“偶中”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぐうちゅう60.0%
まぐれあた40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
幸いお延がお秀の後をおっかけて出た事は、下女にも解っていた。偶発の言訳が偶中ぐうちゅうこうを奏した時、津田は再度の胸をおろした。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
景隆支うるあたわずしてのがれ、諸軍も亦かててゝはしる。燕の諸将ここに於て頓首とんしゅして王の神算及ぶからずと賀す。王いわく、偶中ぐうちゅうのみ、諸君の言えるところは皆万全の策なりしなりと。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
う云いながら、巡査は無闇に松明を振廻ふりまわすと、火の光は偶中まぐれあたりに岩蔭へ落ちて、さんたる金色こんじきの星の如きものがやみうかんだ。が、あれと云う間に又朦朧もうろうと消えてしまった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
夫が間違いです若し谷間田の疑いが当れば夫は偶中まぐれあたりです論理に叶った中方あたりかたでは在ません
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)