
の
雪
(
ゆき
)
の
珍
(
めづら
)
しくない
身
(
み
)
も、
前途
(
ゆくて
)
に
偶
(
ふ
)
と
土手
(
どて
)
を
築
(
つ
)
いて
怪
(
あや
)
しい
白氣
(
はくき
)
の
伏勢
(
ふせぜい
)
があるやうに
目
(
め
)
を
欹
(
そばだ
)
てたのであつた。
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
公園の茶店に、一人
静
(
しずか
)
に憩いながら、
緋塩瀬
(
ひしおぜ
)
の
煙管筒
(
きせるづつ
)
の
結目
(
むすびめ
)
を解掛けつつ、
偶
(
ふ
)
と思った。……
伯爵の釵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
公園の
茶店
(
ちゃみせ
)
に、一人
静
(
しずか
)
に
憩
(
いこ
)
ひながら、
緋塩瀬
(
ひしおぜ
)
の
煙管筒
(
きせるづつ
)
の
結目
(
むすびめ
)
を
解掛
(
ときか
)
けつゝ、
偶
(
ふ
)
と思つた。……
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
……
小児
(
こども
)
ごころに、
内
(
うち
)
の階子段は、お伽話の
怪
(
あやし
)
い山の、そのまま薄暗い坂でした。——そこが、いまの
隣家
(
となり
)
の格子戸から、
間
(
ま
)
を一つ
框
(
かまち
)
に置いて、
大
(
おおき
)
な穴のように
偶
(
ふ
)
と見えました。
甲乙
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その
危篤
(
きとく
)
の時、東京から帰りますのに、(タダイマココマデキマシタ)とこの町から発信した……
偶
(
ふ
)
とそれを口実に——時間は遅くはありませんが、目口もあかない、この吹雪に
雪霊続記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その人々の中に、一人の年の若い美しい女の居たことを、私はその時
偶
(
ふ
)
と見出した。
幼い頃の記憶
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
しばらく
行
(
ゆ
)
くと、その人が、
偶
(
ふ
)
と
立停
(
たちどま
)
って、弱腰を
捻
(
ね
)
じて、肩へ、横顔で見返って
沼夫人
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
投
(
な
)
げた
時
(
とき
)
、
偶
(
ふ
)
と
渠
(
かれ
)
は、
鼓打
(
つゞみうち
)
である
其
(
そ
)
の
従弟
(
いとこ
)
が、
業体
(
げふたい
)
と
言
(
い
)
ひ、
温雅
(
をんが
)
で
上品
(
じやうひん
)
な
優
(
やさ
)
しい
男
(
をとこ
)
の、
酒
(
さけ
)
に
酔払
(
ゑひはら
)
ふと、
場所
(
ばしよ
)
を
選
(
えら
)
ばず、
着
(
き
)
て
居
(
ゐ
)
る
外套
(
ぐわいたう
)
を
脱
(
ぬ
)
いで、
威勢
(
ゐせい
)
よくぱつと
投出
(
なげだ
)
す、
帳場
(
ちやうば
)
の
車夫
(
しやふ
)
などは
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
いまは、運命に任せて目を
瞑
(
つむ
)
ると、
偶
(
ふ
)
と風も身も動かなく成つた。我に返ると、
鷲
(
わし
)
は
大
(
おおい
)
なる
樹
(
き
)
の
梢
(
こずえ
)
に翼を休めて居る。が、山の峰の
頂
(
いただき
)
に、さながら
尖塔
(
せんとう
)
の立てる如き、雲を
貫
(
つらぬ
)
いた
巨木
(
きょぼく
)
である。
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
實
(
じつ
)
はなくなりました
父
(
ちゝ
)
が、
其
(
そ
)
の
危篤
(
きとく
)
の
時
(
とき
)
、
東京
(
とうきやう
)
から
歸
(
かへ
)
りますのに、(タダイマココマデキマシタ)と
此
(
こ
)
の
町
(
まち
)
から
發信
(
はつしん
)
した……
偶
(
ふ
)
とそれを
口實
(
こうじつ
)
に——
時間
(
じかん
)
は
遲
(
おそ
)
くはありませんが、
目口
(
めくち
)
もあかない
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
いいえ、お
馴
(
な
)
れなさらないと、
偶
(
ふ
)
とお目覚めの時、
不可
(
いけな
)
いもんですよ。
沼夫人
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
六蔵は雛壇で見て覚えのある車のようだ、と
偶
(
ふ
)
と思う。
浮舟
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
この
臭気
(
しゅうき
)
が、
偶
(
ふ
)
と、あの黒表紙に
肖然
(
そっくり
)
だと思った。
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
男衆は
偶
(
ふ
)
と
言
(
ことば
)
を挟んで
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
偶
常用漢字
中学
部首:⼈
11画
“偶”を含む語句
偶然
配偶
木偶
土偶
配偶者
偶人
偶々
偶〻
偶像
木偶坊
偶中
匹偶
偶数
偶然性
土偶像
時偶
偶合
偶時
偶座
土偶人形
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