“空瓶”の読み方と例文
読み方割合
あきびん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
撫子、銚子ちょうし杯洗はいせんを盆にして出で、床なる白菊をと見て、空瓶あきびんの常夏に、膝をつき、ときの間にしぼみしをかなしさまにて、ソと息を掛く。
錦染滝白糸:――其一幕―― (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大革命の葡萄収穫!……その一七八九年の葡萄酒からは、もう現在では、家のあなぐらに幾本かの空瓶あきびんが残ってるのみである。
外へ出て見たら、それは劇薬の塩酸の空瓶あきびんだった。塩酸は印刷に使う銅の板を磨いたり、腐蝕ふしょくさせて、いろいろの文字や模様を彫り込むのに使うのさ。
贋紙幣事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)